呪術じゃねぇって!念能力だろ!   作:nyasu

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レイド戦かもしれない

総力戦が始まった。

宿儺の呪術的センス、呪術的な経験、呪術的な判断力、あらゆる物が圧倒していたからだ。

なんだ、見ただけで此方の技とかパクれるとか、厨二が好きなコピーキャラかよと不満が止まらない。

 

いつか考えた。

この世界が漫画ならという仮定があってれば。

奴はきっとラスボス相当だろう。

 

「いやぁ、強いわ」

「お前が強くしたんだろ」

 

呆気なく笑う五条に不満が出る。

宿儺は五条の奥の手、多分誰にも言ってなかったし、奥の手である領域展開後の術式の焼き切れ対策を学んだ。

しかも、自分で壊して治すというリスキーなやり方をノーリスクで出来るのだ。

 

真人という呪霊の術式がチートにも程がある。

流石、人間の悪意をこれでもかと詰め込まれた人間の呪霊なだけはある。

触れられたら終わり、その対策が出来ると思われた鹿紫雲を一当てしたが、呪力を消費させたくらいしか貢献は出来てないだろう。

 

奴が逃げの1手やヒットアンドアウェイをしてこなければ、このまま消耗戦を強いて何とか倒す事が出来るかもしれない。

全ては希望的観測による、理想だ。

 

「チッ、増援か」

「俺が行こう、死にたくはないが必要なことだ」

「あの男女は俺に任せな、じゃあな!」

 

裏梅、と呼ばれる従者の平安術師が出てくる。

それに対して、秤先輩が飛び出していった。

同時に、領域展開組が飛び出していく。

 

日車、石流龍、烏鷺亨子、九十九由基。

領域展開、領域展開、領域展開、領域展開、繰り返す都度4つ。

殺されないように、しかし確実に弱めるために奇襲を仕掛ける。

 

メカ丸のドローン、冥冥さんのカラスの群れが特攻を仕掛けて見えない斬撃に切り刻まれて、肉片と機械片を撒き散らしながら爆発する。

その中に、呪霊と術師が憂憂の術式で入れ替わる。

 

「領域展開!」

 

一瞬、黒い球体が地上に生まれて数秒で内側から破裂する。

グジュグジュの肉体になった宿儺とボロボロの石流流が現れる。

 

「くっ……」

「……領域展開」

「させるか!領域展開!」

 

石流流と入れ替わるように烏鷺亨子が領域を同時に展開する。

焼き切れた筈の宿儺からの領域展開、想定外の事態、領域の押し合いが発生して負ける。

展開途中で崩壊、洗練された宿儺の術式の方が圧倒する。

石流流と烏鷺亨子が細切れになる。

 

「領域展開!」

「チッ、まだいたか」

 

九十九由基の上空からの奇襲。

リカの手に乗った九十九は真下に叩き落とされるようにして、上空から射出された。

それはまるで隕石、その状態で領域展開を行う。

今度は……宿儺に当たる。

 

「何回だ、あと何回で焼き切れる」

 

これで三回は領域展開を強制させている。

領域展開の莫大な呪力消費、術式の焼き切れの復元、ダメージ回復のための反転呪力。

宿儺を削るべく数に物を言わせた作戦だ。

 

「崩れた!」

「領域展開!」

「ハァハァ……後は頼んだよ、日車くん」

 

領域の崩壊と同時に日車が飛び出し、領域を展開する。

早い、崩れた一瞬で構築したのか?

というか呪術師になって日も浅く、秤パイセンと同じタイプとは言え領域展開出来るのは凄くないか?

 

「九十九さん!」

「まさか領域展開しているにも関わらず、片腕を持ってかれるとは思わなかったよ……」

「師匠……」

 

反転術式で腕を治す九十九の側に東堂が来る。

泣きながら、何やら言いたげだ。

 

「どうしたんだい、葵」

「すいません、ここまで近付かなければ俺の術式が使えなかった。恐らく、奴の呪力がジャミングのようになっていた」

「なるほど、まぁ、なら上空からの奇襲は成功したのか。もし可能なら領域展開使える術師は石ころか何かと交換したかった。何、戦いはいつだってそ想定外が起きるものさ」

 

俺達が想定出来ない事が起きているのは確かだ。

そんな俺達に新たな増援が来る。

 

「待たせたね」

「お、お前は……」

「何しに来た!天元!」

 

そう、我らが超時空アイドルVTuber天元ちゃんが登場した。

バカな、お前は別の場所にいたはずでは……

 

「ハァハァ……全員担いで……徒歩で来た……」

「相撲の時間じゃぁぁあ!」

「刀ァァァ!」

 

息切れする真希さんと、元気な変態達。えっ、一人いなくね?

 

「高羽は何かライブやって満足して土の中だ、生きてるが訳が分からんから捨ててきた」

 

意味が分からんぞ、満足して土の中って死んだんじゃないのか?

 

「情報は共有しておる。しかし、このまま弱体化出来ても奴を倒すことは出来ないだろう。私にいい考えがある」

「本当だろうな、その言葉で上手く言った試しはないぞ」

「恵、そして虎杖悠仁。あんなアンチの言葉は無視するんだ」

「殺してやる、殺してやるぞ天元!」

 

なんか炊いてる(ブチギレてる様)九十九と無視する天元。

うーん、手慣れてやがる。

しかし、本当に案があるのだろうか。

 

「相撲だ」

「えっ?」

「虎杖悠仁の中には宿儺がいる。宿儺には宿儺をぶつけるしかない。だが時間がない……その対話の時間を作るために相撲が必要だ」

「こいつの術式は何でか時間の流れがおかしいんだ」

「いっぱい相撲が出来るぞ!」

 

つまり……精神と時の部屋ということなのか。

だが、それで宿儺と和解……そもそも和解とかってできるのか?

いや、ジャンプなら光墜ちはあるあるだけど。

 

「俺、やるよ……」

「悠仁」

「だってさ、宿儺って――」

 

悠仁の姿が黒い球体の中に消える。

えっ、話してるのに領域を展開されたのか?

 

「あの馬鹿……すまん、アイツの同意と同時に発動するんだ。多分、相撲に同意したって事で……」

「さて、次に恵だが」

「貴様に人の心はないのか天元!ええい、葵離せ!私は冷静だ!」

 

頭を抱える真希を見事にスルーして天元は続ける。

 

「恵、夏油傑を食べるんだ」

「えっ?」

「宿儺に対抗する手段として、魔虚羅は有用だ。今の術式は召喚を拡大解釈し、縛りによってダウングレードした状態の召喚。式神を段階的に成長させる事で実力が通常時よりも劣る代わりに調伏をしなくても良くしてある、着眼点は素晴らしい。だが、魔虚羅は強過ぎて、成長限界があまりにも遠い。適応の能力に目覚めるための成長が、その糧が、足りないだろう」

「だから、夏油傑を殺せと……」

「いや、奴は弱体化するが殺さなくてもいけるんじゃないか?」

 

そうだろうか……そうかも。

HUNTERXHUNTERでのシャウアプフも2頭身になってたしな。

いつの間にか現れたグレイが、野生の獣のようにヨダレを垂らしながら夏油を見ている。

 

「待て、早まるな、助けて悟!」

「死ななきゃ安いって言うし、散体しろ」

「君は結論を出すのが早すぎる、判断が早い!待て、おい、いや待ってるか」

「食っていいぞ、ほどほどに」

「うわこっち来た!あぁ、畜生!喰われてやるよ、喰われればいいんだろ!」

 

特級呪霊も食った夏油傑を、ウチの式神であるグレイが食う。

成長を、式神を通じて感じる。

確かに今、強くなっている。

だが、時間はない。

 

「ぐあぁぁぁ!」

「日車さん!行くよ、里香!リカちゃん!領域展開!」

「チッ、来るか。乙骨憂太!」

 

両手両足を切断された状態で、此方に吹っ飛んでくる日車。

それをデカいプリンが現れてキャッチする。

なんだ、なんでプリン?誰かの術式か?

 

「ぐっ、キャラメルが染みるぅぅ!」

「ギャグみたいな馬鹿言ってんじゃないよ!反転術式を掛ける!」

「ハァハァ……これが、呪力の核心!そうか、これが、反転!」

「えっ!?自分でも反転術式を、君は使えるはずなかったのに!」

 

硝子先生の慌てる声が聞こえる。

いや、日車の反転術式の速度がおかしい。

アイツ、やはり天才か?自分で使えてないか?

えっ、戦いの中で成長したのか?

 

「やったぞ……奴から無為転変を奪ったぞ!だが、本来の術式は、アバババ」

「鎮静剤!なんか知らんがハイになってやがる!」

「俺は正常だ!ただ、プリンに埋もれて……俺は正常なのか!?」

「落ち着け、術式だ!これは現実だ!」

 

医療現場って何か大変そうだな。

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