扉を開けると、そこは南国であった…なんてね
「随分と穏やかな領域だね」
「
「瀕死。
「無責任だねー、君が焚き付けたんだろ」
南国らしい緩さで話しつつも、その内容、込められた意思に緩さはほとんど見られない
「とんでもない。私は止めたんだよ?」
身振り手振りを冗長にしながら下手な劇か何かのような態度で夏油が続けているところに、今話題の花御と漏瑚が帰ってくる
「漏瑚、花御!元気で何よりー」
「どこをどう見て言っている!!」
生?首だけにも関わらず火山のような怒りを示す漏瑚
「それで済んだだけマシでしょ」
…をさらに煽る夏油、知ってはいたが恐らく人どころか呪霊の心もないんだろう
「これでわかったと思うけど、
人型の呪霊に軽く告げる夏油、漏瑚の怒りは無視するのだろう
「異論ないよ。狡猾にいこう。呪いらしく、人間らしくね」
人型…真人がそう言う……それはそれとして、僕の紹介まだか?狙ってるよな?
「…あぁそうだ!忘れてたよ、君たちに新しい仲間を紹介したくてね。是非仲良くしてくれよ」
…やっとか、いつ話すのかイライラしてきた所だった。夏油…いや
「は?」
「仲間?」
「摹鵝邉髃?」((聞いていませんが?))
「ぶふー」
んでもって説明すらしていないのか…やっぱ呪霊操術とらせたのはマズかったかな、呪霊操術のせいでかなーり面倒くさいことになったからな…
「大丈夫大丈夫。きっと仲良くなれるよ。さ、来なよー。
コイツはほんっとーに…まぁまずは自己紹介からかな
「ん。ご紹介に預かった
「へぇー、九尾の狐!?人気者じゃんー、やっぱり特級だったりするの?よろしくー」
「嫌悪感丸出しの反応じゃなくてありがたいや、真人。後、俺は一応特級だよ。うん、これからよろしくね」
いやホントにありがたい。特級呪霊と仲違いなんかしたくなかったからさ…
「…羂索、何故急にコイツを仲間に?しかも天蓋、九尾の狐…かなり有名な呪霊だ。一体どんな繋がりがあるというんだ貴様は…」
漏瑚もどっちかというと怒りより羂索への呆れが勝ってるようだね。今回は羂索の奔放さのお陰かな?漏瑚は強そうだし敵対したくない。でもやっぱり羂索に感謝するのはやめておこっと
「…嘗廨滿禰霸」((…よろしくお願いします))
うんうん。花御も警戒してるけど敵対まではいってないね。むしろこれですんなり仲間入りさせられてもそれはそれで心配になるからこれぐらいが丁度いいや。
「いやー漏瑚?どっちかというと天蓋との契約…縛りの方が先だからどっちかというと君たちの方が急に仲間になった側なんだよね。まぁ秘密にする意味もないし言うけど、天蓋の目的は宿儺の復活だ。君たちとのプランともまぁまぁ合致しているし仲良くしてねー」
は??縛りにないからって勝手に目的話すなや。早くこいつぶっ殺したいな…でもこいついねーと宿儺様解放できないしな…でも多分宿儺様解放してもこいつは死なねーよな…あ、何か話しとかないと
「うん。僕は宿儺様の完全受肉が目的だね。宿儺様にはずっっと仕えてきたからね…宿儺様はお強いお方だった…私でも足元の影に届いているかどうか…あれほど強い人を俺は見た事なかったよ」
「ふーん。まっ、よろしくね!天蓋!呪力はまだ君の方が多そうだけど、舐めないでよ?」
「いやまぁ自分の強さは自負してるけど、別に強さは呪力が全てではないだろ…君の術式なんて特にそうだよ?人間ならほぼ即死じゃないか!それに使い勝手もよさそうだ…妬けるなぁ」
なんだよあの術式…魂の形見れるってズルすぎだろ…魂知覚すんのめっちゃ苦労したんだぞこっちゃ…
「…え?天蓋、俺の術式知ってるの??」
……え?羂索もしかして勝手にコイツらの情報俺に教えた訳?
「う、うん。羂索に聞かされてたよ。怒るのならばコイツを怒ってくれたまえよ」
「いやまーいーけどさぁ、驚かせようと思ったからなんかつまんないなー」
「ふふふ。すまないね。でも本当に君の術式はそれほど強いよ。魂の知覚だけでなく弄ることもできるんだって?本当に強いじゃないか。何処かの呪霊を操ることのできる奴には気をつけなよ?」
どーせそんな魂胆だろ…漏瑚とかも強いけど本気の羂索には勝てんだろう。コイツらが全員揃ってたら羂索も手ー出さないだろうけど誰か欠けた時点で羂索に対抗できそうな未来が見えんもん…
「ふふふ。酷いこと言うじゃないか?天蓋」
「ほら見て?あの胡散臭い顔。絶対騙す気だよ」
「確かに…今までも警戒してたけどもう少し注意した方がいいかな?ありがと天蓋」
「悪いけどこの人相についてはこの体の夏油君に言ってくれ。普通に笑ったつもりなんだがね…」
羂索を作戦の軸にした時の不安感は異常だもんしょうがないよ…そんで呪霊ズは悪い奴らじゃなさそうだね。うん。心置きなく仲間できそうだぁ…よかったよかった。
「てか漏瑚さぁ、天蓋のこと有名って言ってたけど凄いの?」
「…儂が儂となってそろそろ百年だが…儂が生まれた頃から、生まれる前から九尾の狐と言えば天蓋以外ありえないと言うのが常識だった」
「んー?つまり?」
「天蓋が祓われたとしても、九尾の狐、その恐怖でいずれ蘇るだろう…だが名前や強さは変わるのだ。だが天蓋はずっと天蓋のまま。儂の知る限り天蓋はまだ祓われたことのない呪霊だ」
「…いやまぁそうだけどさ、漏瑚。私もよく死にかけたり逃げたりしていたよ。気づいたら宿儺様に出会って気づいたら今此処にいるだけさ。そこまで僕を過大評価しないでくれ…何だかむず痒い」
「…ふふっ、そうだよー?漏瑚。天蓋は確かに強いけど精神はそんな評価するほどじゃないよ。天蓋と宿儺の出会い、聞かせてあげようか??私も聞いただけだけどそれでも傑作…」
そこまで言った途端に、羂索の首元に天蓋の柔らかそうな、それでいて鋭い尻尾が突きつけられる
「半殺すぞ?殺す訳にはいかんがお前の言う通り、強さはあるんでな」
「…こんなふうに、昔のある時期がトラウマ…いや黒歴史という奴かなー?で、触れると怒るからね、気をつけなよー」
「チッ、殺されないのを良いことに…ま、そーゆーことでな…できれば其処には触れないでいただきたい」
「うん。いーよ、仲間だもんねー。これからよろしく、天蓋!」
ほんっとに真人はいい子だなぁ…できる限り守るとするか…育てればかなり伸びそうだし…何より羂索から狙われてるの真人な気がする。勘ってのもあるけど、こんな魂に干渉できる術式なんて滅多にでてこないからな、絶対狙ってるよあいつ…
「儂としては認めがたいんだがな…羂索、ちゃんと縛りは結んであるんだな?」
「うん。えーと、『宿儺を解放するためにお互い尽力する』縛りと、『それに反する行いをしない』縛りだったかね。宿儺の解放には私が必要だから、基本私が優位の縛りだ。安心してね。」
「…そうか…、既に夏油から聞いていた様だが、儂は漏瑚だ…よろしく頼む」
「うん。漏瑚…よろしくね?大丈夫だよ、こっちに裏切るメリットないし裏切ったら多分縛りに反しちゃう」
「…窩幃踽虺據」(( …漏瑚と真人が認めるのなら、私はそれに従います))
「花御もよろしく!何かあった時は頼ってね。できるだけオレが守るからさ」
「ぶふー、ぶー」
「陀艮もよろしくね!まだ幼体っぽいし、君と真人は育つまで少し面倒見ようかな?」
うん…うん…みんなと仲良くなれた…!このまま、早急に宿儺様の解放だ…!!
……そういや裏梅も宿儺様の後追ってたよな。羂索もう受肉させたのかな?
花御の話してる漢字はテキトーに打ったんで意味はないです
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