ダーウィンズストーリー   作:R,n

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第五話 イベントリザルト

「クソッタレがあぁぁぁぁぁ!」

「さーて、ウザい機関銃は片付いたし、残りで厄介なのはあのジジイぐらいか……あのジジイなら隙ついて攻撃して来そうだな……おい、シンジ、クランの連中に白髪のヤローを見かけたら俺に伝えろって連絡しろ」

「は……はい、王さん!!」

 

先程まで余裕綽々で笑っていたはずの王のヤローがそう言って、急に鋭い目つきに戻り、そばにいた奴にそう言ってクランに対して連絡を始めやがった……クソ、王の奴に此処まで警戒されるとかどんなヤローだよ……警戒してるせいで自爆もできねぇ……

 

「……なぁ、王、テメェがさっきからジジイジジイ言ってる奴って一体誰なんだよ、テメェみたいな高ランクプレイヤーが警戒するって事は相当な野郎だろうが、 あいにく俺は見たことねぇぜ」

「あぁ?……なんだしらねぇのか……まぁジジイが見つかるまでの暇つぶしだ、拷問しつつ話してやるよ」

 

そう言いながら警戒している王は俺の髪をむんずと掴む、地味にいてぇが耐えられねぇ程じゃねぇ…

 

「アイツはな、 ()()()()っつープレイヤーでよ、ずっと前のイベントで俺の背中に切り傷入れやがった奴だ、しかも、どういう種かしらねぇが俺のシギルをパクりやがった」

「……はぁ?アイツも空間転移系のシギルって事かよ」

 

……どういう事だ、王の奴嘘偽りない真実を言ってやがる……他人のシギルをコピーする?んなの、どうやってやるんだよ……というか、シュカの奴が言ってた名前と違うじゃねぇか!

 

「さぁな、そこら辺は分からねぇ……が、そのイベントで俺を侮辱した挙句、イベントで勝った上で消えやがった」

「……消えた?シェルターでも使ってんじゃねぇのか?」

「いんや、文字通り消えたんだよ、アイツはAランカーの中でも飛び抜けだった、ランキング上位に入る程のな……それなのに、アイツが急にポイントを大量に失ってランキングから消えやがったんだよ!」

 

そう言いながら、傷口である腕を蹴飛ばされる、じわりと痛みが湧き起こり熱が湧く、ベルトで縛っているから血はでねぇか……クソいてぇ、意識が飛びそうだぜ……だが、油断している……今の隙に……

あばよ…カナメ…お前ならこのクソゲームをクリア出来るかもな——

そう考え、ピンを引こうとした瞬間

 

「全員待てッ!」

「何のつもりだ?お前」

 

カナメの奴が両手をあげてこっちを……まさかアイツ投降する気か!?

 

「俺は投降する、命だけは助けてくれ」

「っはぁ〜」

 

馬鹿野郎!何考えてやがるッ!それじゃぁ俺らは何の為に今まで駆けずり回って来たんだよッ!大体こいつらはハイ降参なんて通じる相手じゃ——

……いや待て……アイツの、カナメの言葉は……

 

「ちょっと面白すぎだろォ!こいつ俺たちにごめんなさいしたいらしいぜ!?」

「お前そこでじっくり待ちぼうけしとけよ、お前の目の前でこいつを解体してやるよ……その次はお前だ、そうすりゃジジイもこっち来てくれるだろ!」

 

そう言いながら王がシギルを発動しようとした瞬間

 

「おいおい、俺は別にタダでとは言ってねぇよ」

「俺は渋谷駅に隠されていた、真の宝をもう見つけた」

駅に隠されていたのはこの【鍵】だ()

 

そう言ってカナメはポケットから1つの鍵を取り出しやがった……宝を見つけてる……もしくは目星つけてるのは事実みたいだが……王相手にはったり勝負とは聞いてねぇぞ、大体勝算あんのかよ!

 

「——(コイツ)と俺の安全、つまりギブ&テイクって奴さ」

「ハッ…俺は最初に言ったぜェ?エイスの取引はテイク&テイク、欲しけりゃ奪うだけだってなァ……!」

 

そうだぜカナメ、何考えてんのかしらねぇがコイツは交渉できる相手じゃねぇんだよ……!エイスがDゲームの大金に群がるだけのチンピラ集団——それだけだったら交渉の余地はあったろうが、王だけは金欲しさにやってる奴らとは訳が違う!

 

コイツはただ単純に殺しが好きなんだよ!

俺はコイツだけは——!コイツだけは許せねぇ——俺の目の前で兄弟(オトウト)を切り刻みやがったコイツだけは……!

だから此処で殺す!

 

だがただ単純にピンを抜いた所で、今の王じゃ単純にテレポートで逃げちまう……今の狙いは王が別の何かに気を取られた一瞬!その隙を、カナメが作ってくれるか……俺が王のシギルに切り刻まれる瞬間なら、殺せる!

 

「テイク&テイクね……あんたがそう言うならこっちは——」

「こうするしかねぇかな、コイツの価値が分からねぇあんたじゃないと思ったんだけどな」

 

そう言いながらカナメのやつ、シギルで銃取り出して鍵に銃口突きつけやがった、馬鹿野郎!王は安いハッタリが効く相手じゃねぇ……

くそ、カナメの思考が読めねぇのがもどかしい……俺の異能(シギル)嘘発見器(トゥルーオアライ)じゃ相手に言葉の嘘か本当かのどちらかなのかしかわからねぇ……

 

そんな鍵撃ちたきゃ撃ちな!()

「テメェの持ってる鍵が本物だとは思えねぇしな!」

 

……王の奴、カナメの話に興味を持ってんのか?

 

「まぁそればっかりは信じてもらうしか他ねぇけどな……ちなみにダイヤの暗号は888001だったが……()俺はその暗号を解いたんだよ()

「ご存じのとおりダイヤ以外の暗号は渋谷駅の座標を表していた、ただ渋谷駅び中に宝があると思い込んだのがアンタ達の失敗さ」

「ダイヤの暗号は明白に888の前半部分と001と言う後半部分に分けられる、渋谷駅で888と言えばハチ公像に決まってる」

「ハチ公像を調べたら予想通りこの鍵があった、とすれば最後の謎はコイツが何の鍵かだ」

「俺はこの鍵を見てピンと来たね、コイツはどうやら銀行の貸金庫の鍵だ!」

「そこまでわかれば残った暗号001の意味は1つだろう、銀行番号001のイナホ銀行の貸金庫に真の宝はあるって事さ!」

 

っはは、カナメの奴嘘しか言ってねぇじゃねぇか……

後は王が食い付くかどうかだが……睨みを利かせて、相当厳しそうだぜ?

……暫く膠着状態が続いき……

 

「……いいだろう、その鍵と引き換えにお前の安全は保証してやるよ、だが——」

「コイツの命は別だぜ?そいつは欲張り過ぎってもんだろ?此処でコイツをぶっ殺してジジイを呼べば手やすく撚れるだろうからなぁ!」

 

……暫くカナメが口を閉ざす………お前にとって俺はどうでもいいだろう、言ってしまえ……!俺が殺されるそのうちに……

 

「構わねぇよ!成り行きで同盟組んだだけで、そいつはダチでもなんでもねぇ!」

「ギャハハハハ!リュージ君あっさり見捨てられちゃったな?Dゲームってのはこうで無くっちゃなぁ!!」

 

……ありがとよ、カナメ……最後に俺のくそ異能(シギル)がただのクソじゃなかったって思えたぜ……

 

「交渉成立だな!」

「おう、だがテメェの言葉に嘘があったら即殺すぜ……?」

 

カナメ……お前が隙さえ作ってくれたら、その一瞬の隙を突いて、俺が必ず殺す!

 

「王さんよ、嘘だと思うならこの鍵を調べてもらっても良いんだぜ?」

「んぁ?」

「ほらよ!じっくり検めてくれ!」

「お……おう?」

 

カナメが鍵を握り締め、王の真上に向けて投げ込んだ、それは弧を描き、鍵を見つける王の手元へ落ちていく……今ならコイツをやれる……ありがとよ、カナメ……俺がピンを引こうとした瞬間

 

「俺はさ、思うんだよ……途中どんな道を辿ろうが、最後に生き残った奴だけが勝ちなんじゃねーのかって!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

コイツは賭けだ、成功の保証も命の保証もねぇ——

だけど俺が見つけた勝利の可能性はこれだけだッ!

俺はコインロッカーの画面を叩き取り出し番号画面を出す、

 

——『最後に残ったダイヤの番号【185911】、この数字はチャールズ・ ダーウィンが[種の起源]を発表した西暦と月を表しています、確かにDゲームゆかりの数字ですが渋谷駅との関係は見出せません、ですが妙なのは何故か【年】だけでも【年月日】でもなく【年と月】になっている所……()()()()()()()()()()()()()()()おそらくこの数字自体は何の意味もない暗証番号(パスナンバー)にしか過ぎず、本当に大事なのは桁数だけ、そして6桁の暗証番号を使う渋谷駅唯一の施設が——

 

南口にある暗証番号式コインロッカー!

王が鍵をつかんだあたりで番号を入力し終えロッカーが開く

 

「あん?コレが貸金庫の鍵だァ?どう見てもそうは——」

「悪い!間違えて投げちまった!」

()()()()()()()()()()()

 

俺がそう言った瞬間、王は俺の鍵をへし曲げて叫び上げた

 

「その餓鬼を今すぐぶち殺せッ!!」

 

だが次の瞬間、俺以外の全ての人間にDゲームの転送開始されたようで動けないようだ

その様子を見てリュージが煽るように

 

「っははは!ざまぁねぇな王!!お前はアイツに一杯食わされたんだよ!

「ゴミがァッ!テメェの顔覚えたからなぁッ!予告するぜ!テメェは俺がバラ肉にして豚に食わせやる!!」

 

怒り心頭の表情でそう言ってきたので

 

「ハッ、!!俺はお前の顔なんざもう忘れたよ!」

 

そう煽りを返した……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

宝探しゲーム参加者にお知らせします、ただ今ゲームがクリアされました

 

参加者の皆様はゲームフィールドの外へ帰還転送されます

 

宝探しゲーム参加者にお知らせします、ただいまゲームがクリア———

 

「……どうやら、終わったようだね、レインちゃん」

「……そうですね、カナメさんが勝ったようです……ホテルで出会えてよかった……ソロじゃ逃げきれませんでしたからね」

 

レインに膝枕をした状態で、 俺たちも転送待機状態となっている……兎も角これでカナメが勝者総取り(ハイローラー)を手に入れる……この後はそれぞれバラバラにばらけて……か、俺はサンセットレーベンズには誘われなさそうだが……

 

「……それはそうとあなたこの序盤で何やってたんです?」

 

睨むようなレインの目線を浴び、俺は少し心苦しくなった……いやまぁ、どうすっかなぁ……嘘ついとくか、寝てたってのは不自然すぎるからな

 

「……あー、序盤はリング三つ集めてたんだけど、色んな奴らに狙われて、追われて返信どころじゃなかったんだわ」

「……はぁ、まぁでしょうね、わざわざシギルを抑えて相手を殺さない、そんなことしてたらそうなりますよ……そう言えばシギルと言えばあなた……あの時急に私の前に……」

 

……突かれたくないとこ聞かれる……思った瞬間、空間が違う場所へと移る感覚がする……転送現象か!助かったー!

そう思って目を開けば………何で私レインちゃんのお家いるの???

何でレインちゃん膝の上にいるの???

 

「………どうやら、私の本拠地に戻れたようですね……」

「お、起き上がらない方が良いんじゃないかな?レインちゃん……」

「貴方の情報を、じっくり教えていただきますからね」

 

そう言って起き上がり、微笑む彼女の顔は、俺にとってはラプラスの悪魔以上の悪魔らしさをかんじていただろう





プレイヤーネーム:リュージ
本名:前坂隆二

所持シギル:嘘発見器(トゥルーオアライ)
対話相手の発言に対し、それが発言者の持ちうる知識、認識の中で真実か偽証かを判断するシギル、
他クランとの会談時など、対人交渉の場では凄まじい有利性を得られるシギルではあるものの、
戦闘時には本人の戦闘スキルのみが試されるシギルである

・レイン評価
対人交渉であればどのクランであれ引っ張りだこでしょう、トリニティやカネヒラ保険組合では、
それ相応の位置につくことはできるでしょう……ただし、同クラン内であっても嘘が通用しないため、
味方であっても一番警戒する人物にもなるため、組織の右腕、にはなれないでしょうね……
本人の戦闘スキルはとても高い為、様々なランクバトルを潜ってきたのでしょう

評価
クラス:不明(原作時点で確認が取れなかった為、暫定的に不明という処理とする)
戦闘力:B-
実績:B+
潜在力:D-
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