【チューナー】デッキでデュエルアカデミアへ 〜これでお前とも絆が出来た!!〜 作:SOD
※【閲覧注意】
この話は盗業適召がGX世界へ来る前のお話です。
暗い話やストーリーが苦手な方は、もういっそ前回が
最終回
だったということでブラウザバックをお願いします。
それでも良いと言う方へ、世界観についての設定が書かれます。
長い文字読むと寝ちゃうって人は、最後の4行くらい読んで貰えれば結果が書いてありますので参照下さい。
傷が付かなければ、そもそも戦えない!!
嵐が起きている。陽の光を閉ざす暗い雨雲で世界は蓋をされ、大地に根付くものを尽く奪い去らんとする暴風が吹き荒れている。
足場は音を立ててヒビ割れ、周囲のあらゆる全ては朽ちて崩れ去ることで、今やこの惑星は地球平面論者すら絶望し発狂するほどに丸みが壊れて行きながら、徐々に宇宙のチリへ姿を変えている。
もう、この地で生き永らえる者は存在するまい。
ーー否、この世界そのものと言うべきか。
何故ならば、滅んでいるのは惑星の内側に留まらないから。
宇宙と呼ばれる空間、ダークマターすらも消失している。そこには何も無い。空間が『なにもない』状態になっていて、この世界の命はソレを知覚出来ない。
『無い』がそこに放置されていて、それが『何なのか』を知覚することも、視認することすら出来ず。無いと言うことが本能的感覚で分かるだけ。
それこそが、【世界】の内側で生きるその中だけで存在を赦された【生命】の限界だった。
「……………………なるほどな。何も判別出来ないけど『なにもない』ことだけは分かるぜ。
これがお前の言ってた【
もう世界の殆どが終焉を迎えた中、今世界の中心となっている唯一の足場にたった二人の影が立つ。
そこでデュエルディスクを構え、世界最期の
「ああ、そう言うことだ……。
俺は、この世界がこうなる前に止めたかったんだ……」
対戦相手の男が、泣きそうな声で会話に応じる。
もう、このデュエルは最期の決着が着きかけているがゆえの、未練の清算のために。
「まだまだ終焉と関係ない状態が
なんて言うかさ、実際に見るまでかなり半信半疑だったけど。いざ見てみると、ああ、こうなんだな……って感じだぜ」
「…………そうだな。俺も最初に見た時は似たようなことを思ったぜ。世界って、こう終わるんだなって。
それがもう三回目……。
最初の時はネオドミノシティ。次はそうなる前のネオドミノシティ。
そして、今………………」
「……ゴメンなー。適召。
こんなことになっちゃって」
「謝らないでくれ。
元は言えば
明日もまた一緒に遊ぼうねって友達と約束してた子どもも。
テストや将来に備えて勉強してたり、テストだから明日が来なければ良いのになんて嘆いてた学生も。
明日大事な取り引きがある人も、今日仕事を止めて明日から自由になるはずの人も。明日が休日の人も、明日が峠の人も、明日産まれるはずだった赤ん坊も。
みんな俺達のせいで消えて亡くなるんだ…………ッ」
「適召…………」
「……………………だから、もう俺も、いっそここでお前と…………」
「ーー!!」
「このデュエルを永遠に遅延し続けて、お前とずっと……」
「………………」
適召がデュエルディスクの着いた手を下げる。
手札を持っていたもう片方の手も下げる。
世界終焉の重荷を三界分抱え続けていた両腕を降ろした。
「ほらよ!!」
すると、対戦相手のデュエリストが突然何かを投げ渡して来た。
「ーーっ!?」
渡されたのは、デッキケース。
それは市販の、どこにでもあるようなデッキケースでは無い。
今のデュエル以前のデュエルで、彼が愛用していたデッキの入ったデッキケース。
彼のデュエリストとしての全てが詰まったデッキケースだ。
「行けよ、適召。お前が行けるところまで」
「…………これ以上、どこへ行けって言うんだよ?
生まれ育った場所は死んだ。その前の時代へ戻ってやり直しを試みれば、終焉は寧ろ早くなった。
やり直す為に世界を変えれば、今俺はお前とデュエルをしている!!
これ以上何処へ行けって言うんだよ!?」
「それは、分からねえ。
お前が何処へ行けばいいのかも、どこへ行けるのかも。分からない。全然全くさっぱり分かんねえぜ!
でも少なくともさ、手も脚もまだ動くだろ? オレみたいに、ここから一歩も動けなくなったわけじゃねえ」
「……………………っっっ」
一歩も動けない。そう口にする彼の足元には、召喚したモンスターの姿。それが彼の足首から下に居る。彼と一体になっている。そして、モンスター自身も彼と一体になっている。
そんなモンスターは……今まさに終焉を迎えようとしている世界と一体になっていた。
「なさけねえ話だよな! Dホイール乗り回して、チャンプになろうとしてた男がだぜ。今じゃ大地に根を生やしてるんだぜ。
そして、その大地は世界と一つになって終焉しようとしてるんだ。オレを、道連れに。
つっても、オレは半分……………いや、四分の一人分の自業自得だけどな!」
ハハハと笑い、ハァ〜とため息一つ。
「……でも、お前は違う。
手も足もまだ動く。そうだよな……適召」
下げた腕を上げる適召。拳を強く握って、何かを零さないように拡げた。
「…………………………ああ。
…………うごく」
「じゃあ決まりだ。
そこにちょうどオレのDホイールがある。乗っていけよ。
道案内は、オレのエースがしてくれるぜ……」
「……………………ああ」
「暗い顔すんなって! オレは確かに死ぬけど、それでも一つだけ死なないものがあるだろ!?」
「…………何だよ、それ?」
「ーー『絆』だよ!」
「絆……」
「そう。集いし星が、新たな世界への扉を開く。光差す道を創る。
お前が行きてる限り、オレとお前の絆は永遠に死なねえ。
だからいつか、絆を結んで
お前がこの世界でキングに勝った時みたいにさ!」
「…………ハハッ、お前のエースとジャンク・ウォリアーで合計13300のダメージを出した時は、みんなすっげー驚いてたな。
エクシーズ・アラインにあんな使い方があったなんて、自分でやっておいて俺も驚いたよ」
「ああ! 今度また行くところでは、また別の絆を結んで、もっとすっげーことになるかもしれないぞ!」
「そんなこと、出来るのかな……」
「『出来るか』『出来ないか』は、『出来た』か『出来なかった』時に分かるぜ。
だから慌てなくても大丈夫だ。やればすぐ分かるんだからな!」
「ああ、そうだな。きっとそうだ」
「ああ!!」
「……………………分かった。俺、行くよ。
今度はまた、世界を救ってみせる」
「頼むぜ適召!
えっと……何だっけ? 5dsとZEXALとARCーVだっけ?
シンクロが無いZEXALだけしか救えませんでしたじゃ、オレ達のシンクロモンスターが悪いことしたみたいで気分良くないからさ。今度はしっかりシンクロモンスターと一緒に世界救ってくれよな!!」
「ああ、分かった。
お前との絆と、このデッキも一緒に。戦ってくるよ……」
「その意気だ!!
…………………………………………………………………………じゃあ、最後に後片付けさせて悪いけど。
「………………………………………………………………任せろ……
世界が崩壊する。超新星爆発のようなエネルギーの解放が行われることで、全てが『無』に還る。
狂い、乱れ、破綻した世界が最期に取る……神と転生者に対する意趣返し。
それが間もなく。
終わりが、始まる。
「『サイコエンド・パニッシャー』で……こうげき」
盗業適召の切り札、サイコ・エンド・パニッシャーが飛ぶ。世界の終焉の為に。
「13300には……とても届かないな…………」
サイコ・エンド・パニッシャー ATKーー
VS
覇王龍ズァークーシンクロ・ユニバース ATK4000
「さよならだぜ!! 適召!! 絆はしっかり持っていけよな!!!!」
「ユーゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォーーーー!!!!!」
キュルルル……ッ!! ブルルゥゥゥゥ……!!!!
「…………行くぜ、ユーゴ。
俺の…………
世界が終焉する寸前、盗業適召はユーゴの愛車を走らせて、世界の爆発を背に旅立った……。
「
fin.
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
盗業適召のデュエルについては、大まかに書きたいものが書けた気がします。
多分、きっと。ここで終わるのが一番美しい気がするようなしないような気持ちです。
と言うのも、この【チューナー】以下略はなるべく説明を省略してデュエルだけ書いたら反響どうなるのか?
と言う実験の為にフリック入力し始めた物なので、今回みたいに設定と説明を長々書いてもココまで読んでくれた人たちにはウケないような気もするんですよね。
なので、ネタが湧いたら番外編を書くかもしれませんが一先ずここで区切ります。
ここからなが〜い設定語り。
なお、本作に出てきた6dsとか1dsとかについてはなんとなくニュアンスでお察し頂けていると思いますが軽く説明します。
これは遊戯王5dsが未来滅びかけていた状況だったので
世界滅んだ=5dsの先。6ds
世界まだ余裕=1ds
となっていて
【キマイラ】【おっぱい】【破滅竜】【蠱毒の村】【マナマナ】と設定が共通になっています。
でもマナマナについては筆が止まって久しいから、いっそ書き直しも視野。
盗業適召の人生周りについて気になる人は、その内におっぱいの方で触れるかもしれません。ちょうど仲間が出てるし。
あとは……何か書くことあるかな……??
まあ、良いでしょう。
ここまでのお付き合い、ありがとうございました。
作者・nattomikan
偉大にして崇高なる原作者様・高橋和希大先生に経緯と感謝を込めて。
盗業適召について
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デュエルさえしてれば設定に興味はない
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気になって朝も起きれません
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ここで終わるのは酷くない!?
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番外編が出たら読みに来るわ
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結局こいつ何だったの……????