ミリしら転生者たちの部活動掲示板 作:ヘイヘイロー
383:名無しの転生徒
畜生! なんだってバイト先にヘルメット団きてんだよ!
384:メルカバー
……なぜトリニティの戦車を不良たちが?
385:キマリス
ボケ共がぁ! どこからRPGなんざ持ってきやがったぁ!
386:名無しの転生徒
なぁぁぁ! ドローン壊されて奪われてる! 安くないんだぞ!
387:フギン
脱獄囚発見 回収開始 逃がさないよ
388:ムニン
要注意人物なし 囮だね… それでも見逃せない
389:名無しの転生徒
おい! 助けてくれ! このままじゃウチの自治区が占拠される!
390:名無しの転生徒
ダメだ情報が錯綜している!
391:名無しの転生徒
カイザーのヤツ… 混乱に乗じて潰しに来たか
392:パズズ
>>389
遠隔ロボを送ったから待ってくれ
小規模の自治区は生き残るのかよコレ…
393:ゼルエル
ラッパ隊、トリニティ南区への侵攻を制圧しました!
個人での遊撃に回るのでトリニティ在住の方は個人SNSへ連絡下さい!
394:アバドン
私はそのまま逆侵攻してますわ~
395:ハシュマル
シスターフッドでは家を無くされた方々へ一時的な部屋を貸し出しています
トリニティの生徒はご活用下さい
396:名無しの転生徒
トリニティ一番襲撃増えてそうだよなぁ
ホイ手榴弾っと
397:ティンダロス
キヴォトス全体の監視機構が麻痺し続けてる……
今の内に闇取引で儲けようとしているのが多い……
398:名無しの転生徒
しゃあオラ! コンビニバイト舐めんな!
399:メルカバー
誰もパンジャンで暴れてない!?
武器流出が起きてるのに何故ですか!?
400:名無しの転生徒
当たり前だ
401:グザファン
私たちの様な問題児、不良、ヘルメット団でもその程度の常識はあるよ
402:名無しの転生徒
使ってるヤツいたら真っ先にアンタを疑うわ
403:名無しの転生徒
温泉開発部のグザファンが常識を語るとは?
404:名無しの転生徒
混乱してたスレがまとまっている(笑)
405:ケイローン
そもそもキヴォトス中が混乱してるのに書き込めてる時点で余裕そうだねぇ
406:名無しの転生徒
ガチで助け呼んでる子もいるから
407:名無しの転生徒
鎮圧! 俺の電車をジャックするなんざ100年早いわ!
408:パズズ
俺もロボで支援してる
409:名無しの転生徒
ハイランダーが被害受け取るとヤバイヤバイ!
410:ハシュマル
>>407
交通系がやられると困るので助かります
上層部にトリニティの路線防衛に協力するよう進言してきます
411:名無しの転生徒
トレインジャック対策も普段からしてても限度がありそうだしね
412:ケイローン
ミレニアムは不良とかよりネットワークや電力のインフラがマズイねぇ
不良の多いゲヘナ組は大丈夫なのかい?
413:ムルムル
いつもの倍は面倒くせぇ
ヘリからヒナ委員長の投下を繰り返してるけど終わりが見えねぇ
414:バルバトス
便利屋や他の部活と一緒に賞金首狩りで稼ぎ中
415:ザミエル
入れ食いカナ! アルちゃんたちもスゴイ!
416:キマリス
アタシら風紀委員の牢屋勝手に使ってんじゃねぇ!
っても他のヤツらより倍マシなんだけどよぉ
417:名無しの転生徒
普段から賞金首の狩りだけにすればいいのに
418:名無しの転生徒
…フェネクスさんは余裕がなくて掲示板見る暇のなさそう
419:フギン
>>414
協力感謝するよ 報酬渋られたた僕らの名前を使ってね
420:ムニン
>>414
便利屋68は最後やらかしそうだからプラマイゼロになるかも
421:名無しの転生徒
草
422:名無しの転生徒
予言者の言った通り、最後にポカするだよなぁ…
423:ゼルエル
カサンドラさんもなぜ?って言ってましたね
424:ケイローン
そのカサンドラからの伝言
後2日ほど頑張って欲しいだと
425:名無しの転生徒
後2日もあるのか…
426:パズズ
俺らは事前に知ってたからまだマシだろ
427:名無しの転生徒
でもホントに失踪するなんて…
428:ティンダロス
カメラに一切の映像が残っていない……
429:ムルムル
予言者のヤツも自分で伝えれないほど限界きてんのか
430:名無しの転生徒
ここ最近は予知が一気にきて頭やられてんだって
431:名無しの転生徒
こんなキヴォドス全土の混乱を一度に見たらおかしなるで
432:パズズ
マジで俺も限界近いわ
6機同時操作での支援はアカン
433:名無しの転生徒
助けてくれてアリガトー!
434:名無しの転生徒
手と足だけじゃ足りんだろソレ
435:メルカバー
私も改造した1人乗り戦車使ってますが…
頭より先に燃料が切れますね
436:名無しの転生徒
何ソレ!?
437:名無しの転生徒
お前パンジャンと空飛ぶパンケーキ以外も作ってたのか…
438:ハシュマル
かなり前にヒルドルブの設計図だしてナギサ様に怒られたのでは?
439:名無しの転生徒
やっぱりゲテモノじゃねぇか
440:キマリス
それをゲヘナに向けられたとしても困惑しかないわ
441:ダイダロス
……君だね、メタルスラッグの設計案をミレニアムへ送ったのは
研究バカたちが作った試作品が協力者に送られたと聞いたが
442:名無しの転生徒
おい待て
443:名無しの転生徒
ゴメン おもしろそうだから協力しちゃった
444:ケイローン
その設計案をカイザーの工作員が奪ったらしくてねぇ
ネルとアスナがリアルメタルスラッグACみたいな事してるねぇ
445:ティンダロス
この混乱の中でC&Cの仕事を増やすな……
今は大型兵器との戦闘中……
446:メルカバー
ゴメンて だからエネミィ↑チェイサァ→の試作品あげました
447:名無しの転生徒
余計な事すんじゃねーよ!
448:ムルムル
お前!? 今回の騒動の原因の一つじゃねぇか!
449:ハシュマル
設計案奪われたミレニアムが悪いのでは(小声)
450:名無しの転生徒
奪われて再現されてもアレに乗れるのはメルカバーさんぐらいだし
451:メルカバー
弾薬装填が自動化されてますので、
移動、砲塔移動、主砲、ガトリングの4つを同時にこなせばOKですよ
452:名無しの転生徒
? どんな操縦テク?
453:名無しの転生徒
3次元の現実でそれやるの不可能では?
454:パズズ
いけそうだな! 俺も乗りたい
455:名無しの転生徒
それ以上の同時ロボ操作いたわ
456:ハシュマル
…カイザー系はミレニアムが対応してるでいいですね
457:名無しの転生徒
そのへんの不良より面倒そう
458:キマリス
ウチの問題児より行動が予測しやすい分いいだろ
てか美食と温泉のバカ共どこいった?
459:ムルムル
いなかったらいなかったで不安なんだよ…
ヒナ委員長も不思議そうだし…
460:ゼルエル
トリニティ方面では見てません
461:フギン
サンクトゥムタワー付近では両組織の情報なしだよ
462:フギン
美食研究会はSNSでミレニアムへ行ったとあるよ
463:名無しの転生徒
来るんじゃねぇ!
464:名無しの転生徒
上位戦力がカイザー相手に忙しいって言ったばかりだろ!
465:バルバトス
もう移動したぞ お気に入りの店を潰した連中へ報復しに行ったらしい
466:サミエル
あそこのピザ本当においしかったのに~ 悲しいナ~
467:名無しの転生徒
ピ ッ ツ ァ だ 2度と間違えるなクソが!!!
468:名無しの転生徒
ピザ警察だ!
469:パズズ
あちゃあ ソコはミレニアムのガチで上手い店なのに
470:ティンダロス
専用の石窯が壊れてる……
とても…とても…悲しい…
471:名無しの転生徒
ミレニアムのコテハン連中も知ってる場所なのかよ
てかそこまで美味しいなら教えてくれよ
472:キマリス
いつもは美食の方が爆破してんだけどな… ミレニアムから抗議来ないならいいや
じゃあ…グザファン! とっとと温泉バカの場所を吐けや!
473:グザファン
ヒドイ! 部長が万魔殿の議長へ防衛の協力するって言ったから頑張ってるのに!
474:名無しの転生徒
嘘こけ
475:メルカバー
ナイスジョーク
476:名無しの転生徒
ありえん
477:ティンダロス
ブラックマーケットで戦闘中なのを確認……
防衛? やっぱり嘘では……
478:バルバトス
カスミたちは防衛としての交戦が長引き、たまたまブラマ方面に行っただけ
…という言い訳を通してくるな
479:グザファン
ついでに目星付けてた闇市の場所を掘ってくるだけ!
いや~防衛してたら偶然ついちゃったな!
480:キマリス
バルバトスゥ! テメェ、アイツらの動き読めてたなら伝えろやぁ!
481:ゼルエル
こっちのラッパ隊と似た事してる……
482:名無しの転生徒
防衛とは?
483:名無しの転生徒
コッチに被害ないならいいや
484:ティンダロス
マズイ…マズイ…マスイ…
逆侵攻してるラッパ隊と温泉開発部がぶつかる!
485:名無しの転生徒
ほげ!?
486:グザファン
ヴェ!? もう遅いよ!!!
487:名無しの転生徒
何でブラマでトリニティとゲヘナがぶつかってんだよ!
488:フギン
駄目だねこりゃ このままじゃ辺り一面が吹っ飛ぶよ
489:ムニン
遅いねこりゃ ナパーム弾、ガス、火炎放射器と大変だ
490:名無しの転生徒
マーケットガードも交戦していて引く事もできない感じ
491:メルカバー
正義実現委員会 ラッパ隊 VS 温泉開発部 VS マーケットガード ファイ!!!
492:名無しの転生徒
勝手に戦え! いや戦うな、巻き込むな!
493:アバドン
後退はありませんわ~ 全て駆逐ですわ~
494:名無しの転生徒
止まれよ、ぽっちゃり
495:名無しの転生徒
ラッパ隊が有利だね
496:カサンドラ
5分後、ガスや粉塵による大爆発が起きる未来が見えました。
>>491の交戦地帯の近くの方はただちに避難して下さい。
もしくは壁に隠れて対爆姿勢になって下さい。
497:名無しの転生徒
アカン
498:名無しの転生徒
マジで!?
499:名無しの転生徒
おい! アバドン! すぐに止まれ!
500:名無しの転生徒
キヴォトスの生徒なら大丈夫でしょ
501:名無しの転生徒
闇市のお宝が消えちゃう~
502:バルバトス
ふむ 花火が起きるなら見ようか 高い所に上るぞ
503:メルカバー
残念… 戦車の中からじゃ見れないや
504:ティンダロス
爆発まで後3分……
505:グザファン
サヨナラ……皆……
506:キマリス
オウ 牢屋で療養しろよぉ
507:名無しの転生徒
その場所だと…オレらの管理する路線は大丈夫そうだな
508:名無しの転生徒
何か逆に落ち着いてきたわ
509:ケイローン
大規模な爆発があれば全勢力の動きが少し止まるだろうねぇ
今日はこの後平和になるかもだねぇ
510:ハシュマル
こんなの平和と呼びたくないのですが
511:ザミエル
後1分切ったカナ!
512:名無しの転生徒
爆発オチなんてサイテー!
D.U.・高層ビル前
夜道を歩く、改造したARを杖代わりにゆっくりと歩く。
離れた位置に建つサンクトゥムタワーは先日に制御を取り戻した後からは光が灯り続けている。連邦生徒会の子たちが眠らずに働き続けているのだろう。
彼女たちにこの状況になると語った時は嘘吐きと叫ばれ銃を向けられた。そのせいか連邦生徒会長という寄る辺を失った子供たちを可哀想という気持ちとザマアミロと嘲笑する気持ちの両方が私の中にある。
ああ、私は、醜い。不安な子供たちを蔑む事なぞ、あってはならない。
「いらっしゃいカサンドラ。先生はまだ起きてるようだよ」
生徒会と警備員の転生者たちが私を出迎えてくれる。バレたらクビになる可能性があるのに私のお願いを聞いてくれた。本当に感謝しきれない。
立ち止まる私に生徒会の子に首に入館用のストラップを掛けられる。警備員の子はこのまま私についてきてくれるようだ。
「目のクマがヒドイぞ。それに顔色が白すぎる。大丈夫なのか?」
「……今寝ると起きれなくなります。その前に先生と話が、したいです」
「ふらつきすぎだ。肩を貸せ」
「……ココは、イマは、現実の様ですね」
わずかな温かみが小さな安心感を与えてくれる。今の私は予知の中にいる私ではない。
連邦生徒会長の失踪、先生の着任、これが確定したタイミングで膨大な可能性が脳に流れ込んできたのは覚えている。先生が失敗し、生徒が嘆く未来と何もできない自分がいる未来を見続けた。…1年間起き続けた様な最悪な気分が止まらない。
ゴーー ゴーー ゴーー
エレベーターに乗せられ、アチコチに灯る光が目に映る。それは生活感のある光だけでなく、戦闘によるものがあり、まだ混乱が解消されていないのが良く分かる。本来なら悪くなった治安を嘆くべき光景だが…子供たちが元気な分、見てきた未来より余程マシだ。
やはり、滅びだけは回避しなければ…… だけど…もう…私は…
ゴー ゴー チィィン 「着いたぞ」
警備員の彼女に連れられ暗い廊下を歩く。先生の執務室はそう離れてはいないだろう。…まだ少しだけ会話する勇気が持てない。時間を延ばす様に隣の彼女に話しかけた。
「ねぇ、もし私の言葉が先生にも信じてもらえなかったらどうしよう?」
「イキナリ重いな。そんでも私らは私らのすべき事をするだけさ」
「私の、私のすべき事は…」
「滅びの回避ってのはナシな。ソレは全員でガンバル事だ。アンタだけですべき事じゃない」
「私は、もう何もしたくない…何も選びたくない…」
「はぁ~取り合えず着いたから話してこい。少し会話したが悪い人ではないぞ。ガキの愚痴くらいいくらでも付き合ってくれるさ」
「えっ! ちょ 待っ!」 ガチャ 「夜遅くまでお疲れ先生、客人だぜ」
心の準備がまだできてないんですけど!?
「“こんばんは。夜遅いけどどうしたのかな?”」
部屋の中には何度も予知で見た大人が優しそうな顔を浮かべていた。
シャーレ部室
「………」
警備員の子はそのまま仕事に戻り、部屋には私と先生の2人きりにされた。まだ発足したばかりのシャーレには家具も最低限の物しか置かれておらず、予知で見た騒がしい光景とは違い寂しい感じになっていた。
先生は私の様子を見て、ただ私が口を開くの待ってくれていた。この人はどんな未来でもあり方は変わらない。だからきっと……
「先生、私は未来を見る事ができて、このキヴォトスが滅ぶ危機を知っていると言えば信じてくれますか」
「“信じるよ”」
「はやっ! 逆に怖いっ!」
もう少し迷ってくれた方が人間味あると思うんだけど…。
まぁいい。これから私は最悪の事をこの人に伝える。自分勝手で無責任な事でもこの人はきっと受け入れてしまうだろう。子供でなく大人なら犠牲になってもいいのか?
「先生、聞いて欲しい事があります」
「私、私は予知の力を持ちながら、多くの子供たちを見捨ててきました。たくさんの悲劇を見たのにも関わらず、別の誰かが犠牲になる、滅びを回避のため、そういう運命だった、言い訳ばかりが上手くなって見て見ぬふりを繰り返しました」
そう、始めに先生が立ち向かうアビドスが正にそれだ。
予言に半信半疑とは言え、転生者同士が協力すればアビドスの状況はかなり良くなっていた。
…それでも私はアリウスの内乱での犠牲に心が折れて、何もしなかった。
アビドスの問題は事前に解決してはいけない。
先生が来るまで彼女たちが苦しみ続け、先生が協力して解決に向かう事で他の自治区から先生がより注目される。余裕のない彼女たちがアビドス以外の事にも先生を通して協力するようになる。
だから、先生の実績として都合がいいから無視した。滅びの回避に必要だから。
ああ、最悪だ。自分が動かなかった理由を先生のせいにまでしている。
フェネクスの支援も最近の混乱で滞り、元から弾薬まで送れてなかったの合わせて予知通りに先生へと奥空アヤネからの手紙が届くだろう。
「そして……これから先のキヴォトスの未来の選択と責任をアナタに押し付けようとしています」
かすむ景色を見ながら言葉を出す。私はもう限界なのだろう。百合園セイアより長く持ったのではないか?時間の感覚と人間関係の感覚がひどく曖昧になっている。
そして、初対面のハズの先生に親しみを覚えて無茶な事を言っている。
「アナタの選択でこの世界は続くか終わるかが決まります。私の様に未来を知る事もできず、銃弾1つ死ぬ可能性があるにも関わらず、私の様に選択から逃げる事はできません」
この人は私よりも悪い条件で、常に重要な選択と取らされる。
「私にはアナタの手助けする力がもう残されていません…。身勝手ですが…どうか…皆を…未来をお願いします…」
「“任せて”」
そう返される事を知りながら私は先生へお願いしていた。了承される事が決まりきった上で話している時点で誠意も何もない。だけど…やっと眠れ…
「“君は優しい子なんだね”」
「………は?」
この未来は知らない。
「“誰かが辛い事を自分の事の様に悲しんでいるじゃないか”」
「だって…それは…知っているから…その上で…見捨てて…」
「“全てを見捨てられているなら、君の事を褒めてくれる子はいなかったはずだよ”」
「………え」
先生は語ってくれた。着任してからアチコチで助けてくれた生徒たちの事を、そして彼女たちが私の事を話していた事を。転生者だけじゃなく、普通の生徒までもが私の事を知っていた。
……滅びに可能性には関係ないが、大きな事件や事故を伝えたり、予防していた事は確かにあった。それも結局別の誰かへの罪滅ぼしで…
「“君のおかげで助かった子はたくさんいる。ありがとう。ずっと皆の為に頑張り続けてくれて”」
「違う! 私は予知の力があれば救えると思って失敗しただけのバカだ! どこまでも高慢な愚か者で、間違える子供たちを見下していた悪人だ!」
最近思い出したのだ。大人としての記憶持たない私たちでもかなり後年の記憶、高校生か大学生くらいの私は『ブルーアーカイブ』というゲームをしていた。予知の力とは別にこれから起こる大まかな事を朧気だが知っていた。
私は青春の物語を楽しみながら、こうも思ってしまった。
「どうしてこの子たちはもっと上手くできなかったのだろうか」「先の事が分かればより良い結末にできるだろうに」「この子は傷付く必要があったのか?」
全ての人物が完璧なハッピーエンドで終わらない物語に対して、楽しかったからこそ不満が出てくる。その上で別の要因があれば過程も結末もより良くなるという高慢な思いがあった。
それで実際に予知の能力を持って転生した結果がこれなのだ。多少は先生が失敗する可能性が減らせただろうが、救われるべき子供たちは残されたまま先生に押し付けている。こんな私のどこが優しいなど…
「"誰かを救いたい、救われて欲しいという願いは決して高慢なんかじゃないよ。何度失敗しても諦めきれずに苦しいと思っているなら…君は優しいよ”」
「”選ぶことに怖くなったら相談して欲しい。見えてしまった予知の責任だって君が背負うべきものじゃない”」
「”子供たちにとって、未来は辛く苦しいものではないんだよ”」
「“だから……私に任せて。君は暫く休んでもいいんだよ”」
………私にとって都合の良い言葉ばかりだ。それでも、安心してしまう。
気が抜けた。耐えていた眠気が抑えられない。体に力が入らない。
意識を失いそうになった時に未来が見えた。
フェネクスが小鳥遊ホシノと笑っていた。
私の知っている物語よりホシノの余裕が出てきたようだった。
ホーエンハイムとアーリマンたち相手に黒服たちが先生に協力していた。
物語から少しずれたが、舞台裏での行動は少し抑えられたようだ。
パズズとヒーロー候補の子たちが天童アリスの為に戦っていた。
ヒーローと勇者は仲間です!って最後には一緒に笑っていた。
ケイローンとダイダロスが調月リオに話しかけていた。
共に責任を負おうとして断られていた。それでも本来より思い詰めていなかった。
ムルムルがヘリで空崎ヒナをどこかへ送っていた。
キマリスたちのお陰で彼女の負担が本来より減っていた。
メルカバーとアバドンがユスティナ聖徒会を蹴散らしていた。
彼女たちの活躍によりゲヘナとトリニティの被害がかなり減っていた。
逃げ出したアリウスの子たちが森の中で眠っていた。
ティターニアたちは無事に彼女たちを保護したようだ。
バルバトスたちがゲヘナの問題児と共に虚妄のサンクトゥムを攻略していた。
どうせなら普段から問題児をまとめてくれないかな。
FOX小隊とRABBIT小隊がフギンとムニンと話し合っていた。
捕まる前に彼女たちの中で正義について納得するまで語り合えたようだ。
アーリマンがマルクトを前に笑っていた。
宣言通りに神とAIを嘲笑して、弱体化させていた。
私の、私たちのしてきた事は無駄ではなかった。物語を、運命を大きく変えるほどではなくても子供たちの助けになっていた。
「こんな未来が来るなら……安心して……眠れ………」
次に目を覚ました時、今見た未来が現実となっている事を願い、意識を手放した。
ここまで見て下さりありがとうございました。
後はほぼ原作通り、主人公(?)のカサンドラがダウンなので終了です。
<裏話>
思いついた2種類の短編を1つした作品なので、ジャンルがコロコロ変わってたのです。
・シリアス、曇らせ系:カサンドラ、フェネクス、ティターニア、ケイローンなど
・バトル、コメディー系:バルバトス、キマリス、メルカバー、アバドンなど