SAN値ゼロから始める異世界召喚士ライフ 狂喜と混沌を呼ぶ召喚士 作:猫カイト
人がわけがわからない存在を見た時感じるもの、
それは恐怖
私は突然現れた少女に恐怖を感じていた。
小さな少女なのに発せられる禍々しいオーラと冷たい眼と残忍性。
恐怖を感じても無理はないと思う。
周りの大人達だって恐怖を感じて震えていた。
「師匠……こいつは」
リオニス先生は息絶え絶えで何かを伝えようとする。
あんなに負傷してるのにあんなに血を吐いてるのに、何かを伝えようとするなんて無茶だ。
奴が許すわけがない。
「まだ生きてたか 人間にしてはやるじゃん でも私の攻撃で生きてるとか不敬 さっさといや、逆にゆっくりと死ね。」
そういって笑いながら何度も何度も足蹴りをくらわす少女。
こいつには慈悲とか優しさとかそう言ったものはないのだと理解させられる。
簡単に殺すことが出来るのにいたぶって……他者の苦痛を楽しむ。
色んな魔物の話を聞いてきたがこいつこそ正真正銘の悪魔だと思い身体が震える。
だが誰かが助けてないとリオニス先生は……
だが誰も動こうとしない。
それだけ奴の放つ怖さを察知してしまっている。
優秀なものが多い弊害だろう。
……この中で一番弱いのは私だ。
だから私がいって少しでも時間を稼ぎ先生に逃げてもらった方が世界のためだ。
所詮私は捨てゴマだ
ここで命を捨てようが関係ない。
私は足を進めようとするが、
「やめておけ お主は死ぬにはまだ若い」
そういって校長が静止する。
だが誰かが助けに行かなければ
「まったく弱い弟子をもつと本当に苦労するわ」
そういって校長は無限に裂け目を生じさせる。
「あなたが行く程の事では!!ここは私が!!」
.
見ていた教師の一人がやっと声をあげる。
「虚勢はよせ 震えているぞ? それに死にに行くわけではなし そんなに心配せんでもあんな小娘一人どうとでもなるわ」
あの圧倒的な強さを見てもなお小娘と言う校長に安心したいがそれはあまりに楽観的だ。
恐らく校長は私たちを安心させるために言っている。
尊敬できる人だ。
「おまえ人間にしては丈夫じゃん!でもそれで苦しみが増えるのどんな気分!?ねぇどんな気持ちか教えてよ!!」
そういいながら呼び出されたものはリオニス先生を死なない程度になぶる。
そして少し立って回復すればまたなぶる。
なんて悪趣味な
「あぁー 楽しい でももう飽きちゃった とっとと消えな」
だがコイツは突然玩具に飽きた子供の様にリオニス先生を投げ捨ててしまう。
コイツにとって私達は玩具と同じなのだと分かってしまった。
急に無表情になりながら黒い球体を形成する。
それはまるで闇に覆われた月のよう
その黒い球体がやばいと私でもわかるほど周りを歪ませるほどの魔力を帯びている。
それをリオニス先生に放つ。
「やれやれ いきなりこれかい 使うのは久々なんだが……」
その一言が聞こえた瞬間光の球体が闇の球体とぶつかる。
ぶつかった瞬間無限は揺れと共に凄まじい魔力波が外にまで訪れ、目を開けられない。
目が開けられた時には4本の手を背中に展開する校長の姿がそこにはあった
「わたしの遊びで作った闇とはいえ闇を反発作用で消すとかやるじゃん 餓鬼にしては」
「これでも余裕で100は越えてるんじゃがなぁ」
「知ってるよあんたエルフだろ? 知った上で餓鬼っていってんの 私達からしたらあんたらエルフは乳飲み子同然だし」
長寿のエルフを乳飲み子と吐き捨てる。
コイツは一体何歳なんだ
ますます異質さを感じ震える。
「それはそれは老人に失礼な態度を取ってしまってすみません 」
「かっちーんときた あんたは楽には殺さないよ」
「わしもあんたを楽には殺さんよ 弟子をよく可愛がってくれたな!!」
「私を殺す気でいんの?随分不敬じゃん 姉様達なら怒って早速殺しにいってるところだよ!!」
そういうと少女はまた黒い球体を飛ばす
さっきまでとは数が違う。
その数は数えただけで10はこえている
これで殺しに言っていないと言うのか?
「あんたも変わらんじゃろ!」
ため息をつきながら校長は6本の手から次々と光の球体を精製する。
「そう?私は聖母のなかでは温厚派なんだけど!!」
「お主が聖母?笑わせるな!」
「自分でもそう思うけど母様がつけた名前だし!!」
自称聖母はそうため息をつきながら今度はリオニス先生を狙う、だが
「フォーン!!」
さっきまで恐怖で固まっていたグリフォンが身を挺してリオニス先生を庇う。
さすがに主の命を危険を感じたのか
それとも校長の出現で恐怖は消えたのか
両方か
「グリフォン下がっていろ お主まで守りながら戦うのは不利じゃ あやつもそれをわかって狙ったのだろう」
それを聞いたグリフォンは不服そうに共に戦おうとするが校長は魔方陣を書き、どこかに飛ばしてしまう。
「なんだよー 人間を守るハエを虐めて楽しもうと思ったのに引っ込めちまうのかよ」
コイツは冗談とかではなくそれを本当に楽しむ存在だ。
やはり悪趣味だ。
「安心せい わしが楽しませてやる ショゴちゃんとやら少年をしっかり防御しろよ!!こやつが召喚者である殺すことはないじゃろうが余波で死にかねん」
その声を聞いたショゴちゃんと呼ばれた魔物は急いで少年の上に乗り防御体制を取る。
「それもそうだね ショゴス ラブ殺したらおまえどうなるかわかってるよな?」
聖母?は圧を放つ
その圧を感じとりショゴちゃんは防御をより強固にする。
,「さぁてこれで懸念は無くなった 存分にやりあうとするかの!!」
「私はまだ心配なんだけど 心配なんて糞喰らえだし!!」
「随分口達者じゃの?その油断負けても言い訳にはならんぞ?」
「あんたみたいなの相手に負ける方が難しいしハンデよ それにお互い様でしょ!? 」
「ワシは周りを安心させるためにじゃ おまえのような退屈しのぎとは違うわ!!」
「よく分かってんじゃん小娘 でも私相手に周りを安心させてる余裕あるのかな!?」
「エルフ舐めるなよ 婆さん」
二人は互いの言葉にイラついたのか魔力がどんどん上がっていく
周りの大地が二人の魔力で揺れる
後から聞いた話だとこの日は100年ぶりの大地震が国で観測されたと言う。
今最強の召喚士と聖母?の戦いが始まろうとしていた。