虎杖悠仁に成り代わった男の青春物語   作:ブルアカ大好き

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特に書くことがないので、分かる人には分かる本音を言います。

大陸限定版はなんとかして国内でも販売してくれ!こちとら学生だから海外は厳しいんだよぉ!…‥まぁ難しいのは分かってます。ただこの行き場のない気持ちをどこかな叫びたかっただけなので…‥お目汚し失礼しました。

それでは、どうぞ!



十一話 好奇心旺盛な少女

 

「うぅ…‥ユウジさん、まだですかねぇ…‥」

 

「…‥」

 

「二人共ちょっとは落ち着きなよ…‥ヒヨリはさっきから食べ過ぎ。サオリは顔がちょっと怖いよ。」

 

最初の頃は平気な(さま)を見せていたサオリとヒヨリであったが、時間が経つにつれて不安感が押し寄せたのか、それが態度に表れてしまう。

 

しかし取り乱している二人とは対象的に、ミサキは普段とあまり変わらない様子であった。

 

これには、彼女の精神成熟度が周りと比べ比較的速いことも関係しているだろう。

 

「ごめんなさい…‥でも、不安でぇ…‥」

 

「…‥ミサキは心配じゃないの?」

 

「は?心配に決まってるでしょ。でも今更どうこうしたって変わらないし…‥ 」

 

前言撤回。彼女も態度に表れていないだけで、少々取り乱しているようだ。

 

会話が途切れ、沈黙が場を支配する。最早ミサキも二人の雰囲気に当てられ、段々と不安な感情が表に出てきていた。

 

(はやく帰ってきてよ…‥)

 

泡や全員が涙を流すかという時、外からの足音が三人の耳に入った。

 

「!…‥ゴクン、もしかして!」

 

「ちょ、サオリ速すぎ!」

 

それに対しての反応は三者三様で、ヒヨリは食べるのを止めドアの方を見つめ、ミサキは一目散にドアへ駆け出したサオリを追うように歩き出し、サオリにいたっては足音が聞こえた瞬間にドアへと走り出していた。

 

「た、ただいま~…‥うおっ!?」

 

「おかえり…‥おかえり、ユウジ」

 

「…‥遅い」

 

「ユウジさぁ~ん!心配したんですよぉ!」

 

「…‥ごめんな、遅くなって。」

 

待ちわびていたこともありサオリは抱き付き、ミサキは少々トゲがありながらも安堵の感情を隠しきれておらず、ヒヨリは少し泣きながらユウジへの感情を爆発させていた。

 

そのようにして約数時間越しの再開の喜びを分かち合っていると、ユウジの後ろから見知らぬ少女が顔を出した。

 

「このひとたちが、ゆうじのかぞくなの?」

 

「「「!?」」」

 

その場のユウジ以外の全員が驚きを露にし、少女を凝視する。

 

「あぁ、そうだ。…‥皆に紹介するな、これから俺達家族の一員になる秤アツコだ。訳あって言葉があんまり分からないから、質問されたら教えてやってくれ。」

 

「えぇっと、こういうときは…‥よろしくおねがいします、でいいんだよね?ゆうじ。」

 

「おう。」

 

「…‥はっ!ちょ、ちょっと驚いたけど…‥新しい家族ってことだよね?よろしく!」

 

「…‥なんで調査に行ったのに人を拾ってくるわけ?…‥はぁ、まぁよろしく。」

 

「わぁ~!賑やかになりますね!」

 

「じゃ、挨拶も済んだところで…‥まずは全員で自己紹介だな。」

 

「改めて、俺は虎杖ユウジ。年は多分四歳で、アツコと同じだと思う。これからよろしくな!」

 

「私は錠前サオリ。年は六歳で、この中で一番年上かな。なにか困ったことがあったら言ってね!」

 

「…‥戒野ミサキ、年は五歳。」

 

「わ、私は槌永ヒヨリです。年はミサキさんと同じ五歳で、食べることが大好きです!」

 

それぞれが自分の紹介を終え、アツコの反応を伺う。アツコは少し悩んだ後、ゆっくりと言葉を紡ぎ出した。

 

「うーんと…‥さおり、みさき、ひより、でいい、よね?」

 

「あぁ、それで大丈夫だ。」

 

「よかった…‥これからよろしくね!」

 

あまり自信がなかったようだが、名前が合っていたことに安堵し、満面の笑顔を全員に向ける。

 

「!可愛い~」

 

それに対しサオリが真っ先に反応し、思わずといった感じで頭を撫でる。

 

「…‥あったかい。」

 

「なぁアツコ…‥俺も、撫でていいか?」

 

サオリが撫でている様子を見ていると、自分もしてみたいという好奇心が押さえられず、恐る恐る問いかけてみる

 

「…‥うん、いいよ。」

 

「それじゃ失礼して…‥おぉ…‥ずっとこうしてられるわ…‥」

 

サオリが撫でているところとは別の場所に慎重に慎重に手を乗せ、動かす。まるで極上の毛布を触っているかのような撫で心地に、思わず口から言葉が漏れる。

 

「…‥やっぱり、ゆうじはだめ。」

 

「っ!嫌だったか?」

 

明確に拒絶の意思が感じられる言葉に、『やっぱ不味かったかな』と思いながら同時に手を引く。

 

「そうじゃないんだけど…‥なんか、へんなきもちになるから、やだ。」

 

てっきり嫌になって拒絶されたと思っていたが、顔を赤らめながらそう言われたこともあり、少々戸惑ってしまう。

 

「お、おぉう…‥そっか。」

 

(ちょっと反応に困るな…‥)

 

「…‥私はもっと撫でちゃうもんね!ほらほら~!」

 

「…‥~♪」

 

そんな俺の気持ちは露知らず、サオリは更にアツコの頭を撫でる。それにはアツコも嬉しそうで、先ほどの頬を赤らめた顔から純粋な笑顔へと表情が変わっていく。

 

(いいなぁ…‥)

 

「ゆ、ユウジさん。良かったらでいいんですけど…‥私も、撫でてくれませんか?」

 

「…‥いいの?」

 

「はい。むしろ、撫でて欲しいんです。」

 

「なら…‥」

 

「~♪」

 

「…‥」

 

ヒヨリの気遣いに甘え頭を撫でていると、ミサキがこちらを無言で見つめているのが分かった。

 

「…‥あぁ~!なんか片手が寂しいなぁ~、誰か撫でさせてくれないかなぁ~。」

 

「!…‥しかたないね、私が撫でさせてあげるよ。」

 

「ありがとう。」

 

(…‥こういうところが、ミサキの可愛いところであり、いいところだよな。)

 

それからも色々な事や話をしていたが、その間に皆疲れてしまい、そのまま寝てしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…‥あー…‥あのまま寝ちゃったのか。…‥皆、幸せそうな顔してるな…‥いい夢見ろよ。」

 

(でも、もう日は昇ってきてるんだよな…‥まぁ、自然に起きてくるのを待てばいいか。)

 

「…‥よし。瞑想でもして、呪力の扱いに少しでも慣れておくか。」

 

「…‥んぅ…‥」

 

「あっ、起きちゃったか?アツコ。起こしたみたいでごめんな、まだ寝てていいぞ?」

 

皆より早く目覚めたので修行をしようとしていたところ、アツコが起きてしまった。

 

自分が音を立てたから起こしてしまったと思いそれを謝ると、ゆっくりとした動きで俺の袖を掴んできた。

 

「…‥どうした?俺の袖を掴んだりして…‥」

 

「はじめて…‥」

 

「えっ?」

 

小声だったため聞こえず、もう一度聞き返す。

 

「おきたらひとがいたの、はじめて。」

 

どこか驚いたような、感動したような声色で、アツコはそう言った。

 

(!…‥この子は今まで、どんな思いであの場所にいたのだろうか…‥きっと、ものすごく寂しかったはずだ。)

 

「…‥これからは、アツコに寂しい思いはさせない、これは約束だ。…‥小指を出してくれるか?」

 

「?うん」

 

アツコは恐る恐るといった感じで、小指を俺の方に差し出す。俺はその差し出された指に自分の小指を結び、宣言する。

 

「この虎杖悠仁の名において誓う。もう二度と、秤アツコに寂しさを感じさせないと。」

 

「…‥ずっといっしょにいてくれるってこと?」

 

「あぁ、アツコが俺から離れることを選択しない限りはな。」

 

俺の言葉を聞いたアツコは、少しぼーっとした後

 

「…‥こういうときって、どういうのかわからないけど…‥」

 

戸惑いながら、それでいてどこか確固たるものを持っているように

 

「うれしい。」

 

と言いながら、俺に抱きついた。

 

「…‥よしよし。」

 

しばらくそうした後アツコが寝てしまったため寝かせ、食糧を採りにいくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アツコを家に迎え入れ数日後。何日か一緒に暮らしていると、分かってくるものがある。それは

 

「ねぇねぇ、これはなんていうの?」

 

この子は、とても好奇心旺盛であるということだ。

 

ある時は俺が採ってきた魚に興味津々で、これからこれを食べると言った時は今まででに見たことのないくらい驚いていた。

 

またある時は「わたしもりょうりしてみたい!」といい、俺が作っている時に突然乱入してきたこともあった。流石にまだ危ないので、「もう少し大きくなったらな」と言うと、次の日から必死に背伸びをしていたのは見ていて微笑ましかったな。

 

他にも、俺が家で休憩していて他の全員が外に出ている時、疲れた顔をしてサオリとミサキが他の二人を連れて帰って来た時があった。その二人に話を聞くと、「アツコがなんでもかんでも興味を持ってどこかにいってしまうから、止めるのが大変だった。」と言っていた。それに対し俺は「二人には少し気の毒だけど、多少の奔放さは許してあげて欲しい。…‥あの子は今まで、外を見たことがなかったんだ。」と言うと「大変だったけど、別に嫌なわけではない。」と言ってくれた。…‥本当にできた子達だよ。

 

…‥さてと、そろそろ現実逃避は止めて、目の前の現実を見るとするか。

 

「…‥な、なんだ?これ」

 

アツコにいきなり連れてこられたところで見たもの。それは

 

なんとも形容し難い、あえて表すとするのであれば植物のようなものが、畑に植えてある苗のように生えていた。

 

「…‥ユウジもわからないの?」

 

「あぁ…‥ちょっと見たことないな…‥」

 

(本当になんだこれ?湖の周りにこんなものがあるなんて…‥まぁまぁな期間ここに居たけど、こんなの見たことないぞ…‥)

 

「…‥とりあえず触るなよ。知らないものに不用意に触ったりすると危ないからな。」

 

「わかった。」

 

(そうは言ったものの…‥ぶっちゃけ見た目的には食べれそうなんだよな…‥まぁ俺の体には毒は効かないし、今は少しでも食べれる物を増やしたい。…‥よし。)

 

「…‥アツコ、今から俺がする行動は絶対に真似しちゃ駄目だぞ。これは俺だから出来るものだからな。」

 

意を決して、その植物に近づく。

 

(見た目良し、触感良し、匂い良し…‥いざ!)

 

「!?」

 

(う、旨い!これは本当に草なのか!?ここで食った草とは根本が違う!まるで全ての野菜の旨味だけを濃縮したような味がする!ただ…‥これ多分、毒あるなぁ…‥舌ピリピリするし…‥)

 

「…‥農業には全く詳しくないけど、品種改良でなんとかならないものか…‥皆にも食わせてやりたい…‥」

 

「…‥ユウジ?だいじょうぶ?」

 

「!あ、あぁ大丈夫だ。これはちょっと駄目そうだから、皆にも見つけたらなにもするなって言っといてもらえるか?」

 

「うん。」

 

(…‥もう少し生活に余裕が出来たら、これについて研究したいな。)

 

未知の植物に対しての好奇心を踊らせながら、帰路に着くのだった。




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