デート・ア・ライブ 士道ディバイド   作:パラボラ

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どうも、土肥次郎実平です。
新小説です。頑張って投稿します。



序章、あるいは世界の始まり

 

突然だが、「中二病」という言葉を聞いたことがあるだろうか。

聞いたことがない人のために説明しよう。

中二病とはその名の通り、中学校二年生の頃に発症する病気だ。

症状は、自分には特別な力があると思い込んだり、自分が他の人間とは違うと思い込んだりしてしまうことだ。

 

いや、それだけならばまだいい。恐ろしいのはそこではない。

この病の恐ろしいところは、自分が作った架空の「設定」の通りに振舞う、というところにある。

それだけ聞けば、一体何が恐ろしいのかわからない人もいるだろう。

では、少し考えてみよう。

 

もし、学校(この場合は中学校としておく)に一人、中二病患者がいたとする。

そしてその患者は、自分で作った設定が頭にあるとしよう。

設定を頭で考えているだけならば、もちろん他人にはそんなことを考えているなんてわからない。

だが、その設定の通りに振舞っているならばどうだろうか。当然、他人にもその設定は(理解できるかどうかは別として)知られるだろう。そしてその設定がぶっ飛んでいればいるほど、人々の記憶に残る。

 

そう、一番怖いのは、「中二病が治ったあと、その振る舞いを見ていた人々にそういう目で見られてしまうことへの羞恥」なのである。

この中二病であった期間を専門用語で「黒歴史」といい、元患者は皆この「黒歴史」にものすごい羞恥を覚え、これを消そうとする。まあそう簡単に消えるものではないのだが。

 

 

 さて、長々と前置きしたがそろそろ本題に入ろう。

その本題というのは一人の少年、五河士道(いつかしどう)について、だ。

勘のいい方ならばお気づきだろうが、彼も元中二病患者である。

彼は他の患者と同じく黒歴史に羞恥を覚え、その全てを封印した人物だ。

しかしこの少年、普通の人間とは少し違う。

 

実は、とある特殊能力を持っているのだ。

その能力というのが

『精霊の力の封印』

 

ここで、精霊についてお話しよう。

精霊とは―――

本来であればこの世には存在しないものであり、空間震―――空間の地震(・・・・・)と称される大規模な災害のこと―――を起こす、人間にとっては災厄の権化のような存在である。

ちなみに精霊の存在は、一般人には秘匿されている。

そして精霊には、人知を超えた力―――ここでは霊力と呼称する―――を持っており、その力を封じることができるのが士道少年なのだ。

 

では前置きも次で終わりだ。長いと思う方が大半だろうがもう少しだけ聞いてくれ。

士道少年の物語はもう始まっている。

だが、これから始まる物語の主人公は彼ではない。

そしてその物語が始まるのが、ちょうど今なのだ。

 

では士道少年の物語についてあらすじを話させてもらう。

 

”東京都天宮市に住む高校2年生、五河士道は、四月十日の始業式の日に偶然精霊と出会う。

精霊の力によって意識を失った士道。

次に意識を取り戻したのは、妹である五河琴里(いつかことり)が艦長を務める空中艦《フラクシナス》の中だった。

実は琴里は<ラタトスク>という組織に所属していた。

<ラタトスク>は士道の能力を使って精霊の霊力を封印するために結成された組織で、精霊を武力で殲滅しようとするASTと対立していた。

そして士道は精霊の事情を聞き、<ラタトスク>に協力することを決意した。

 

それから数日、彼は霊力の封印の方法―――デートして精霊をデレさせるために訓練をし、彼の通う来禅高校にて精霊と二度目の遭遇をする。そこで彼は名前のなかった精霊に夜刀神十香(やとがみとおか)と名づけ、デートの約束をする。

翌日、十香とデートをし、もう少しで霊力を封印できるというところで、ASTの鳶一折紙(とびいちおりがみ)の誤射によって倒れる。

だが、彼はなぜか息を吹き返し、彼が死んだと思って激怒した十香とキスをして霊力を封印した。

それは良かった。だが彼はわからなかった。

あんなことが起きるなんて―――”

 

 

ここまでが士道少年の物語のあらすじである。

さて、長い前置きも終わり、ここからは()の物語が始まる。

彼は一体どんな物語を紡いでいくのだろうか。

 

 

 

 

 

 

  ◆◆◆

Side 士道

 

 

十香の力の封印に成功した俺は今、半裸の十香と抱き合っている。

待ってくれ、確かにそれだけ聞けば変態だとか犯罪者だとか思うかもしれないが、俺は無実だ。

力を封印した時に、十香の霊裝がボロボロになってしまったから、こうやって見えないように抱き合っているだけだ。

邪な心が完全にないとは言えないが。

 

だが、これで十香がASTに狙われることはなくなった。

成功して本当に良かった。

あとはこの状況をどうするかだが―――

 

「フッ。良かったじゃあないか、士道?」

 

誰かの声が聞こえた。

あれ?この声どっかで…

俺は声が聞こえた方を向き―――声の主を見て、絶句した。

 

そこにいたのは、少年だった。

漆黒の髪に左右で色の違う瞳、服装は髪の色と同じ漆黒の鎧をつけ、同じく漆黒のマントをなびかせている。

だが士道が絶句したのはそんなことではない。

その少年の顔だ。

 

その顔は、目の色などの多少の違いはあるが間違いなく、

 

―――五河士道そのものだったのだ。

 

「お…お前…」

 

「ふぅ、やっと気づいたのか。先刻からここにいたというのに。」

 

「ぬ、貴様、何者…ぬ?シドー?だがシドーはここに…」

 

十香も気づいたみたいだ。俺と同じように混乱している。

そんな俺たちにその少年は、

 

「ん?ああ、成程。我が何者かわからん、か。そうだな…我は、言うなればもう一人のお前、のような存在だ。」

 

理解できないことを言った。

 

 




作者も中二病です。
人前では流石に自重しますが。

え?それは中二病じゃない?
…そんなはずは(驚愕)

よろしければ感想、評価などお願いします。
批評とかドンドン送ってください。

……Mじゃないですよ?
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