負ける気せぇーへん、機械兵やし   作:長い犬

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救いは、救いはないのですか!?

ありません(断固とした意思)

公式が勝手に言ってるだけ

ということで下手くそながらも書きました。誰かマルフーシャ救済書いて!頼むよ!


第1話

いやー、転生ってほんまにあるんやね。

 

どうも、前世日本人今世カゾルミア人のバルスです。いや実際にあるとは思わないじゃん。確かに信号無視したトラックに轢かれたから、条件は満たしてるのかもしれないけど。

 

目覚ましたときビックリしたよね。だって気づいたら赤子になってんだよ?誰だって驚くやろこんなん。

 

ほんで最初は第2の人生や~みたいに浮かれてたよ?前世の知識まるごとあったからね。楽して生きよかな~って思ってたんよ。

 

けどテレビ見て心底たまげたわ。「我が国カゾルミアは隣国の軍相手に快勝しております。他にも~~」とかキャスターが言っていた。

 

 

ここ溶鉄のマルフーシャの世界かい!

 

おいおい死んだわ俺。せめて隣国の連合国に転生させてくれよ神様よぉ。

 

溶鉄のマルフーシャは前世で俺が好きだったゲームだから覚えている。舞台は絶賛追い込まれ中のカゾルミアと追い込み中の隣国(隣国全部が敵対してるから連合国になっている)との戦争だ。特にカゾルミアはパン屋で働いている娘すら徴兵するほどヤバい状況だ。隣国は機械兵が戦っとるから余計差がひどい。

 

ほんで一番アカンのが、このゲームハッピーエンドがないです。なんでや、STAP細胞はあんのに……!

 

さっき出した機械兵。実はこれ、最悪なことに人間が元になっております。おい隣国、捕虜にしたカゾルミアの兵士どこ行った?……勘のいい兵士は嫌いだよ、がマジで罷り通ってる。教えはどうなってんだ教えは。

 

実際ゲームの中でも大体のエンドがこの機械兵の"部品"になるエンドや。中には機械兵になった仲間が謝りながら主人公を連行するものも見れる。

 

最善を尽くしたトゥルーエンドですらほぼバッドエンドみたいなもんやし、マジで救いがない。

 

…ていうかこれ救国のスネジンカもあり得るんか。ヤバ、語彙がヤバいしかなくなるほどヤバい。

 

ヤメローシニタクナーイ、シニタクナーイ!!どうしよ、ホントに死にたくねぇな。まだやりたいこといっぱいあるんだよ。けど俺は年がくれば確実に兵士になるだろう。少女が当然のような顔して戦争してるゲームだ。男は全員徴兵されてるに決まっている。

 

今からでも隣国に亡命するか。……いや、無理やな。俺はまだ3歳や。こんな年で動けるわけない。そしたらまだ研究職になって徴兵を免れるほうが確率が高い。

 

けど大学に行く金もなさそうやな。だって俺7等級やし。義務教育終えたら即戦場やろ。しかももうすぐ俺は兄になるんや。より家庭は逼迫するやろう。

 

畜生め!嫌だが、戦場で生き残る努力をするしか方法がなさそうだ。人間同士の戦闘じゃないからまだ銃は撃てそうだが、生き残れるかどうかは別だ。

 

ああ、怖い。想像するだけでも震える。だが俺は必ず生き残ってやる。スネジンカの時代になったら、革命軍に寝返って戦争を終わらせる。それしか道がねえ。

 

そうして俺は齢三つにして決心した。こんなクソみたいな世の中を必ず生き延びてやると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダメみたいですね(諦念)。俺はどうやらここまでみたいだ。……まぁ、頑張ったほうではあると思うよ(慰め)。

 

血の滲むような努力を重ね、なんとかして軍学校をトップの成績で卒業し、カゾルミア陸軍に入隊。7等級だったのもあって冷遇され、南部やら東部やら比較的激しい地域に飛ばされたが、それでもなんとかやってきた。

 

しかし戦況はより過熱した。継戦ムードが非常に高まり、いよいよ止められなくなった。

 

そしてある程度実力を認められていた俺は、最も激しく殺りあっている北部に派遣された。……ここが俺の墓場だったんだ。

 

最初は順調だった。電熱線を使ったガウス武器XKaSC442。上級グレネードランチャーを使って敵を一掃していた。

 

しかし、隣国も電熱線を用いた兵器を出してきやがった。高出力のレーザーや終わりが見えないミサイル群。善戦したが、限界だった。

 

僅かに油断した隙に馬鹿みたいに銃弾が撃ち込まれた。幸いにも俺は当たりどころが良く生き延びていたが、仲間は全滅だった。

 

クソ、ここまでやって結局部品になるのか。足掻いて踠いた先の終着点はバッドエンドか。

 

息も絶え絶えに壁に寄りかかるように座っていると、機械音のしない足音が聞こえてきた。……お迎えが来たようだな。

 

「いや~スゴいね、君。こっちでも噂になってたよ。『激甚のバルス』っていう二つ名でね。君は良い部品になりそうだ。おい、連れていけ」

 

中型の機械兵に乗せられて、連行される。俺の第2の人生もここまでか……。妹、元気にやってるかなぁ……。ネガティブな性格だからなぁ……。リシチカ、お前の努力はきっと認められるから頑張れよ。

 

徐々に意識が薄れていく。次に目覚めたときはもう機械兵になっているだろう。悔しい、ただ悔しい。

 

ごめん、ライカ。あの時の約束果たせそうにねぇ。謝っても許されることじゃねえが。

 

そして俺は、瞼を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

で、俺が生まれたってワケ。完全自立ヒト型機械兵BRS。そうこのバルスがなぁ!

 

なんか全然意識残ってたわ。だから軽く反乱起こして隣国から脱出してきた。いやー、機械の体って便利やね。

 

無限に弾作れるし、疲れへんし、フィジカル鬼強え!最強の武器とは俺自身のことだった?今ならガンダム名乗ってもギリ許されそう。ダメ?そうですか。

 

けど地味に困っていることがある。俺の味方がいない!隣国はさっき裏切ってきたし、カゾルミアは俺のこと敵だと絶対判断するし。完全に第三勢力になってしまった。

 

……まぁ、うだうだ考えてもしゃあないか!再び『激甚のバルス』として活躍したるかぁ!カゾルミア、俺に感謝してくれてもええんやで。

 

 

そうしてこの日をきっかけに戦場では、謎の機械兵『バルス』が度々出現するようになった。カゾルミアでは見たことのない機械兵であるため、隣国の開発したものだと考えられているが、何故か隣国を攻撃する性質がある。

 

そのような都市伝説が、兵士たちの間で囁かれるようになった。

 

 




ライカとは軍学校の同級生。結構親交を深めてたらしいっすよ。
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