このマホウトコロ卒業生に祝福を!   作:味八木

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今回、少し短めです。


このリッチーに祝福を!

 

 

 

 

 

カズマSaid

 

 

 

 

俺はキャベツの収穫報酬の半分近くをアクアの借金に使われてしまい脱馬小屋は出来なかった。それでも、大金を残ったから防具を購入した。ファンタジーな世界に来たのにジャージなんて違和感が凄いし防御力も無いに等しいのでようやく様になってきた。

 

蛇足だがユメミは着物を着ていたが魔法使いの為装備は買わないそうだ。

 

俺達のパーティーはギルドにて食事をとっていたが俺は近くの人と情報を仕入れていた。

 

「知ってるか?何でも魔王軍幹部が近くに来てるって噂だぜ。」

 

「魔王軍幹部が?なんでこんな所に?」

 

「さあな?だが、しばらくしたら王都から騎士団が派遣されるらしいから俺達には関係の無い話だがな。まあ、一応気を付けろよ。」

 

「情報ありがとな。」

 

そんな会話を切り上げてアクア達がいる席に戻って魔王軍幹部の話をした。

 

「フッフッフ!我が爆裂魔法で魔王軍幹部を打ち倒してご覧にいれましょう!」

 

「魔王軍幹部の討伐なんて行かないからな。」

 

「何故ですか!?」

 

何言っている、低レベルな俺達が行っても殺られるのがオチだぞ。そんなやり取りを早々に切り替えてクエストを受けようと皆の意見を聞いてみた。

 

めぐみん…強敵に爆裂魔法を撃ち込みたい。

 

ダグネス…一撃熊。強い力で殴られたい

 

アクア…楽に稼げる仕事。

 

ユメミ…おまかせ。

 

………うん。2名は自分の欲望に忠実だな。

 

「取り敢えず、ダグネスとめぐみんの要望は却下で」

 

「「何故(だ)ですか?!」

 

「俺達のレベルじゃ無理だ。というか、なんだよ!一撃熊って?!そんな物騒な名前の魔物のクエストなんて受けるか!」

 

俺の主張を理解したのか1人は引き下がった。だが、ダグネスは違った。

 

「ならジャイアントトードは「「それだけは嫌(です)よ!!」

 

「どうしたのだ?」

 

ジャイアントトードと聞いて即却下した二人にダグネスが不思議そうにしている。ユメミは我関せずと無言だ。そんな様子を見てダグネスは此方を向き理由を説明してくれと言わんばかりの視線を受けて二人の嫌がる理由を説明する。

 

「あ〜二人はジャイアントトードに捕食されたりしたからな。」

 

「なんと!羨ましい!」

 

「おい、今羨ましいとか言っただろ。」

 

「言ってない。」

 

そんな不毛なやり取りをしているとユメミがクエストを持ってきていた。

 

「ならこちらのクエスト等はどうでしょう?」

 

そこには『ゾンビメーカー討伐』とあった。

 

「なにこれ、死体作り?」

 

「何を言ってるのです?」

 

「いや、何でもない。所でこれ何ていう魔物?」

 

「ルナさんが言うには墓地とかに現れる初心者向けモンスターでして、死体をゾンビ?というのにして使役するらしいです。」

 

日本でいう死霊術師(ネクロマンサー)の魔物版みたいなものか…

 

「初心者向けのクエストだな。今の我々に丁度良いだろう。」

 

という訳で俺達はゾンビメーカーが現れる共同墓地に夜行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ユメミSaid

 

 

 

 

私達はゾンビメーカーという魔法生物(魔物)の討伐で夜の共同墓地に来ていました。そこでゾンビメーカーが現れるまで墓地にて待つことにしました。そこで皆さんと焼肉をすることになりました。

 

「カズマカズマ」

 

「はい、カズマです」

 

「焼肉をするのは良いのですが火元はどうするんですか?」

 

「任せて下さい。《インセンディオ(燃えよ)》」

 

「今の初級魔法か?折角初級魔法を習得したから使って見たかったのに…」

 

なんか…申し訳無いです。

 

「カズマ?初級魔法をとったんですか?」

 

「ああ、俺のスキルポイントじゃこれぐらいしか取得出来ないからな。他にも《クリエイトウォーター》、《ウィンドブレス》、《クリエイトアース》《フリーズ》も取得したぞ」

 

「初級魔法は戦闘としてはあまり使われませんよ。初級魔法より皆、中級魔法を取得しますから精々生活で使う位ですよ。」

 

生活魔法といった所でしょうか、しかしどんな物も使い方次第ですからね…

 

「それでよ、《クリエイトアース》ってどんな魔法なんだ?」

 

日本語訳だと《土生成》ですが…

 

「ああ、それは畑などの農作業に使いますね。農業向けの土ですよ。」

 

それは…何と言ったら良いか…落胆するカズマさんを見たアクアさんが笑いを堪えていた。

 

「カズマさんったら冒険者辞めて農家さんになるの?プークスクス!」

 

その発言に気を悪くしたのかカズマさんがアクアさんの方を睨みつけ悪い顔をします。しかし、アクアさんは気付いていないようです。

 

「《クリエイトアース》《ウィンドブレス》」

 

「あー!目がー!」

 

「目潰しとか初見殺しの技に使えそうだな。」

 

「なぜ初級魔法をそんな風に扱えてるのですか?!」

 

複数の魔法をあんな風に扱えるなんて頭の回転が速いですね。そんな騒がしい焼肉パーティーを過ごしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマSaid

 

 

 

 

目潰しの魔法を覚えた俺は皆と墓地を探索してゾンビメーカーを探していた。そしてユメミが先頭で光を灯していた。

 

「にしてもユメミの魔法には驚かされるよな。《ルーモス(光れ)》だっけ?」

 

「ええ、合ってますよ。」

 

「魔法に詳しい私でも光を灯す魔法は聞いた事が無いですね。」

 

「これは一応簡単な部類ですからマホウトコロ卒業生に関わらずどんな学校の生徒でも使えますよ。」

 

「マホウトコロって何だ?」

 

「わが祖国日本にある魔法魔術学校です。」

 

は?日本に魔法魔術の学校?何言ってんだ?そんな風に思ったのは俺だけじゃなかった。

 

「はい?日本に魔法の学校があるなんて聞いて無いんですけど!」

 

「そもそも魔法族は非魔法族と比べて世界人口の内の数千万人しかいないですからね。」

 

「え?じゃあ魔法使いは俺らが気付いて無いだけで世界各地にいるのか?」

 

「ええ。アフリカ、イギリス、米帝、露助、日本どこの国にもありますよ。」

 

ん〜?気のせいかな?米帝とか露助とか大日本帝國時代の蔑称が入ってるけど…

 

「カズマ?ユメミは何を言っているんです?」

 

「ああ、俺とアクアは遠い国から来たって言っただろ?ユメミも同じ日本って所から来たんだ。それ以外は別の地域の名称だよ。」

 

あんまり誤魔化せてないが…

 

「まあ、取り敢えずそう思っておきます。」

 

俺達は雑談をしながら討伐対象を探して見るとユメミが小さな声で俺達を止めた。

 

偵察させていた式神がゾンビメーカーを発見しました。ただ…

 

どうした?つか式神って?

 

その話はまた後で、聞いた情報と違います。ゾンビメーカーは精々2、3匹のゾンビを操るらしいのですが…感知できるだけでも10匹以上は反応があります。

 

分かった。取り敢えず遠目から覗いて見よう。

 

そして俺達はユメミに案内されてゾンビメーカーがいると思われる場所を遠目から見ていた。ゾンビメーカーと思わしき人形の物は墓地のちょっとした広場みたいな所に魔法陣を描いており周囲に数10匹以上のゾンビが円形に謎の人物を囲っていた。そんないかにもヤバそうな魔法儀式を見ていたアクアが怪しい目つきで謎の人物を見ていた。

 

「あー!このリッチーね!大人しく成仏なさい!」

 

《リッチー》それは霊系魔物の中の王とも称されるRPGでもラスボス級の魔物である。又、魔法の扱いに長けた敵対的魔物である。では何故こんな駆け出しが多い街にいるわけないだろう。そう思っていたのだが…

 

「なんですか!って!体が透けてますー!」

 

「この神の理に歯向かう薄汚いリッチーめ!成仏なさい!」

 

俺は取り敢えずアクアにチョップをかました。アクアは涙目になり此方を睨むがアクアを気にする気は一切無いので無視した。

 

「もしかして、ウィズさんですか?!」

 

ユメミが声を上げたので聞いてみた所大通りの外れにある小さな魔道具店の店主とのこと。

 

「先程ユメミさんに紹介させて頂きましたが改めて…ウィズ魔道具店店主のウィズと申します。」

 

そう言ってお辞儀をした。……………でっか。んん!いかんいかん

 

「所でそんな魔法具店店主がなんでこんな所に?」

 

「実はこの街の方は拝金主義と言いますか…あまり幽霊を浄化したりしないので…私が代わりに…」

 

成程、ブリーストがいるから言葉選びをしてるのか。そんなシリアスな雰囲気を理解出来ていない人物が怪しい目をウィズに向ける。

 

「どーせ、お涙頂戴のお芝居でしょ!「フン!」ってカズマさんが殴った!」

 

「アクアが悪かったな。討伐する気はないぜ。人間を襲うなら話は別だけど…」

 

「大丈夫です。私は約束を果たさなきゃいけないんです。それにやりたいこともまだ残ってますし…」

 

「私は体はリッチーでも心は人間のつもりですから。」

 

と、ウィズは悲しげな笑顔を俺達に向けてきたのだった。

 

 

 

 

 

 

ウィズは現世を彷徨ってる魂を天に帰すために魔法儀式を行っていた様だ。そこで、アクアにその役目をやってもらう事で事を収めた。ダグネスやアクアはアンデッドを見逃す事に抵抗があったらしいが人間を襲ったら浄化するという事で納得させた。

 

「面倒くさいわね!」

 

「本来はプリーストであるお前の役目なんだが?つか街にリッチーがいるとかセキュリティどうなってるんだ?」

 

「さあ?しかし話が通じる方で良かったです。リッチーと戦うなんておっかないですから…」

 

めぐみんがここまで言うとは…

 

「そんなにヤバいのか?」

 

「ええ。物理攻撃は通用しませんし、各種状態異常や卓越した魔法攻撃により最上位の冒険者でないと敗北は必至ですよ。」

 

ヤバ……ウィズが大人しいリッチーで良かった。 

 

「今度店に行ってみるか。」

 

そう言いながらポケットから取り出したのはウィズ魔法具店の店の住所が書かれた名刺だった。

 

「全く、何でリッチーが一丁前に店なんて持ってるのかしら。」

 

「そう言えばユメミって行った事があるんだよな?どんな店たった?」

 

「…そうてすね…独特と言いますか経営出来ている事に驚くというか…」

 

何か要領が得ないな…何か問題があるのか?ちょっと今まで会ってきた人物が駄女神、爆裂狂、ドMだからな…ウィズも別のベクトルでヤバいのか?!

 

「所でゾンビメーカーの討伐はどうするのだ?」

 

あ…ダグネスのなんてこと無い一言が現実に引き戻した。確かにあれから少し墓地を探してみたけどそれらしいのはいなかった。つまりウィズが間違えられたって事だからこれ討伐判定なのか?

 

 

 

 

結果ークエスト失敗!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ルーモス…発光魔法。杖の先端に光を発生させる。ちなみに上位互換の《ルーモスマキシマ》がある。

マホウトコロ…日本の硫黄島にあると言われる。日本の城や宮殿の見た目。

式神…ドローン(透明)と考えて下さい。




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