264:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 03:20 exIDinject99
僕の名前は祠クラッシャ。
祠を破壊するために宇美沢村へと来た人間です。
安価で指示のあった通り、最後のかなめ祠を破壊します。
265:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:21 L65S79cu
時に落ち着けって>>264
あれは言葉の綾だ
266:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:22 SuMdNrJs
いや祠破壊するなら何のためにここ来たんや草
267:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:23 rLuhGwUE
何のためって、そりゃ読んで字のごとく祠を破壊するためでしょ
268:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:23 bZSPSxua
トートロジーやめろ
269:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 03:24 exIDinject99
外野は黙っていてください。僕はとにかく本気です。
しかしその前にまず、状況を確かめるべきでしょう。
現在、私の前ではセーラー服の少女と、巫女服の少女がそれぞれ一人ずついます。
セーラー服の方は私から離れた場所に立っていて、祠をじっと見つめています。
まさか僕の獲物を横取りするつもりでしょうか?
しかし、その割にはなかなか手を下そうとしません。何か、実行に及べない理由があるのかもしれません。
巫女服の少女は僕のすぐ傍にしゃがんでいて、こちらを気遣うような目線を送ってきていました。
「大丈夫か?」
彼女が――そう言えばミカゲという名前でした――と訊いてくるのに、僕は軽く頷いて答えました。
味方ならば、特に問題はありません。
僕は役目を果たすべく、まずは立ち上がって、標的の方へと歩みを進めました。
ちょうど私の背丈ほどのソイツに、一歩一歩着実に迫ります。
ついに、この拳が届くまでの距離に来たところで、セーラー服の少女が口を利きました。
「どうする気? 先も言ったが、妾は決してやめ――」
「うっせぇよ」
なんだか話が長くなりそうな気がしたので、途中で切り上げました。
今は彼女の身の上話を聞いている場合ではありません。
とっとと一分一秒でも早く、このクソッタレかなめ祠をぶち壊すのです。
でなければ、僕は僕を一生許せません。
因習だとか、そういう信仰だとか――全然良く分からない事情に呑まれ、僕の妹は自殺しました。
させられたんです。
こんなもんがあったから、僕の大好きだった妹は、若くしてこの世を去らねばならなかったんです。
「このっ!」
なので全身全霊、体中の力を振り絞って、全力で祠をぶん殴りました。
とんでもない痛みが拳に突き刺さってきます。木造とはいえ、当然硬いです。
木板は丁寧に組み合わされていて、ちょっとやそっとではビクともしません。
ですが、こちらとて一発二発で終わらせようなどと甘い事は夢にも思っていません。
効かないのなら、効くまで殴って解決します。
「くそがあっ!」
四発、五発。
拳だけでは限界を悟り、今度は蹴りも加えてみます。
しかしこれは、履いているのが軟い草履であるために、あまり上手くは決まりません。
そもそも、どうして僕は履き慣れたトレッキングシューズでなくって、こんなナヨナヨした草履など履いているのでしょう。
着ているのだって、まるで和風の結婚式で新婦の着込む白無垢のようです。重たくって嵩張って、暴れにくいにも程があります。
けれどまあ、思い出せないということはさして重要な事情ではなかったのでしょう。
疑問をいったん横に置き、ひたすら解体作業に励みます。
祠はなおも抵抗を続けていましたが、屋根がついに折れて落ちました。
良い調子です。一度やり遂げた経験が活きているのかもしれません。
「何を……?」
横から少女がしきりに喋りかけてきます。
「見りゃ分かんだろ。祠破壊だよ邪魔すんな」
「妾を……止めたいのでは、なかったか?」
「は?」
会話が成り立っていません。いえ、この場合は説明の足りない僕側にむしろ落ち度があるでしょうか。
しかし今は口より手を動かしたいのが現状です。
少女の疑問はやまやまでしょうが、僕は無心に祠に暴行を加え続けます。
「天の御岩戸が効力を失えば、三和戸山は現世との接続を取り戻す。
昼は活力を取り戻し、長き夜も失われる。昏目も自然と消えるだろう。
何より妾が出られるようになる」
彼女はまだぶつぶつと言っています。僕はしかし何も聞いていませんし、答えません。相槌すら打ちません。妹がもしいたら、「女の子を無視するなんてサイテー」と思いっきりしかめ面をされたことでしょう。
でもスルーします。
「村人を燃やし尽くして……まだ飽き足りん。
この呪われし身が灰と果てるまで、妾は天地を焦がし続ける」
「ごちゃごちゃうるせぇよ」
そう返すと、少女はびくっと肩を震わせました。
明らかに僕より年下の子です。無理もありません。
さすがに言い過ぎたかと自省し、こう付け足しました。
「出たいんなら見てねぇで手伝え」
「いいのか?」
すると念押しするように、少女は語尾を強めて言いました。
「これは人類にとって最後の砦だ。それを御前の一存でで決めて良いのか?」
ぞくり、と背筋におぞけが走りました。
寒くも無いのに、怖くも無いのに。
彼女のその質問は非常に核心をついていました。
ええ、僕にだって分かっています。
祠を破壊するということは、その内に眠るもの、それが守護していたものを、外部の世界に曝すということです。
結果、いずこの誰かが危険に見舞われる可能性も十二分にあり得ます。
ちょうど僕の妹が亡くなったのだって、元を辿ればクラスメイトが不用心に祠を破壊したためでした。
手が、止まりました。
ぱたた、ときつく握り締めている拳の下から、出血が滴り落ちました。
とっくに麻痺していたはずの神経が、今更になって皮膚の痛みを訴えてきます。
草履にも関わらず、何度も蹴り込んだ足の裏も、あちこちが切れて悲惨なことになっていました。
ですがまだ祠は健在です。屋根は飛び、扉も外れていますが、土台はしっかり建っています。こいつを根こそぎ倒さねば、祠破壊とは言えません。
固まった僕に、少女から無色の視線が注がれます。
彼女は何も言いませんが、言外に感じ取れるものはありました。
――御前がそうであるように、妾も結局最後の一線を越えられない。それができないから、千年ここで引きこもりつづけていた。
「違う」
僕はもう一度、拳を振り上げて言いました。
「ちげぇよな?」
270:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 03:30 exIDinject99
俺の一存じゃねぇよな?
271:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 03:31 exIDinject99
お前らだってそう言ったよな?
272:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 03:33 exIDinject99
あんだけ煽っといて、今になって、俺だけのせいになんてしねーよな
273:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:34 NHki6edA
いや俺は止めたが
274:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:34 VTq361TQ
ちょっと煽っただけじゃん
マジでやるとは思わないじゃん?
275:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:35 qR9s9uSY
ていうか普通に器物損壊だって1スレ目からずっと言われてるからそれ。
こういうバカがいるから日本は悪くなる一方なんだよね
276:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:36 2OFQa3u3
おいお前ら急にびびっててダセーぞ
こんなクソスレに一週間以上も張り付いて書き込んどいて、責任逃れはできんでしょ
277:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:37 CnUtHcSr
俺もたくさん草とか書き込んじゃったわ……これ捕まる?
278:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:39 2PxZBDyF
捕まりはしないだろ。何の罪があるってんだよww
279:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:40 o2p6C8RY
たかがネットの書き込みでマジになり過ぎってそれ一番言われてるから。
こんなん便所の落書きと一緒やぞ。
280:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:42 kJXrvoHK
急に言い訳わらわらでくさくさのくさ
祠クラッシャのことバカにできんぞお前ら
281:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:44 b0JoNlgx
いやあのさ、これってどっち側が正しいんや?
祠壊さん方がええの?
誰か三行でまとめろ
282:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:47 veunqvBY
自分で
考えろ
カス
283:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:50 lRsCIIEI
はあ、これだから、ネットリテラシーの無い、餓鬼どもは困る。
大人になったのだから、自分の行動にくらい、自分で責任を、持て。
284:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:53 AfnbxKYa
ぶっちゃけ壊した方が面白いので壊してください
285:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:54 kJXrvoHK
つーか明日も仕事あんだから、さっさと結末だけ書き込んで話畳んでくんね?
だらだらなげぇのよ
286:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:57 DH7j3oS3
ねむ
287:名無しさん 20XX/10/16 (木) 03:59 cbKmWhEq
纏めると、
祠破壊した場合→ミギワトノミコの封印が全て解ける、マジやばい
祠破壊しない場合→何も変わらない。
って感じか
288:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:01 OdLZB3Rg
壊すメリット無くて草www
バカじゃん
289:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:02 xYN2R7ox
草に草生やすな
290:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:03 aILVNPYz
何も変わらないって言うけど、少なくとも村人は全員死ぬよね。
291:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:04 BLbLV0OG
いやそれだけじゃないな。
神社本庁のなんかスゴイ連中が来るんだろ?
その人らに任せられれば、かなめ祠の復活もできるんじゃないか?
292:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:05 OZgktr8i
祟り神も封印されて、一番のハッピーエンドやん
293:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:06 39tJ4Ons
でもそれって、またミギワトノミコが地の底に閉じ込められるってことよね。
比上礼子ちゃんもどうなるんだ?
294:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:07 zJRYLzlt
そりゃどっちも死ぬでしょ。
人を殺したら死刑よ。残念でもないし当然っす。
295:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:08 wn2yJTBt
その理屈で言うなら、ミコを溺死させた神主のお父さんだって死刑だし、瑞希ちゃんを虐めたクラスメイト連中も死刑にならなきゃおかしいだろ。
296:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:10 tJekCp8g
お? なんや急に過剰反応しくさって。
まさかいじめられっ子か?
297:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:12 IUf9oIS4
だってミコちゃん可哀想だろ
友達助けたかっただけじゃん
れいこちゃんだって同じ
298:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:13 8rzjRa6m
つーか、あんだけ村人も色々やっといて、また元に戻るってのは納得いかんわ。
死んでった人らも報われんでしょ。
299:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:14 ty8yVPvn
もーさあ、全部マルっと無かったことにして終わり! ってわけにいかんの?
300:スネーク 20XX/10/16 (木) 04:14 m4JqoDE5
△ ¥ ▲
( ㊤ 皿 ㊤ )
( )
/│ 肉 │\
< \___/ >
┃ ┃
= =
300ゲットロボだよ
自動で300ゲットしてくれる
すごいやつだよ
――こうなっちゃった今だけど、拙者は全然後悔しとらんでござるwww
瑞希ちゃんにまた会えたってだけで、それだけで、もう。
301:ミカボシ 20XX/10/16 (木) 04:16 a4V8eMan
議論も煮詰まって来たね。改めて結論を聞こう。
ああ、いちいち打ち込まなくても大丈夫。
君達の声は、何もせずとも僕のところまで十分届く。
>>305
302:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:18 rLuhGwUE
あーなるほどねそういうことか、完全に理解したわ。
なんでわざわざ4ch板なんかで実況始めたのかと思ったら、このため?
303:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:19 lRsCIIEI
言質(思考)取るのはアクロバット過ぎて草
誰か―! 僕の思考が盗聴されてまーす!
304:名無しさん 20XX/10/16 (木) 04:20 xmsO2YET
採決取るにしてもずる過くね?
ここまでの流れ全部読んでたら、自然と結論決まっちゃうじゃんか
305:名無しさんたち 20XX/10/16 (木) 04:20 exIDinject00~9999999
「
」
306:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 04:25 exIDinject99
「ほら」
僕は隣の少女を見て、笑いかけました。
「聞こえただろ?」
少女は何も言いませんでした。
ただ少しの時間があって、その白い頬に、一筋の雫が伝って、落ちました。
少女は僕の右手を取ると、そっと握ろうとしてきました。
僕はなぜだか、反射的にその手を払い除けそうになりましたが、じっと堪えました。
すると、意外なことに触れた部分は何ともありませんでした。
少し冷たい、少女の体温が感じ取れます。
そしてごくわずかにですが、脈打つ鼓動もそこから伝わってきました。
「ありがとう」
彼女は握ってない方の手を、真っすぐかなめ祠に構えました。
「わ……たし……ね。その言葉をきっと……千年待っていたのだわ……」
かなめ祠は静かに炎に包まれました。
これまでの白ではなくって、真っ赤でした。
多くの生贄の生き血を吸ってきたソレに相応しい、爛れた赤色でした。
始まりと同様に、やがて音もなく祠は燃え尽きました。
残ったのは、黒焦げになった瓦礫だけです。全く呆気ない最後でした。
307:祠クラッシャ 20XX/10/16 (木) 04:30 exIDinject99
ずしり、と地響きがありました。
気のせいかとも思いかけましたが、そんなことはありません。
震動は何度も連続しています。しかも徐々に大きくなっているようでした。
地震のような大きな揺れではなくって、小刻みな震えが持続的に、それも高まっていっているのです。
僕はついに立っていられなくなって、その場に屈みました。
少女にも伏せるように言おうとして――気づきます。彼女の姿は、もうそこに影も形もありませんでした。
ではどこへ――と周囲を見渡した矢先、信じがたいものが目に飛び込みます。
炎の赤と煙の灰が消え、元通りの藍色を取り戻した夜空にあって、輝くもの。
一条の流れ星が、燦然と大河を突っ切っていくのが、確かにこの眼に見えました。
震動は更に高まっています。
天地がこのままひっくり返るのではないかというほどの上下運動です。
舌を噛まないよう、僕は悲鳴を堪えるのに苦心しなくてはなりません。
その矢先、ひときわ大きな、大きな鳴動が起こりました。
同時に、破壊的な爆裂音。両の鼓膜が、びぃんと痺れて、すぐにも無音が訪れます。それはやがて、強烈な耳鳴りに取って代わりました。おまけに頭痛もついてきます。
ぐらぐら揺れる視界の最中で、僕は見ました。
木々が焼け落ちたお陰で、前方の開かれた場所から、あの奈落のあった洞窟がのぞいていました。
そこが突然、爆発しました。そうとしか表現できません。
飛び散る巨大な砂礫と土砂、岩々。黒土と粉塵が舞い散って、二つに割れた大地から――ソレが姿を現しました。
ソレは……表面のつるりとした固そうな金属で構成されている球状の物体で、底にはハチの巣型の噴射口がいくつか開いていました。
そこから轟音と共に青色の光をまき散らし、球体はあっという間に遥か高みへと上昇しました。つまりジェットエンジンのようなのでした。
球体はついに夜空の天蓋に辿り着き、一点の光芒となりました。
それはそれは幻想的で、美しい――博覧会の絵画のような光景でした。
気付けば、僕は空に浮いていました。
地面に足がついていません。
慌てて下へと伸ばした手が空を切って、事態の急さを察します。
これはいったいどうしたことだ、もしかして震動のせいで僕まで空へ飛び上がったのか――? 驚き慌てふためく中で、その手を掴む者がありました。
「驚いた?」
セーラー服の、あの子でした。
本当に、びっくるするくらい可愛い笑顔で、きゅっと目を細めて彼女は言いました。
「ごめんね。こうなるなんて、私だって知らなかったから。
あの子、なんにも言ってくれなかったもの。
……ううん、ずっと言ってたか。
千年前のあの日、約束した……もんね」
それから彼女は、空を仰ぎました。僕もつられて、そちらを向きます。
夜空の彼方では、先ほどの流星と、地下から飛び立った球体が交差するところでした。
二つのラインが間もなくぶつかって、溶けるように一つになりました。
一本の光条は、弧を描いて遥か天の果てへと突き抜けていきました。それで、終わりです。
もう、何も起こりません。
ふと、脳裏に過ぎるものがありました。
スレ立てする際に、ふっと見えた他板のタイトルです。
『【絶対】千年ぶり、獅子座流星群最接近の夜!【見逃すな】』
「この日、この時じゃないといけなかった……のね。
それなのに私……バカみたいで」
「君がバカなら」
何と言っていいか分からなかったので、とりあえず僕は彼女の手をしっかり握ってあげました。
「みんなバカだよ。だからまぁそんな気にしなくていいんじゃない?」
308:妹 20XX/10/16 (木) 04:30 exIDinject99+
あのですね……もっと気の利いたセリフないんですか?