まぁ既に引きましたが。160連でPUサポカも2枚、神に感謝
「…紫雲さん、本日は来てくださりありがとうございます。」
とある日の放課後、私―紫雲清夏は親友の葛城リーリヤのプロデューサーに呼び出されていた。
「急に連絡が来たかと思ったら事務所に来てくださいー、なんて書かれてたからもーびっくりしたよ~。」
「すみません、出来るだけ速く事を進めたかったので。」
「なになに、なんか悪だくみしてる感じ?」
「悪だくみというわけではありませんが…まぁ、葛城さんの居ないところで話しておきたかったのは事実です。」
「なるほど…」
リーリヤがいないところで…一体何をするつもりなんだろう?
「では本題に。
紫雲さん、貴女には『葛城さん褒めちぎり大作戦』に協力していただきたいんです。」
「…えっと。その名前、何?」
「?
何かおかしな点でも?」
「あーいや、なんでもないや…」
この変なネーミングセンスは素なんだ…
「で、どしてそんなことするワケ?」
「紫雲さんは先日の新曲ライブはご覧になりましたか?」
「そりゃあもちろん。いや~最高のライブだったね。
なんていうか、また一皮剥けたって感じ?
『極光』も凄くいい曲だったし。それがどしたの?」
「流石は紫雲さんです。その通り、今回のライブで葛城さんは一皮剥け、さらにトップアイドルへと近づきました。それが何故だか分かりますか?」
「なんだろ…あ、もしかして咲季っちと話したのが関係してたり?」
確かライブの数日前に咲季っちと話したーって言ってたっけ
「えぇ、彼女には葛城さんに自信を持ってもらうために協力を仰ぎました。」
「ふ~ん?」
「葛城さんはどんなアイドルにも負けない、努力できる才能がある。
しかし、それは彼女の『周りより劣っている』という意識から来るものです。」
「あー、分かる。リーリヤってよく『私なんか~』って言うもんね。」
「はい。しかし、咲季さんとの会話のお陰でかなりの改善が見られました。
つまり、畳みかけるなら今というわけです。」
「なるほど、だからこその『リーリヤを褒めよう作戦』ってことだ。」
「『葛城さん褒めちぎり大作戦』です。」
「そこ大事?
…まぁいいや、それで結局私はどうすればいい感じ?」
「とにかく葛城さんを褒めていただきたいです。具体的には――
~~~
「センパイ、今日のレッスン終わりました―って清夏ちゃん?どうしてここに?」
「リーリヤお疲れ~。ちょっとプロデューサーさんと話しててね~。」
「そうなんですか?」
「葛城さん、お疲れ様です。
紫雲さんには少し話したいことがあったので来ていただいていたんです。」
「そゆこと~。」
さて、プロデューサーさんは確か…
『具体的には葛城さんが良いことをしたら褒めてください。それによって自己肯定感の上昇を狙います。』
『そんなことでいいの?それだったら私100個でも200個でも言っちゃうけど?』
『む…俺は300個でも400個でも言えます。』
『そこ張り合う~?
あ、それなら折角だしー、私とプロデューサーさん、どっちが多くリーリヤを褒められるか勝負する?』
『受けて立ちましょう。』
『言ったな~?負けて泣いても知らないからね~?』
…リーリヤの親友として、この勝負…負けるわけにはいかない…!
「喉が渇いているでしょう、飲み物をどうぞ。」
「あっ、センパイ、ありがとうございます。」
「いえいえ、葛城さんはきちんとお礼が言えて偉いですね。」
「?
ありがとうございます…?」
「っ!」
先を越されたっ…!
「それだけではありません。部屋に入るときに必ず挨拶したり、廊下をすれ違ったときに丁寧に会釈したりするところも偉いです。」
「セ、センパイ…?」
「あとなんといってもコップを両手で持つところが可愛いです。」
「センパイ!?急にどうしたんですか!?」
くっ、畳みかけてきた…
こうなったら私も!
「他にも!ゴミが落ちてたら積極的に拾うところとかも偉いし~、熱い物を食べる時にふーふーするのところとかも可愛いよね~!」
「清夏ちゃんまで!?」
「む、ファンからの差し入れを一つ一つ愛おしそうに眺めていた葛城さんも――」
「こっそり練習してた歌を聞かれた時の照れたリーリヤだって――」
「他には――!」
「あとあと――!」
「―――――――――――――――――!」
「―――――――――――――――――!」
「ふ、二人とも…もう止まってください…」
~~~
「はぁ…はぁ…紫雲さん、中々やりますね…」
「そっちだって…結構やるじゃん…?」
「ふっ…」
「あははっ…」
ガシッ!
「…そこの熱い握手を交わしているお二人に聞きたいんですけど…」
「うん?リーリヤどうした――ひぃっ!?」
「どうかしましたか――か、葛城さん…?」
「いったい、どういうつもりなんですか…?」
((こ、こんな怒った葛城さん/リーリヤ初めて見た…))
~~~
「なるほど…二人が急に私を褒めだしたのはその『葛城さんを褒めちぎろう大作戦』というのが理由なんですね?」
「はい…少しヒートアップしてしまいました…」
「少しじゃないです!
もう…顔から火が出るかと思いました…」
「別にふざけてたわけじゃないんだよ?
これもリーリヤが自信を持てるようにするためであって…」
「…確かに私は自分に自信を持てませんでした。
でも、咲季ちゃんとのお話が。それに何より、センパイがあの曲――極光を通して伝えてくれた思いが、私に自信をくれたんです。
だから、もう心配しなくても大丈夫です!」
「…どうやら、俺の杞憂だったようですね。」
「え~、結局意味なかったってこと?」
「ううん、そうじゃないよ。
センパイと清夏ちゃんが私の色んないい所を言ってくれたおかげで、自分のどんなところが魅力なのか分かったから。
だから…その…あ、ありがとうございました…!//」
「…紫雲さん。」
「…うん、言いたいことは分かるよ。」
「「やっぱり、葛城さん/リーリヤは可愛いですね/ね…」」
「もうっ!反省してくださいっ!」
この後、頬を膨らませたリーリヤを宥めるのにちょっと時間がかかったのであった…