【チューナー】デッキでデュエルアカデミアへ 〜これでお前とも絆が出来た!!〜   作:SOD

8 / 12

 今回めちゃくちゃ長くなりました。

 なんかもうここが最終回でいいんじゃね? って勢いで。


紫光の拳撃!! 帝王を継ぐもの

 

 「盗業適召のデッキに……」

 

 「カードを破壊するカードが1枚も……」

 

 「「皆無(ない)!?!?」」

 

 

 「ええー!? 何で分かったんだ胡蝶先輩!?」

 

 

 「「マジで無いのか!?」」

 

 「無いぜ! 対戦相手と絆を結ぼうって言うのに、破壊しちゃったら元も子もないじゃんか!」 

 

 「フフフフフ。

 アンタとデュエルするってなってから一週間。私はひたすらアンタを研究したのよ。

 

 東に盗業適召がデュエルをしていると聞けば授業をサボり、西で盗業適召がシンクロ召喚について語っていると聞けば掃除当番をサボったわ」

 

 「サボるのは良くないことだぜ! 胡蝶先輩」

 

 「全ては亮サマの居るプロリーグに推薦されるため。

 愛のためには、全てが許されるのよ」

 

 「そんな内申点がボロボロな学生の推薦を受け入れるプロリーグなら、むしろ自分が入るのを考え直した方が良いと思うぜ!」

 

 

 「アンタのデュエルを研究して、シンクロを研究して。毎日徹夜しては翌日の午前の授業をサボって眠る生活を続けた。

 

 そして、昨日の深夜。私はついに結論を得たわ。

 

 貴方はデュエルアカデミアに来てから一度も、シンクロモンスター以外でカードを破壊したことがないんだってね!」

 

 「努力は立派だけど、授業をサボったら愛する娘の為に授業料を出してくれてる親御さんの会社での苦労やストレス、努力や忍耐はどうなるんだぜ!?」

 

 

 「ーーさっきから正論ばっか言って五月蝿いわ!!!!」

 

 

 「正しいことだと分かっているなら、そんな悪の道に進んじゃだめだぜ!!

 

 そんな方法で結んだ絆じゃ、すぐに解けて破局だぜ!?」

 

 

 「解けないように縫い付けた後でガス溶接してやるわぁ!!

 

 アタシのターン、ドロー」

 

 

 (先ずは、あの大型シンクロモンスターをすり抜けなければ……)

 

 

 「アタシは、『馬の骨の対価』を発動。甲虫装甲騎士(インセクトナイト)一体を墓地へ送り、二枚ドロー!

 

 次! 魔法カード『闇の量産工場』を発動! 墓地の通常モンスター二体を手札に戻す。

 更に、魔法カード『手札抹殺』を発動するわ! お互いに手札を捨ててその分ドローよ!!」

 

 

 「ううむ、あのBBーーじゃくてケバい小娘は、中々デッキ構成纏まっていて良いでアールな」

 

 「そうナノーネ。

 超古代生物の墓場でシンクロモンスターを止めつつ、G・ボールパークで防御をしつつ、自軍のモンスターを用意しデッキを圧縮。

 ハチビーや馬の骨の対価で無駄なく手札を増やし、必要なカードを持ってくる。

 

 これがG・ボールパークが先に来ても他のカードが先に来てもスムーズに足りない他のカードにアクセスしやすくなっているのが、実にスマートデスーノ。

 

 素晴らしい(スプレンディード)ナノーネ!」

 

 

 「フフフ。ようやく来たわ。いい子ね……。

 

 アンタに『超古代生物の墓場』を破壊する手段が無い以上、アンタはただアタシに甚振られて殺されるのを待つだけの哀れで弱々しいオモチャも同然! それをしっかり思い知らせてあげるわ!!

 

 私は手札から『レッグル』を召喚!」

 

 

 

 レッグル ATK300

 

 

 「相手モンスターを虫……じゃなくて、無視してダイレクトアタック出来るモンスターナノーネ!」

 

 

 「これで棒立ちになったシンクロモンスターを気にせずアンタだけを攻撃出来るわ!」

 

 

 盗業適召 LP1300

 

 

 「更にダメ押しよ!

 装備魔法『火器付機甲鎧(かきつきインセクトアーマー)』発動!!

 レッグルの攻撃力700アップ!!」

 

 

 レッグル ATK1000

 

 

 「さあバトルよ!! レッグル、噛み千切っておしまい!!」

 

 主の命により飛び跳ねたレッグルが、盗業適召の脇腹を噛み裂く。放出された血潮(ライフ)が痛々しい。

 

 「ぐあっ……!!」

 

 盗業適召 LP300

 

 「甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を守備表示に変更。

 

 ターンエンドよ」

 

 

 甲虫装甲騎士(インセクトナイト) DEF1600

 

  

 「ヘヘッ。見事な戦略だぜ、胡蝶先輩。

 

 俺のターン、ドロー!」

 (取り敢えず、レッグルを何とかしないとな) 

 

 引いたカードを確認する。

 モンスターカード『ぴよコッコ』。デッキからレベル5以上のチューナーモンスターを特殊召喚するリバース効果モンスター。

 とてもでは無いが、このモンスターではどうにも役に立たない。

 

 が……。

 

 「俺は、ぴよコッコを召喚!」

 

 ぴよコッコ ATK300

 

 「攻撃力300の、それもリバース効果モンスターを召喚? あ〜ら、あっさり諦めちゃうことにしたのね。

 

 まあ良いわ。これで私は亮サマの元へ……」

 

 「行くぜぴよコッコ! レッグルにアタック!」

 

 『ぴよっ!』

 

 トコトコと小さなあんよでヒヨコが走り、レッグルへ向かう。

 

 「呆気なかったわね。さあ、レッグル。噛み千切っておしまい!!」

 

 「ダメージ計算前。手札から速攻魔法発動!!」

 

 「ーーっ、まだ何かするつもり!?」

 

 「『イージーチューニング』。

 このカードは、墓地のチューナーモンスターを除外することでその攻撃力を場のモンスターに託す絆のカード!

 

 

 

 墓地のチューナースターダスト・シンクロンを除外して、ぴよコッコの攻撃力を1500ポイント上昇!!」

 

 

 (ふむ。スターダスト・シンクロンは手札抹殺で捨てたカードでアールな。胡蝶蘭が構成力で戦っているのに対して。盗業適召、こちらは随分と『持っている』でアール)

 

 

 『ぴよー!!』

 

 ぴよコッコ ATK1800

 

 「涙ぐましいこと! でも残念ね。

 レッグルは破壊されるけど、ダメージ計算時にG・ボールパークの効果発動!

 デッキから『ゴキポール』を墓地へ送って、このバトルでのお互いのダメージはゼロ!」

 

 胡蝶蘭 LP4000

 

 盗業適召 LP300

 

 「更にこの瞬間、墓地へ送られたゴキポールの効果発動!

 デッキからレベル4の昆虫族モンスターを手札に加える。この時加えるモンスターが通常モンスターなら特殊召喚出来る。

 

 来なさい、『ゴキボール』!」

 

 ゴキボール DEF1400

 

 「ゴキボール……何だか無性にレアカードのような気がするノーマルモンスターだぜ!」

 

 「ゴキポールの効果はまだあるのよ。

 特殊召喚した通常モンスターの攻撃力以上のモンスターを破壊出来る!」

 

 「ここでグラン・パルチザンを破壊……ってつもりなら出来ないぜ。

 グラン・パルチザンは、効果では破壊されないモンスターだからな!」

 

 

 B(ビー)F(フォース)ー革命のグラン・パルチザン ATK3000

 

 

 「あらそう! さすがに大型モンスターなだけあるわね……。

 なら、哀れなヒヨコちゃんを破壊よ!!」

 

 『ぴ〜よぉ〜……』

 

 「すまない、ぴよコッコ。

 けど、レッグルは破壊出来た。お前の犠牲(キズナ)、無駄にしないぜ!

  

 ターンエンド!」

 

 「アタシのターン、ドロー!

 

 くっ……アタシは、魔法カード『闇の量産工場』を発動。墓地の『甲虫装甲騎士(インセクトナイト)』二体を手札に戻す。

 

 ターンエンド」

 

 「俺のターン、ドロー。ーー!

 

 手札からチューナーモンスター『SRアクマグネ』を召喚!」

 

 SRアクマグネ ATK0

 

 「アレは、ティラノ剣山とのデュエルで召喚した、相手の場のモンスターと自身をシンクロ素材にしてシンクロ召喚を行うチューナーモンスターナノーネ!」

 

 「この土壇場のあの引きでアールか……!!」

 

 「そうさ! アクマグネの効果発動! 甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を対象に、レベル5のシンクロモンスターをシンクロ召喚する!

 レベル6以上の特殊召喚されたモンスターの力を奪う『超古代生物の墓場』の効力も受けない!!

 

 さあ行くぜ!!」

 

 「残念ね。当然そのモンスターも対策済みよ」

 

 「ーー!!」

 

 「見せてあげるわ。すっっっごく高かったのよ、このカード。

 

 永続罠、『デモンズ・チェーン』を発動!」

 

 

 「デモンズ・チェーン!?」

 

 

 「そうよ。このカードは、相手の効果モンスターを対象にして発動。

 対象のモンスターは攻撃宣言が出来ず……効果も無効になるのよ!!」

 

 

 「アクマグネの効果が……っ」

 

 悪魔の鎖がアクマグネを縛り、成す術なく沈黙した。

 

 

 「………………勝てる。勝てるノーヨこれ!!」

 

 「確かに、勝てるのでアール!!」

 

 「「デュエルアカデミアの生徒が、シンクロ召喚のテスター盗業適召に勝てる!!!!」」

 

 

 「アクマグネは攻撃表示。

 そして、その攻撃力はゼロ。

 

 そして、アタシの場に居るのは甲虫装甲騎士(インセクトナイト)。攻撃力1900。

 

 アナタに残されているのは何? 最初のターンで伏せてから全く使っていないリバースカード二枚。

 大方、『シンクロ・ストライク』ってところかしらね? グラン・パチルザンを召喚した時の感覚からすると……もしかしたら、二枚とも『シンクロ・ストライク』なんじゃないかしらねえ?」

 

 「……………………」

 

 「あら、ダンマリなの? さっきまでの正論や威勢はどうしたのボウヤ?

 もう泣きそうかしらぁ〜〜?」

 

 「………………俺も昔はこんな感じだったのか」

 

 「はぁ? なぁに〜? 聞こえなぁ〜い」

 

 「ふぅ……ターンエンドだぜ!!」

 

 

 「あらそう!! そうなのぉ〜!!

 

 じゃあアタシのターン。

 

 そうねえ……せっかくだから、手札で持て余しているこの子の効果を発動するわ。

 

 『アセット・マウンティス』。この子は相手の場にレベル6以下のモンスターがいれば特殊召喚出来る。

 

 って言ってもぉ〜マウンティスのレベルは7。

 『超古代生物の墓場』があるから、アンタの()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()けどねぇ〜〜」

 

 アセット・マウンティス DEF2000

 

 

 「め、めちゃくちゃ煽ってルーノ……」

 

 「地味にグラン・パルチザンと同じ守備力のモンスターなところが、煽りポイント高いのでアール」

 

 

 「さぁ〜てそれじゃあお待ちかね!

 手札の甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を召喚! そして守備表示の甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を攻撃表示!

 

 バァトルゥゥーー!! 甲虫装甲騎士(インセクトナイト)で、哀れなアクマグネに攻撃ィ!!!!」

 

 

 甲虫装甲騎士(インセクトナイト) ATK1900 VS SRアクマグネ ATK0

 

 

 「嗚呼!!亮サマ!! 今愛に生きます!!!!」

 

 

 「リバースカードオープン! 罠カード『レインボーライフ』!!

 手札を一枚捨てて、このターンのあらゆるダメージを回復に変換する。手札の獄落鳥を捨てるぜ」

 

 

 「……は?」

 

 「甲虫装甲騎士(インセクトナイト)の攻撃力は1900アクマグネは0。

 このまま行けば、俺のライフは1900回復するぜ」

 

 「………………G・ボールパークの効果。手札から甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を墓地へ送りお互いのダメージをゼロに。

 そして甲虫装甲騎士(インセクトナイト)を特殊召喚。

 

 ターンエンドよ……」

 

 甲虫装甲騎士(インセクトナイト) ATK1900 ×3

 

 ゴキボール DEF1400

 

 アセット・マウンティス DEF2000

 

 「フン、まさかそんなカードを伏せていたとはね……。

 

 でもそれじゃあただのその場しのぎに過ぎない」

 

 「その場しのぎ?」

 

 「ええそうよ。

 アンタの手札は1枚。そしてリバースカードが1枚あるだけ。

 

 そして、ブレイン・コントローラーもSRアクマグネも。ご自慢のチューナーモンスターによる戦術も躱された今、アンタに何が出来るって言うの?

 

 言ったでしょ? アンタのデュエルは研究してる。この超古代生物の墓場を破壊する手段が無いことも知っているし。アンタがブレイン・コントローラーとアクマグネ以外に相手のモンスターとシンクロ召喚を行う手段を使っていないのも確認済み。

 

 もう勝ち目は無いのよ。

 

 いつまでもみっともなくしがみついて無いで、いっそサレンダーしたらどう? 

 そしてアタシはプロリーグへ行く。

 

 さっさと尻尾巻いて諦めなさい」

 

 「ーー断るぜ!!!!」

 

 「なっ……!?」

 

 「胡蝶先輩、アンタは俺を研究したって言ってるけど、人間は一週間そこらで全てを見通せるほど単純じゃないぞ。

 

 

 

 それに、デュエルだってそうさ。

 このデュエルは続いている。勝利への道は未だ閉ざされていない。

 瀕死寸前であろうが、断末魔にのたうち回ろうが。今、こうして進行可能なデュエルが続いている。

 

 ()()をサレンダーしろって? お断りだ。

 

 

 

 俺はデュエルを諦められない。破滅を迎えて滅びた未来(せかい)に唯独り。

 対戦相手も存在しない、壁を相手にカードを並べることしか出来なかった自業自得の受刑者(デュエリスト)がここに一つ。

 にも関わらず愚か者は、恥知らずにも盗業適召(おれ)決闘者(おれ)を求め続けた」

 

 「何を言ってるの……?」

 

 「決闘者(おれ)がいて、決闘者(おまえ)がいる。

 ただそれだけで決闘(デュエル)が出来る。

 

 俺はお前を逃さない。泣き叫ぼうが、許しを請おうが。目の前に現れた(おまえ)を堪能させて貰う。だから……。

 

 オマエも絆になれ

 

 「ーーっっ!?!?」

 

 胡蝶蘭のカラダにゾクリと何かが走った。

 同時に、自らの肢体を庇うように一歩身を引く。

 

 今、自分の中の決闘者とは違う感情(ナニか)が警鐘を鳴らした気がした……。

 

 「俺のターン。ドロー。

 モンスターをセットして、ターンエンド」

 

 (何……? 何なの今のは!? まるでカラダの隅々までを拘束されたような感覚は……!?)

 

 「くっ……!! そんなこと気にしていても仕方ないわ!!

 

 このターンで今度こそ終わりよ!! ドロー!」

 (このカードじゃない……! でも)

 

 「『馬の骨の対価』発動! 甲虫装甲騎士(インセクトナイト)一体を墓地へ送り二枚ドロー!!」

 

 胡蝶蘭がカードを引く。代わりに自身の剣であり盾でもある甲虫装甲騎士(インセクトナイト)が一体喪われる。

 

 代わりに引いたカードは『アセット・マウンティス』と『G・ボールパーク』

 

 「ぐっ……もう一度『馬の骨の対価』を発動!」

 

 三度(みたび)、対価を払ってドローする。

 引いたカードは『超古代生物の墓場』と『ゴキポン』。

 

 「ぐっ……仕方ない!!

 

 アタシは『ゴキポン』を召喚! バトルよ!

 ゴキポンでグラン・パチルザンに攻撃!」

  

 

ゴキポン ATK800 VS B(ビー)F(フォース)ー革命のグラン・パルチザン ATK3000

 

 

 「G・ボールパークの効果発動! デッキから『ガード・マンティス』を墓地へ送りお互いの戦闘ダメージをゼロに!

 

 更に、ゴキポンの効果発動。戦闘で破壊されて墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の昆虫族モンスターを手札な加える!

 アタシは『レッグル』を加える! これで次のターンにアタシの勝ちは決定したわ!

 

 アンタが勝てる可能性はゼロ!! 皆無よ!!

 

 ターンエンド!」

 

 

 「俺のターン、ドロー」

 

 胡蝶蘭の鬼気迫る騒がしさから一転。嬉々とした表情で、静かにドローする盗業適召。ただ引くと言う行為そのものの喜びを思い出している。

 

 「モンスターを反転召喚。

 チューナーモンスター『スケープ・ゴースト』。

 このモンスターがリバースした場合、俺の場に任意の黒羊トークンを特殊召喚する。

 

 俺が特殊召喚する黒羊トークンは3体」

 

 

 黒羊トークン ATK0 ×3

 

 

 「どうだい? 胡蝶先輩の甲虫装甲騎士(インセクトナイト)に合わせて三体特殊召喚してみたぜ」 

 

 「だから……何だってのよ!!」

 

 「コイツらが、俺達の新たな絆の礎になる。

 

 リバースカードオープン。罠カード『ダブルマジックアームバインド』。

 自分のモンスター二体をリリースして相手の表側表示モンスター二体を対象に発動。

 対象の二体との絆をエンドフェイズまで結ぶぜ!

 

 リリースするのは『黒羊トークン』と『スケープ・ゴースト』の二体。

 対象に選ぶのは『ゴキボール』と『アセット・マウンティス』!」

 

 ゴキボール DEF1400

 

 アセット・マウンティス DEF2000

 

 「またアタシのモンスター達を……!!

 

 けど、そんなことしても無駄よ。超古代生物の墓場がある限り、アンタの勝ち目は無い!!

 

 不可能なのよ!! 不可!! 不可!! 不可!! 不可!! 不可!! 不可ァァァァァーー!!!!」

 

 

 

 「アセット・マウンティスを攻撃表示に変更……。

 

 『出来るか』『出来ないか』は、『出来た』か『出来なかった』時に分かるぜ。

 

 だから慌てなくても大丈夫だ。やればすぐ分かるんだから」

 

 

 「………………そう、ナノーネ。出来るかどうかはやってみなければ分からないノーネ……」

 

 

 「魔法カード『貪欲な壺』を発動。

 墓地から『幻獣機オライオン』『ブレイン・コントローラー』『獄落鳥」『スケープ・ゴースト』『亡龍の戦慄ーデストルドー』を対象にして発動。

 対象のカード全てを戻して二枚ドローする」

 

 

 「貪欲な壺ですって……!? その為にスケープ・ゴーストを生贄にしたわけ? ダブルマジックアームバインドなんて一度きりのカードまで使って、それで出来たことが二枚のドロー?

 

 惨め過ぎて笑えてくるわね!! アーッハッハッハ!!」

 

 

 

 「………………………………………………」

 

 

 二枚のカードを引く。これで手札は三枚。

 

 デッキの構成上、超古代生物の墓場を葬るようなカードは引けない。

 高レベルのシンクロモンスターを召喚しても意味がない。

 フィールドに存在するのは高レベルのモンスターが二体と、レベル4のゴキボールが一体…………。

 

 

 「はぁ~あ。

 ……それで? 行き当たりばったりなそのドローで、最後に何かして見せるのかしら?」

 

 

 

 「ああ。『出来た』ぜ」

 

 

 「……ハァ? 一体何を?」

 

 

 「邂逅の奇跡を道しるべに、障害が居座る道行きを乗り越えて。

 今ここに、絆を結んで(えん)と成す。

 

 墓地から魔法カード『スピードリバース』を発動。

 墓地の『SRアクマグネ』を手札に戻す」

 

 「ーーっっ! そんなカードいつの間に……いや、そもそもデストルドーだって」

 

 「どっちも、手札抹殺で捨てたカードだよ。

 そういう意味では、アンタのおかけでこうなった。これも絆だ」

 

 「戯言ヲオオオオオオオーー!!!」

 

 「さあ行くぜ、モンスター召喚だ。満を持して!」

 

 (ぐっ……落ち着くのよアタシ! 大丈夫。

 ライフは4000の無傷。そしてバトルダメージを一度だけ無効に出来るG・ボールパークがある……アタシは、アイツの言う絆なんかには絶対に負けない!!)

 

 「手札からチューナーモンスター『ライティ・ドライバー』を召喚」

 

 ライティ・ドライバー ATK100

 

 

 

 「ーーアクマグネじゃないですって!?」

 

 「まさかプレイングミスナノーネ!?」

 

 「バカな!! この局面でそんなミス、腐ったミカンだってしないのでアール!!」

 

 

 

 「ゴキボールよ、これでお前とも絆が出来た!!

 

 俺は、レベル4『ゴキボール』にレベル1の『ライティ・ドライバー』をチューニング!」

 

 

 

 ☆4+★1=5

 

 

 

 「…………集いし星が、新たな力を呼び起こす。光差す道となれ」

 

 

 適召が1枚のカードをEXデッキから引き抜く。

 

 それは何故か、妙にボロボロになっていた……。

 

 

 

 「ーーシンクロ召喚。レベル5、ジャンク・ウォリアー!!!!」

 

 

 

 ジャンク・ウォリアー ATK2300

 

 

 天から差す光に導かれ、紫の拳士が舞い降りる。

 静かに、確かに、穏やかに、荘厳に。

 

 

 『…………………』

 

 

 歴戦の勇士、ここに立つ。

 

 

 「ジャンク・ウォリアーの効果発動。

 ジャンク・ウォリアーがシンクロ召喚した場合、俺の場のレベル2以下のモンスター全てと絆を結び、絆を結んだ全員の攻撃力分だけ自身の攻撃力をアップする」

 

 

 「レベル2以下ですって?

 黒羊トークンのこと? 攻撃力0じゃない。

 本当に笑わせるわね!! 0をいくら足してもゼロよ!!」

 

 「そうだな。

 ゼロだけを足してもゼロだ。だから、ゼロ以外を足す」

 

 

 ☆12 B(ビー)F(フォース)ー革命のグラン・パルチザン ATK3000

 

 ☆7 アセット・マウンティスDEF2000(ATK2300)

 

 

 

 

 「足すって言っても、盗業適召の他のモンスターは二体とも、すんげーレベルが高いーノ。

 

 いったいどうするノーネ……?」

 

 

 

 

 「ジャンク・ウォリアーの効果発動にチェーンして、俺は手札から速攻魔法『()()()()()・アライン』を発動!

 

 このカードは、自分の表側表示モンスターを含む二体のモンスターを対象に

 

 対象のモンスター二体を

 

 1〜12の任意のレベルに変更出来る!!

 

 

 「…………それじゃあ……」

 

 

 ☆2 B(ビー)F(フォース)ー革命のグラン・パルチザン ATK3000

 

 ☆2 アセット・マウンティスDEF2000(ATK2300)

 

 

 

 「新たな絆が、ジャンク・ウォリアーと結ばれる。

 

 スーパー・パワー・オブ・フェローズ!!」

 

 

 

 2300+3000+2300

 

 

 ジャンク・ウォリアー ATK7300

 

 

 

 「攻撃力7300ですって!?」

 

 

 「さあ行くぜ、バトルフェイズだ!!」

 

 「負けない……アタシが、負けるわけがないのに!!」

 

 「ジャンク・ウォリアーで、甲虫装甲騎士(インセクトナイト)に攻撃!

 

 絆の最大火力、受けてもらうぜ!!」 

 

 

 「畜生……畜生畜生畜生ォッッッ!!!!

 

 でもアタシにはG・ボールパークがあるわ。その絆の最大火力とやらは不発よ。

 

 せいぜいイマイチ盛り上がりに欠ける勝利で浮かれれば良ーー」

 

 

 

 「バトルステップ時、手札を一枚捨てて、速攻魔法『アクションマジックーダブル・バンキング』を発動。

 このターン、自分のモンスターは、戦闘で相手モンスターを破壊した場合にもう一度続けて攻撃することが出来る!

 

 俺がコストで捨てるのは『SRアクマグネ』だぜ!!」

 

 

 

 「そんな……そこまで何もかも思い通りにされるなんて……っ!! 最後の抵抗すら、無に帰すなんて……!!」

 

 

 屈辱に塗れた顔で、それでも胡蝶蘭はデュエリストとしての本能だけでG・ボールパークを発動する。

 デッキから墓地へ送ったカードは『ゴキポール』。

 

 だが、彼女のデッキにはもう通常モンスターは残されていない。

 

 少ない通常モンスターでやりくりするための『闇の量産工場』だったのだから。

  

 そんなことは、盗業適召も最初から見通しているようで。

 

 

 ジャンク・ウォリアーが破壊されることなど憂いもぜずに、次の攻撃をはっきり宣言した。

 

 

 

 「絆を結んで、勝利を掴む!!

 

 ジャンク・ウォリアーの攻撃、スクラップ・フィスト!!!!」 

 

 

 ジャンク・ウォリアー ATK7300

 

 

 「あああああああああああーーー!!!!!」

 

 

 

 胡蝶蘭 LP0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うぅ〜む。まさかあそこまで追い詰められて、ここまで綺麗にひっくり返すとは。

 

 やはり盗業適召には、スター性があると言わざるを得ないでアールな。

 

 クロノス臨時が嫌だと言うのであれば、もういっそワガハイだけで学園エリート計画を進めるでアール! クロノス臨時、宜しいでアールな?」

 

 「………………」

 

 「……? クロノス臨時? 聞いているでアールか? クロノス『臨時』ー? 臨時ーー!」

 

 

 

 「…………素晴らしい(スプレンディード)

 

 ここまで好き放題に己を貫き通されては…………そう言う他に無いノーネ」

 

 

 

 「おや。クロノス臨時もようやく盗業適召をスターにする気になったでアールか」

 

 

 「………………それはどうナノーヨ。

 

 でも、カイザー(帝王)が卒業したこのデュエルアカデミアで、再び帝王が現れるとしたら……盗業適召。彼こそ、次期カイザーになりうるデュエルなのかも、しれないノーネ」

 

 「ふぅむ……そうなると、次期カイザーはキズナ・カイザーとでも呼ぶでアールか?」

 

 「………………………………………………いや、盗業適召のデュエルにはとやかく言うのは止めるけーど、あれが『絆』だと言う一点だけは断固としてNOを譲らないノーヨ!?

 

 名付けてるとするナーラ……サイコパス・キズナ・カイザーとかが相応しいノーネ!!」

 

 

 

 「ああ、そうでアールか。もう何でも良いでアール……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エクシーズ・アラインを見つけた時、歓喜に震えましねほんと。
レベル変更効果って探すとマッッッジで無い!!!!

色んな意味でエクシーズ・アラインくんは作者の中で最高のカードになりました。

きっと明日には忘れてる。



 
 私事で恐縮ですが今日健康診断でした。
 これまで血圧は140くらいの常連だった俺氏の本日の血圧106。ちょっと寿命とかに意識を向けた方が良いのかもしれません。
 そんな今夜の晩飯は浴びるほどの焼肉。節制後の焼肉ウメーwwwwww


 あと、血液検査のおばちゃんはウデマエSSRだったので指名料払えないか相談したいです。ナースさんは注射の腕が一番大事。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。