13号の弟が雄英にやってきた! 作:ショタは至高
気分で別の視点、もしくは三人称視点に切り替えます。
それとpixivで13号のことを調べていたら、なんか住みが鹿児島らしいですね。
どう考えても実家から雄英まで車で行ける距離ではないんで、13号及び亜玖は実家から飛び出して、静岡県に住んでいる、と思ってください。
というわけで、本編へどうぞ
机に突っ伏していた姉さんは何とか持ち直すことができたようで、そのまま職場に向かっていった。
かく言う俺も、イレギュラーだったとはいえ雄英の受験結果の日にち──つまり今日だということを知らされ、少なからず緊張しながら一日を過ごした。
そして、今日の夜……、
「お届け物でーす」
玄関からチャイムの音と共に聞こえてくる声。
俺は、今日出された課題から目を離し、玄関に向かう。
「(最近何か頼んだっけ)」
お届けされるものを頼んだ記憶がない俺は、多分姉さんのかなと勝手に予想しながら玄関の扉を開け、お届け物を受け取り、部屋に戻り、ソファに座り直す。
「うーん……まさかのこれかぁ」
さて、お届け物の正体は、雄英から届けられた受験結果だった。
今日来るとは聞いていたけど、まさかの茶封筒1つだけとは驚きだ。中身を見ると円盤状の機械だけしか入っていなかったのはさらに驚きだったけど。
俺は茶封筒を机のわきに置き、中に入っていた円盤をこねくり回す。
「うーん……どう使うんだろ、これ」
余すことなくじっくり見回すが、スイッチらしきものはなく、どういった機械なのかもわからない。そもそも機械ではないのかもしれない。
10分ほど触っても何も分からずじまいだった俺は、円盤を何気なく机の上に置いて、飲み物を持ってこようとする。
すると、
『よぉ亜玖! 一週間ぶりだな!』
「……プレマイ?」
どうやら円盤はプロジェクターだったらしく、設置したら動き出す仕組みだったようだ。
そして映し出されたのはプレマイ。
「でも、なんでプレマイが?」
『いやぁ、やっぱ俺らの後輩の弟で、仲いい奴の"合格"はいち早く祝いたいからよ』
合格をいち早く祝いたい。プレマイは確かにそう言った。
「てことはつまり……」
『おうよ。黒瀬亜玖。筆記試験は現文を除いたすべての点数が満点に等しかった! ……ただまぁ、現文は他より、うん、少し見劣りするものだったけどな。それでも合格点数には余裕で届いてるから安心しろよ!』
あー、やっぱり現文は少しダメだったか。昔から現文だけは、特に文章題が苦手なんだよなぁ。なんだよ作者の気持ちを○○字で書けって。作者の気持ちは作者にしかわからないだろがい。……って、まだプレマイ話してたわ。そっちに集中集中。
『んで、実技の方だが。ポイントは64
「……が?」
プレマイは謎に歯切れ悪くしながら、話を区切る。
そして、二っと意地の悪い笑みを浮かべるプレマイ。
『ポイントはロボを倒すことで手に入るポイント、通称
「!?」
なん、だと……!?
『それとは別に、試験中に人助けをしたことによって加算されるポイント、通称
「レスキュー……ポイント……」
『しかもこれは、俺たち教員が見て判断する、審査制!』
つまりこれに不正なんてもんはねぇってことだ! と、若干音割れしたプレマイの声が部屋に響き渡る。
『で、だ。この
つ、つまり敵Pと合わせると、100P。
俺自身、3桁Pいってるわけがないって思ってたわけだから、想定外の嬉しさだ。
『まぁ合計すると100P。合格基準を大幅に
「姉さん、雄英合格した」
夜、仕事から帰ってきた姉さんに一言、そう告げる。とは言っても、姉さんが務めるのは雄英の教員。俺が雄英に合格していたのは知っていただろう。
だが、姉さんは一瞬キョトンとして、徐々に笑みを浮かべながら俺の方に近づいてきて、ギュッと俺の事を抱き締める。
「亜玖なら合格するとは思ってたけど、うん……やったね、亜玖」
「……うん」
「よしよし、よく頑張りました」
そう言って、姉さんは俺の頭を撫でる。
俺は、もうそんな歳じゃないと、姉さんの手を振り払おうとして、やめる。
なんだかんだ言って、俺は姉さんの撫で方は気に入っているからだ。
暫く俺の頭を撫で続けた姉さんは、ふとした拍子にやめ、俺の目をジッと見る。
「でも、合格したからといって、そこがゴールじゃないからね! むしろようやくスタート地点に立ったと言っても過言じゃない。それをしっかり心に刻むように」
「はぁ……。わかってるよ姉さん。でももうちょっとぐらい感傷に浸されてくれてもいいじゃんか〜」
あはは、と笑いをこぼす姉さんに、俺は少しジト目を向ける。
「さて、と。亜玖が雄英に合格したってことで! 今日はいつもより豪華な夕飯を作っていこー!」
「え、今から作るの!? もう8時になりそうなんだけど?」
「まぁまぁ、明日は休みなんだからそこは大目にってことで」
俺は時計と姉さんの顔を交互に見るが、上機嫌な姉さんを止められる人はこの場にはいない。というわけで、今から日を跨ぐか跨がないかの瀬戸際の時間まで、俺たちは料理を作ることになった。
とまぁ、なんやかんやあったが、無事俺は雄英に合格することが出来たのだった。
「実技総合実績、出ました」
暗い部屋。
その中に集まる何人かの人々。
彼ら彼女らは皆、ある一点を見つめていた。
それは、今回行われた入試の実技試験の点数と、それに合わせた順位が記された記録だった。
「救助活動《レスキュー》P0でニ位とはなぁ!」
「後半、他が鈍っていく中、派手な"個性"で寄せ付け追撃し続けた。タフネスの賜物だ」
「対象的に
「アレに立ち向かったのは過去にもいたけど、ぶっ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」
プロジェクターによって映し出された記録を見て、ワイワイガヤガヤと騒ぎ立てる彼ら。
だが、順位と名前が記されている中、ある一つの項目を見て、一同静まり返る。
「で、件の一位」
「
彼らの目に映るのは、全身に黒い穴を無数に開けた、奇妙な姿をした少年が、その穴でロボを粉微塵にして吸い込んでいく姿。
「13号先生。あの子確か、弟さんなんだって?」
「は、はい! ボクの自慢の弟です!」
急に名指しで呼ばれた女性──13号こと黒瀬亜南は、少したじろぎながら質問に答える。
13号の弟、という事実を知らなかった者たちからは、驚きの声が上がっている。
「あの少年のあの姿。一昔前に流行ってたアメコミのキャラに似ているような……?」
一方、プロジェクターの映像を見ている集団の一番後ろの方では、ガリガリに痩せこけた男性が昔見たアメコミ雑誌に出てきた敵キャラにこんなのがいたような……と、思いふけていた。
するととつぜん、パンパンッ、と部屋に響く音。
唐突に響いた音に、周囲は会話をやめ、音の大元の方へと顔を向ける。
そこには、スーツをピシッと決めた、二足歩行するげっ歯類が立っていた。
「さ、皆! 今回の受験生の逸材の多さを喜び合うのはいいことだけど、いい加減業務の続きを再開し始めないと、今日は学校に泊まることになってしまうのさ!」
げっ歯類の言葉に、彼らは時計を見やり、何人かはげっ、と顔を顰めながらも、直ぐに業務に取り掛かるべく、部屋を出ていき、げっ歯類もその後に続くように彼専用の扉から部屋を出ていくのだった。
なんか最後の方、少し蛇足っぽくなってしまいました。不評であれば消しますので悪しからず。
ちなみにこの二次創作では、A組に原作脱落者はいません。
裏設定としましては、20人目と21人目が筆記、実技ともに同じ点数であった、ということにしてあります。
というわけで、今話も愛読いただきありがとうごさいます!
毎日の仕事が忙しく、中々話が書けてなかった中、なんとその間に感想を何件かいただきました。もうものすごくモチベが上がりました(語彙力)
これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!m(*_ _)m
感想、評価をつけてくださるとモチベに直結しますので、どうかお願いします。