キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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七不思議の答え ななの真意

ウインクとソウル。二人が伝えた作戦に従い、四人は早速行動を開始する事になる。

 

「マックランダー!ザックリやっちまえ!」

 

「マ〜クゥ〜ランダー!」

 

マックランダーが空気穴から空気を噴射しながら突撃してくる。それを見た四人のうち、ソウルとウインクの二人は両サイドに。キュンキュンは後ろにバックして避けるとアイドルが跳び上がってマックランダーの上を取る。

 

「アイドルグータッチ!」

 

そして、アイドルはアイドルグータッチによって真上から拳を叩きつけるとマックランダーは地面に顔を打ち付けられる形となる。

 

「マック!?」

 

「はあっ!」

 

更にウインクがアイドルと入れ替わる形で再度上から蹴りを叩き込むとその衝撃でマックランダーは空気穴から大量の空気が逃げていく。空気は周りから圧迫された際には基本的に圧力が低く、空いている場所に殺到する。そのため、アイドル、ウインクによる二連撃はマックランダー内部の空気をある程度外に放出させたのだ。

 

「キュンキュン!」

 

「了解です!キュンキュンレーザー!」

 

ウインクがある程度空気が抜けたと判断すると跳び上がって離脱。マックランダーは何とか起き上がると今度は体内に空気が無い状態でレーザーを喰らうと流石に跳ね返せるだけの空気が残ってないためにダメージを受けて後ろに転がる。

 

「マックランダー……」

 

「あっ!お前、空気が無くなったらちゃんと調達しろって!」

 

ザックリーが慌てた様子でマックランダーにそう言うとマックランダーはすかさず外にある空気を吸収。しかも今度は先程の反省を活かして多めに空気を吸うとパンパンに体を膨らませた。

 

「マックランダー!」

 

「「「はあっ!」」」

 

そこにアイドル、ウインク、キュンキュンの三人がまた空気を抜くためにトリプルキックを三方向から打ち込む。しかし今度は地面での圧迫が無いせいか、軽く跳ね返されてしまう。

 

「「「うわっ!?」」」

 

「あははっ!それみろ。空気がちゃんと入ってたらお前らに勝ち目なんて無いんだよ!

 

「……それはどうかな!ソウルソニック!」

 

すると三人が離れたタイミングでソウルが跳び上がりつつソウルメガホンによる通常攻撃を使うとそれはマックランダーに命中して音圧という圧力を上からかけて地面へと押さえ込ませた。ただ、今回は先程とは違って空気穴も音圧で塞ぐ形である。

 

「へっ、マックランダーを転ばせただけじゃねぇか。大口叩いた割に大して……」

 

「ああ、ここまでは大してダメージを受けないから調子に乗ると思ったよ!」

 

「……へ?」

 

ザックリーが唖然とする中、ソウルはソウルメガホンのダイヤルをピンクへと合わせるとまだ使った事の無い新たな技を使用する。

 

「アイドルの力、ソウルソリッド!」

 

その瞬間、ソウルが発した声がメガホンを通過するとその音圧が固形のエネルギーとして転換。巨大なピンクの棘の固い物体として放たれる。

 

そのままマックランダーは真正面からその棘のエネルギーを受け止めるとその棘のエネルギーは弾丸のように回転しながらグリグリとマックランダーの体を押し込んでいく。

 

「マック……ラン!?」

 

そして、マックランダーの体であるゴムの部分はとうとう圧力に耐えきれずに“パァン”という風船が破れるような大きな音を立てて貫通。マックランダーに大穴が開くとそこから一気に空気が漏れ出していく。

 

「マックランダー!?」

 

「うげっ!?何でこんな……」

 

「悪いね。どれだけ空気の圧力とか攻撃をゴムの性質で弾けるって言っても、耐えれる圧力に限界はあるんだわ」

 

ソウルはこの状況を作るために敢えてウインクの作戦の後にこの作戦を提案。ウインクの策に嵌った後なら必ずマックランダーは空気を限界近くにまで溜め込むと予想。後は割と簡単である。

 

ソウルがソウルソニックを使ってマックランダーの空気の逃げ道を全て音圧による空気の圧力で封殺。限界まで溜め込まれた空気の逃げ道が無くなった状態で体のゴムに常時、大きめな負荷をかけたままの状態にしてそこを針で風船を壊すように大きめな固形物を作れる技を使って敵の体を貫いたのである。

 

「あれ?でもその技ってこの前のソウルバレットとは違うんですか?」

 

「まぁな。ソウルバレットはあくまでエネルギーの弾丸であって正確には質量のある固い物質じゃないからな」

 

しかもソウルバレットは必ず弾丸状にしか出せない。ただし、ソウルソリッドであれば固形物なら事前のイメージさえ追いつけばどういう形としても使う事が可能となるだろう。その分ソウルバレットの方が単純な攻撃としての火力は上になるのだが。

 

「ははっ。流石キュアソウル。今回も冴えすぎだっての」

 

「さて、これで終わりだ。俺のメラメラなシャウトで……」

 

「今日はウインクのステージが見たいプリ〜!」

 

「……What!?」

 

ソウルは浄化技で決めるためにライブのフィールドを展開しようとするが、それは中断せざるを得なかった。何しろ、今回はプリルンの要望でキュアウインクの技にしたいらしい。

 

「は?何で?プリルンとしてはウインクが良いの!?」

 

「プリ!」

 

「あはは、プリルンもこう言っちゃったし……」

 

「嘘だろ……じゃあ、後任せた」

 

ソウルは自分の出番だと思っていたら選ばれなかった事実に落胆しつつ下がると変わりにウインクが前に出る。

 

「行くよ!」

 

するとウインクによってライブの領域が展開。それと同時にウインクの決め技が放たれる。

 

「クライマックスは私。聴いてください!」

 

ウインクの頭にインカムがされるとマックランダー強制着席。それからウインクはピアノの椅子から立ち上がって歌を歌う。

 

♪決め歌 まばたきの五線譜♪

 

「きらめきへ踏み出そう〜♪受け取った勇気つないで♪まばたきの数だけ〜♪五線譜に焼きつけていく♪出会えたキミへと奏でたい♪いつまでも鳴り止まないメロディー〜♪……プリキュア!ウインククレッシェンド!」

 

「キラッキラッタ〜」

 

マックランダーは自身に命中したキラキラによって浄化されるとキラルンリボンが生成。プリルンが付けてまたいつものポーズを決めた。

 

「プリ!タコさんウインナーポーズ!プリ〜!」

 

プリルンはフワフワ浮かびながらタコさんウインナーのようなポーズをするとザックリーはまたいつものように負けてしまったため、苛立つと撤退する事になる。

 

「プリ〜?次はねぇからな!」

 

ザックリーがいなくなると少ししてはなみぃちゃんは無事に元に戻って起き上がる。

 

それとは別で、七不思議関連の出来事のせいで溜まりに溜まったストレス分を自分がステージ技をやる事で発散、放出しようと思ったソウルはかなり落ち込んでいた。

 

彼は自分が決める気満々だったにも関わらず、プリルンのリクエストがあってウインクに締めを譲らないといけなくなった影響で彼の中に溜まっていたストレスは行きどころの無い気持ちと化すとその反動で嘆き叫ぶ事になってしまう。

 

「プリルン……お前、何でこのタイミングでの締めがウインクなんだよ……。というか、ウインクのステージならこの前やっただろ」

 

「プ〜リ〜。プリルンの気持ちがウインクにやって欲しいと叫んでたからプリ〜!」

 

「嘘だ……ウゾダドンドコドーン!!」

 

キュアソウルから変身解除した影人は思わず崩れ落ちるとショックのあまり某○ンドゥル語を喋る○ンジャキのような台詞を叫んでしまう。

 

そんな中、キュンキュンことこころも彼氏が色んな要因が重なった結果、このような事態となってしまった事が心配なのか優しく宥める事に。

 

「まぁまぁ、カゲ先輩落ち着いて……。そんな日もありますって」

 

「うう……。俺の中に溜まったこの行き場の無いストレスをどうしろってんだよ……」

 

影人は色々と八つ当たりしたかったが、そんな事をしてしまえばこの場にいる全員にドン引きされるのは目に見えているので、我慢せざるを得ず。その様子にレイは今にも笑いそうであり、うたとななも苦笑いするという事になった。

 

その後。夕日の見える浜辺を前に影人、うた、こころの三人はななへと尾行した事を謝罪する事に。

 

「ええっ!?ずっと私の後をつけてたの?」

 

「勝手にごめん!」

 

「一応俺は止めたんだけど、結果的について行ったのは事実だ。俺からも済まなかった」

 

「なな先輩の七不思議が気になりまして!」

 

「……私の、七不思議?」

 

ななはそう言って首を傾げる。どうやら本人は自覚無しらしい。そのためこころがその事を指摘した。

 

「昨日から不思議な事ばかりしてたじゃないですか!」

 

「うんうん!」

 

「あぁ……やっぱり変だったかな?」

 

どうやらななも変な事をしていると少しは自覚があったらしい。そんな彼女はゆっくりと理由を話す事になる。

 

「私ね、今まではピアノ事しか考えてなくて。だけど、アイドルプリキュアになって。色んな人と出会って。私の世界はなんて狭かったんだろうって思ったんだ。……そんな時にママに言われたの」

 

それは二日前の夜にかかってきたななの母親との会話だった。その時、彼女はななへとこう伝えたのである。“ピアノばかりじゃなくても良いのよ。今のななには色んな友達と遊んで、世界に触れて自分を知る。それが一番大切なんじゃないかな”と。

 

「それで私。ピアノ以外にももっと色んな事をやってみたいなって。例えばうたちゃんみたいに、楽しく歌いたくてラップにチャレンジしてみたり」

 

「いや、それだったら普通の歌でも良くね?何故わざわざラップにした?」

 

「それが面白そうだと思ったからだよ」

 

影人からの問いにななは最もらしい回答を返す。確かに歌うだけなら普通の歌でも問題は無いが、彼女の中ではラップの方が自分の興味にハマったという事だろう。

 

「まぁ、それはまだわかるけど……ほら!白線の上だけ歩いてたのは?」

 

「この前はもりちゃんがやってるのを見たの!何だか懐かしくなって」

 

「ああ……」

 

「じゃあ、ツインテにして語尾にななを付けたのは?」

 

「こころちゃんの髪型と、プリルンがプリプリ言うのを可愛いなと思ってね」

 

「照れるプリ!」

 

プルンがそう返すとこころも心なしか、髪型を褒められて嬉しそうにする。そんな中、うたは更に問いかけた。

 

「いきなり謎の英語を使い出したのは!?」

 

「ママみたいに海外に行くのを憧れてるし、その練習」

 

「いきなり過ぎない!?」

 

「ああ。練習するのは良いけど、その事前説明くらいは欲しかったな」

 

ななは何だかんだで色んな事をしつつも、ピアニストとして世界で活動する母親に憧れているというのは変わらないらしい。

 

「あっ、あと怪獣ごっこと……昨日ずっとやってたあのツッコミは何なんですか!?」

 

「あれは、うたちゃんと影人君は色々とノリが良いから。見習おうと思ってね」

 

「私、怪獣ごっこはやって無いよ!?って、私どんなイメージ!?」

 

「あーなるほど、蒼風さんにとって俺はツッコミばっかやってるイメージか……っておい!それは誰かさん達が暴走しまくってるからそのフォローしてるだけなんだけどな!?」

 

影人も影人でとんだとばっちりである。そんな様子にレイは腹を抱えながら影人の肩に手を置くと憐れむような目を向けた。

 

「影人、ドンマイ」

 

「レイ、お前も何で揶揄いモードに入ってんだよ!」

 

影人とうたがななに与えている印象の話が終わり、こころは更に質問する。

 

「では、はなみぃちゃんへの感謝状は?」

 

「こころちゃんに“心キュンキュンしてます!って言われて私、嬉しかったんだ。だから私も自分の胸のキュンキュンを伝えたかったの」

 

「なるほどなぁ。それであの感謝状ってわけだ」

 

レイの返しに影人やうたは唖然とした顔つきになる。そして、そんな二人にこころがはなしかけた、

 

「もしかして、なな先輩って意外と……天然?」

 

「ななちゃんって、深い!!」

 

「ま、それが蒼風さんの良い所だと思うぞ。普段とのギャップって言えば良いのかな」

 

そんな風にレイが補足するとこころがふとある事を思い出してななへと問いかける事に。

 

「あ、でも魔法陣は!?」

 

「魔法陣?」

 

「さっきあの辺に描いてたじゃないですか!……あ!」

 

こころが砂浜に書いていた魔法陣について見に行くとそこにあったのは影人、うた、なな、こころ、レイ、プリルンの計六人分の顔を描いた絵があったのだ。

 

「これ……私!?」

 

「プリルンもいるプリ!」

 

「これはもしかして……」

 

「うん。はもりちゃんが楽しかった事とか好きな物の絵を描くって言ってたから、真似してみたんだ。皆と出会ってから毎日が新鮮で、色んな事が楽しく思えるようになった。だから、これからは皆と一緒に新しいページを開いていきたい。そう思って描いたの」

 

なながそんな風に言っているとうたとこころ、プリルンは嬉しそうにするとななへと抱きつく事になる。

 

「可愛すぎるよ!ななちゃん!」

 

「尊いが過ぎますって!」

 

「プリ!」

 

男性陣の二人の方は影人がそんな風にしている三人を見ていたらいつの間にか溜まっていたストレスがある程度消えるというのが自分でもわかった。そして、レイの方も嬉しさが込み上げてきたのか目に僅かに涙が浮かぶ。

 

「……レイ?」

 

「……何でもねぇよ。ちょっと嬉しかったってだけだ」

 

「お前にしては珍しいな。そんな風になるなんて」

 

レイとしては自分の家の事のせいでこのメンバーに深く関わる機会が少ないため、自分は仲間外れにされるのも覚悟していた。だが、ななはそんな事せずにちゃんとレイを友達として見てくれていたのだ。それが彼にとっては嬉しかったのである。

 

それから数日後の事。昼休み、弁当を食べる場所にてうたは珍しく負のオーラを出しまくると完全に落ち込んでしまっていた。

 

「うう……」

 

「うた先輩、どうしたんですか?」

 

「数学の小テスト……ダメだった」

 

どうやら勉強会も虚しく、うたのテストは上手くいかなかったらしい。そんな中、ふとうたはある事実を思い出す。

 

「はっ!そういえば、七不思議が揃うと怖い事が起きるって本当かも!!」

 

「……テストと七不思議は関係無いと思いますよ?」

 

「何の話?」

 

「うわぁああっ!七不思議怖いよぉ……」

 

「だから関係ありませんって」

 

「……どうしたの?うたちゃん」

 

「……まぁ、色々あるんだよ」

 

結局うたはテストの点の悪さを七不思議のせいとしたものの、それはこころに鋭く指摘される事になった。ちなみにこの時影人は七不思議の件でツッコミに疲れたのか、そういう行為を作為的に止めている状態だった。

 

「やれやれだね」

 

「こっちから言わせたらお前無しだったせいで俺もかなり心をボドボドにされたんだけどな?」

 

「まぁ、それはドンマイという事で」

 

「それで済むかっつーの」

 

影人とレイはそんなやり取りをする三人を横目で見ながら話す事に。それとは別で彼らの小テストの結果だが、二人ともほぼ満点に近い点数を取っていたという事だけ言っておこう。




また次回もお楽しみに。
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