デッドエンドホロウ カンバス通り
邪兎屋の3人。ニコ、ビリー、アンビーはヴィジョンに対する起訴代理人となるべく、住民たちに委任状を書かせて集めている最中であった…それも全てはヴィジョンの不祥事を暴き、そいつらからカネを絞−、ではなく取り残された住民たちを助けるためであり、人の道から外れた悪徳企業を裁くため故の行動だ。
おばあさんから最後の住民の委任状を受け取り、受け取ったアンビーは感謝を伝える。
「委任状は、これで全部だよ」
「ありがとう、おばあさん」
「いやいや、お礼を言うのはこっちの方だよ。あんたたちがいなかったら、今頃私たちはどうなっていたことやら」
おばあさんが逆にアンビーたちにお礼を言う時、おばあさんはふとプロキシたちを呼びに行った猫又の安否を心配する。
「それにしても…助けを呼びに行ったあのお嬢ちゃん、なかなか帰って来ないねえ…大丈夫かしら」
「確かに…あの子、想定外のことに巻き込まれたんじゃないでしょうね?」
猫又が中々帰って来ず、ニコは溜め息を吐きながらそう声を漏らす……その時にどこからか聞き覚えのある声カンバス通りに響く…
[確かに想定外の事態は起こったけど、策を思いついたよ!]
「!……プロキシ!」
ニコはようやく待ち望んでいたかのように歓喜の声で振り向く、そしてボンプ姿のプロキシにすぐ後ろには猫又と2人の機械が歩いて来ていた。
『思ったよりも元気そうだな、ニコ』
『見た感じ、委任状は全部集まった感じかな?』
「V1、ソードマシンも!やっぱあんたたちも来てくれるって信じてたんだから!」
「みんな、お待たせ!…けど、まずは遅くなった経緯を説明させて!」
そうして猫又がプロキシたちと一緒に、これまでの経緯を順を追って説明した……
そして、V1とソードマシンがあらかじめ確認した限りの作戦はこうだ:
・パールマン武装部隊がそろそろここのカンバス通り駅に到着し、住民の見張りがまた増えてしまう、正面突破は不可能。
・しかし、住民たちはエーテル適応体質ではないため、奴らはホロウの方を警戒せず、正面だけを警戒するはず。
・そこでエーテル適応体質である邪兎屋や猫又たちと共に、ホロウを通してパールマンの監視拠点の不意を突き、急いで奴らの列車を奪取。
・そのままホロウ内の線路を使ってカンバス通り駅へ向かう。住民たちには初めから駅のホームで待ってもらい、そのままたったの数分で住民全員を爆破エリアから救い出す。
「なるほど。列車を止めてみたら、車両はヴィジョンの武装した増援で一杯だった…ふんっ、如何やらヴィジョンは、住民たちの決死の抵抗をよっぽど恐れてるみたいね…でも、プロキシの言ってたプランはいいと思うわ!さっすが、知恵と勇気の『パエトーン』ね!」
『そうと決まれば、住民たちに知らせよう…ばあさん、さっきの作戦を聞いてたなら、俺と一緒に住民のみんなを、一番近い地下鉄に集めてくれねえか?』
「ありがとね、機械の兄ちゃん。足手まといにはならないよ。すぐに知らせてこよう」
「お願いね、2人とも。あ…そうそう、この近くに『赤牙組』の古い拠点があるって聞いたんだけど、何か知らない?」
[急に話題が変わったけど、なんで今その話?]
「だって猫又の依頼料…じゃなくて、家族の形見がまだ見つかってないのよ。ここの住民なら、何か知ってるかと思って」
依頼料のことを白々しく誤魔化すニコをよそに、おばあさんはその質問に答えながらとある情報を口にする。
「そのあたりのことなら、知っているよ。というより…ここに住んでる人で、赤牙組のことを知らない人はいないだろうね」
「えっ、本当?」
「本当だとも。なにせ、赤牙組はこの場所で生まれたんだからね。ここに住む人々は、何かしら彼らと関わりを持ってるのさ…もっとも、赤牙組も昔はずいぶん違ったんだよ」
ニコは驚きを隠せないまま、おばあさんの赤牙組の話を続ける。
「当時は孤児たちを引き取って、戦い方の他に読み書きも教えていたんだ。弱きを助けるために立ち上がったのも、一度や二度じゃなかった。ずっとこの場所を…故郷を守ると言ってたのに、あのシルバーヘッドって若造、数年経ってめっきり人が変わってね。貧民街を見下すようになってからは、組員を率いて、人様に言えないようなことにも手を出し始めた……そんな様子を見てられなくて、組を抜け、ここを出ていったものは少なくない。しばらく経って赤牙組自身もここを離れたのさ……それからというものの、あたしらは今の赤牙組と関わりはないし、関わりたくもない。
おばあさんのある言葉に猫又はピクリと反応した。
「えっ、今、なんて?」
「どうしたんだい、お嬢ちゃん?確かに赤牙組とは関わりたくはないとは言ったけど、気に障ったかい?」
「そ、そこじゃなくて!シルバーヘッドは治安局に追われてホロウに落ちたの?邪兎屋に…やられたんじゃなくて?」
「ぎくっ…!そ、それは……」
図星だったのか、猫又の言葉にニコはぎくりと反応する。そしてそれに続くようにビリーが割り込んできて言い訳をする。
「コホン!子猫ちゃん…いや、依頼人さん、わかってくれ!誤解を解こうとしたんだが、そのキラキラした目で見つめられると、何も言えなくなっちまって…!悪い!確かに、俺たちはたまたま現場に居合わせた…けどあいつをやったのは…治安局なんだ…」
「そんな…あんたたちじゃ…なかったの…?」
『……うまく状況が読み込めないんだけど、ボクとV1が再開したあの時の詳細ってことでOK?』
『ああ、俺が前に聞いた限りの話だとな』
ビリーの言葉を聞いて猫又は俯きながら驚愕する。
「猫又、気を落とさないで。例え治安局の介入がなかったとしても、邪兎屋なら「シルバーヘッド」に手こずることはなかったわ」
「アンビー、言い方!コホン…今回の件は、確かに猫又が勝手に誤解しただけとはいえ…あたしたちにもほんの少し責任があるわ。だから形見探しの依頼料、ちょっぴりおまけしてあげる!」
「とにかく、この話は終わりよ!──今は一刻も早く列車を奪って、住民たちをここから連れ出さなきゃ!さぁ、出発するわよ!」
ニコがそう言い、列車の強奪をするために監視拠点へと向かうのであった。
アキラとV1があらかじめ用意した抜け道を使い、回り込む道中。
ビリーが気に入っているスターライトナイトのオープニング、「暁の空に、輝ける誓い」を歌っており。
一同はそんな騒がしい彼の歌を聞き流しながら進み続ける。
「──誰もが 願う明日と〜♪ 希望を 守り抜くため〜♪」
『ビリー、お前本当にスターライトナイト好きだよな…実際いいストーリーと曲なんだが』
『え、ウッソォ!?V1、あれ好きなの!?』
『逆にお前は、あーいう特撮系は苦手だったか。ま、好みの問題だな』
「V1!お前わかってるじゃねえか!! 今度スターライトナイトの映画鑑賞しようぜ!な、店長、いいだろ!?」
[まぁ…予定さえ被らなければ]
リンがビリーの問いに承諾すると、彼は嬉しそうに目を輝かせながら反応する。
「よっしゃあ!楽しみだなー!」
「ビリー!一応言っとくけど、あたしたちの依頼をまず終わらせてからね!」
「わ、わかってるって、親分」
そんな掛け合いをしている最中、突如としてアンビーが何かの気配を感じ取り、なぜだが何者かに見られている様な寒気を感じる。
「………何かいる」
『あ?まだなんかいるって?…っかしいな、確かにエーテリアスどもは俺やソードが殺したはず──』
そうしてV1が辺りを見渡していると、突如物陰にいる
会うはずがない……会えたとしてもソードみたいな機械どもだと思っていたのに。
だが…確かに
アンビーがV1の見ている方向と同じ場所を見ようとしたが、V1がそっと手を添えて視界を遮る。
「?…V1?」
『…悪ぃ、プロキシ。先を急ごう、今すぐにだ』
[V1…どうしたの?]
『何も聞かず、ただ急いでここを抜けよう…いいな?』
V1の言葉に皆困惑を隠せなかったが、彼の言葉を信じて先へと進んだ。
(…こいつらにはまだ早い、
V1は心の中でそう呟き、急足で皆の跡をついていった…後ろから追ってくる
ソードマシンのプロフ設定いる?
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書いてくれ、必要だろ
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違和感…いや、これで良い