SAN値ゼロから始める異世界召喚士ライフ 狂喜と混沌を呼ぶ召喚士   作:猫カイト

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梟と真実の眼

「いやぁ、凄いバトルでしたよ!!私の学者魂がどんどん刺激されていって気になることだらけでしたよー!!あ、そうだよかったら今度スライム学派の集会に」

 

そういいながらスラは彼の手をとり勧誘を始める。

それを魔力の反応を感知してすぐ来て隠れて見ていた私が止めないわけにもいかないだろう。

あんな変態学派に未来ある若者を入れられるか

 

 

「スラ!!貴様また勝手にバトルさせたな!!」

「だれがスラですか!!私はサラって何回言えば!!げっ!!リオニス!!……先輩」

 

そういってスラは自分のあだ名に怒りながら振り返り、

そこにいた俺に驚く。

その顔は明らかに嫌そうな顔をしていた。

全く嫌われた者だな

悪いことはしていないのだが……

 

「なんだその嫌そうな顔は!!また特別授業してやろうか?」

「ヒェッ!!それだけはご勘弁を~」

 

俺は特別授業を提案するとスラは急いで逃げていく。

逃げたい気持ちが勝ちすぎて途中で転けてたぞ。

まったく……こんないい先輩からにげたいなんて

 

「コラ!!授業ほっぽりだして逃げるな!まったくすまないなアイツはいつもあぁなんだ。」

「大変ですねリオニス先生も」

 

そういってラブは同情の眼を向けてくれる。

君だけだよ

そんな優しい眼をしてくれるのは……

特に師匠なんか俺をいいように扱うだけ扱って

いやそれより!!

 

「君ほどではないさ  レイザーこれで君もわかっただろう? 魔物はランクが全てではなく、どんな低ランクの魔物でも恐れるべきなのだと」

「ですが!あれはAランククラスでAランクのスライムなんて!!いやあれはスライムなんですか!?」

 

「……確かに だが、コイツによるとどうやらスライムの分類らしいぞ?」

 

見ていた俺ですら疑うほどだったがコイツがスライムだと言うからなぁ

 

「コイツとは心外じゃホー ワシのが年上なんじゃからもっと敬意を払わんかホー」

「スカイオウル?」

 

流石学年成績トップのレラーナ

こんな珍しい鳥の召喚獣を知っていたか

 

「ホー ワシを知っているとはよく勉強している娘だホー

どうじゃ今晩ワシの止まり木にでも 痛!!毛を抜くな!!分かったから!!」

「まったくこのスケベ爺 生徒にまで手を出すな

ほらさっさとオウル説明を」

 

全く目を離すとすぐにこれだ。

コイツらオウルは優秀なんだが性格に難がある奴ばかりなので契約する奴が少なすぎて珍しいとか言われるほどだ。

まぁ、契約条件がめんどくさいという所もあるのだが

 

「まったく 冗談じゃろうに……アヤツの身体の構造とあの触手の伸縮性からしてスライムであることに間違いはない

 

「身体の構造?」

 

「うむ、我等の魔眼には身体の中いや、構造すらも分かってしまうんじゃ!どうじゃ凄かろう?惚れるじゃろう?」

 

そういってオウルの爺さんは自分の青い目を指差す。

この性格さえなけりゃ、その眼とモフモフの翼も相まってかわいいんだがなぁ

 

「よくいうぜ 目が良すぎて自分で飛んでてもよく眼を回すくせに」

「それを言うな! 全くとりあえず種族的にはスライムの仲間じゃよ ヤツは」

 

「ならなんであんなに強く」

 

「スライムが弱いのだけという考えは偏見の塊じゃの。

スライムにだって強い個体は少ないが存在する。

それが変異種と呼ばれる者じゃ」

「つまりラブのスライムは変異種だと?」

 

「うむ あの姿とあの強さ そうとしか言えんじゃろホー」

 

「つまり俺は普通のスライムに負けたとは言えんわけだ!!フハハ!!おまえはその変異種スライムだから勝てたのだ 普通のスライムなら俺の勝ちだと言うことを忘れるな!!」

 

そう明らかに負け惜しみを言いながら教室から出ていく。

今授業中だぞ?

それに変異種は扱いも難しい 

それを扱えるラブの方がレイザーより……いやこれはあまりに酷か

 

「はぁ、アイツ今授業中だって分かってるのか?こりゃあ二人とも居残りだな」

 

 

「あの私達はどうすれば?」

 

当然の疑問だ 

はぁ、全く変人の後輩ばかりだと苦労するなぁ。

 

 

「担当が居なくなったんだ もう自習しかないだろ 各自今回の戦闘を見ての感想をまとめて提出するように」

 

「はーい」

「えー」

「うむ!!凄かった!!」

 

生徒達は様々な反応をする。

おい最後感想ってまさかそれだけか?

 

「突然変異種……やっぱり彼は私とは違う……ほんとうに主人公……」

 

「私のドラゴンとどっちが……いやドラゴンとスライム比べるもんじゃないわね そういうことにしとかなきゃ……」

 

 

各々思うことがあるのだろう。

仕方ない事だ。

私にだってあるのだから

 

 

 「本当は何なんだ?」

「ホー?」

 

とぼけた様子で顔を回転させて背ける。

そういう時にだけ梟の特性を利用するな!!

全く

 

「長い付き合いなんだ おまえの嘘ぐらい分かるさ」

 

嘘だ。

本当は分かりやすい種族的特徴がある。

コイツらは嘘をつくとき目が青くなるという特徴がある。

なんでも法の番人の眷属が嘘をついたら駄目なので

すぐ分かるようにされたとかなんとか

 

「まぁ、お主には通じんと分かっておったわ」

 

「なんで法の番人を自称するおまえが嘘を?」

 

「自称は余計じゃ ワシは法の神のアストライア様の化身だから……いやそれはいまはどうでもよいか 嘘をついた理由か……アレはわからんからじゃ」

 

「おいおいまさか何でも知ってるって思われたくて」

 

「断じて違うわい!!そんなもの嘘をつく罪とは比べ物にならんわい 」

 

そうだった。

コイツらには基本嘘は許されていない。

 

「ならなんで」

 

「アヤツの内を見ようとした時、見えたものは闇とアレは……いや、これは言えぬ すまぬな 我と貴様の仲でもアストライア様との盟約を破るわけにはいかぬ」

 

「アストライアが隠すほどの驚異的な存在なのか?」

 

「アストライア様じゃ!!お主聞かれてたら裁きをくらうぞ!!……いや、それほど隠すべき存在ではない じゃが……」

 

「なにか理由があると……」

「うむ それしか言えぬ。ワシを許せ」 

 

何を言うか 

ここまでで十分だ。

 

「構わんさ それだって本来は言えるギリギリなんだろ?それを分かっていながら教えてくれるおまえには感謝しかないさ」

 

「そういって貰えると助かる。最後にこれだけは言っておく アレから目を離すな。」

 

「アレ?あのショゴスとやらか?それとも……」

 

本当は分かっているのに俺は何を聞いているんだ。

いや、本当は認めたくないのかもしれない

否定してくれればと思っているのかも

 

「お主が思っている方じゃ アレはいずれ歪みを生むであろう。だがそれも当然の理じゃ 秘密は永遠には隠れきれぬ物なのだから 秘密が大きければ尚更な」

 

それほどの事なのか

俺はただの人間だ。

師匠や神のように強くはない。

だがこれも教師としての役目だ。

生徒の安全ぐらい守ってやるさ。 

彼の安全も

 

 

 

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