このマホウトコロ卒業生に祝福を!   作:味八木

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感想、誤字脱字報告ありがとう御座います。誤字脱字の直し方がよく分からなくて四苦八苦してました。後、呪文の表記変えてみました。


魔王軍幹部に死の呪文を!

 

 

 

ダグネスSide

 

湖の浄化クエストから数日後、私はパーティーとギルドで食事をとっていた。しかし、呑気に食事をしていられない事態になった。

 

『冒険者の皆様はアクセル南門に武装して集まって下さい!尚、カズマ様一行すぐに来て下さい!』

 

名指しでルナさんに呼ばれて私を含め皆が顔をかしげていた。といっても呼ばれた以上武装して集合する事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

南門に集まると冒険者の皆が既に集まりつつあった。しかし我々が来ると何故か道を開けるので不思議に思いつつ最前列にやって来た。するとそこには1週間前に会ったことがある死霊騎士(デュラハン)のベルディアがいた。

 

ベルディアは私達を見つけると怒鳴りつけてきた。

 

「俺はこれ以上爆裂魔法を撃ち込むなと言ったはずだが…毎日毎日懲りずに撃ち込んで来やがって!」

 

怒声に私は驚いたが、それはカズマも同じでめぐみんの方を凄い勢いで睨みつけた。

 

「おい。爆裂魔法撃ち込むなって言ったよな?」

 

「その…以前はその辺に撃てばよかったのてすが、もう大きな物に撃ち込まないと我慢出来ない体に…」

 

爆裂魔法日課にカズマもユメミも付き合っていなかった筈だが…

 

「モジモジしながら言うな!というか、爆裂魔法を撃ち込んだら動けなくなるよな?」

 

カズマの指摘に隣にいたアクアが肩を震わせ後ろに下がろうとしている。そんな誤魔化しが通じるはずも無く…

 

「お前のせいか?!アクア!」

 

「だってアイツのせいでアルバイトばっかりで迷惑だったもの!八つ当たりしてもバチは当たらないわ!」

 

カズマとアクアの取っ組み合いを見ていたベルディアは肩を震わせ再度怒声を上げた。

 

「ええい!今はそんな事は言い!俺がお前らに言いたいのは情は無いかと言うことだ!俺の呪を解こうとあの異国風の女を助けようとする気概は無いのか!」

 

死霊騎士(デュラハン)になっても騎士の高潔な魂は残っているのだなと感心しているとユメミがひょこっと顔を出した。

 

「敵に心配して頂けるとは…嬉しい物ですね。」

 

ユメミが《死の宣告》で死んだと思っていたベルディアはさぞ驚いたのだろう、口をあんぐりと開けている。

 

「アレ?!なんで生きてるの?!」

 

そんな慌てふためくベルディアを見てアクアが嘲笑を向けていた。

 

「プークスクス!貴方が帰って直に私が解呪したの知らずに1週間も待ってたの?ウケるんですけど!チョーウケるんですけど!!」

 

あんまり刺激しないほうが…

 

「ほう?俺が本気になればこの街の住民を皆殺しにしてやっても良いんだぞ。」

 

ドスの効いた声で脅しをかけてくる。領民の命は守らなくては騎士の名が廃る!と意気込みベルディアに斬りかかろうとするとアクアが先に反応した。

 

「この街には手出しさせないわ!《ターンアンデッド》!」

 

『チート殺し』の異名があるベルディアに初級の浄化魔法をかけた所で…そう思ったのはベルディアも同じだったのか浄化魔法を受けるつもりで動きがない。

 

「ふん!駆け出しが集まる街のプリーストの初級魔法など…アアアアアアアア!!!」

 

アクアの浄化魔法を呆気なく受けた瞬間ベルディアは悲鳴を上げ身体から湯気を撒き散らしながら身体を地面に投げうち転がり回っている。その様子を見たアクアは…

 

「可笑しいわ!カズマ!私の浄化魔法が効かないわ!」

 

「いや、アアアアアアアアって悲鳴上げてたぞ。聞いてるだろ。」

 

カズマに同意見だな。そんなやり取りをしている内にベルディアは立ち上がっていた。

 

「俺の鎧は魔王様の加護により生半可な浄化魔法など効かない筈だが…」

 

「《ターンアンデッド》!」

 

アアアアアアアア!!!!!」

 

ベルディアの言葉を遮りアクアが浄化魔法を仕掛けまたしても悲鳴を上げている。

 

「やっぱり効かないわ!」

 

「いや効いてるだろ。」

 

カズマの言葉に私含め他の冒険者も同意見の様だ。

 

「出でよ我が配下死騎士(アンデッドナイト)達よ!」

 

復活したベルディアが配下の騎士たちを召喚した。彼ら1人1人が生前は高潔な騎士だったと思うと怒りがこみ上げてくる。そんな私の怒りを無視してカズマがベルディアに悪口を言った。

 

「アイツ、アクアの浄化魔法が怖くなって配下を差し向けたんだ!」

 

「バカな事を言うな!こういうのはボスは後ろで構えているものだ!」

 

まあ、確かに物語の王道ではあるが…カズマの煽りは何か…こう…くる物があるな!

 

死騎士(アンデッドナイト)達よ!この街の連中を皆殺しにせよ!」

 

ベルディアが差し向けた配下の魔物達から領民を守らなければ!そう思い死騎士(アンデッドナイト)に斬りかかろうとすると奴らは違う方向に向かって行った。

 

「助けて〜!カ〜ズ〜マさ〜ん!!」

 

アクアは魔物から涙目で逃げ回っている。

 

「おい!お前達!そこの女より街の連中を殺れ!」

 

どうやらベルディアにもアクアの方に魔物が向かっていくのは想定外らしく声を荒げている。

 

援護しようにもあれ程動かれると援護のしようが…そう思っているとユメミがカズマと話していた。

 

「ここは私にお任せ下さい。」

 

そう言いながらユメミは杖を魔物に向け先頭の一体の魔物に術らしき物をかけた。すると魔物の一体が樽に変化した。そしてそれをアクアからある程度離れた距離にいた魔物の中心に投げつけた。瞬間に樽が大爆発し、魔物の殆どを片付けてしまった。

 

「おい!ユメミ!?何したんだ?!」

 

「《変身術》で火薬樽に変えてそれを《レヴィオーサ(浮遊せよ)》でぶつけただけです。」

 

火薬樽というのは分からないが…威力の高いのは間違いない。爆裂魔法には劣るが爆発魔法以下の爆発という所か…

 

ベルディアはユメミの討伐方法に驚いたのか取り乱していたが、それも一瞬ですぐに騎士の顔になった。

 

「面白い!今度は俺が相手になってやる!」

 

そう言ってベルディアは大剣を持って襲いかかってきた。

 

 

 

 

 

 

 

カズマSide

 

襲いかかってきたベルディアを討伐する為、一番可能性のある爆裂魔法を使えるめぐみんを近場に待機させ何時でも撃てるようにしておいた。だが予想以上に機敏で隙を作れない。

 

誰も動かないのを見たベルディアは俺達を挑発するかのように嘲笑をし、話しかけてきた。

 

「賞金三億の俺を倒せるかな?」

 

それを聞いた冒険者が色めき立ったが立ち向かう者はいなかった。しかし自信があるのか蛮勇なのか先輩冒険者の男4人がベルディアを取り囲んだ。

 

男4人はベルディアに斬りかかろうとするがベルディアはそれよりも早く自分の顔を上に投げつけた。

 

「《魔眼》!」

 

俺は悪寒が走り咄嗟に叫んだ。

 

「戻ってこい!!」

 

当然間に合うはずも無く機敏な動きで男4人を斬り殺してしまった。

 

「さあ?次は誰が相手だ?」

 

そんな様子を見た俺達は賞金目当てで挑もうとする奴は皆無だった。だが、金銭以外で立ち向かった者が2名…

 

ダクネスとユメミである。

 

ユメミが杖をベルディアに向けて呪文を使った。

 

「《アバダケダブラ(息絶えよ)》」

 

呪文を使うと杖から緑色の閃光が放たれベルディアに呆気なく当たった。てか、あれ許されざる呪文だろ!?

 

しかしベルディアが死ぬことは無かった。

 

「そんな?!死の呪文が効かないなんて…」

 

ユメミも驚いている様だ。防ぐ方法が無いって聞いているから俺も驚いてる。しかしよく考えるとリッチーのウィズと同じくRPGだと死霊つまり死体だから既に死んでいるから死の呪文は効かないんだ。

 

ベルディアも何をされたのか分からない様だ

 

「何をしたのだ?異国風の女よ。」

 

ベルディアが油断している隙をついてダクネスが斬りかかった。だがベルディアは見事に対応してきた。

 

「見事な腕だ。クルセイダーの娘よ。だが、俺を倒すのには力不足だ!」

 

そう言ってベルディアはダクネスを斬りつけた。

 

「「「ダクネス(さん)!!!」

 

殺したと思ったのかベルディアはダクネスなど眼中に無いと言わんばかりに此方を見ている。しかし、ダクネスは普通では無かった。

 

「カズマ!」

 

「お前大丈夫なのか?!」

 

「何?まだ生きているのか?」

 

俺とベルディアはダクネスに対して反応したがそんなの知らんとまくし立てる。

 

「大丈夫な訳有るか!この死霊騎士(デュラハン)やり手だぞ!私の鎧を敢えて所々壊すことで鎧を全て壊すよりも扇情的な姿にさせる気だ!」

 

そんなダクネスの反応を見て俺は呆れ、ベルディアは戸惑いを隠せないでいた。

 

「だが、私はこんな辱めなどには屈しない!」

 

そう言ってダクネスはベルディアに再度斬り掛かった。が、反応して剣で押し合いをしている。

 

「カズマ!いつ撃つのですか?!ダクネスが危険ですよ!」

 

そんな事は分かってる!だから俺は初級魔法を使った。

 

「《クリエイトウォーター》!」

 

俺が初級魔法を使うとダクネスはずぶ濡れになったがベルディアは大袈裟に後ろに下がった。

 

「カズマ…こういう事は場所と時間を考えてくれ…」

 

「そう言うのじゃねぇよ!《フリーズ》!」

 

初級魔法を使ってベルディアの足元の水を凍らせた。するとベルディアは氷に足をとられて動けない様だ。今がチャンスとめぐみんに指示を出す。

 

「めぐみん!今だ!」

 

「感謝します。カズマ!」

 

そう言ってめぐみんは詠唱を早口で行う。

 

そして爆裂魔法をベルディアに向けて放った。そして爆裂跡地にはベルディアが倒れていた。しかし、ベルディアはゆっくりと立ち上がった。そして近場にいたダクネスに斬り掛かった。

 

俺はめぐみんをおんぶしてダクネスとベルディアの押し合いを見ていた。しかし、誰がどう見てもダクネスの劣勢は明らかだった。打開の一手を考えていると俺の水の初級魔法をあからさまに避けていた事を思い出した。物は試しにとベルディアに《クリエイトウォーター》を使ってみた。

 

結果、ダクネスは又もやずぶ濡れになったがベルディアは大袈裟に避けていた。ダクネスは恨み言を述べていたが俺は抗議を無視して大声で叫んだ。

 

「水だ〜!!!」

 

そう言うと俺の言った理由を察してくれた魔法使い達が中級魔法を中心にベルディアに次々と水を放っていく。

 

ベルディアは避けるのに夢中でダクネスの事など放置していた。

 

ユメミも俺に教えてくれた《エクスペリアームス(武器よ去れ)》やジャイアントトードに《ステューピファイ(麻痺せよ)》、《悪霊の火 (インセンディウムインフェルニ)》とか言う魔法を放っていた。が、前者は武器を少し動かした位で後者は効果がない。最後のはよく分からなかったけど少なくともダメージが合ったのか水より大袈裟に避けている…駄目押しで俺も《窃盗(スティール)》を使ってみる。しかし、何も手に入れる事が出来なかった。

 

「異国風の女の魔法はよく分からないがそこの小僧のやった《窃盗(スティール)》など効かぬわ!レベル差と言う物だ。大人しく首を渡すが良い。」

 

万事急須か…と異世界生活の終わりを感じていると気の抜けた声が聞こえた。

 

「ねえカズマさん?皆どうして水なんか出してるの?水遊びしたいの?」

 

さっきまで魔物に涙目で逃げ回っていたアクアが何事も無かった様な風体で質問してきた。つか、今の今までどこ行ってた?

 

「違うわ!アイツは水が弱点なんだよ!元水の女神様ならさっさと水出せ!」

 

「元って何よ!現在進行系で水の女神ですけど!その気になれば洪水レベルの水だって出せるんだから!」

 

「なんでも良いから出せ!」

 

「とくと見なさい!」

 

俺はアクアとのやり取りを売り言葉に買い言葉で済ませ水を出すように催促した。結果として、アクアの周りに魔力(神力)?が集まってくる。

 

「この世の全ての水の眷属達よ。女神アクアの名の下に命ず。」

 

アクアの詠唱に悪寒が走ったのかボロボロになりつつ有るダクネスを放置して逃げようとするが防御力極振りのダクネスはベルディアの足を捕まえたベルディアは振りほどこうとするが間に合わない。

 

「《セイクリッドクリエイトウォーター》」

 

アクアが使用した魔法によりベルディアどころか離れた所にいた俺達の所にまで水が洪水の如く押し寄せてきた。

 

水が無くなった頃にはベルディアは大分消耗していた。めぐみんの爆裂魔法やユメミの魔法、魔法使いの水魔法、トドメのアクアの洪水、これらのお陰だ。

 

そこで俺は窃盗(スティール)を使う。

 

そして僅かな静寂が訪れたがその静けさを破ったのがベルディアだった。

 

「あの…頭…返して下さい。」

 

そう言うと俺の手の中にはベルディアの頭があった。

 

 

 

 

おーい!サッカーしようぜ!サッカーてのは手を使わず足だけでパスするゲームだよ!

 

俺は大きな声で頭を振りかぶり冒険者達に蹴りつけた。

 

冒険者達は戸惑いながらも楽しそうにパスを繰り返していた。

 

「アクア。終わらせてやれ。」

 

「任せて!《セイクリッドターンアンデッド》!」

 

アアアアアアアア!」

 

叫び声を上げてベルディアは消滅した。俺達は魔王軍幹部討伐という偉業を成し遂げたのだった。

 

しかし、4人の犠牲者がでてしまった…と喜んでる皆を横目にしているとダクネスが正座をしていた。

 

「ダクネス?何してるんだ?」

 

「死んでいった冒険者達に祈りを捧げている。無事エリス様の元に行けるように…」

 

「………ありがとな、わざわざ…」

 

「え?」

 

そこには死んだ筈の4人の男性冒険者がいた。

 

「私に掛かれば直に蘇生出来ちゃうんたから!」

 

ダクネスは1人で祈って絵にも無いことを言ったせいで涙目である。

 

こうして締まらないが緊急クエストを戦死者無しでクリア出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

ユメミSide

 

ベルディアの討伐という偉業?のお蔭で私たちのパーティーは賞金が支払われる事となりました。

 

そこで私達はギルドにてルナさんより賞金を貰うことになりました。

 

「今回、活躍したカズマ様達には賞金三億エリスが支払われます!」

 

ルナさんの宣言により周りの冒険者の皆さんはカズマさんに奢れコールをしている。

 

しかし、カズマさんは皆さんを集めてコソコソ話をする事になった。

 

「いいか?俺は悠々自適に暮らしたい。だからお金の使用は最小限に冒険者も辞める。」

 

「ちょっと待ってよ!魔王討伐はどうするのよ!」

 

「そうてすよ!我が爆裂魔法による武勇伝を残すのです!」

 

「酷い!私はお前の責め苦を受けていたいのに!」

 

三者三様の反応をしている。私は………ちょつと淋しいですけど…

 

今後について考えているとルナさんが申し訳なさそうに先程渡された三億エリスの引換券とは別にもう一枚の紙切れを渡してきた。

 

「あの〜アクア様の呼び出した水が城壁を破壊してしまい、一部でも良いから支払ってくれと…」

 

手渡された紙を見てカズマさんが震えている。

 

「これから頑張っていきましょ!」

 

「まだまだ冒険は始まったばかりですよ。」

 

「賞金三億エリス、修復費三億5000万エリス。借金5000万エリス、明日から高額クエストに行くか。」

 

パーティー継続……で良いですよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






変身術…
無機物を有機物あるいは別の無機物、有機物を別の有機物あるいは無機物にできる。生物に変化させるのは難しいが出来ない程では無い。

火薬樽投下…
ホグワーツ・レガシーお馴染みの攻撃。人間を火薬樽に変えて敵にぶつけて殺すのは主人公って…

魔眼…
オリジナルだと思う…俯瞰視点で周囲を見渡せる。

悪霊の火(インセンディウムインフェルニ)…
紹介した事がある闇の魔術筆頭。禁忌の魔術分霊箱でさえ破壊する。尚、呪文の(インセンディウムインフェルニ)はラテン語でオリジナル。

分霊箱…
人を殺した罪によって自分の魂を切り裂き物体に宿す。之が破壊されない限り死んでも魂の片割れがあるから魂のみ生き残る。尚、切り裂く時は相当の苦痛を伴う。破壊方法はバジリスクの猛毒と悪霊の火、ニワトコの杖のみ。

原作だと3回切り裂いた人がいるが、ラスボスは8回近く切り裂いてる…バケモン?

ユメミが死の呪文を放った理由…
人間以外に使っては違法では無いし人が殺された以上使っても正当防衛で押し通せるから。違法じゃないし…

このすば世界の悪霊の火…
分霊箱すら破壊する攻撃力特化の魔術の為レベル差が合ったとしても対アンデッドのみならず、恐らく全ての魔物に効く。レベルが上がれば最強魔術かも…しかし、爆裂魔法には劣る。








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