ある程度警官隊に声をかけ、 ケーイチへの対処法を教えたところで、俺は走る、裏手に回って、裏の警官隊へ駆けつけたあたりで、大きな金属音を立てて警官隊がドアを切り始めて居た
「アンタら!今すぐそこを離れろ!」
「いきなり何を言う!それより君、ここは今現在犯罪グループとの交戦中だ! 今すぐこの場を離れなさい!」
やっぱり辞めないよな……まぁわかってた俺はフードを外して素顔を晒す、警官隊は俺の顔を見て不思議そうな表情になって全員こちらを見ているのを確認して
「全員今すぐその扉から距離を取れ」
そう目を見開いて言えば、彼等は少し虚な表情となり、ノロノロと扉から離れたと思えば……鋼鉄の扉がぬるりとバラバラに切り刻まれて警官たちが居た方へと倒れ込む
「ポリスメンの諸君ぅーん!俺のショーへようこそォ!」
「……構えろ!」
咄嗟に俺は警官隊とエイスの間に飛び込んで、王の号令と共に銃弾を打ち込むエイスのメンバーの銃弾を、幾らかこの身で受け止める、弾丸は重いがなんとかなるな……
しかし背後の警官隊は盾を構えて居たとは言えけっこう重症だ……
そう考えてフードを被り直そうとしたところで……王と目が合ってしまった
「………ジジイじゃねぇかぁ〜!久しぶりだなぁ〜?えぇ〜!!家族を殺された気分はどうよ!っはっははは!!テメェにはいつかお礼参りしときたかったんだよ!この背中につけやがった切り傷のお礼がよ!」
「……っはは、じゃぁその返礼でお前の顔を蹴り飛ばしてやるよ」
そう言いながら、王とエイスのメンバーに背後に、シュカから携帯を投げ落とされたシノヅカに様子が見える……よし、原作と大きく乖離はして居ない……
ここからは賭けだ、どれだけ大きく原作をなぞれるかどうか……その場合は、俺は……俺は……
だが、そんなのはわかり切っている………あの『夜』の時から、もうずっと
「オラオラ!よそ見してていいんでちゅか〜?」
「くっ……」
王の奴が
ダメだ、ダメだ、これ以上は精神的にキツすぎる……
「……おいおい、俺はオメェの種を知ってんだぜ?だからよ……惜しみしてだしんじゃねぇよ、俺のシギル」
「出し惜しみじゃなくて、使えないんだよ」
つまらなさそうに、煽りを交えて俺の分身を切り刻みながら、俺へとそう言う王に、俺は生真面目にもそう返す、王の一番厄介なのは自他の位置の入れ替えだ、仮に銃を撃ってしまえば、位置を入れ替えてこっちがやられる……
「今すぐ走って表側の救援へ迎え!」
「……あぁ?そいつは今まで見せて来なかったな、隠し種か?」
俺は咄嗟に、後方にいる警官隊の目を見ながらそう命令すると、
王はその隙をつき俺のすぐそばに現れて、俺の腹に腕を刺そうとする、だが俺は、
咄嗟に背後に飛び退いて、なんとか難を逃れた……俺と王の応酬の隙に、
命令された警官隊は走り出して逃げ出し……俺はそれを見て一息つく
「おいおい、話はまだ終わっちゃいねぇぜ?王さんのショータイムがよぉ〜!」
「いいや終わりだ、王」
そう言いながら俺は、自身の足元からコンクリートを砕いて伸びる根を掴み、
ふわりと上空へと打ち上がる
「んなッ…!」
「暫く俺は傍観だ……テメェは精々苦しんでろ」
咄嗟に王が転移しようとするが、すでに距離は20m以上も離れ、まだ離れ続けている
王の奴はため息混じりに倉庫へと戻っていき……
表の方にリュージ達が到着したのを確認し、俺は根を掴んで軽い広場を作って座り込む
………悪いな、カナメ……お前の友人は……救えない
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「あの根は……!」
「おいおいどうなってやがる……アレは花屋の奴の……だが奴は……!」
………エイスが占拠する倉庫の裏に、ある程度の距離からでも見える巨大な植物の塔が立って居た、しかしアレは花屋の……ヒイラギイチロウさんのシギルのはず……似たシギルの使用者が裏手に……?
考えられなくもないですがもしかすれば……いえ、まさかそんな……
そう考えているうちに倉庫の表へとたどり着く居てしまい
「止めてください‼︎この車でもケーイチのシギルをまともに食うのは危険です!」
「マジかよ⁉︎」
ケーイチの近くに着く前にギリギリで止まることができました……今はアレではなくエイスへ意識を向けるべきでしたね……
周囲に未だ生き残っている警官隊の皆様と……裏手から現れた警官隊が私達の後ろへと駆けていく
「君達が【サンセットレーベンズ】か!?」
「……あぁ!そうだがどうした!?」
警官隊の一人が私たちへとそう尋ねて、不思議な顔でカナメさんが気を乗り出して答える……Dゲームプレイヤーでもないのに何故……
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「先ほどそこの男を押さえて居た男が言って居た!アンタらの言う通りに従えば誰も死なないと!以降我々はクラン【サンセットレーベンズ】の指揮下に入る!」
「……何?」
何処か虚な目をした警官隊の様子に疑問を抱くが……これはこれで好都合だ、
最悪今のままじゃ余計な被害がでちまう……なら……
「あんたら警察は今すぐ離れろ!それと共に周辺封鎖して、一般人がここに来れないようにしてくれ!」
「了解しました!」
そう言うと共に警官隊は一斉にばらけて湾岸の入り口へと足で、車で走っていく
その様子をケーイチは黙って見つめ、俺たちはゆっくりと車を降りることができた
「奴とは俺がやる、カナメ達は予定通り行け」
「無理はしないでくださいね、かなりの格上ですよ」
イヌカイの言葉に俺は頷き、一斉に散会して走り出す、その後ろで
「チッ…!」
「おっとぉ!よそ見は無しだ空手使い!ちょっくら俺とサシでやろうぜ……!」
そう言って背後で格闘家同士の戦闘が始まる音が聞こえてきた
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別の倉庫の入り口で、私達は中を確認し警戒する
「いくか大将」
「ああ」
二人はそう言って銃を構えつつ中へと突入し、シノヅカさんのいる倉庫へと駆けていく
ついて行こうとしたスイさんの肩を掴み、私達は水場の近くへと歩いていき
「この辺りがいいでしょう……」
隠れやすそうな隙間を発見し、隠れながらスイさんへと説明を続ける
「私達の役目は発見されないこと、そして状況をコントロールすること……作戦通り出来ますね?」
「や…やってみます……!」
そう言ってスイさんが海の水を操って、渦を巻いて、浮いていく……
想定通り、これで大丈夫……そう考えていた折、シュカさんから通信が入る
『レイン、ちょっといい?』
「なんですか?何か想定外のことでも?」
現時点でいえば想定外ばかりですが、まだなんとか作戦は保っています、これ以上の不確定要素は作戦の続行そのものに……いえ、まだ幾つかの作戦は使用できますが
『倉庫の裏のでっかい根っこ……一瞬だったけど、ツクヨミの顔が見えた、根っこの先を掴んでアイツ上に登ってったけど……』
「……
『了解』
そう言って通信は切れる……やはりツクヨミさんでしたか、これまでの状況、多くのシギルの効果を発揮していた……とすれば、ツクヨミさん、貴方のシギルは単純な熱操作、力量強化などではなく……
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俺は銃を構えてリュージと一緒に倉庫の中をクリアリングしていく……ダンボールだらけで確認しづらいが、今のところは……
「……誰も居ない……?」
「どう言うこった…?」
居ないはずはない……!どこだ…!一体何処に隠れて……
そう考えて俺とリュージは周囲を警戒しながら歩いている、
色々と見て回るがどこにも王どころかエイスのメンバーすら見当たらねぇ
「まさか本当に誰も居ない……のか……?無駄足だったっていうのか……?」
「おいおい、裏口から逃げちまったのかよ……警官連中足止め……いや、逃げ出したんだからそりゃそうか」
いや、そんな筈はない……表にケーイチが出ていたんだ、そいつを置いて逃げるような事は……
そう考えていれば積んでいるダンボールの山の上から足音がし、咄嗟に俺とリュージはそこへ目線を向ける
「ク…クククク……ようやくここまで来てくれたんだなァ……カナメクゥーン‼︎ 」
「王ッ‼︎」
エイスの連中と一緒に、山の影から現れて、気味の悪い笑顔を浮かべながら喜んだように俺を見下げやがる
俺は銃を構えながら王へ向けて言いたいことをぶちまけていく
「ふざけた真似しやがってッ‼︎俺のダチを返しやがれッ‼︎」
「ふざけた真似ねぇ……あぁ、あの子豚ちゃんの事かぁ……」
「テメェの望み通り勝負してやる!だからアイツにはもう用はない筈だ——!」
「望み通り?何言ってるんだいカナメ君?」
睨みをつける俺に向けて、王は一切態度を納める事はなくケラケラと薄笑いを浮かべて話を続ける
「勘違いしてもらっちゃ困るなァ……!俺様ちゃんの望みは君の顔が苦痛と絶望で染まるのを見る事だよォ?」
「それにね、カナメ君…確かに君のいう通り子豚ちゃんには
「だからもうとっくに解放して君の元に送ったじゃ無いかァ⁉︎まさか、気が付かなかったのかい⁉︎思ったより薄情なんだなカナメクゥーン⁉︎」
「何……?」
王の言葉の意図が読めず、不思議そうな顔をした俺は、王が指を刺しいう言葉に釣られてしまう
「ほら、もう一度よく探してごらんよぉ………子豚ちゃんは君のすぐそばさぁ……」
そう言って、俺のすぐ後ろにあった段ボールを指刺す
それは、俺の膝までの高さのダンボールだった
俺はそれを見続けた……よく見れば、段ボールの底からは血が滲んで流れていた
俺は、膝をついて銃を取り落とし、口を開けて段ボールへ近づいた
「まさか、嘘……だよな?」
「止せカナメ……!」
リュージの言葉は聞こえたが、 俺は、事実を確かめるために、
段ボール箱を開けた
開けてしまった
「よせッ!」
冷たい腕を、伸ばすように詰め込まれて……
「………シノ………ヅカ」
「あ……あぁ……あぁぁ……!」
「クフッ…!」
「あぁあぁぁぁぁぁあぁ!!」
俺は、声をあげて泣いてしまう
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「王ッ‼︎てめぇぇぇ!」
俺は泣いているカナメの代わりに王へと銃を向けるが、エイスの連中も銃を出してこっちへ構えてくる……数が多いな
「でもカナメ君が悪いんだぜェ!?純真な俺様ちゃんを騙して、子豚ちゃんにシギルを使わせるなんて酷い事するからさあッ‼︎」
「俺の……せいなのか…」
ゆっくりと、王の言葉を反復して、涙をこぼしている………
クソ、まずい………このままじゃカナメの精神が潰れちまう……
どうする、撃つか?だがこのままじゃ一対十……カナメも動けねぇし不利すぎる……!
「そうだよカナメ!!!全部お前のせいだ!!お前が弱いくせに、俺をコケになんてするから!無関係な子豚ちゃんふぁこんな哀れな姿になる!」
悪魔にように笑う王を見て、俺は反吐が出そうになる……
結局殺しやがったのはお前だろうが…!
「かわいそうに!子豚ちゃんにもやりたい事はあっただろう!家族だっていただろう!!将来の夢も!人生の喜びも!彼はカナメ君のせいで全て失ったのです‼︎」
大きく笑ってそう言い切った後、カナメの背中を見て、熱が冷めたように王は体の向きを変え、つまらなそうな物言いでエイスの連中に言葉をかけた
「あー、もうなんかいいわ、殺しちゃえ」
「わ、王さん俺がやります……!さっきはちょっとしくじりましたけど、次こそは……!」
「あー、いいんじゃね?好きにしなよシンジ」
熱のない王を見ながら、俺はじっとり汗をかく……くそ、
このまま交戦かよ……!死んしまうぞ……!
「カナメ!しっかりしやがれ!おっ始めるぞ!」
カナメに声をかけ発破をかけるが反応がない……クソ!俺一人でやるしかねぇか……!
「クッ………!」
「し、しねぇえぇぇぇ!」
そう言って、お互い銃を構えた瞬間
「………お前、少しうるさいよ」
手に銃を構えたカナメが、振り向きざまに叫んだ男の眉間をを貫いた……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく待機していれば、カナメさんから通信が入ってくる、話の内容を聞き私は……
「———はい、はいわかりました……でも本当に良いんですか?カナメさんはリュージさんの案に反対だったのでは……?」
『レイン………俺はまたダチを助けられなかったよ……俺たちは遅かった………いや、俺の決断が遅かったんだ………』
「え………?」
カナメさんの言葉を聞き、私は言葉に詰まってしまう……亡くなった、ですか………
『 プランBで行く、レインとスイはフォローを頼む』
「カナメさん、シノヅカさんの事は貴方の責任ではありません…あまり自分を責めないで——」
『レイン……』
あの時の彼には言えなかったことを、今は言えるうちに言おうとした瞬間、カナメさんに遮られ………
『それは無理だよ……』
そう言って無線が切られる………今は作戦を執行しなければ………
「スイさん、作戦を実行してください!」
「わかりました!……ソータ、お願い……!」
スイさんが倉庫の裏口から水を流して、倉庫の裏口前に屯していたメンバーの足元を凍らせる、しばらくして
「お、おいなんだこりゃ!」
「ちくしょうこの氷取れないぞ!」
「銃で吹っ飛ばすんだ!」
そう言って、自身の足ごと銃で吹っ飛ばし、大きな叫び声を上げる……
ひょっとして馬鹿なんですかね、あの人たち………
そう考えていれば、クラン戦が開始された音がスマホから流れる……
作戦へと意識を戻す
「スイさんその調子です、そのまま倉庫内の制圧に移ります、エイスとカナメさん達の区別はつきますね?」
『はい、大丈夫です、カナメさん達からは事前に渡しておいたペットボトルの氷が感じられますから……』
スイさんの言葉を聞いて一安心し、倉庫の様子と……根の一部が凍った植物の塔を眺めて……
『多分倉庫にエイスの人は10人ほど——あっ……!』
「どうしました?」
『カナメさんとリュージさんが囲まれてしまって……!』
………囲まれてしまった、ならば応援に入るべきか?……いやしかし、エイスのメンバーは数が多い、私のスナイパーライフルでは入っても焼け石に水………ここは戦況の把握をしましょう……!
「スイさん!引き続き状況を教えてください!状況次第では我々も急ぎ倉庫内部へ介入します!」
「分かる範囲で現在の敵の配置を教えてください!」
耳に手を当て、無線で連絡を通すがスイさんからの連絡が返ってこない……まさかやられた……!?しかしスイさんは外部にいる筈……!
「スイさん!応答をお願いします!一体カナメさん達は——倉庫の中はどうなっているんですか!?」
……私の無線を送ってからしばらくして、スイさんからの連絡が返ってくる
『もう、戦闘は終わりました……カナメさん達は無事です……今、倉庫の中には……人の形をした敵は一人も残っていません……』
……覚悟はしているつもりでしたが、これが敵と戦うという事なのですか……
そう考えていると、スマホが軽く震える、中を確認してみれば、
以前に一度見たことがある通知だった
第三勢力:ツクヨミが乱入しました
「このタイミングで、ですか……ツクヨミさん……」
私はどこか引き攣った笑みを浮かべるしかなかった………
今回は、果たしてどちらの敵となるのでしょうか………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺が特権を使用して、植物の茎で出来た広場に腰を下ろしてから随分と時間がたった、下の倉庫では王の悲鳴や、カナメ達の射撃音、そう言った雑音が耳に入る………そして
「——あぁぁぁぁぁ‼︎」
「あ……?」
根で出来た広場の上に、右腕と両足を失い涙を流した王が現れた、
かわいそうにつまらない程いじめられたのか、暫しの間ほおけてしまって転がっている
そんな王を俺は髪を掴んで持ち上げる
「な、なんで……ここ……空?」
「正確には根の上だ………また会ったな、王」
そしてそのまま王の顔面を地面に押し付け、王の背中に足を乗せる
「ど、どういう事だよこれ……今まで俺は……10mしか………」
「おらおら、意識そらしてんじゃねぇ……よっ!」
そう言いながら王の残った左腕を掴んで、後ろへとへし曲げる、すると王は壊れたおもちゃのように叫び
「ぐあぁぁぁっ!」
「おいおいどうした、虚空の王の名が泣いてるぜ?」
そう言いながら、背中から頭へと足をずらしてゲシゲシと頭を踏みつけて、
王の奴はこれまでの威勢を投げ捨て叫び出す
「こ、殺さないでくれ……!そ、そうだこ——」
降参する、そう王が言いかけた時に、 俺は頭から足を離して背中を思い切り踏みつける
「ぐあぁぁぁぁっ!」
「おいおい、その言葉は俺に言う言葉じゃねぇだろ?………まぁ良い、虐めるのもそろそろ辞めだ……降りてやるか」
俺はそういうと……王の髪を掴みなおして、地面へと放る
王は大きく泣き叫びながら……途中で地面スレスレへと転移して……
そして、カナメとリュージの二人に捕まったみたいだな……
俺はその様子を見ながら、ゆっくりと根っこを下ろして地面へと降りていく……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ちょっと見ない間に随分と目方が減ったんじゃないか王、少しは自分が刻み殺してきた奴らの気持ちが理解できたか?」
「ははは、うちのおっかねぇお姫様に虐められたか、こりゃ放っといてもうしにそうだぜ」
右腕と両足を切り取られ、左腕を折られたのか曲がってはいけない方向に曲がっている王を見ながら、俺とリュージは王へとそれぞれ銃口を突きつけていた
「ひぃぃぃーッ!」
「こ、殺さないでくれ!お願いだ!降参、降参する!俺たちの負けだ!これでDゲームは決着だろー‼︎」
そう言って、スマホを取り出し確認すれば、確かに勝利画面が確認できた……勝った、か
「Aランククラン同士のクランマッチだ!確か1800ポイントは俺たちのクランからポイントが移る筈……!この戦いの報酬としては充分だろ……ッ!」
「1800ポイント……日本円にすりゃ1億8000万か……足りない、それっぽっちじゃお前が奪って行ったモノ達と全く釣り合わない」
そう言って王へ銃口を近づけて、目を見開いて俺はこう続ける
「
「は………?」
何が何だかわかっていない王へ対し、続け様に俺は説明を行っていく
「ポーカーの掛け方でさ、オールインって知ってるか?」
「持ってるチップ全て賭け、相手に同額までを
「つまりお前らのチップが俺らのチップより少なければ——お前らは破滅する」
「
そう言って俺はスマホの画面を王へ見せる、やる必要はないが単なる煽りだ
「どうやら今回のゲームで移動するポイントは8869pお前らも結構溜め込んだみたいだが、俺らが張ったチップより少ないな……残念、お前ら全員ポイント全損だ」
そう言うと共に、王のスマホから敗北音声が流れ、王が何度も復唱する
「終わり…?コレで終わり…?」
そう呆気ない声を上げながら、王はブロック状に体が切り抜かれていき……ふと、笑いながら俺を見やる、そして残るは上半身だけとなった頃、笑いながらこう言ってきた
「よぉ、新しい王様……処刑される王様から一つアドバイスだ……俺はついにステップを踏み間違えちまったが、お前は精々慎重に踊れよォ……じゃなきゃ次に弾頭台に掛けられるのは——お前になっちまうかもなぁ……!カナメよぉ………!」
そう言い残し、王は消えた………
「最後までよくさえずる奴だぜ」
「……俺は——」
そう、言いかけたところで、背後で蠢いていた木の根が止まり、軽い靴音ともに誰かが降りる音が聞こえる
「…………王の奴はもう逝ったか」
「ツクヨミ……あぁ、そうだな…………ツクヨミ……俺は………」
ツクヨミに出会い、話そうとしたところで………遮られる、
話したいことはいろいろあった、お前の両親が死んだ時、正直面倒くさいと思った事、お前が姿を消して、しょうがなく探すかと思っていたこと………お前がここに現れて、俺達を殺しにきたんじゃないかとヒヤヒヤしたこと………ダチを亡くしたこと………亡くした辛さは、俺以上のものだろうって事を………
言いたいことを必死に抑え、俺はツクヨミを見つめる……
ツクヨミは俺を見てくしゃりと笑って
「おいおい、カナメ………お前今ひっでぇ顔してるぜ?」
「……だって、俺はお前に………」
「……お前が俺に謝りたいなら、俺だってお前に謝りたい」
笑みを収め、静かな声音で、そう話す、その様子はどこか、罪悪感で満ちていた
「俺はお前のダチだってのに気がついた、だってのに俺は俺の身可愛さでお前のダチを救えなかった、俺はお前のダチを見捨てたんだ……」
「け、けどそれは仕方ないだろ……!王の野郎が居て……お前だって、狙われてたんだ……」
「………許して、くれるのか?」
そう、 驚いた表情で俺を見つめ……俺は涙を拭い笑顔を見せる
「あぁ………許すよ………だから、もう一度……ウチと協力………いや……クランに入らないか?」
そう、優しく声をかけると、途中までは柔らかい笑みだったが、クランの話が出たあたりできびしい顔付きになる………やっぱり、 厳しいか……?
硬い表情の顔つきのツクヨミが、口を開こうとしたところでレインがやって来て
「……カナメさん、そろそろ戻り……ッ!ツクヨミさん!居たんですねッ!」
そう言いながら走り出し、レインが両手でツクヨミの片手を荒い呼吸をしながら握りしめた、俺たちは全員ポカンとした顔で、そして一気に笑みが浮かび
「あら、あららら?ツクヨミくんは一体いつからそんな……」
「おいおいカナメ、言ってやるなよ、それより今は年齢差のが問題だぜ…!」
「お前らなぁ………!………そ、それでどうしたんだよレイン……少なくとも協力関係には戻れるから逃げやしないっての……」
笑い出す俺たちへツクヨミが青筋を浮かべてそう言い、少し言葉を噛みながらレインへとそう尋ねる……明らか頬少し赤いぞ
「………協力関係……?いいえ、貴方にはクランに入ってもらいます……私の予想通りの能力なら、貴方の能力は………このゲームを根底からひっくり返してしまうかもしれないのですから………!」
そう言って、レインは俺たちと比べて真っ当な発言をして、
俺たちは密かに眉を顰めた
プレイヤーネーム:ツクヨミ/??????
本名:上野晶/??????
所持シギル:エラー解析不能
現時点で公開済みのシギル効果
・テレポート能力
・火炎能力
・氷結能力
・操風能力
・反射能力
・分身能力
・植物操作能力
・他者の一時的な洗脳?
・レイン評価
私が考えている通りの能力であれば、おそらく彼はこのゲーム……いえ、この世界最強と言える人間となります、そのようなシギルがあるとすれば、ゲームと言う行為自体が行えなくなる、いわば人型の核などの抑制装置に匹敵する………この過程が事実で、それが多くの人間に知られた場合…………
世界がひっくり返りますよ………
評価
ランク:B2(クランバトルへ乱入したため、微量のポイント増加が行われた)
戦闘力:A+
実績:A+
潜在力:不明