呪術じゃねぇって!念能力だろ!   作:nyasu

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磯臭いかもしれない

大規模な地震が起きていた。

それと同時にルールの宣言がされる。

 

『ルール追加、泳者はポイントを0点とする代わりに死滅回游から離脱する』

 

それは、実質的にはゲームを破綻させるようなルールであった。

通それは永続性に反するために追加されないはずのものだ。

 

「どういう事だ……コガネ、なぜこんなルールが追加出来た!いや、された!」

『五条悟による天元の殺害、それに伴う浄界の崩壊によって、ゲームの継続が困難と判断されたためです』

「アイツ、生きてやがった!」

 

その言葉は何が起きたかを想像させる。

恐らくだが、五条は封印から出て真っ先に羂索を襲撃したんだ。

まぁ、懐に獄門彊を持ってるとは思えんが近くにあったんだろ。

それが、手元にいる天元を殺せる状況にいた事の証明になる。

そして、だからこそルールの追加を迫られた。

 

「伏黒、じゃあ五条先生は戦ってんのかな!」

「流石の五条も封印を解除されてから宿儺の相手を……いや待て、アイツは受肉してることを知らないんじゃ」

 

時系列で考えるならば、五条が封印された後に真人は両面宿儺に乗っ取られている。

もし近くにいるならば、寧ろ五条の方が不利。

 

「いや、逆か。目的を達するなら、争われると困るのは羂索のほうか……」

 

むしろ戦いの余波で計画が断念する事を避けようとするか。

なら、何らかの縛りを結びに来る可能性がある。

それは戦闘させないような物に違いない。

 

「だんだん見えてきた、おそらく停戦協定のような縛りを五条は提案された。五条としても想定外の両面宿儺との戦闘は避けたい。だが、19日間のポイント変動がないと死亡するため、要求を飲んだ場合19日以上では生徒が死ぬ可能性があった」

「次の日でも良かったんじゃ」

「羂索からしたら、数日じゃ対策出来ないと踏んだんだろ。あと、シンプルにそれまでにゲームを終わらせる猶予が欲しかった」

 

それなら、恐らく19日以上の猶予を求められて妥協してのルール追加ではないだろうか。

だが、問題は依然としてある。

それはゲーム終了と同時に、日本人の魂が操作されるということだ。

慣らしには十分、手元には天元、離脱したらその時点で終了に近付く。

羂索としては離脱されれば、ただの作業ゲーになる。

 

「俺達の勝利条件は両面宿儺と羂索を殺すこと。アチラはゲームの終了が勝利条件と言うわけだ。一度離脱するぞ、結界内じゃ電波は使えないからな」

「押忍!」

 

まずは状況確認のために、俺達は離脱した。

 

 

 

再会は、あっさりとしたものだった。

 

「背、伸びた?」

「第一声がそれってどうなん?」

 

高専のソファで、五条悟は随分とワイルドな格好で寛いでいた。

目隠しはなく、服は一部が破け、ちょっと磯臭かった。

 

「頭にワカメでも乗せたのか?」

「待って、臭いってこと!?」

 

お前だってシャワーとか浴びてないだろ。

磯臭い状態でイキって羂索と戦おうとしてたんやろ。

 

「へぇ、その子が天使。そんでそっちが、面白い術式だね」

「うわぁ、やっぱチートだろ」

 

特に説明せずとも、俺達の後ろにいた来栖と高羽さんの術式が分かっていた。

さて、他にも高専には俺の知らない奴らがいた。

よぉ、と軽く手を挙げる男と悠仁が話し始める。

あれは、日車だろうか?

 

「よぉ、恵も戻って来たか」

「秤パイセン……腕が……」

「何、安いもんさ。熱いバトルの前じゃな」

「機械鎧……実在したのか!」

 

再会したパイセンの片腕は、何故か機械の腕になっていた。

メカ丸監修の呪力による駆動型の呪骸らしい。

術式さえ発動すれば戻せるため、一時凌ぎだそうだ。

そして、綺羅羅に睨まれてる女がいた。

なんか帯電してる女だ、呪力が電気の性質を帯びてるのか?

 

「コイツか?コイツは鹿紫雲だ」

「金次、エヴァに乗れ」

「熱いパトスで殴ってから、これしか言わなくなった」

「早くしろ、乗るんだ金次」

 

耳元で何やらずっと囁いてる。

すげー、鬱陶しくないのかよ。

ちなみに綺羅羅は睨んでる。

すげー、鬱陶しくなるだろう。

 

「許せない、心は男でも女が金ちゃんの近くにいるなんて」

「心は女で男のお前が言うと訳分からねぇな」

「煩いぞ綺羅羅、そんな物は戦いの前に些事だろ」

「まぁ、男も女も熱くなるしかないからな」

「つ、通じ合ってる……浮気!浮気だ!」

 

何やら脳を破壊されてる奴がいるけどそれは置いといて、離れたところに目をやると妖怪が集まっていた。

カッパと侍と夏油傑とか言うマッチョとオカマと黒人だ。

何だお前ら、こう……なんだ?

 

「アイツらは拾った馬鹿どもだ」

「知ってるのか、真希!?」

「相撲馬鹿と刀馬鹿、あと変態共だ」

「何も説明が……あれ、真希の呪力が消えた……」

 

僅かながらにも感じる呪力を感じることが出来ない。

これは一体どういうことなのか、その答えが真希の後ろから出てくる。

それは、前よりも呪力の増した真依だ。

 

「魂の繋がりを断ち切ったのよ」

「双子の縁を斬ったって事か?」

「色々あって直哉が呪霊になって、人質取られて、直哉ごとぶった斬った」

「斬られた私は自分の身体を術式で構築して一命を取り留めたんだけど」

「何か呪力がなくなって、真依は呪力が増えた」

 

本人達も分かってないようだが、要は中途半端な縛りをちゃんとした状態にしたということだろう。

真希はちゃんと術式や呪力を捨てて肉体を強化して、真依はちゃんと得られる肉体の強化を破棄して本来の呪力とバフの呪力でパワーアップしたんだ。

 

「ちなみに直哉なら生きてるぞ」

「えっ」

「夏油傑の中でな」

「思い出みたいに言うけど、食われたってこと?」

 

人間から呪霊になるのは珍しいが、そんな呪霊すら取り込むアイツやっぱりおかしいよ。

 

「やぁ、伏黒くん」

「伏黒ー!」

 

俺がドン引く横で、今度は乙骨パイセンと里香とリカちゃんがやってくる。

その後ろに水着の女とリーゼントの男を連れてだ。

この人もなんか拾ってる。

 

「後ろの人達は」

「あぁ、彼らはスカウトしたんだよ」

「嘘よ!コイツ、従わないなら殺すって」

「……とか言ってますけど」

「敵には容赦しないって言っただけだよ……里香が」

 

ふふん、と胸を張る幼女が俺のそばに寄ってくる。

あー、偉い偉い。

頭撫でればいいか?あっ、いい感じなんですね。

随分と大所帯になったな。

 

「はーい、注目!来たる12月31日俺達は羂索と両面宿儺を討つ」

「何で年末なんだよ」

「いい質問だね。それはね、全世界に呪術を公開するためだよ」

 

なんでそんなことを、そんな言葉が誰かから漏れた。

それに対してまるで教えるように、まぁ教師だから正しいのだが、五条が説明する。

 

「諸外国、一部の特権階級が呪術を中途半端に認識してしまった。各国の軍隊が壊滅され、次に彼らがする事は何だと思う?日本という国の取り合いだよ。人型の兵器である呪術師の確保、それが各国の次に行うべき課題なんだ。要は呪術師を多く持ってる国が覇権国家になる」

「それと年末になんの関係が」

「年末の格闘技、見るでしょ?見せてやるんだよ、中途半端な脅威じゃなくて敵に回したら国が滅ぶって所を、じゃないといざとなったら核でも撃って呪霊も呪術師も終わり。手に入らないなら、いらないってなっちゃうからね」

「逆に言えば、五条悟が核の傘になるって理由か?」

 

日車の発言に、全員が首を傾げた。

すまない、呪術師は戦うことしか出来ない馬鹿なんだ。

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