SAN値ゼロから始める異世界召喚士ライフ 狂喜と混沌を呼ぶ召喚士 作:猫カイト
戦いは自分の弱さを知ることから始まると言われている。
いかにそれに気づかせないか、いかにそこをつかれないか
それが戦いの考え方だとミラさんは言った。
俺の弱点は沢山あるが大きな弱点がひとつある
それは今呼べる召喚魔物が一体しかいない。
ミラさんは用事で呼べないし、シャンちゃんは戦闘向きではない。
アイツらは呼べない。
アイツらを呼べばどうなることか
これは大きな弱点だ。
召喚士の大きなメリットである数の力を活かせないし、攻撃の相殺も出来ない。
これを隠しながら戦うのは不可能に近い
数に頼られたら俺の負け
それを避けるには一つしかない。
スピード決着
だが相手の強さは自分の何倍もある
そんな相手を素早く倒すにはリスクを背負わなければならない。
これが失敗すれば俺は負けるだろう。
上等だ。
勝つしかないんだから
「では始めるぞ」
そう校長が言った後校長は呪文詠唱に入る。
その呪文を唱える速度は高速だが中々終わらない、
どれほど強力な魔法なのか。
それをこのスピードの詠唱。
少しでも魔力の運びを間違えればどうなるか
流石最強の召喚士
魔法の腕前も並外れたものだと感心する。
「もうすぐだぞ 準備はOKか?」
俺が感心していると戦う先生が話しかけてくる。
「はい えーと」
「そうだったな、名乗って居なかった 私はリオニス・ラインハルト リオとでも呼んでくれ」
「ラ、ラブです。よろしくお願いします」
何故だかこの先生苦手だなぁと思ってしまった。
いい人そうなのに何故だろうか。
前世に似た人居ただろうか?
何故苦手意識を持つのだろうか
それを考えていると周りが突然、
宇宙へと変わる。
「こ、これは……」
「驚いただろう?私も初めて見た時はそうだった。ここが無限 またの名を器官 これは召喚魔法の応用でクレヴィスとという おっとこれ以上は先輩方が怖い……まぁ、広くて外からの干渉は受けない空間だと思ってくれればいい」
リオ先生は空をみてため息をつきながらそう言った。
なるほど?
どういったものかはまだ理解は出来ないが、
とりあえず全力でやれる空間という訳か……
「ここが気になるのは分かるが、一応試験なんでな、そろそろ始まるか 」
そう言うと先生は魔方陣を中に描き始める。
それを見て僕も魔力を指に集中させたと同時に指をナイフで少し傷付ける。
「なぜ指を……」
不思議そうにしているが僕は構わず魔方陣を書く。
「血を使った魔方陣……どうゆう原理かは分からないが普通の魔力波を感じられる これは東洋に伝わる召喚術に近いがこれには魔力も込められている、二つの召喚エネルギーは相容れない筈だが……悪いね 疑問を見つけると考え込んでしまうのは研究者の悪いところだ さて始めようか!」
そう言うとリオ先生は鳥の爪のようなマークの魔方陣を完成させる。
そこから風が発せられ僕は思わず両手で風をガードする。
その風が止んだ瞬間そこにいたのは……
「……グリフォン」
グリフォンそれは空の王者とも言われる召喚獣
その大きな翼と鋭い眼光を見ると彼が空の王者と納得してしまうほどのオーラ
これは手強い
やはりあれしかないか……
「さぁ、速く君の獣を見せてくれ!!そうして私の細胞を活性化させてくれ!!」
そういいながら先生……といっていいのか?リオは興奮して息をあらだてる。
「変態だぁ!!」
「理解しているさ!!だが私の欲は抑えられない」
「全くこんな人に僕の友達を見せるのは嫌なんだけど……」
赤黒い魔方陣、それの真ん中に門を描き、
そして彼の名前を脳内で10回唱える
本当にめんどくさい召喚方だ……
「現れよ、我が盟友にして我が僕 ショゴス!!」
言い始めると同時に黒く鎖でおおわれた門が現れる。
言い終わると鎖は解除されていく。
いつみても思わせぶりな登場だ。
その門がすべての鎖が外れたと同時に門は開き、中から黒い目が覗く。
そして黒い肉塊が門の外へと出現すると同時に門の鎖がもう一度繋がれ消えていく。
「これが君の召喚獣!!なんと禍々しい見た目なのだろう!!スライムとにているが彼等とは違い光沢を放っている!!」
リオは360度周りを見渡しながらスケッチする。
それを見てグリフォンはため息をつきながら謝るように頭を下げる。
どっちが主か分からないな……
「始めますよ!!」
「おぉ、すまない!!では始めようか!!研究を!!」
こんな人でも格上
作戦は変わらない。
「ショゴちゃん!作戦Cでいくよ!!」
そう言うとショゴちゃんは身体から手を精製し器用に親指を立て了解する。
「ほぉ、君は身体から手を作れるのか!?だが肉体の体積は減っていないようだ。どうやって精製しているのか……魔力なのかそれとも他のなにかを」
俺はそんな興味津々の相手を無視し、準備を開始する。
防御魔方陣を空に展開する。
ショゴちゃんは大きな手を精製し、ぼくを掴む。
やはりいつ掴まれてもぬめぬめして嫌な感じだ……
だが贅沢は言ってられない
「角度は35 方向は分かるね?」
ショゴちゃんはそれを了承し俺をぶん投げる!!
「そう言うことも出来るのか!!面白いぞ!!」
興味津々なリオにため息をつきながらグリフォンは空高く向かっている俺を攻撃するために翼を飛ばそうとするが、
「フォ!?」
先にショゴスの肉塊から出た矢の様なもので攻撃される。
流石ショゴちゃんナイス!
彼に命令したのは迎撃と牽制。
ショゴちゃんの足?は遅くて攻撃をしかけにいくのは不可能だ。
近づけないのならば遠距離から狙えばいい
そう俺は考えた。
空を飛ぶこと数秒、防御魔方陣が目の前に。
そこでおれは魔方陣を踏み台として方向転換し相手の方へ
これはつまりライダーキックだ!!
「喰らえショゴスキック!!」
この感覚は……
砂埃が晴れて光景が見えてくる。
俺のショゴスキックは防御魔方陣によって阻まれている。
この速度の攻撃を防ぐ!?
一体どれほどのスピードで魔方陣を……
流石腐っても教師
「危ない危ない もう少し遅ければ身体と頭がバイバイしているところだったよ そうなったら研究が続けられないからね、仕方なく防御させて貰ったよ」
「流石先生、ならこっちは作戦Bで行かせてもらいますよ!」
俺は急いでショゴちゃんのところへと戻る。
そうしてショゴちゃんの背中に触れ魔力を回す。
そうしたらショゴちゃんは槍を精製する。
「なるほど……今度は槍投げか便利だねその能力!!ますます研究したくなるよ!!」
よまれていたか……だが行動は変わらない。
俺は無数の槍を飛ばす。
少しでも隙を作れたならば急いで接近し本体をたたく!
そんな事を考えていた俺を殴りたい。
「君ばかりの披露で悪いからね 私も少し本気を出そうか」
そう言うとリオはどこからともなく杖を呼びだす。
これも召喚魔法の応用か
それをみたグリフォンは風をおこし、槍を弾き返す。
「大いなる炎の精霊よここに顕現し我に力をファイア!!」
初級魔法のファイア?
これならショゴちゃんの防御力でなんとかなる。
そう思っていた
火を風に向かって放ったのだ!!
普通小さな火は風に消されてしまうだろう。
だが火は逆に風を吸収し逆巻く炎へと変わってしまった!!
理解不能だった。
いや、理解より先に防御しなくては
防御魔法?
無理だ、あれを防げるほど俺の防御魔法は強くない
ショゴちゃんに盾を作ってもらう?
間に合わない
ならば……
「例え弱い火の呪文でも少し多めに魔力を込めればこの通り風だって飲み込める。勉強になっただろう?
やべ!!加減忘れてた!!大丈夫!?」
グリフォンが炎を風で弾き飛ばしたとき私は驚愕する。
少年がいる筈のその場所に大きな門があった。
なるほど
「召喚の時現れる門で炎を防いだという訳か どういう強度しているんだい?その壁? それに神速の召喚速度どうやって……」
私が感心していると少年は門の後ろから出てくる。
「それはこうやって……結構魔力使いましたけど」
少年は魔物の手を操って見せる。
なるほど
「手を増やした魔物とリンクして魔方陣を4分割して書いたという訳か 二人で書いてるようなものだからなるほど早いわけだ」
「ギリギリ!?」
「大丈夫か少年!?」
少年は突然血を吐く。
やはり急なリンクには相当の魔力を
「魔力の使いすぎか!?」
「ちがっ! 出てくるな!!離れて!!」
そう言った少年の足元にさっき吐いた血が魔方陣を形成し始める。
これは……
「これはなんだ!? 血が勝手に魔方陣を形成するなどありえ!グリフォン!!」
私は急いでグリフォンに掴まり退避する。
この感じは不味い
僕の長年の召喚士の感が言っている。
逃げろと、
子供を置いて?ありえない!
私は教師だ。
何があっても子供は守る。
そう覚悟を決めわたしは行こうとする。
だがグリフォンはそれを止める。
「何故だグリフォン!?おまえが私に反乱したことなんて!!」
グリフォンが止める手は震えている。
あぁ、わかった彼は私を失いたくない一心で……本当は退去したいのにおまえは優しいな
そう思った瞬間 魔方陣が完成し門が現れる。
その問はさっきまでとは違い、赤い……これはまるで……
「血……そのもののような」
その血の門から現れたのは、私が想像していた恐ろしい姿をした化け物ではなく、
「久々に出てこれた!!お姉さま達も居ないし楽しめそう!!」
眼を布で覆った幼い少女……まるで
「折角楽しい気分なのにハエと弱い人間か……」
突然私は意識を失う。
その姿に騙されて一瞬、ほんの一瞬……油断した
その油断が私の命を終わらせた。
師匠こいつは……
「あぁ、もう肉塊になっちゃった。つまんない それにここどこ?宇宙ではないみたいだし」