中学生になった。
将来は安泰だし、普通に10年くらい呪術師やってたら一億くらい溜まったから配当金だけで生活できる。
親代わりの窓の人に同意を貰って口座作って運用を始めた。
未成年は信用取引出来ないけど、現物だけなら余裕だからな。
最初は数十万の仕事が、普通に数百万単位の仕事になって、才能ある方ではとか思ってる。
2級ってすごいらしいから、実力は準1級はあるし、定期的に等級詐欺されてるからな。
どうせ高校には通えるし、人に言えない自由業(呪術師)になるから学校には通ってない。
今更、義務教育されてもつまらないしな。
不良から盗んだ原付きで走り回って、周辺のヤンキーを片っ端から殴ってる。
理由はあんなに必死に鍛えたのに勿体ないから、俺つえーしたいしな。
「俺が埼玉のてっぺんを取る」
「鈴蘭じゃなくて?」
「シロ、細かいことはいいんだよ」
そこら辺にいるヤンキーをボコっては財布から金を抜いて、ゲーセンで遊んでついでに呪霊を餌にする。
シロ達も頭打ちで、電気しか今のところ能力がない。
電気の性質を帯びた呪力、シロを水の中に突っ込んで水素発生させて爆発させるか、海水に突っ込んで塩素ガスで毒殺するか、敵に向かって感電させるかくらいしか今は出来ない。
強くなりすぎて雑魚呪霊じゃレベルが上がらないとかかな?
「テメェが伏黒恵か?ちょっと面貸せよ」
「待て、今は対戦中だ」
「テメェ……おっと、対戦相手は帰っちまったみたいだぜぇ……伏黒ちゃんよぉ……」
当然のように俺は不良にゲーセンで絡まれ、当然なのか?
格ゲーの対戦相手にビビって逃げられた、クソが!
昔から民度が終わってるのだが、多分虐められたりするエピソードのためだと思うのだ。
負の感情とか俺ら使うし、漫画の世界だったら治安悪いほうが話し作りやすそうだし、漫画の世界に俺転生してる説、来年2016年公開のデッドプールの予告見て思った。第四の壁って概念があるらしい、俺は安心院さんだった!?なんてね。
「通報されたくないだろ、裏来いよ」
「この人数相手に調子乗るんじゃねぇよ」
で、裏に来たら呪霊よりも急所狙ってこないし、冥さんほど早くもないし、パンダほどパワーもないので余裕でボコボコに出来た。
オラァ、関節技じゃ!勢い余って骨が折れても許してくれ、カルシウム足りないお前が悪い!
「私はあなたを殺しません。だからあなたも私を殺さないでください。殺しを何に置き換えてもいい、要は相手の尊厳を脅かさない線引き、互いの実在を成す過程、それがルールだ」
「てめぇ覚えてろよ、俺達に手を出して」
「そういうのいいよ。反抗的なので追加でーす」
「や、やめ、あぁぁぁ!?痛てぇぇぇぇ!」
「骨の一本が何だよ、人間には260本くらいあるみたいなのターミネーターで言ってたぞ」
せっかくだし、ボコした不良達の指を丁寧に折ってやる。
ちょっと手を抜くと人質とか取ろうとして津美紀に手を出そうとするからな。
俺は悪くないよ、報復しようとするお前が悪いよ。
「君が伏黒恵君ですね」
「うん?アンタ誰?」
「始めまして、七海と申します。高専、と言えば分かりますね?」
「えっ、七海ってナナミン?世の中クソだとか言って学校辞めた」
「ナナミン……はぁ、あの人は」
あっ、なんか眉間に皺寄せて唸ってる。
多分、五条の被害者だな。
「まったく、君の素行が悪いと五条さんが嘆いていましたよ」
「あんな傍若無人の奴に言われてもなぁ」
「それは、そう、ですね……なんだろう、既視感がすごい」
ハハハ、ウケる。
不良達を足蹴にして七海の所に行く。
俺も知ってるぜ、出来るやつってな。
「そんで俺に何か用?」
「ここでは人の目があります、高専に行きませんか」
「了解、お前ら次舐めた真似したら指で終わらねぇからな、安心しろ殺しはしねぇからよ」
「やめなさい」
七海はやっぱり大人だからかいい車に乗ってた。
でもベンツって、やっぱりヤクザ者っぽいよね。
高専に来て、七海は溜息を着きながらネクタイを緩める。
引き絞られた肉体、鉈のような呪具、分かりやすいな。
「君の教育を手伝うよう言われましたが、まずは実力を知ってからですかね」
「いいね、シンプルだ。シロ!」
「えー、もうすぐ交代なんだけど。残業?」
どうせ影の中にいて、なんかしてるんでしょ。
頼むよ、残業してくれよ。
「夕方が一番強いと伺ってます。そして」
「ッ!?更木剣八か!」
いきなり溢れる呪力、制約と誓約、いや縛りか?時間に関するものか。
「私は時間外になると普段制限を掛けている呪力を解放し、通常時よりも多くの呪力を使えるようになります。時間外労働はクソですからね」
「なるほど、それがアンタの思想か」
夕暮れ、逢魔が刻、伸びる影が揺れ動いて、俺の真横に白と黒の犬が現れる。
夜になるまで、夜になれば強制的に解除されるシロもいる限定的な時間だ。
「来い!」
「もう来てますよ」
瞬き、それだけで距離が詰められていた。
眼の前には呪力を纏った鉈、周を使って戦う呪術師。
強化系か操作系!攻撃が条件!
「
クロが不定形となって影に沈み、俺の前に黒い壁となって現れる。
更に呪力、甚だ認めたくないがそう呼ばれている念を込めることで防御力を強化して咄嗟に攻撃を防ぐ。
「ぐぁぁぁ!?」
『ぐぁぁぁ!?』
弾けると思った攻撃は、その黒い壁に赤い傷跡を一線残して通ってしまう。
クロの背中が抉れ、俺の身体にダメージが入った。
「今までは良かったかもしれませんが、君が今後相手するような呪霊には今のままでは通用しません。なるほど、ダメージは2体に分割することで本体である君自身は半分ほどしか効いてないのか」
「そうだったのか、知らなかったぜ」
「馬鹿なんですか、君は?」
そんな事言われてもよ、鋼鉄並みの毛並みであると思われるクロ達の身体は呪霊じゃここまで傷を付けれなかったからよ。
痛いな、ヒリヒリするな、集中力が乱れるぜ。
「どのようなペナルティが発生するかは分かりませんが、縛りの見直しをオススメしますね。実に、非合理だ」
「シロ!」
背後から奇襲を掛けるシロ、その身体には電気の性質を帯びた呪力が流れる。
迎え撃とうとする七海、だが俺の狙いは別だ。
「クロ!」
「ぐぁぁぁぁ!?」
シロとクロの間にいる七海に向かって、放電が発生する。
片方にプラス、片方にマイナスの電荷による垂直な落雷だ。
だが、これでやられないのが呪術師。
「くっ……このスーツは高かったのに……」
「手加減したとはいえ、感電してんだぞ」
「通常の呪力では防ぎきれませんでした、厄介な」
普通なら気絶、呪力を使わなければ即死だと思う電流を食らってピンピンしていた。
呪霊でも一撃で消えるのにな。
「アドバイスを聞いて、技名を言う縛りは破棄しよう。多分、威力や強度が落ちるだろうが、悟られないメリットは多い」
「命の共有の方を言いたいん、ですが、ねっ!」
七海の鉈が振り下ろされる。
すると、綺麗に地面が分割され、ブロック状になってこっちに飛んでくる。
全部が呪力を帯びて、形も崩れず、しかも何か揺れてる。
あり得ない威力過ぎる、縛り程度で実現できないだろ!
「クロ!くっ!」
『乙女の身体に、許さぬ』
ダメージのフィードバック、背中が殴られたように痛い。
だが、手数はこちらが多い、影からシロが現れてその巨大な腕で殴りかかる。
「その攻撃は、知っています」
「ぐっ……」
腕に痛み、見ればシロの拳に七海は布を巻いた拳を叩き込んでいた。
あり得ない、質量差あるのになんで吹っ飛ばないでこっちにダメージ与えられるんだよ。
呪力と肉体、ゴリゴリの強化系かよ。
「格下の非術師相手に粋がっても意味はありません、日没です。終わりにしましょうか」
「何を言ってやがる」
「何?」
ドロリと申し訳なさそうな顔をしながらシロが影になる。
肉体を維持出来なくなって、影の世界に引っ込んだのだ。
だが、これでいい。
「夜になった方が」
「そういうことか!?」
七海が鉈を振るうと同時に火花が夜の校庭で散る。
それはクロの爪と鉈が激突した事によるもの、なるほど自分が振るわない時は威力が違うのか。
「俺のクロは強い」
「やれやれ、残業延長ですか」
第二ラウンドだ!構えろ、七海!