キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜 作:BURNING
選挙を邪魔する形で候補者の1人である甲斐ちよを素体として姿を現したダークランダー。それに対抗するべく影人達はプリキュアになるものの、その影人ことソウルビートはスタミナ切れで変身解除。ダウンしてしまう。
そんな影人から託されたキュンキュンは更なる力に覚醒。紫のオーラを纏うことになるのだった。
「な!?その力は!!」
「キュンキュン……私達と同じ」
「凄い!キュンキュンが心キュンキュンしてる!」
プリキュア達がキュンキュンの覚醒を祝福し、チョッキリーヌは青ざめてしまう。何しろ、折角ソウルビートを倒して勢いに乗りたい所だったのをキュンキュンの覚醒で邪魔されたのだ。チョッキリーヌからしたらたまったものじゃないだろう。
「ッ……何でこんなにも調子良い時ばかり!」
「ダークランダー!」
するとダークランダーはチョッキリーヌの意思を汲んだのか。キュンキュンを早めに倒してプリキュアの勢いを止めようとする。
「今のあなたからは、微塵もキュンキュンを感じません!」
その瞬間、キュンキュンへと拳を振り下ろそうとしたダークランダーに対してキュンキュンは一瞬の隙を付いてダークランダーの腹を思い切り蹴り飛ばす。
「はあっ!」
「クラァ!?」
ダークランダーはキュンキュンとは思えない程の重い蹴りに思わず吹き飛ばされてしまう。そして、キュンキュンはそのままの流れで走り出すとブローチをタッチする。
「キュンキュンレーザー!」
「ンダァアアアッ!?」
ダークランダーは吹っ飛んでいる途中にキュンキュンレーザーによる追撃を受けて撃墜されるとそのまま地上に叩き落とされてしまう。
「ッ……あの時のズキューンやキッスと同じ。あの状態になると妙に強くなるんだね……」
チョッキリーヌは自分で見るのは二度まであるため、ダークランダーを単独で圧倒するキュンキュンに驚きの顔を浮かべつつも想定外と言える程では無さそうだった。
「ダークランダー!接近戦に持ち込むのは危険だよ。遠距離からの射撃を使え!」
「ダークラン……ンダーッ!」
チョッキリーヌはただでさえすばしっこいキュンキュンが覚醒によって力の面でもパワーアップしたため、遠距離からの物量攻めを仕掛けるべくミサイルを放つ。
「ッ!!そんな遅いミサイル……当たりません!」
「はっ、さっきそれでやられたのを忘れたのかい?」
「ダークラン!」
キュンキュンは一気に加速するとダークランダーからのミサイルを全弾回避していく。しかし、改めてだがダークランダーのミサイルは追尾式。ダークランダーが目を赤く発光させると外れたミサイルが彼女を追いかける。
「させない!ウインクバリア!」
そんな時、キュンキュンの後ろから迫っていたミサイルを止めるためにウインクがバリアを展開してそれらを全て受け止める。
「なっ!?」
「はぁあああっ!」
その間にキュンキュンは正面から来るミサイルを見切った上で拳の高速連打をして粉砕。ダークランダーの目の前に到達した。
「クラ!?」
「ダダダダダダッ!」
キュンキュンはダークランダーが動揺している間に高速連打の拳を次々とぶつけていく。その圧倒的な手数にダークランダーは少しずつ後ろに押し戻されて行った。
「ダーク……」
「下がるな!そう簡単に倒れたら承知しないよ!」
チョッキリーヌはこれ以上ダークランダーがやられるような事態になればアイドルプリキュアにまた敗北をしてしまう。そのため、ダークランダーにこれ以上の後退は許さないとばかりに指示した。
「ダーク……ラァアアン!」
すると、ダークランダーもまたそれに応えるかのように闇の力を増幅させるといきなりその体に禍々しい闇のオーラを纏うとそのままキュンキュンを押し返す。
「ッ!?」
「ダーク……ラン!」
その瞬間、ダークランダーは肩から襷掛けしていた青い襷を手にするとそれを硬質化させて巨大なリングにする。そのリングをキュンキュンに向かって投擲するとキュンキュンはそれを両腕をクロスさせてしっかりと防御する……なのだが。
「ッ……この力、さっきまでとは明らかに……くううっ……はあっ!」
キュンキュンはどうにか覚醒した事でパワーアップした力でどうにか弾き返すとダークランダーはそれをキャッチ。ダークランダーのパワーアップを間近で感じる事になる。
「これは、ダークランダーの力も増していますね」
「そんな……ダークランダーまでパワーアップするなんて」
「ほう、そう簡単に負けないという気持ちか。これは良いね!プリキュアのあの力にも対抗できそうだ!」
チョッキリーヌはダークランダーもパワーアップしたのであればプリキュアのパワーアップには負けないと思っていた。同じパワーアップであれば、元の強さから見てもプリキュアよりは強さが上になるのは明らかであるだろう。
「ッ、あなたがどれだけ強くなったって……私達は負けません!」
キュンキュンはもう一度踏み込むとダークランダーに向けて走り出す。そんなキュンキュンを見てダークランダーは再度両側にある発射口から攻撃を放つ。
それは先程までのミサイルより幾分か強力な物であり、キュンキュンはそのレーザーを横に跳ぶ形で回避すると着弾した地面が軽く焼け焦げてしまう。
「レーザービーム。新しい力ですか」
「そうさ。何も進化するのはお前達だけじゃないって事よ!」
「ダークランダー!」
ダークランダーは更にレーザービームを縦横無尽に放ちまくるとプリキュアを全員纏めて狙う。当然ながらその攻撃範囲には影人もいた。
「ッ!?」
「カゲ君!」
キュンキュンは体力切れして動けない影人が狙われた事に気がつくと急いで彼の元に走り、攻撃を庇う形で背中に受けてしまう。
「ああっ!?」
「キュンキュン!?」
「あははっ!足手纏いになったそんな奴見捨てて逃げれば良かったのにねぇ」
「くっ……」
影人はキュンキュンが自分を庇ったせいでダメージを受けた事に悔しさを感じてしまう。同時に今の自分はチョッキリーヌの言う通り、完全な足手纏い状態であるため言い返す事すらできなかった。
「ッ……無防備なカゲ君を狙っておいてよくそんな事言えますね……」
「敵の弱点を狙うのは当然の話だろう?ダークランダー!」
「ダークラ……」
「「はあっ!」」
「ンダ!?」
ダークランダーはもう一度無防備な影人を狙おうとレーザービームを構える。しかし、流石にそう何度も狙わせるつもりは無いのか。ズキューンとキッスがダブルキックを放つとそれはダークランダーの顔面に突き刺さった。
「なあっ!?」
「悪かったわね。あまりにも隙だらけだったからつい蹴ってしまったわ」
「2人共大丈夫?」
キッスは先程のチョッキリーヌの発言を当てつけるようにわざと言うとズキューンが2人を心配する。
「お二人共、ありがとうございます」
「悪い、助かった……」
2人が大丈夫な事を確認したズキューンとキッスはダークランダーを見ると影人に被害が行かないように構えた。
「これ以上はやらせないよ」
「ふん!だったらダークランダー。お前の力でもっともっとプリキュアを苦しめるんだよ!」
「ダークランダー!」
すると、ダークランダーは更に禍々しい闇のオーラを放出させるとそれはまるで選挙戦に絶対に負けないという素体の甲斐ちよの意思を示すようだった。
「やっぱりこのパワーアップは素体の人間の影響か」
「ですが、ここにいる私達は1人じゃありません!」
ダークランダーがパワーアップしたと言うのなら今度はアイドルプリキュアはチーム一丸となって戦えば良い。
「チームワークで勝つつもりかい?でもそんなの、無意味だよ!」
「ダークラン……ンダァアアアッ!」
その瞬間、ダークランダーは大量のミサイルとレーザービームを放ってプリキュアを殲滅しようと猛攻撃を仕掛ける。
「ウインクバリア!」
「キュンキュンレーザー!」
ミサイルとレーザービームに対してはウインクとキュンキュンがそれぞれ対応。レーザービームの方をキュンキュンが全て撃ち墜とし、キュンキュンのレーザーをすり抜けてきたミサイルはウインクがバリアである程度を防御。
しかし、ミサイルの数が多いのでバリアにはヒビが入ってあと少しで破られてしまう。
「くうっ……」
「そんなバリア、さっさと壊してしまうんだよ!」
「ダークランダー!」
ダークランダーはあと少しでバリアを破れる所を見たためか、すかさず追加のミサイルを放つ。だが、当然アイドルプリキュアも黙ってはいない。アイドルがブローチをタッチして技を使う。
「アイドルグータッチ!」
アイドルがウインクバリアの裏側から敢えてバリアを殴るとバリアにぶつかっていたミサイルはその威力で砕かれて消滅。更にバリアに迫っていた残りのミサイルにはまるで散弾銃に撃ち出された多数の弾丸のような物がぶつけられていく。
これはウインクバリアが砕けた破片にアイドルグータッチの力が加わっているので当然それなりに威力があるのと、1発は弱くても多数の弾が突き刺さるような形でミサイルを破壊。全て防ぎ切った。
「な、バリアとパンチにそんな使い方が……」
チョッキリーヌが動揺している間にもキッスが飛び出してダークランダーへの対抗するべく化粧コンパクトを手にする。
「まずはダークランダーの力を削ぐ」
すかさず彼女はコンパクトを展開。リップを塗って技を使おうとする。対してダークランダーはキッスの攻撃を許せば電撃を受けるのは確定なためすかさずミサイルを構えた。
「キッスの邪魔なんてさせない!ズキューンバズーカー!」
「クラァ!?
しかし、キッスの技に対抗しようとしたダークランダーの更に先を行く手としてズキューンがアイカラーを塗るとバズーカーを放つ。
その一撃を受けたダークランダーはダメージのせいでミサイル発射を中断。そこに本命のキッスからの投げキッスが放たれる。
「チュッ!キッスショック!」
「ンダァアアアッ!?」
ダークランダーはキッスショックの電撃によってダメージを受けると体が思うように動かせなくなってしまう。
そして、その直後にアイドルとウインクが飛び出すと珍しくウインクがアイドルに合わせる形でダブルパンチを放つ。
「「はぁあああっ!」」
「ダーク!?」
ダークランダーの腹に炸裂した2人の拳がダークランダーを押し込んでいくとチョッキリーヌはこのままでは押し切られる予感がして焦ったように叫ぶ。
「何してるんだいダークランダー!そんな攻撃でやられたら折角のパワーアップが無意味じゃないか!もっと根性を見せて踏ん張るんだよ!」
「クゥウウラン!」
チョッキリーヌの叱咤激励を受けてダークランダーは更に力を増すと2人の拳を完全に受け切り、その体は止まってしまう。
「「ッ!?」」
「まさか、チョッキリーヌの応援を力に変えてるのか!!」
「それでも、私達は負けません!」
影人はチョッキリーヌの言葉がダークランダーに力を与えていると考える中でアイドルとズキューンはキュンキュンの声を聞いた瞬間に後ろに下がると入れ替わる形でキュンキュンが少し後ろの位置に立ちながらブローチをタッチ。
その瞬間、キュンキュンの黄色い髪留めに凄まじいエネルギー量が集まるとそこから普段の倍以上とも取れるレーザービームがダークランダーへと発射される。
「キュンキュンレーザー・エターナル!」
まるで大好きな推しを永遠に推し続けるキュンキュンの想いが込められたそのレーザーはダークランダーへと迫っていく。
同時にキュンキュンは思わず反動で後ろに吹っ飛びそうになるものの、腰辺りからアンカーのような物として周囲の地面に鎖が突き刺さるとレーザー発射の反動を抑え込む。
「ダークランダー!フルパワーだよ!」
「ダークラン……ンダァアアアッ!!」
対するダークランダーもミサイルとレーザービームのフル稼働して全力で迎え撃つ。二つの弾幕はぶつかり合うと押し合った。
「くううっ……」
「クラァ……」
2つの弾幕の力は拮抗しているのか、真ん中辺りで止まってどちらが有利とも取れないような状態になってしまう。しかし、そんな時にキュンキュンは呟くように話し始めた。
「学校の皆のために私ができる事。ずっと考えてました」
「あん?」
「ちよ先輩が学校の皆のために頑張ってる姿を見て教えられたんです!だから私はこの選挙の演説で……絶対に……」
するとキュンキュンの想いの高まりに呼応する形で少しずつレーザーの出力が上がっていく。その力を前にダークランダーの弾幕は押されて行った。
「絶対に!伝えたいんです!!」
「「「「「行っけぇええっ!」」」」」
「はぁあああっ!」
するとキュンキュンレーザーが更に倍の出力に上がるとダークランダーの弾幕を押し切り、体を呑み込む形で凄まじいダメージを与える。
「ンダァアアアッ!?」
「これで決めます!」
ダークランダーを完全にダウン状態に追い込んだキュンキュンはすかさず技を発動させて領域を展開。
「クライマックスは私!準備はオッケー?」
キュンキュンの曲のイントロが始まると彼女はインカムを装着。それと同時にダークランダーが強制着席させられる。ダークランダーは抜け出そうともがくが、ウインクと同様に覚醒状態であるため拘束もパワーアップ。その間に歌が始まった。
『ハイ!ハイ!』
♪決め歌 ココロレボリューション♪
「ねえ、キミも!かわいーな♪(キュンキュン!) かっこいーな ♪キュンキュン!)完全同意にアガるテンションコーレスプリーズ ♪(イェイ!)とびきりキュンキュン響かせて〜踊ろっ♪(Let's dance!)もう1回♪(キュンキュン!)アンコール♪(キュンキュン!)完全ダイスキハイなステップがナンバーワン!もっと夢中になれるね〜♪こころビート〜yes!キュンキュン♪……プリキュア!キュンキュンビート!」
キュンキュンは歌い終えると覚醒でダークランダーを浄化できる程にパワーアップした紫の光のエネルギーを発射。そのままダークランダーへと降り注ぐと技を喰らったダークランダーは浄化される。
「「キラッキラッタ〜」」
その後、ダークランダーが浄化された事でキラルンリボンが生成。今回はキュンキュンが技を使ったために彼女がリボンを手にする事になるのだった。
また次回もお楽しみに。