SAN値ゼロから始める異世界召喚士ライフ 狂喜と混沌を呼ぶ召喚士 作:猫カイト
「母上、随分上機嫌ですね。」
私が今日の母上をみて一番最初に思ったことはそれだった。
何故なら何も壊れていないし、殴ってもこない。
平和だ。
だが、その平和が逆に不安だった。
こんな時はいつも何かやらかすのが母上だ。
「わかる?そりゃあやっとアイツを消せるんだもん。どうしてもっと早く思い付かなかったかなぁ 私ってほんとおっちょこちょい!」
「消すって……まさか!?母上地上に干渉を!?母上の器はまだ誕生も」
「大丈夫大丈夫 私はなにもしないからするのは私の信者」
大丈夫なわけあるか!信者はあなたの命令通り動く駒なんだから許されるわけ……信者?
「あの世界に母上の信者がいる?……でもどうやって!?我々はあの世界にまだ接触できるほど器が育っていないのでは!?まさか母上協定を無視して自ら接触してたんですか!?それが他の神々にしれたら!!」
「大丈夫、協定を結ぶ前に蒔いた種だから!!」
どこが大丈夫なのか
それは言い訳だ。
バレたら他の神との戦争にも成りかねない。
そんな大事な事を何も言わず、いつもやらかすのが母上だ。
そもそもどうやってあの世界にコンタクトをとったのか
協定前となるとまだ器もアバターも何もいなかったはず……
どうやってあの世界にコンタクトをとったのか
聞くべきか?
嫌、どうせまた条約違反級の何かだ……胃が痛くなるから止めておこう。
「それで違反スレスレのことまでして何を排除する気なんです?」
「ひ・み・つ♪ でもあの世界からしたら喜ばしい事だよ?世界の癌を消し去ろうっていうんだから」
世界の癌……それは貴方の事でしょうに
だがそれを言える勇気は私にはない。
いや、これを言うのは蛮勇か
貴方が退屈しのぎために降臨した世界をいくつ滅ぼしたことか。
貴女が産み出した生物で生態系が崩壊した世界がいくつあったことか。
貴方が蒔いた力の種がいくつの戦争を誘発したことか。
「今日は気分がいいから紅茶でも飲みに行こー?勿論ウルズのおごりでねー」
「ちょっと待ってくださいよー そこは母上のおごりでしょ!?」
母上はスキップしながらゲートを開きどこかに飛んでいく。
私は急いでそれを追いかける。
この人を一人したらどうなるか……
とりあえずそっちの問題はアバターが封じられてる私じゃどうにも出来ないし、姉様達に任せよう。
連絡は出来ないが姉様達が上手くやってくれるだろう。
うん……無茶振りもいいところだ。
さっさとこっちに来といて良かったー。
がんばれ姉様達。
がんばれラブ。