虎杖悠仁に成り代わった男の青春物語   作:ブルアカ大好き

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創作まじでムズい……それを痛感しています。二次でこれなんですから、一次とか考えたくない()最近は書く余裕がなくて更新がまちまちですが、どうか見てくれると幸いです。

それでは、どうぞ!


三十三話 アビドスとアリウスの学園同盟

「あ、そういえば今日じゃなかったですか?ユウジさん達が来るの」

 

「……うへ~。忘れてたよ」

 

「ん。今日という今日はサオリと戦う」

 

「今日は誰と一緒に来るかしらね?前がサオリさんだったから、ミサキさんとか?」

 

「ミサキちゃんはできれば勘弁してほしいよ~」

 

「ホシノ先輩、いっつも怒られてますもんね♪」

 

「の、ノノミちゃ~ん。それは言わないお約束じゃない?」

 

 アビドス高等学校。かつて栄華を誇っていたその学校は、砂漠化の進行によりその影を失った。

 生徒数も今や五人。借金も約九億円と、かなり詰んでいる状況である。ギリギリで現状を維持できているのは、個々の努力と

 

「お邪魔します……一ヶ月ぶりぐらいですかね?皆さん」

 

「久しぶり。元気にしてた?」

 

 彼ら、アリウス分校の助力あってのものだろう。

 

「今日はアツコちゃんだったか……予想が外れたわ。元気よ。そっちは……変わりなさそうね」

 

「いつも通り、通常運転の秤アツコだよ」

 

「うへ~……アツコちゃん、また綺麗になったんじゃない?昔の幼さが残った感じも良かったけど、今はモデルさんみたいだねぇ~」

 

「ちょっと、アツコを口説かないで下さいよ。家の大切なお姫様なんですから」

 

「……///」

 

(ユウジ、自分こそ口説いてる自覚ある?無自覚のほうがよっぽどタチが悪いけど)

 

「な、なんですかホシノさん。その目は……」

 

「……なんでもない。ただ、アツコちゃんは幸せ者だなぁって思ってさ」

 

「当たり前でしょう。そうならせようとしてきたんですから」

 

「!……ビシッ」

 

「痛て!」

 

「今のはユウジが悪いわね」

 

「ん、擁護するところがない」

 

「仲良しで羨ましいですねぇ~」

 

「あはは……ユウジさん。今日はどんなご用で?連絡してくれたことだけであれば、もう済ませてしまいますが……」

 

「プラスで一つ。できればというか、なんというかなんですけど……皆さん、いつか(アリウス)に遊びに来てくれませんか?」

 

 今まで開催されてきた合同訓練は、全てアビドスで行われたものだった。その理由は、彼女たちはここから離れるわけにはいかないからである。いつ学校が襲撃されるかも分からない状況で、外には中々行けないだろう。

 

「……行きたいけどねぇ~、こっちを誰か守ってくれるなら」

 

「正直、スクワッドの二人か三人がいれば大体は大丈夫だと思ってるんですけどね」

 

「それだとその子たちと遊べないじゃーん。その話はまた今度ってことにしてくれない?」

 

「……分かりました」

 

「ユウジ、物資は足りてるの?あれなら、家からいくつか持ってっても……」

 

「足りないのはそっちも同じだろ?もしまたバイトを増やそうとしたら怒るからな」

 

「アヤネちゃんに言われて懲りたわよ……まぁ、黙っては増やさないようにするわ」

 

「よろしい。……アヤネ、本当のところは?」

 

「多分大丈夫かな。最近過度に疲れてる様子は見てないから」

 

「オッケー」

 

「ちょっと!私信用無さすぎじゃない?」

 

「アツコ……サオリはいつ来る?」

 

「次の次とかじゃないかな?戦いたいなら、私が相手になるけど?」

 

「ん、面白い。リベンジってわけだ」

 

 バチバチと、互いの視線の間に火花が散っているような錯覚が見える。過去この二人は何度か戦っていて、勝率は半々といったところだろう。

 

「すみませんホシノさん。次の合同訓練って……」

 

「んー……やるなら来週ぐらいかな。ちょっと用もあるし。いやぁ~、サオリちゃんがどれくらい仕上がってるか気になるねぇ」

 

「できれば俺とも戦ってくれませんか?全力で」

 

「……いいよ?その変わり、怪我なしは保証できないけど」

 

「大丈夫です」

 

「シロコちゃーん!戦うなら校庭でやりなよ!今日は砂漠に近づかない方がいいから!」

 

 アツコを連れ外に行こうとするシロコに向かって、ホシノはそう言った。

 

「アツコ、頑張れよ」

 

「……絶対勝つ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はどっちが勝つと思う?」

 

「アツコですかね。前回からかなり特訓しましたし、ちょっとしたテクも身につけたので」

 

「テク?アツコちゃん、更に強くなったの?」

 

「贔屓目で見なかったとしても、強いよ」

 

「私、前でもボロ負けだったのに……」

 

 校庭の端から、二人を観戦できる位置で雑談を交わす。毎回誰かが誰かと戦うので、簡易的な観戦席まで用意されてしまった。

 これも、彼らが行っていることの一つだ。戦闘を繰り返し、地力を高める。訓練では技術の視野が狭まらないように教えあい、更なる成長を促す。アビドス側は主に戦闘や知識の提供。アリウス側からは特産品の無償提供と、ある人物の治療費の提供を主に行っている。

 

「シロコちゃーん!頑張れー!」

 

「アツコー!いつも通りやれば勝てるぞ!」

 

「……条件は?」

 

「三回被弾するまで」

 

 ここでいう三回の被弾とは三つの弾丸という意味ではなく、機会的なことである。

 

「ん」

 

 沈黙の風が吹く。両者が仕掛ける隙を伺い、停滞する。それを破ったのは、シロコだった。

 

「やっぱり。我慢ができないのは悪いところだよ?シロコさん」

 

「そっちこそ、速攻ができないのは欠点」

 

 アツコは放たれた弾を華麗に回避。距離を詰め、サブマシンガンを発砲。シロコもそれを交わし、軽口を互いに叩く。

 続けて、閃光弾をアツコが、手榴弾をシロコが投擲。シロコは眼を瞑った状態で接近し、鋭い蹴りを繰り出す。

 

「知ってた。だからあれは、フェイク」

 

「!」

 

 シロコが放った手榴弾は、僅かに炸裂が早かった閃光弾に相殺されていた。アツコは蹴りを敢えてくらい、既に起爆寸前の状態にしてあった閃光弾を地面に叩きつけた。

 二人の間を小さい太陽が包んだ。シロコは一瞬間に合わず、閃光弾の効果を直にくらった。

 アツコのサブマシンガンがダイレクトに命中。この戦いの中で、初めての被弾である。

 

「ぐっ!」

 

「上手く刺さったみたいだね」

 

(これなら、あれを出すこともなく……勝っちゃうかな?)

 

 視界が一時的とはいえ封じられたシロコ。状況は不利だ。一見するなら、アツコの勝利を確信するだろう。だが、シロコはここからが怖いことを彼女はよく知っていた。

 

(落ち着け。視界でしか状況を把握できないのは二流。一流なら……ホシノ先輩なら、きっと)

 

 それは野生動物に備わっている感のような、シロコが生来から持っている天性のもの。耳と感。この二つで、彼女は戦闘を継続させた。

 

(当たらない……運動能力的に劣っていても視界を封じればと思ったけど、浅知恵だったみたい)

 

(どこかで隙を作らないと、アツコは被弾しない。なら……賭けてみよう)

 

 視界は徐々に復活してきていた。そのタイミングでシロコは最高速で接近。それに反応したアツコに迎撃されそうになるが、空中で身を捻り交わす。

 

「相変わらず凄い身体能力。でも……どうせここに来るでしょ?」

 

 正面。そこにアツコは照準を合わせていた。しかしその思惑は、潰れることとなる。

 

「ドローン、照射開始!」

 

(!このタイミングで……仕方ない)

 

「ん、まずは一回」

 

 ドローンで上を、自身のアサルトライフルで横をカバー。実質的な包囲網を形成し、アツコを被弾させることに成功した。

 

「ドローンは警戒してたけど、出すのはもう少し後だと思ってた」

 

「出し惜しみには、あんまり意味がない。使わないで終わったら、その悔いだけが残ってしまう」

 

「確かに、言えてる」

 

 その後もハイレベルな戦いを繰り広げ、互いに一回ずつ被弾。残り一回被弾した方が負けという状況になった。

 

(次の接近で、あれを出そう。これが決まらなかったら……根性で)

 

(私は突き進むだけ。小細工を吹っ飛ばして)

 

((勝つ!))

 

 恐らく、この戦いで最後の肉薄。その瞬間、アツコは銃を自身の真上に放り投げた。

 

「え……?」

 

 シロコは一瞬、コンマ数秒程フリーズ。全ての意識がそっちに向いた時、アツコは柔術を繰り出した。

 

「!?」

 

(抜け……出せない!)

 

 アツコはシロコを押さえ込み、隠し持っていた小銃で一発発砲。

 

「誰も、銃が一丁だけなんて言ってないよ?」

 

「そういうことか……次は、同じ手には引っ掛からない」

 

 勝者、秤アツコ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ~、良い勝負だったね。アツコちゃんが最後にやったあれ、あれがテクってやつ?」

 

「はい。名前はミスディレクション。マジシャンなんかがよく使う、意識を指定したものに集中させるテクニックです」

 

「へぇ~、それ、私も使えるようになる?」

 

「訓練すれば、誰でも」

 

「いつかやってみようかな?」

 

 ホシノとユウジ。二人は今、校舎の屋上に来ていた。

 

「……夕陽が綺麗ですね」

 

「そうだねぇ~。もう少ししたら、帰った方がいいんじゃない?」

 

「そうします、用を片付けた後で」

 

「何々?それはおじさんをここまで連れ出したのと関係があること?」

 

「……ホシノさん、単刀直入に聞きます」

 

 少し間を置いて、ユウジは言った。

 

「何か、ありましたか?」




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