先日、初めて誤字報告というものを貰いました。3ヵ所も誤字がありました。…‥すいません!これからはないように最新の注意をはらいますが、もし誤字があったら、報告してくれるととても嬉しいです。それと、新章突入ということで章分けをしました。では…‥
日刊23位、二次創作日刊14位本当にありがとうございます!モチベになります!
それでは、どうぞ!
十六話 虚しい日々
あれから大体…‥3ヶ月位たったのだろうか?最近時間感覚が薄くなってきて、正確な時間が分からなくなってきた。
ここでの生活は、辛いことばかりだ。
俺達のする事なすことの一つ一つが監視されている。トイレに行くのも許可が必要だし、お風呂に入るのだって厳しい制限が設けられている。…‥まぁこの二つはいい。ストレスは溜まるけど、以前はなかったから。だけど…‥
ベアトリーチェが『授業』と呼んでいる、まるで宗教の洗脳教育のようなものと軍事教育だけは、看過出来ない。
あのくだらないこの世の真理とやらを延々と復唱させられてその意味を叩き込まれ、それを間違えたら凄まじい怒声と鞭打ちが飛んでくる。
他にも銃の種類や撃ち方、それをどの部位に撃てばより効果的なのかを教えられる授業や、実際にそれをやらせられる事もある。
最初こそ、俺も反抗した。
こんなのは間違ってる。なんでなんの罪も犯していない子達が、…‥俺が、こんな刑務所よりも酷い仕打ちを受けているんだ?理不尽じゃないか。俺達はただ、ここに居ただけなのに。
だけど駄目だった。ベアトリーチェに敵わないことは百も承知だったけど、まさかあの兵士達にも敵わないとは…‥
あぁ、あの兵士達もそうだ。ベアトリーチェに付き従い、媚びへつらっている。…‥別にそれだけなら良かったさ、だけど
その不満を、俺達にまで向けてくるのは勘弁して欲しい。
ベアトリーチェが普段の授業に現れることは余りなく、その兵士達が担当している。
その授業は酷いもので、俺達を人間として扱っていない。
特に俺なんかは実験体とベアトリーチェから伝えられているのか、特に容赦がない。…‥これで少しでも、他の子にいく分が減らせているといいんだけど…‥
最近は、家族達ともまともに話せていない。個人個人の部屋が与えられていて、授業や訓練の時間以外はそこで待機という命令がでており、個人の自由が認められていないためである。…‥とても心配だ。
勿論授業や訓練の時に会いに行っているが、明らかに憔悴しているのが見てとれるほど落ち込んでしまっていて、以前の明るさは欠片もない。
…‥こんな状況を、いつまでも放っているつもりはない。
強くなる。幸い、授業と訓練、そして実験の時間以外は一人だ。いくらでもやれることはある。…‥しかし注意することが一つある。それは
修行をする時は、『帳』を忘れずに使用すること。
以前ベアトリーチェは言っていた『このアリウスで私が把握していない集団は、もうここしかない』と。
なぜ、俺達が集団だと分かったんだ?俺はあの時期気を張っていたから、遠くから視られていた可能性は低い。ならば…‥
どのような手段かは分からないが、ベアトリーチェには遠隔の監視手段があるということになる。…‥というか、そう考えておいた方がいい。
そして『妙な術を施した』とも言っていた。これは十中八九、帳のことだろう。つまり
帳を張っていれば、ベアトリーチェの監視を阻害することが出来る。
懸念点は奴にも帳を張っていることがバレるところだが、それは一つの荒業で解決出来た。
帳を、変えることだ。
俺があの時張った帳は、『中にあるものを隠す』という帳だった。しかし、今回使用している帳は違う。
今も張ってある帳の性質は『中にあるものを別のものに見せる』帳だ。
簡単に説明すると、『一定時間決まった行動をする』という縛りを用いて、その行動の残滓のようなものを帳越しに見せる。といった感じのものだ。
これには他にも縛りがあって
・この帳を発動している間、呪力は半減する。
・その決まった行動をした時間分しか効力を発揮しない。
・過剰に呪力を放出すると解除される。
これらの縛りを用いることで、俺は今も奴の目を欺いている。
…‥だけど、そろそろ集合の時間がくる。
…‥今日も、始まるのか。
「なにをしている!さっさと立て!」
「…‥すいません。」
「ったく…‥お前だけだぞ、未だに第一試験も突破出来ていないのは。」
「…‥はい。」
「しっかり訓練に身を入れているのか?怠けているんじゃないのか?」
「しっかりやっています…‥」
「ならばなぜ!お前だけこんなにも成績が悪いんだ!」
「…‥っ」
怒声を浴びせられながら、拳を振るわれる。
「目だけは一人前だな…‥まぁいい。あの方はお前に戦力としての期待をしていない。これからも最低限の実力を着けつつ、実験台としてしっかりとあの方の役に立て。いいな?」
「…‥はい。」
(…‥なんか上手くいかないんだよな…‥銃火器類全般に、どこか拒まれている感じがするというか…‥)
「…‥ユウジ、大丈夫?」
「サオリ…‥あぁ、俺は大丈夫だ。それより皆は…‥」
「…‥時々怒鳴られることはあるけど、今は大丈夫。皆、成績が良いから。」
「そうか…‥これからも、頼む。」
「うん、頑張る。」
「…‥ごめんな。俺が弱いから、サオリに損な役回りをさせて…‥」
「…‥私は大丈夫だと言っているだろう。それにユウジは弱くない、訂正しろ。」
「…‥すっかり、大きくなったな。…‥!急げ、そろそろ戻ってくるぞ。」
「…‥また。」
「あぁ。」
そう言い残し、サオリは自分の班へと戻っていった。
(俺だけ離されたのは…‥やっぱり、俺が居なければどうとでもなると思っているからだろうな。…‥舐めるなよ、皆を。俺の家族を。)
「今日は…‥あの日か。」
「それでは、やってみなさい。」
「はい。…‥捌」
「ふむ…‥やはり、中々の切れ味ですね。このコンクリートも切れるとは…‥では、次です。」
「それは?」
「これは鎮痛剤の真逆の物…‥まぁ、痛みを与える薬だと思いなさい。」
「…‥それに、なんの意味が…‥」
「実験台が意見するのではありません。」
「…‥はい。」
言われるがまま、渡された薬を飲む。
(っ!?)
「うっ…‥あぁっ…‥ぐっ…‥」
飲んだ途端体の中に鉄球でもあるかのような耐え難い痛みに襲われ、呻き声が漏れる。
「ほう、このレベルも耐えられるとは…‥あなたに神秘がないのが不思議でなりませんねぇ…‥やはり、なにかまだ隠しているのではありませんか?捌のように。」
「…‥もう、なにも…‥」
「…‥家族がどうなってもいいのですか?」
「!…‥…‥…‥...体が頑丈なのは、体質です。」
「…‥まぁ、今はそれでいいでしょう。ここで貴重な駒を失うのも惜しいですからね。」
「ありがとう、ございます…‥」
「その薬の効果は後1時間ほど続きます。それが終われば、今日は帰っていいですよ。次の実験日は、また部下に伝えさせます。」
「…‥はい。」
「…‥終わった。さて…‥『闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え』」
(今日は一時間位しか出来ない…‥赤血操術の遠隔操作の練習をするか。)
自身の手首を切り、血を垂らす。そして傷を付けた部分を即座に止血し、元通りに戻す。
(く、ぐぐ…‥)
垂らした血液を操作しようとするが中々上手くいかず、ただ呪力を浪費するだけの状況が続く。
(…‥呪力の総量が足りない。増やすにはどうすればいいんだ?…‥やはり、負の感情を燃やすことしかないのか?)
「もっとだ…‥今思ってる憎悪も後悔も、全部呪力に変えろ。」
負の感情を燃やし、呪力を増幅させようとするが
「!駄目だ!強すぎる!」
その感情があまりに多く、帳が壊れそうになる。
「はぁ、はぁ…‥くそっ。呪力を増やそうとしても上手くいかない…‥今ある分だけでやるしかないか…‥」
結局呪力を増やすことは断念し、その後はなんとか試行錯誤を繰り返しながら、赤血操術の練習をするのだった。
捕捉説明です。ユウジはこの世界において異物なため、世界からなんならかの枷が付けられています。それが、"銃火器類全般をろくに扱えなくなること"なのです。この世界は銃社会なため、結構なハンデということになります。…‥まぁ、天与呪縛だと思ってください。これの変わりにユウジは、ある程度の呪術の才能を元々持っています。
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