負ける気せぇーへん、機械兵やし 作:長い犬
お気に入りや感想嬉しいゾ。けどマルフーシャがスネジンカとパン屋開くSSを作ってくれたらもっと嬉しいゾ。
誰か作って♡
作れ(豹変)
どうもこんちわー!バルス爆撃機でーす。
今は適当に隣国の機械兵をボコボコにしています。隣国の新兵器であるこのグレランがつえーんだわ。ばらまいてるだけでマジで敵が溶けてる。俺が溶鉄だった…?
しかもロケランもおまけで付いてる。更にこのロケラン、何故かリキャストタイムがめっちゃ短い。三秒だぞ三秒!ロケランバーゲンセールが開催されている。
まぁそれは置いといて、今おる場所が何処かよくわかってへんねん。隣国から無理やり脱出してきたし。地図とか持ってへんし。
なんなら俺が死んでどれだけ経ったのかすらわからん。まぁいうて一か月くらいとは思うが。
つまり全く情報がないのだ。俗に言う無知ッ♡無知ッ♡ボディ状態である。んあー!エッチすぎます!
ほんならどっちかの軍基地に突っ込んで地図とかそういう情報を奪えばいいじゃない、と思っている皆さん。これが上手いこといかないんですわ。
まずカゾルミアのほうには行けない。誰が敵の機械兵をホイホイ連れ込むんですかねぇ?別に死ぬようなことはないけど、流石に自国民は殺したくない。
じゃあ隣国の基地にほれいくどー、したいところなのだが、あいつら基地とかねえんだよな。
オール人間のカゾルミアと違って隣国は九割九分機械兵だ。人間はほぼいない。だからあいつらそもそも基地が必要ないのだ。機械兵は寝ないし疲れないしお腹すかない。しかも自動で命令に従う。技術面での完全敗北!
うーん、時間はかかるけどカゾルミアにすり寄るしかないかなぁ。ずっとカゾルミアに味方しとけばワンチャン「お前ええやつやん。仲間なる?(圧力)」とスカウトされるかもしれない。
他にも方法があるかもしれないが、現状これが一番可能性高いやろと判断する。さて、行動指標を定めたのなら早速行動に移そう。
どうすればスカウトされるか……。そんなんひたすら隣国の機械兵をぶっ壊す以外ない!日和ってるやついる?いねぇーよな!?
というわけでまたグレランで焼畑農業してくるわ。いつかスカウトされる日を夢見て……。
◇
いよいよ今日から、初めての実戦が始まる。国内の憲兵だからあまり戦闘経験はないけれど、その間ずっとあいつとしていた訓練は欠かさなかった。お蔭で腕前は落ちるどころかむしろ上がったわ。
といっても私は門警備なんだけど。本来なら嬉しがるところだけど、今の私にとってはなんとももどかしい状況になったわ。
あいつが出てくるって噂なのは最前線。門よりずっと奥のほうに行かないとあいつには会えない。
門に来るのは最前線から抜け出してきた一部の機械兵だ。だからそんなに数は多くない。見たところ私一人だけでも十分そうね。
特に最近は『バルス』の活躍もあって撃ち漏らしがほとんどない。そういう完璧なところもあいつらしい。
けど良いことばかりじゃない。逆に自軍は徐々に数を減らしている。今はあいつがいるから何とか最前線を維持できているけど、それも時間の問題よ。
これは秘匿された情報だけど、あいつの属していた部隊は遊撃部隊じゃなくて、軍の上官直々の部隊だった。だから部隊を構成していた人物はトップオブトップしかいなかったの。それが全滅したから、最近勢いが弱まっている。
テレビやラジオでは絶対に放送されないが、あいつの部隊が全滅してから着々と押され始めている。人員不足の波が各地に襲いかかったのだ。だから私も北部に派遣されたのよ。
近い将来門近くが最前線となるだろうと想像できた。カゾルミアが劣勢なのは明らかだから。
だから、激戦になる前にまたあいつに会いたい。もうあいつは人間の体じゃなくなったけど、反乱を起こしているってことは、きっと心はあいつのままなのだと信じているから。
それまで私は死にたくない。……この言い方じゃいずれ死んでしまいそうね。じゃあこうしましょう。
絶対に生き延びてやるわ。固く銀のロケットを握りしめながら、自分自身に誓った。
――――――――――――――――――――――
ここに来てから一か月が過ぎた。ここでの任務は退屈ね。敵を倒した数より上官の机を磨いた数のほうが多い気がするわ。
そして私に部下がついた。マルフーシャという最近徴兵された少女だ。パン屋で働いていたらしく、武器の扱いも義務教育の範囲内の知識しか持っていなかった。
……こんな少女が徴兵されるなんていよいよね。決して口には出せないが、この国の末路はろくでもないのだろうと悟ってしまう。
ここは戦場。子守りができるほど甘い環境じゃない。だからマルフーシャ自身の力で生きていけるように、上官としていろいろと教えてあげよう。
善は急げともあるように、早速説明用のボードを作ってこなくっちゃ。えーと、下書き用の用紙は何処にあったかしら?ああ、あそこの資料室ね。
資料室についた私はてきぱき作業を進める。ここをこうして、わかりやすいように赤で囲って……。後は色があるほうがわかりやすいものね。インクを使ってこうやって。よし、完成ね!我ながらかなり良くできたわね。
完成したマニュアルボードを宿舎に持っていこうとしたその時。突如話しかけられた。
「ライカ監査官。何をしているのかね?」
「じょ、上官。部下に戦場でのいろはを教えるために、資料を運ぼうとしていたところです」
「ふむ、成る程。その行動は別に構わないが、この部屋に何故入室したのかね?」
「その、資料を作成するために……」
「はぁ、ライカ監査官」
上官は呆れを溜め息にして出す。
「何故君はそんなものにインクを使っているのだ。部下への説明など口伝てで十分だろうに。そういう行為が怠慢を生むのだ。君は一体何を学んできたのかね?まったく、最近の軍学校も腑抜けているな」
くっ……苛つく!インクを使うことに許可をとるべきだったのは私の失策だけど……。ここまで言われることなの!?何よ……見やすいかなっていう思いやりじゃない。どれだけ追い込まれてるのよ。インク代すらケチってる国がどうやって勝つのかしら……。
けどここはグッと堪えなきゃ……。上官に逆らえばどんな目に遭うかわかったもんじゃないわ。
「誠に……申し訳ございません」
「謝罪すればいいわけじゃないんだがね。まぁ君の父親に免じて許そうじゃないか。これからは気をつけたまえ」
「はっ」
そう言い捨てると上官は去っていった。……そもそも部下に空疎な説教する暇があるなら、あんたもマニュアルの一つぐらい作りなさいよ。いつも椅子の上でふんぞり返っているだけじゃない。
それに、軍学校のことを馬鹿にされたのが一番頭にきた。何が腑抜けている、よ。あいつも私も、一度も妥協したことはないわ。戦場で生き延びるために、毎日必死に必死に訓練をした。ボンボンのあんたと違ってずっと真っ当な努力を続けてきたのよ。それなのに、あんたみたいなやつがのうのうと生きていて、必死だったあいつが……。
視界がぼやける。知らぬうちに私は泣きそうになっていた。
こんなことで泣いてる場合じゃないのに。メソメソするのは嫌いなのよ。一度泣いてしまうと、立ち止まってしまいそうになるから。
……気を取り直してマルフーシャにこれを見せに行こう。大丈夫よ、死ぬこと以外は大したことはないのよ。
そうして私はマルフーシャに戦場で生き残るアドバイスを作ったボードを見せながら説明した。
「あの、監査官。泣いているんですか?」
「な、泣いてなんかないわよ!インクを使って上官に怒られたからって悲しくないんだから!」
(ああ、かなり叱責されたんだライカさん。上も上で大変なんだなぁ)
目を腫らしている色素の薄いブロンドヘアーの上官を見ながら、マルフーシャはぼんやりと思った。
主人公のゲーム風キャラ設定
名前 バルス
階級 7等級国民
学歴・職歴 294年 セルゲイ軍学校卒業
転生者系お気楽エース
父、母、妹の四人家族。本来は戦場に出たくないため研究職になろうとしたが、金銭面の理由から諦めた過去を持つ。そのため学業も優秀。
戦闘に関しては努力が実を結び、軍学校でも随一の能力を誇った。ここで出会ったライカとは親好を深め、周りからは付き合っていると噂されていた。
彼の口調は独特なものであり、何処の地方にも共通するものがないことから不思議がられている。
趣味 特訓 性格 努力家
好き 散歩/犬 身長 177cm
嫌い 戦争 役職 遊撃部隊