キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜   作:BURNING

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暗闇をも圧倒する影 メロロンの正式加入

クラヤミンダーとの戦闘が開始され、開幕からマックランダーから進化したクラヤミンダーを更に上回る力を見せるソウル。そんな中でザックリーはクラヤミンダーへと指示を出す。

 

「クラヤミンダー、やられっぱなしになるな!反撃だ反撃!」

 

「クラヤミンダー!」

 

クラヤミンダーは最初の一発でソウルに吹き飛ばされても負けじと立ち上がり、向かってくる。クラヤミンダーが拳を振り上げた瞬間、ソウルは三人へと目配せすると三人は頷く。

 

「「「はあっ!」」」

 

その直後、ソウルはわざと横に跳んで攻撃から逃げると代わりにアイドル、ウインク、キュンキュンが拳を受け止める。

 

「ッ!?なんて……パワーなの!?」

 

「三人がかりでやっとだなんて……」

 

アイドル達は三人がかりでやっと止められるクラヤミンダーの拳。そのまま三人揃って地面を抉りなら押し戻される。それでも、三人の目には絶望感は無かった。

 

「でも、私達は三人じゃなくて!」

 

「だあっ!」

 

三人がクラヤミンダーの拳を止めている間にクラヤミンダーは次の攻撃のために腕を引く。しかし、そこにガラ空きとなったクラヤミンダーの引いた腕を横からソウルが捕まえた。

 

「えっ?」

 

「四人なんだよ!」

 

そのままソウルはクラヤミンダーを背負い投げしてしまうとクラヤミンダーはダメージに地面を転がる。

 

「クラヤミンダー……」

 

「今がチャンスだよ!」

 

そのままソウルが作った隙を三人で繋ぐために跳び上がる。だが、クラヤミンダー側も黙ってやられるつもりは無い。

 

「そこだ、やれ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

その瞬間、クラヤミンダーが自販機の取り出し口を開けると缶のミサイルを三連発で放つ。

 

「はぁあああっ!」

 

アイドルはそこに合わせて拳を叩きつけるとミサイルを粉砕して爆破。爆発からアイドルが飛び出す中、彼女の死角を左横から迫る二発目のミサイルが飛ぶ。

 

「させません!」

 

しかし、そこはキュンキュンが上から踏みつける形でミサイルの軌道を変更。その先にウインクがいたが、彼女は難なくそれを回避。その後に来た三発目もソウルが蹴り込む事で明後日の方向へと飛ばした。

 

「ウインク!」

 

「任せて!」

 

ソウルがそう言うとそのタイミングでウインクが跳び上がるとクラヤミンダーへと蹴りを放つ。

 

「たあっ!」

 

「だったらクラヤミンダー、アレを使え!」

 

「クラヤミンダー!」

 

クラヤミンダーは迫るウインクに対抗して缶のミサイルを放つと今回はまさかの缶の飲み口が進行方向を向いていた。

 

「えっ!?」

 

その瞬間、缶から蒸気のようなものが飛び出すとウインクは慌てて回避。ただ、その蒸気は熱気を帯びていたためにウインクはその熱さに顔を顰める。

 

「もうホットドリンクが無いと思ったら大間違いだぜ!クラヤミンダー、どんどん出せ!」

 

クラヤミンダーは更に先程と同じホットドリンクの缶を連射。アイドルとキュンキュンは二人揃って回避していく。

 

「凄い熱気……」

 

「熱さで体力を奪われますね、これ」

 

アイドル、ウインク、キュンキュンが熱さを警戒して一度逃げに回る中、ソウルは迫り来るミサイルを見て集中力を高める。

 

「ふぅ……」

 

「ソウル、どうするつもりなの?」

 

「へっ、クラヤミンダー。アイツにやられっぱなしも癪だろ?キュアソウルへ集中砲火だ!」

 

ソウルが一人止まっているのを見てチャンスと踏んだザックリーは更にミサイルを放つ。

 

「クラヤミンダー!」

 

「ソウル、逃げるメロ!」

 

メロロンはソウルが心配なのか、そう声をかける。その瞬間、ソウルは飛んできたミサイルをどこぞの○TONAのように次々と掴んだり、上手く方向を調整しながら最後は飛ばされたミサイルを全て抱き抱えるようにしてからクラヤミンダーへと投げ返す。

 

「ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、おおりゃああっ!」

 

「はぁ!?嘘だろ!?」

 

ザックリーが慌てて退避する中、クラヤミンダーは回避すら間に合わずにミサイルが全弾命中してまた地面に倒されてしまう。

 

「あんなの人間技じゃないですよ!」

 

「ブルっと来たプリ!?」

 

「えっ、またクラヤミンダーが……」

 

プリルンのその反応にレイが問いかける中、プリルンは首を横にブンブンと振るとそれとは違うと言った。

 

「違うプリ。同じブルっとでも、なんだか過去のトラウマが蘇ったような感じプリ!」

 

「ねえたま、どういう事メロ?」

 

メロロンが意味不明だと言わんばかりの声を上げる中、ウインクは苦笑いした様子であった。

 

「あーっ……。そういえば、私もクラスメイトでよく○AKIMORIって言われる国民的なアーティストの子からそういう趣旨の話を聞いた事あるような無いような……」

 

「ウインクまで何言ってるの!?」

 

そんな事はさておき、そんな○TONAがやりそうな素手によるミサイル返しを決めたソウルは長時間ホットドリンクの熱気に当てられたせいか、体力はそれなりに奪われてしまっていた。

 

「はぁ……はぁ……あんまりこういうのはやる物じゃないな」

 

そんな中で先程からやりたい放題されているザックリーもこれ以上やられるのはヤバいと思ったのか、とうとう奥の手を切る事にした。

 

「クソッ、ことごとく邪魔しやがって!クラヤミンダー、今度こそ切り札だ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

すると明らかに自販機の取り出し口よりも大きいミサイルを生成したクラヤミンダーはそれを四人へと放つ。

 

「「ッ!」」

 

その射線上にいるのは不味いと近かったウインクとキュンキュンはそれを回避してしまう。そんな中、回避した二人がミサイルを見るとその視線の先にレイやプリルン、メロロンがいるのが見えてしまう。

 

「しまった!レイ君、プリルン!メロロン!」

 

アイドルが急いでカバーするために走る中、ソウルも咄嗟にそれに反応。二人は三人の前に行くとまずはソウルがメガホンを使う。

 

「アイドルの力、ソウルソリッド!」

 

「アイドル、グータッチ!」

 

ソウルがメガホンでミサイルと同等ぐらいの硬化させた球体を作るとアイドルがその後ろから球体をグーパンチで殴る。二つの攻撃がぶつかると爆発を起こして周囲に煙が駆け抜ける。

 

「アイドル!」

 

「ソウル!」

 

ウインクとキュンキュンが心配する中でレイ達三人は勿論、攻撃を迎え撃ったソウルとアイドルも無傷だった。

 

「皆、大丈夫?」

 

「プリ!」

 

「メロ……メロ!大丈夫メロ」

 

「おかげさまで俺も大丈夫だ。ありがとう、ソウル。アイドル」

 

三人共が無事で安堵するアイドルとソウル。そんな中で助けられた中の一人。メロロンはアイドルの姿にも一瞬見惚れていたものの、すぐに首を振って余計な気持ちを捨てていつもの塩対応を取る。

 

「良かった!」

 

「どういたしまして」

 

そこにウインクとキュンキュンも合流。四人が並ぶとコミュニケーションを取りつつ横に並ぶ。

 

「お二人共、避けてしまってすみません」

 

「大丈夫だ、キュンキュン。気にするな」

 

「でも、これで相手は切り札を殆ど使ったはず」

 

「ここからは私達の番だよ!」

 

それから四人が飛び出す中でザックリーは切り札が無駄撃ちになってしまったために声を上げる。

 

「クラヤミンダー、とにかく次弾を撃てるようになるまで凌げ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

するとクラヤミンダーはまた小型の缶型のミサイルを大量に用意。どうやら先程のような大玉はそう何度も連発できる代物では無いらしい。

 

「今度は来る前に潰します!キュンキュンレーザー!」

 

「ソウルソニック!」

 

キュンキュンとソウルはそれぞれ遠距離から多数の攻撃に対応できる技を使うとソウルが空気圧でミサイルを一瞬止めてからレーザーで全て切り裂いて粉砕。しかも、切り裂いた場所がザックリーとクラヤミンダーの近くだったせいで二人は自爆してしまう事になる。

 

「あれ?熱っ!熱いって!何でこうなるんだよ!」

 

「それは自業自得だろうがっての」

 

レイがそう言い返す中、アイドルプリキュアのターンはまだ続く。今度はウインクだ。

 

「ウインクバリア!」

 

ウインクが召喚したバリアが飛んでいくとクラヤミンダーの顔面に張り付いて押し込んでいく。

 

「クラヤミンダー……!?」

 

「これもオマケだ!キュンキュンの力、ソウルバレット!」

 

ダメ押しとばかりに放たれた大きめな紫の弾丸はクラヤミンダーに命中すると一気に後ろ倒しにする。

 

「アイドル!」

 

「オッケー!決めちゃうよ!」

 

そのまま流れるように浄化技のためにアイドルが領域を展開し、音楽が流れる。

 

「クライマックスは私!」

 

そのままアイドルにインカムが装着されるとクラヤミンダーが強制着席させられる……のだが。

 

「クラヤミン……ダー!」

 

何とここまで一度着席させたら浄化の成否を問わず技の命中までずっと敵を拘束し続けていた無敵の椅子から抜け出されてしまう。

 

「嘘!?」

 

「アレって普通に脱出可能なのか!?」

 

アイドルの技が失敗したのに伴ってインカムは消失。まさかの事態にレイも驚きを隠せなかった。ただ、だからってすぐに対応不可能になるわけでは無い。

 

「だったら今回こそ四人で!」

 

「うん!」

 

キュンキュンの言葉に今回こそソウルを含めた四人でステージをやろうとする……が、ソウルが三人の領域に入ろうとした瞬間に謎の力で技の演出から弾き出されてしまった。

 

「えっ!?何で……」

 

「ッ……止めちゃダメだ!三人で決めろ!」

 

ソウルは自分が弾かれた事よりもまずはクラヤミンダーの浄化が先だと三人に技のキャンセルを止めるように叫ぶ。そのまま三人での技が発動した。

 

♪決め歌 Trio Dreams♪

 

「「「ウー、レッツゴー!Try, try, trio dreams♪」」」

 

『Let's sing, let's swing, let's dance, let's bound,Let's smile, let's fly』

 

「「「ハート上げてくよ!」」」

 

三人の技が発動した瞬間、プリキュアはインカムを装着。それとほぼ同時にクラヤミンダーは再度強制着席をさせられる。今回は個人技と比べて拘束力が強いのか、クラヤミンダーは抜け出す事なくライブは進む。

 

「「「Sing!♪音符に夢乗せて〜♪キミ、あなたのもとへ〜for you!♪もっともっと輝き合えるね〜♪みんな、キラッキラン!♪瞳水晶にいつだって〜♪笑顔映し合おう〜promise!♪キミがいるからパワー、生まれるよ、今日も〜♪Try, try, trio dreams♪……プリキュア!ハイエモーション!」」」

 

そのまま虹のエネルギーがクラヤミンダーへと降り注ぐとあっという間に浄化されていく。

 

「「キラッキラッタ〜」」

 

クラヤミンダーがやられた事によってまた新たなキラルンリボンが生成。それをプリルンが付けるといつものポーズを取った。

 

「プリ!プリルンに……メロメロプリ〜!」

 

また、クラヤミンダーが浄化された事でマックランダーが浄化された時と同じく景色が元に戻っていく。

 

「クラヤミンダーの力、次こそ見せてやるからな!!」

 

ザックリーは新しい力を貰ったのにまた初期の頃と同じくほぼ完封されて悔しそうにしつつ撤退する事になった。そして、アイドル、ウインク、キュンキュンが三人でハイタッチする中でメロロンはまたその姿に見惚れる事に。

 

「凄いメロ……これが伝説のアイドルプリキュアメロ?」

 

そんな中、ソウルは自分だけ入ろうとしても技から弾かれてしまった際に違和感を感じていた。

 

「何で入れなかったんだ……?元々アレは三人技っていうのはあるんだろうけど……。なんか他にも理由がある気がする」

 

そんな中、その様子をローブを着たスラッシューが笑みを浮かべつつ見ていた。

 

「ふふっ。やっぱりね。……ソウルの力はイレギュラーが重なった特殊な力なのよ。他のアイドルプリキュアと交わるなんて、絶対にできないわ」

 

そのままスラッシューは人知れずにその場から去ると撤退。場面は戻ってキラキライトを持ったプリルンへ。彼女は興奮した様子で声を上げていた。

 

「やっぱりアイドルプリキュアは最高にキラキラプリ!」

 

「むーっ!」

 

そんな中、メロロンはプリルンの興味がアイドルプリキュアに向きっぱなしの現状が気に入らないのか、膨れっ面をしてしまっていた。その後、一同が移動した先であるうたの部屋にて。

 

「できたプリ!」

 

「ねえたま、ありがとメロ!」

 

そこには耳を色々と弄ってメロロンは髪型を変えた女の子みたいな風になっていた。メロロンには好評なようで笑顔だったが、うた達にとっては微妙だったようで。

 

「メロロン、私にもやらせて!」

 

それから今度はうたが鏡の前でメロロンの耳を弄ると今度はうた達も納得の行くものになった。

 

「あ、先輩上手です!」

 

「……これも可愛いメロ……メロ!?」

 

思わずメロロンは可愛いと言ってしまった事に気がつくと慌ててツンツンした塩対応をする事に。

 

「ねえたまの方がずっと上手メロ!」

 

「ふふっ、そっか」

 

そんな中、メロロンはうたに頭を撫でられておちょくられてしまったと感じた彼女は頬を膨らませる。

 

「メロ!メロロンはあなた達をライバルとして見るメロ!」

 

「「「……え?」」」

 

いきなりライバルとして認定されたうた、なな、こころの三人は意味がわからずに首を傾げる。その直後、メロロンは物凄いスピードでプリルンへとしがみつくと離さないと言わんばかりだった。

 

「ねえたまと一番の仲良しはメロロンメロ!わかったメロ?」

 

その瞬間、顔を見合わせたうた達三人。そんな中でこころはそんなメロロンの心境を予想する。

 

「もしかしてヤキモチですかね」

 

「なんか可愛い……」

 

「それじゃあ、メロロンはそろそろお家に帰るメロ」

 

メロロンは浮かび上がるとうたはキョトンとした顔つきになった。メロロンにそんな場所があったのか気になったのである。

 

「今日からねえたまとここで暮らすメロ!……良いメロ?」

 

「うちのご飯は美味しいぞ!期待して?」

 

「ありがとうなのメロ……」

 

そんな風なやり取りをする中でそれを敢えて遠目に見ていた影人とレイは微笑ましい物を見ている様子だった。

 

「良かった。ちゃんとメロロンがプリルンと一緒にいられる場所ができて」

 

「まぁ、咲良さん達を一応認めてくれたからだろうな」

 

「そういえばメロ。あなたもメロロンのライバルメロ!」

 

するとメロロンはレイも指差してライバルを宣言。その意味がわからずにレイは首を傾げる。

 

「それって何で?俺はプリルンとはそんなに……」

 

「影人と仲が良いからメロ!メロロンのお友達の影人に変な事を言ったら許さないのメロ!」

 

その言葉を聞いて二人は顔を一度見合わせると吹き出して笑った。どうやら、今では影人の事もプリルン程では無いが友達と言える関係くらいには大切だとメロロンに認識されているらしい。

 

「笑うななのメロ!それと、影人。可能ならねえたまと偶に影人の家にお泊まりに行くのメロ!」

 

「わかった。その時は歓迎するからな」

 

メロロンの宣言に影人はメロロンへと頷くとメロロンは言うことを言ってスッキリしたのかうた達の方へと戻ってくのだった。

 

同時刻。グリッターの一階で食器を洗っていた田中はメロロンの加入でまた騒がしくなる事を予想する。

 

「やれやれ、また賑やかになりそうですね」

 

こうして、メロロンはアイドルプリキュアを一応認めると同時に影人をプリルン以外の面々の中で完全に個別で認識。彼女の加入がどんな影響を与えるのか。それがわかるのはまだ先の話である。




また次回も楽しみにしてください。
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