キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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闇に染まってしまうレジェンドアイドル

浜辺にてカイトの過去を聞いたうた。カイトは親友であるカズマとの事でここ数年間ずっと悩んでいた。そのため、うたがそんなカイトに寄り添おうとしたその時……。

 

カイトを見ていたジョギが二人の前に姿を現す。そして、そのジョギを見たカイトは彼の事をカズマだと言った。

 

「カズマ……まさかジョギが……カイトさんの……」

 

「ふふっ、それにしても良い真っ暗闇を持ってるじゃないか。カイト」

 

「ッ、それって……」

 

カイトがジョギの言い出した真っ暗闇という単語に困惑しているとジョギは笑みを浮かべる。そして、うたはこれからジョギが何をするのかを察して慌ててカイトへと叫んだ。

 

「カイトさん!逃げてください!!」

 

「えっ……」

 

カイトが困惑しているとジョギは真っ暗闇を出してしまったカイトをターゲットに定める。そして彼はそのままの流れでダークランダーを召喚するための掛け声を言い放った。

 

「光の中にも闇がある。君の闇を……見せてごらん」

 

「うわぁあああっ!」

 

ジョギが指を鳴らすと同時にカイトの胸から心の闇を現す漆黒のリボンが飛び出してしまう。

 

「綺麗だね……呑まれると良い」

 

すかさずジョギがそう告げると結ばれていたリボンは勝手に解かれてしまい、カイトの体がリボンから発生した闇のエネルギーで包まれていく。それからジョギは赤い色の水晶を出すと二つを合わせて地面に叩きつける。

 

「さぁ、おいで!ダークランダー!」

 

「ダークランダー!」

 

これによりダークランダーが召喚。その姿はカイトが先程まで首から下げていたペンダントをモチーフにしており、ペンダントそのものが胴体として。また、ペンダントに付属している紐部分を巨大な鞭のような形で武装していた。

 

「そんな、カイトさん……」

 

その頃、プリティーストアでは影人達が進めていたお店の掃除がようやくひと段落していた。

 

「これで最後だな!」

 

「良し、じゃあ今日の掃除はここまで!」

 

「ふぅ、おつかれ様です!」

 

影人とレイの指揮の元掃除が終わるとぷりんとめろんは掃除の疲れからかその姿が妖精としての物に戻ってしまう。

 

「「疲れたぁああ……」」

 

「二人もお疲れ様」

 

ただ、このタイミングでカイトを素体にしたダークランダーが誕生。そのためプリルンは闇の気配を感知する。

 

「ブルっと来たプリ!?」

 

「メロ!?」

 

「ッ、こんな時に……」

 

「皆、浜辺の方が……」

 

そして、一同が店の外に出るとそこにはうたのいる浜辺でダークランダーが出た事を示す暗い空が見えてしまう。

 

「あそこって……」

 

「ッ、多分咲良さんの行った方だ」

 

「兎に角、早く行きましょう!」

 

「レイ君は田中さんが来た時の説明をお願い!」

 

「ああ、任せろ」

 

影人達は在庫を出張所にまで取りに戻った田中達への説明役としてレイをその場に残すと影人、なな、こころ、プリルン、メロロンのプリキュアチーム5人で現場へと向かった。

 

そして、ダークランダーがすぐ近くで召喚されてしまったうたは闇に囚われたカイトへと呼びかける。

 

「ダークランダー!」

 

「カイトさん!」

 

しかし、一度ダークランダーになってしまうともう説得なんて通用しない。そのためダークランダーは容赦無く手にした紐を鞭のように振り回してからうたのいる方向へと振り下ろす。

 

「ダーク……ランダー!」

 

「ッ!?きゃああっ!?」

 

うたはどうにか回避して直撃こそ避けたものの、攻撃の余波で吹き飛ばされて倒れ込む。そして、そのせいで彼女が持っていたブローチが落ちてしまった。

 

「おっと、確かアレが無いと君はプリキュアになれないんだったよな」

 

ジョギはうたがブローチを落としたのをチャンスと捉えるとそれを奪おうとする。しかし、そのタイミングでジョギの方へと走る影が見えた。

 

「ッ!?」

 

「うぉりゃあああっ!」

 

「なっ!!くっ!?」

 

その影とはダークランダーの出現を受けて急いでこの現場に急行してきた影人である。そして、影人はブローチを奪うべく動こうとした瞬間のジョギへと不意打ちで飛び蹴りをぶつけるとジョギは咄嗟にそれを腕でガード。しかし、動き出しが遅れたために落としていたブローチは後から走ってきたななが拾う形で会社する。

 

「お前、生身で僕を攻撃するとか命知らずも良い所だな」

 

「ああ。だけど、目の前で友達がやられそうになってるんだ。それに、お前を放っておくと面倒な事になりかねないからな」

 

ジョギは影人とのやり取りを終えると飛び蹴りしてきた影人を押し返す。その反動で影人は体勢を立て直して着地するとそこになな達4人が合流。倒れていたうたも起き上がり、これでアイドルプリキュアが6人揃った。

 

「チッ……」

 

「皆……ごめん……」

 

「大丈夫ですよ、先輩。それで、あのダークランダーは」

 

ジョギはこの状況になった事に舌打ちするとこころが早速状況確認のためにうたへと問いかける。そして、それを受けたうたが慌てて声を上げた。

 

「ッ、そうだ!あの中にカイトさんが……」

 

「「「「「(えっ)(なっ)(プリ)(メロ)!?」」」」」

 

響カイトがダークランダーの素体になっている。その事実は影人達を動揺させていると力を持て余したダークランダーは周囲の木々や岩へと八つ当たりとも言えるように紐による鞭を振るっていた。

 

「ンダ!ンダァアッ!」

 

ダークランダーの暴れっぷりを見たうたは闇に囚われたカイトはもう戻って来ないのではないのかと感じると冷静な判断ができなくなりかける。

 

「どうしよう……カイトさん……ッ!?」

 

「うた、大丈夫プリ」

 

すると、動揺して冷静さが消えかけていたうたの元にプリルンが行くと小さな手でそっと彼女の手を握る。

 

「プリルン……」

 

「絶対に助けよう!」

 

プリルンの言葉に元気付けられたうたは続けてななから変身のためのブローチを手渡してもらうと同時に彼女からも激励の言葉を貰う。

 

「私達なら絶対にできます!」

 

「うたは一人じゃ無いメロ!」

 

更にこころやメロロンからもうたへの励ましが入ると最後に無防備なうたが攻撃を受けないように一人うた達よりも前に立っていた影人がうたに声をかける。

 

「咲良さんは俺達チームの太陽だ。咲良さんの輝きならどんな相手だって照らしてキラキラにできる。例え、相手がレジェンドアイドルだったとしても。だから、諦めたらダメだ」

 

「ッ、皆……」

 

うたは影人達5人の声援を受ける事で失われた希望がまた湧き出してくるのが感じられた。そして、5人がこうしてうたの支えになっているのは今までずっとうたが5人を照らしてきたからに他ならない。

 

「うん!カイトさん、待ってて。絶対に助けるから!」

 

そして、うたは自分を守ってくれた影人の隣に並ぶと他の4人も同じようにダークランダーと向き合う。

 

こうして六人はカイトを助けるべくプリキュアへと変身。その姿を変えていった。

 

「「「「「「プリキュア!ライトアップ!」」」」」」

 

「「「キラキラ!ドレスチェンジ!」」」

 

「「キラキラ!ショータイム!」」

 

「キラキラ!ソウルリンク!」

 

「「「「「「YEAH♪」」」」」」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「ハートをプリッとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」

 

「ハートをメロっとひとりじめ!キミと口づけ、キュアキッス!」

 

「キミと輝く、ハートの鼓動!繋がる魂、キュアソウルビート!」

 

「「「「「「We are!キミとアイドルプリキュア♪!」」」」」」

 

こうして、アイドルプリキュアの六人は変身を完了。最後にチーム名を名乗り終わって降り立つと同時にキッスが早速投げキッスを使用。

 

「お願い、チュッ!ハートガーデン!」

 

これによりハートガーデンを展開するとダークランダーごと自分達をその中に移動させる事に。

 

「ダークラン!」

 

すると早速ダークランダーが手にした武器である鞭をグルグルと高速で振り回す。それに対応するべく最初に動いたのはズキューンとキッスだ。

 

「行くよキッス!」

 

「はい、お姉様!」

 

「ダーッ!」

 

ダークランダーからの最初の攻撃に対してズキューンキッスは跳び上がる形で攻撃を回避。すかさず2人揃ってのダブルキックを放つ。

 

「「はぁあああっ!」」

 

「クラ!」

 

しかし、飛び蹴りを繰り出したズキューンキッスに対してダークランダーは2人が太陽光のような光を背にしたのを利用。ペンダントに太陽の逆光を更に反射させる。

 

「「うっ!?」」

 

「逆光を背にした2人のキックを利用しただと!?」

 

ソウルビートがダークランダーの取った手に驚いている間にもダークランダーはすかさず体勢を崩したズキューンキッスの2人を纏めて鞭で横薙ぎに薙ぎ払って吹き飛ばしてしまう。

 

「「きゃあああっ!?」」

 

そのまま2人は地面に叩きつけられて撃墜。更にダークランダーは追い討ちとばかりに倒れているズキューンキッスを目掛けて目からのレーザービームを射出。それに巻き込まれた2人は再度悲鳴を上げてしまう。

 

「「うわぁああああっ!?」」

 

流石にこれ以上の追撃は無かったものの、初手からズキューンキッスを退けたという事でソウルビートは今回のダークランダーの手強さを感じ取る。

 

「マジか。今回のダークランダー、いつも以上に強い……!」

 

「ッ!だったら私が行きます!」

 

「待て、キュンキュン!」

 

今回のダークランダーの強さを見たソウルビートは慎重に戦う事を思考するが、キュンキュンが早まって飛び出すとジャンプしつつ胸のブローチをタッチして技を使う。

 

「キュンキュンレーザー!」

 

「焦ったな」

 

「ダークランダー!」

 

ジョギはキュンキュンの焦りを感じつつ呟くとその焦りを突くかのようにダークランダーが手にした鞭をグルグルと高速回転。まるでそれはロープの残像を盾のように運用する事でキュンキュンレーザーを全て弾いてしまう。

 

「クラクラァ!!」

 

「そんな……効かない……ってうわあっ!?」

 

しかも弾いたレーザーの一部はキュンキュンの方へと跳ね返され、彼女は慌ててそれを避けようとするが空中にいるため間に合わない。

 

「危ない!」

 

そこに咄嗟にソウルビートが飛び込むとキュンキュンをお姫様抱っこしつつ救出。着地すると優しく降ろした。

 

「大丈夫か?」

 

「すみません、助かりました……」

 

「アイツは強い、ここは慎重にやるぞ」

 

ソウルビートはキュンキュンの窮地を救ったこのタイミングで改めて慎重に行くという方針を伝える。するとジョギが笑みを浮かべた。

 

「確かに慎重なのは良い事だよ?だけど、慎重になり過ぎるのも良くないかな!」

 

「ダークラン……ダダダダダ!」

 

その瞬間、ダークランダーが一気に4人との距離を詰めるとすかさず鞭を今度は棒のように硬質化させると棒術による超速ラッシュを繰り出す。

 

「くっ!?」

 

「「「ッ!?」」」

 

それにより、ソウルビート達4人は咄嗟に防御姿勢を取る中でダークランダーのラッシュが雨のように降り注ぐ。ただ、ダークランダーは意図的に攻撃を外してるのか……。攻撃が直撃する事は無かった。

 

「ッ、これは……」

 

「ゴホッ、ゴホッ……」

 

「何も見えません!」

 

「(相手の視界を奪った……じゃあ次は……)」

 

ソウルビートはダークランダーがこの後どういう動きをしてくるのかを予想すると咄嗟にその場に屈んだ瞬間。ソウルビートのすぐ上を何かが通過する。

 

「ッ!!」

 

それはダークランダーが先程と同じように横に薙ぎ払った鞭であった。そして、ソウルビートの真上を通過したという事は当然近くにいるアイドル、ウインク、キュンキュンは問答無用で巻き込まれてしまうわけで。

 

「「「きゃあああっ!?」」」

 

「ッ、皆!」

 

今の横薙ぎの一撃で3人が纏めて吹き飛ばされると同時に何度も地面に激突して大ダメージを受けてしまう。

 

ソウルビートはその3人のケアをしたかったが、今吹き飛んだ3人を長時間気にする余裕は無かった。何故なら……ダークランダーの次の狙いは当然目の前にいる自分になるからだ。

 

「来いよ!」

 

「ダークランダー!」

 

ダークランダーはすかさず鞭では無く拳によるパンチを繰り出す。対してソウルビートは先程の攻撃回避で屈んだのを利用して前傾姿勢に。同時に地面を蹴り込むと一気に加速。

 

「だああっ!」

 

ダークランダーの拳に対してまさかの頭突きを放ったのだ。そして、前傾姿勢からの頭突きにした分ダークランダーよりも速く攻撃を繰り出す事に成功。ダークランダーの体にソウルビートの頭突き攻撃が命中してその威力がダークランダーを突き抜ける。

 

「ラァン!?」

 

「が……」

 

しかし、頭突きをしてしまったせいかソウルビートは頭への痛みで顔を歪めてしまう。同時に今の攻撃を受けても尚倒れないタフさを持つダークランダーは手にした鞭を振る事でソウルビートの体を縛ってしまった。

 

「ッ、しまった!?」

 

「ダーク……ラァアアン!!」

 

そのままダークランダーはソウルビートをグルグルとハンマー投げの要領でブンブンと振り回すとソウルビートだけを投げ飛ばした。

 

「うわぁあああっ!?」

 

ソウルビートは吹き飛んだ先で地面に強く激突して体が傷だらけになってしまう。

 

「がはあっ!?」

 

「ソウルビート……」

 

「そんな……ソウルビートでもダメなの?」

 

「強すぎる……」

 

ソウルビートは偶々吹き飛ばされた先が他の5人がいる場所だったものの、この一連の流れにより6人全員がこの時点でかなりのダメージを受けてしまう事になる。

 

「「「「「「うぅっ……」」」」」」

 

6人は開幕から受けてしまった体への大ダメージに苦しそうな顔を浮かべており、それはアイドルプリキュアの窮地を示してしまうのだった。




また次回もお楽しみに。
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