君は会社の上司から読めと渡された書類が、
全部黒塗りだったらどうする?
こんにちは、皆の死兆星
碇シンジやで。
ゴミだめに咲いた芥子の花みたいな人生歩んどるワイなんやけど、
初めて就職した会社が残骸と化した朝。
正直、帰ってキツめのお酒飲みたいそんな気分やったけど、
ワイはとある施設にいます。
たすけて、冬月教授
死の匂いがぷんぷんするよ。
ここに来るまでが長く険しい道のりで、
ワイ、トイレ休憩を二回もお願いした。
どこやねん、ここ。
トンネル抜けたら、
広い場所にでかい機械から太いケーブルが沢山。
そのケーブルが椅子に接続されとる。
椅子の周り、なんかキラキラしとる。
ララ◯、刻がみえるよ
なんちゃって
「へぇ、ここまで復旧させられたんだ
やるじゃん、ゲンドウくん?」
マリがいつもみたいに私、知ってますぅ
この世の全て知ってますぅみたいな口調で話しよる。
まあ、マリのことや
ガチで知っとるんやろ
「ああ、加賀美。
例の物を」
偉大なる加賀美先輩が、
黒塗りのアタッシュケースを持って来た。
絶対、碌でもない物や。
「ワンコくん、お座り」
ワイはフリーズした。
マリがワイをワンコ呼ばわりする時、
まあ、1000%の確率でこれから面倒が始まるやでという合図になる。
加賀美さんがアタッシュケースを開けると
なんや、子供のおもちゃみたいな二つの風車が左右についた
機械と革のベルト。
なんや、このおっきなお兄さんがわくわくしそうなデザイン。
ワイ、嫌いやないよ。
椅子の周りにおるキラキラが機械に近づいてきよる。
ふーん、怖っ。
でもキラキラ、なんか嫌いになれんのよなぁ。
「アンチSHOCKER同盟から回収したアルティメットハーフタイフーンの残骸を独自に改良した。
我々はこれをダブルタイフーンと呼称している」
加賀美さーん、わかりやすい日本語でワンモア。
ワイ、何ゆうとるかわからん。
キラキラがワイに近づいてきよった。
おっなんか可愛い感じやん。
おいで、おいで。
「マスカー計画ねぇ...
立花君達が黙っちゃいないよ、これ」
キラキラがワイの周りでぐるぐる回りよる。
ええやん、踊ってるみたいやん。
ステキやん。
ワイはキラキラの王子
碇シンジ!
なんてな、笑。
「彼らには何も出来んよ。
SHOCKERは既に政府との密約を終えた。
数日中にアンチSHOCKER同盟も解体される」
キラキラから声がしよる。
美人の声。
もっと近くで頼むやで
「version3.0か...」
(碇...シンジくん...聞こえる....
私は緑川...)
おっ、聞こえるやで。
ワイが声に耳を傾けてると
マリがダブルタイフーンを手にとりおった。
絶対、精密機器やろ、それ。
素手で触んなや。
「ゴジラ、そして...ウルトラマン、仮面ライダー。
私達、人類はあまりに無力。本当にそうなのかな?
ねえ、ワンコ...いや、碇シンジくん?」
瞬間、マリがダブルタイフーンを握り潰しよった。
あっ?
それ、握り潰せるん?
柔らか素材?
「いいのか」
「うん、ゲンドウくん。
今回は使わない」
うーん、二人だけで分かり合うのやめよ?
「いいだろう、君には借りがある。
好きにしたまえ」
なんのこっちゃ、ワイわからんよ。
「ねえ、シンジくん。
このキラキラみえる?」
握り潰されたダブルタイフーンからも
キラキラが出てきよった。
おっ、やっとわかる話になりよったわ。
「ああ、みえるやで。
きれいやな。
あと、声がしよる」
ダブルタイフーンから出てきよったキラキラは
何かようわからんもんとおっさんの雰囲気がする。
きっしょいなぁなんて思っていたら、
美人のキラキラに
なんか怒られた。
すいません、ちゃんと受け入れますわ。
気を取り直したワイはキラキラを手にとるように動かすと
キラキラもその動きについてきよる。
ようわからんやつとおっさんもなかなか
可愛いやっちゃで。
ただ、消えかかるような感じやな。
成仏?
なんや、それ。
(やはり、私の力は残っていないか。
だが、それでも私の全てを君に託す。
妹を頼む...)
なんや、
加賀美さんがめっちゃ驚いた顔しとる。
「君は...そうか...エヴァンゲリヲンがなくとも...」
(碇シンジ...さん
私と兄の力も使って...)
「A.Tフィールドを使えるんだね」
なんやキラキラがワイを包みはじめた。
何、何?
もしかしてワイ、変身しちゃう?
魔法おっさん碇シンジ、華麗に誕生しちゃう?
「加賀美、いや...◯◯◯◯◯さん。
私達、人類は補完から次のステージに進みます。
どうか、私に...いえ人類を...
お願いします」
マリが頭下げよった。
続いて上司の六分儀も頭下げよった。
なんや、ワイのキラキラオンステージ興味ないんか。
クソが。
「六分儀さん、真希波さん。
あなた方お二人が歩んでこられた世界が
どのようなものであったのか、
私にはわかりません。
ただ、プラーナの光は私にこう、促している。
セカンドインパクトのない世界をと...」
キラキラがワイの体から離れ、
目の前で沢山の八角形の板になりよった。
なんや、変身させてくれんのかい。
「碇ユイ、緑川ルリ子。
二つの光を持つ君が人類を救う救世主になるんだ」