キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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ダークランダーによる学園祭襲撃

手鞠沢高校での学園祭を楽しむ影人達。そんな時、チョッキリ団の3人も同じく手鞠沢高校へとやってきてしまっていた。そして、3人がターゲットに定めたのはまさかの手鞠沢高校のアカペラ部に所属する6人である。

 

そうとは知らない3人は早速この6人をダークランダーにしてしまうためにいつものダークランダー召喚の儀式を始めてしまう。

 

「光の中にも闇がある」

 

「お前の闇を見せてみな」

 

「「「「「「きゃああっ!?」」」」」」

 

ジョギとチョッキリーヌが指を鳴らし、スラッシューが闇を直接掴んで引き抜くと6人の胸から彼女達の闇を示す黒いリボンが3人の前に表面化する。

 

「綺麗だね……呑まれると良い」

 

「チョッキリ呑まれてしまえ!」

 

「光を切り捨て、闇へと呑まれなさい」

 

3人が掛け声を言い放つと6人の持っていた黒いリボンが勝手に解かれてしまい、その姿は闇の中に閉じ込められてしまう。そのまま3人の片手には素体の人間が入った闇の球体。もう片方の手にはダークランダー召喚のための赤い水晶が握る。

 

ちなみにその際に闇の球体の中には嬉歌と弥子のペア、結と閏のペア、愛莉と玲音のペアという形で2人一組で入っていた。ただし、愛莉と玲音だけは2人の持ってる闇が違う物に由来するからか……2人の間に仕切りがあったが。

 

「現れるのです」

 

「「「ダークランダー!」」」

 

ただ、どちらにせよこうなってしまうとダークランダーが召喚される結果に変わりは無い。

 

3人が同時に両手を合わせると地面に叩きつけるとその瞬間、3人の手によって4体のダークランダーが学園祭の会場の中に現れてしまう。

 

「「「「ダークランダー!」」」」

 

合計4体のダークランダーの内訳としては嬉歌、弥子のダークランダーは日めくりカレンダー。結、閏のダークランダーは喉スプレー。愛莉のダークランダーはピッチパイプ。玲音のダークランダーはアカペラの楽譜である。

 

4体のダークランダーが姿を現すと会場内の人々は学園祭の中にいきなり怪物が現れたという事で大慌てで逃げ惑う。しかし、4体もダークランダーがいるせいで逃げ場は殆ど無く。それが余計に人々の恐怖を駆り立ててしまう。

 

「な、何だあれ!?」

 

「化け物……」

 

「逃げろ!!」

 

「嘘、あっちにもいる!?」

 

そして、人々の間に起きる異変に合わせる形で影人達もぷりんの感じる寒気からダークランダーの出現を察知する。

 

「よーし!じゃあご飯も食べ終わったし、そろそろ次の……」

 

「ッ!?ブルっと来た!?」

 

「えっ!?」

 

「はぁ!?」

 

影人達は全員で昼ご飯を食べたのだが、まさかのこのタイミングでダークランダーが出たという事を知った。何なら既に校舎の外からパニックになっている人が流れ込んでいるせいで校舎内も混乱しつつある。

 

「こんな所にまでチョッキリ団が来てるんですか!?」

 

「恐らく、こんな所だからだろうな」

 

影人はジョギが前に言っていた光ある所に闇はあるという言葉を思い出す。学園祭の真っ只中のこの場所には尋常じゃない程の光が溢れている。つまり、あの言葉通りならその中に潜んでいる闇も大きくなるという事だ。

 

「兎に角、どうにかしないと!」

 

「うん。レイ君と夢乃ちゃんは安全な所に!」

 

「ああ、皆頼んだぞ」

 

「お願いします!」

 

何にせよ、この大惨事を止めないといけないという事で非戦闘員である2人に避難を促すと2人も頷く。

 

そして、同時に6人はどうにか誰にも見られなさそうな物陰を探す。いつもならダークランダーのいる現場での変身が多いが、現状ではそれをやるのは難しい。今は学園祭という狭い空間内に多くの人が密集している。そのため、下手に外で変身すれば見つかるリスクが高いだろう。

 

そのため、影人達はやむを得ず建物内の人がいない物陰を探して変身する事になる。勿論、今回はプリルンとメロロンの妖精組は人間態から変身開始するパターンだ。

 

「「「「「「プリキュア!ライトアップ!」」」」」」

 

「「「キラキラ!ドレスチェンジ!」」」

 

「「キラキラ!ショータイム!」」

 

「キラキラ!ソウルリンク!」

 

「「「「「「YEAH♪」」」」」」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「ハートをプリッとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」

 

「ハートをメロっとひとりじめ!キミと口づけ、キュアキッス!」

 

「キミと輝く、ハートの鼓動!繋がる魂、キュアソウルビート!」

 

「「「「「「We are!キミとアイドルプリキュア♪!」」」」」」

 

こうして、アイドルプリキュアの六人は変身を完了。最後にチーム名を名乗り終わって降り立つ。

 

「それで、変身したのは良いけどどうやって戦う?」

 

「どうって、いつものようにハートガーデンで……」

 

「いえ、これだけダークランダーが散ってるとなるとハートガーデン展開の効果範囲が……」

 

キッスはダークランダーがバラバラに召喚されているため、自身の能力であるハートガーデンを使っても効果範囲に収め切れるか不安だった。もし仮に効果範囲に収めきれないと外に漏らしてしまったダークランダーが人々の闇を無限に集めてしまうかもしれない。

 

「それなら私達がダークランダーを一箇所に集めれば……」

 

「いや、多分それも危険だ」

 

「そっか!今はこの学校の敷地内に人が沢山いるから……」

 

「ああ、恐らく返って危険だ。……だからこうする!」

 

するとソウルビートがソウルリンクライトのダイヤルを黒に合わせるとそこから黒い光を放出。それがキッスに照射されるとキッスの体に力が湧き上がる。

 

「ッ、これは……」

 

「俺の力でキッスの力を増幅させた。これならこの学校の敷地内全部を巻き込めるはず!」

 

そのタイミングで6人は校舎の外に到着すると丁度そこが学校の中心部に近い場所だった。

 

「キッスお願い!」

 

「わかったわ」

 

キッスは今ならどうにか全てのダークランダーを効果範囲に収められるという事で早速投げキッスを使用。

 

「お願い、チュッ!ハートガーデン!」

 

これによりハートガーデンを展開すると4体のダークランダーごと自分達をその中に移動させる事に成功する。

 

「1、2、3、4……やった!」

 

「全員巻き込めた!」

 

「だけど、問題はここからだな」

 

「あははっ!その通りだよプリキュア」

 

ソウルビート達はまずダークランダーをハートガーデン内に上手く閉じ込められた事を喜ぶが、あくまでそれはダークランダーを浄化するために必要な行為であるだけ。ここからプリキュア達はこの4体を浄化する所まで行かないとならない。

 

そして、それを伝えに来たと言わんばかりにチョッキリ団の3人も姿を現す。

 

「やっぱりこれだけのダークランダーの数を揃えたって事はチョッキリ団も本気だよな」

 

「その通りだよ!今回こそお前達アイドルプリキュアを倒させてもらう!」

 

「覚悟してもらいましょうか」

 

「「「「ダークランダー!」」」」

 

「ッ……!これは!」

 

「お姉様、どうされました?」

 

するとズキューンがダークランダーの中に囚われているアカペラ部の6人を見るとそれを他のメンバーに伝える。

 

「アカペラ部の皆が捕まってる!」

 

「なっ!?」

 

「そんな……」

 

「くっ……それでダークランダーが4体もいるのか」

 

プリキュア達はズキューンからの言葉を聞いて身構えた。何しろダークランダー4体となると流石にプリキュア側の分が悪すぎる。しかもスラッシューもここに入ると実質6対5。ダークランダー相手に1対1を強いられるというのは精神的にも肉体的にもかなりの負担となるだろう。

 

「……ズキューン、キッス。2人がペアでダークランダーを相手して」

 

「「ッ!?」」

 

するとウインクがズキューンとキッスがコンビでダークランダーを相手するように促す。ただ、そうなると残りの4人はダークランダーやスラッシューとの一騎打ちを強いられてしまう。そのため、ズキューンもキッスもそれを止めようとした。

 

「待って!それじゃあ皆が……」

 

「そうですよ!私もお姉様も1人で戦えないわけじゃ」

 

「いや、多分現状の最善手はその2人がペアで戦う事だ」

 

「ッ、ソウルビートまで……」

 

ズキューンとキッスは他の4人を1人にしてまで自分達が2人で相手をする事に罪悪感が大きく。どうしても気が引けてしまったが、そこにソウルビートがウインクの考えに賛同する事を表明する。

 

「ズキューンとキッスはダークランダーを浄化するために必要な浄化技を個人で使う事ができない。そう考えると今回ばかりはダークランダーをお前ら2人で相手してもらった方が良いんだ」

 

ソウルビートの言うことは正しい。もし仮にズキューンかキッスが単独でダークランダーを相手にした場合、その戦闘力の高さで追い詰めたとしても最後にダークランダーを倒すためのトドメの一撃が放てない。そして、そうなれば2人が相手しているダークランダーを倒す事ができず。結局誰かの応援待ちになってしまう。

 

それならば最初から2人が揃っていれば浄化技で確実にダークランダーを浄化する事が可能な上、そこが終われば他の戦いに2人が加勢しに行く事もできる。

 

「だけど、ウインクやキュンキュンの2人も1人じゃダークランダーを浄化できないから私と一緒じゃ……」

 

「だから2人にお願いするんですよ。ズキューンとキッスの力ならきっと2人でもダークランダー相手に勝てるはずです」

 

勿論ズキューンキッスならダークランダーを確実に浄化できる……というわけでも無い。何しろまだ2人の技がダークランダー相手に通用するかは試した事が無いからだ。

 

そして、未だに仲間を見捨ててしまうという意識が強いズキューンは反対しようとしていた。そこにキッスが声をかけつつズキューンの肩に手を置く。

 

「お姉様、私達2人で戦いましょう」

 

「ッ!でもそれじゃあ……」

 

「……私も悔しいのは同じです。……ですが、同時に私達なら2人だけでもダークランダーに勝って助けに来てくれるってアイドル達に思ってもらえてるんです」

 

「ッ……」

 

キッスの言う通り、一見ここまでの話の流れだとズキューンとキッスが2人で戦う事は否定的な一面が大きい。しかし、裏を返せばこの2人なら他のメンバー無しでもダークランダー相手に勝てると信じてもらえてるという事だ。

 

「ズキューン、お願い!」

 

「……わかった。皆も絶対に負けないでよ!」

 

「「「(オッケー)(うん)(はい)!」」」

 

「当たり前だ。2人も頼んだぞ」

 

ここでようやく話が纏まるとその間律儀に待ってくれていたスラッシュー達が声をかける。

 

「作戦会議は終わったかしら?」

 

「ああ」

 

「なら早速始めるよ!」

 

「「「「ダークランダー!」」」」

 

するとチョッキリーヌの指示と共に4体のダークランダーが動き出す。それに合わせてプリキュア達も飛び出した。

 

「「「「「「はぁあああっ!」」」」」」

 

まずはアイドルと玲音が変化した楽譜のダークランダーがぶつかり合う。とは言ってもダークランダーの体は冊子が閉じた状態の楽譜であり、決して体がペラペラというわけでは無い。

 

「ダークラン!」

 

「だああっ!」

 

それでもアイドルの方が勢いが上なのでダークランダーを殴り飛ばすとそのままそれを追いかける形でアイドルが1人で突っ込んでいく。

 

「「ダークランダー!」」

 

「ッ!待ってください!」

 

「このダークランダーは私が!」

 

すると愛莉が変化したピッチパイプのダークランダーと嬉歌、弥子の2人が変化した日めくりカレンダーのダークランダーはそれぞれがバラバラに動くように立ち回る。それを受けてウインクとキュンキュンがそれを逃がさないように追いかけて走って行った。

 

これによりウインクが日めくりカレンダー、キュンキュンがピッチパイプのダークランダーを担当する事になる。

 

「ダークランダー!」

 

「キッス、私達も行くよ!」

 

「はい!せーのっ!」

 

ズキューンとキッスは自分達の役割が重要であるという事を他の仲間達から託されたというのもあっていつも以上の能力を発揮すると同時攻撃で喉スプレーダークランダーを吹き飛ばす。

 

「「たあっ!!」」

 

「ンダァアア!?」

 

そして、最後に残ったソウルビートの前には当然のようにスラッシューが立っていた。

 

「……やはりこうなるよな」

 

「ええ。それと、この前はよくも私の事を散々馬鹿にしてくれたわね」

 

「………」

 

スラッシューの体から禍々しい闇のオーラが立ち昇るとソウルビートへの対抗心に燃え立つ。

 

「Kotoneさん、まだあなたは意地を張るつもりですか?」

 

「私は切音じゃ無いわ。あんなの、あくまであなた達の元に入り込むための偽名だって言ってるでしょ。それに……あの名前なんて大嫌いよ。私の中に沢山の嫌な思い出ばかりを思い出させるから……」

 

それを聞いてソウルビートは前とそこまで状況は変わってないと認識する。スラッシューはここ最近戦いながら度々過去の事を口走ってきた。恐らく、スラッシュー本人の様子から見て彼女自身もそれはわかってはいるはずだ。

 

「(スラッシューが過去の事らしき話をするときは大体動揺している事が多い。多分だけど、スラッシュー本人もわかってて見ていないフリをしてるんだろうな)」

 

毎回のようにスラッシューが苦しそうな顔をしながら過去の気持ちを吐き出してはいるものの、それを必死に否定するのはその出来事があまりにも辛い事だからだろう。

 

「(だが、スラッシューを救うにはどうにかしてその現実と向き合ってもらわないとダメだ。それができないと話にすらならない)」

 

「どうした?仲間の所に加勢したい割にそっちから来ないのか?」

 

スラッシューはソウルビートが1人考え事をしながら未だに動かないのを見て焦れてきたのか。手に炎の剣を生成する。

 

「ふん。お前から来ないなら私から行くわよ!」

 

「ッ、仕方ない。今は戦うしか無いか」

 

ソウルビートは正直解決策が見つかるまで睨み合いをしたかったが、流石にスラッシューもそこまで悠長には待ってくれない。そのまま突撃してきたスラッシューに合わせてソウルビートは拳を繰り出すのだった。




また次回もお楽しみに。
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