知り合いはさいつよ決闘代理人   作:秘境と聖杯ダンジョン

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腹ごなしで遊ぶゲームじゃない

今日はクロリンデさんとエリニュス山林地区の方に狩りに来ているよ。

今朝カフェでバッタリ会って、今日は仕事が休みで暇だと言っていたので誘ってみたら来てくれたよ。

複数人……というより、クロリンデさんが一緒だと狩りがとても楽なんだよね。獲物を見つけたら、銃や自身を使って獲物を追い立ててくれるんだ。僕はクロリンデさんから教えられる追い立て位置に先回りして、射抜いて仕留めるだけ。

クロリンデさんは上手だから、群れから一匹だけ追い立てたり、複数匹まとめてでも遂行できる。

僕はどちらかと言うと待つタイプの狩りをするから結構時間かかるんだよね。

クロリンデさんのおかげで、まだ昼時なのに今日の収穫は十分以上だ。いつもより多く狩ってしまったくらいかな。

丁度いいし、今日はこれで引き上げてお昼ご飯にしようか。

 

「クロリンデさん。お昼にしようかと思うんですけど、リクエストとかあります?」

「特に無いな。君の作るものならなんでも構わない」

「了解です」

 

うーん。どうしようかな。

そうだ。この前店長のルイさんから教えて貰ったマル秘レシピを作ってみよ。

ふむ、僕はあまり使わない部位の料理だね。へぇ、あばら骨の辺りの肉を骨ごと切り出すんだ。

 

ライターを使って火を起こして、と。

まずは直接火にかけて焼き目をつけて……焼きすぎないようにね。

その次は……なに?オーブンが必要?フッ、あまり閑雲先生をナメるなよ。フォンテーヌに来てから三度の改良を経たからくり調理神器はオーブン機能も搭載しているのだ。ちょっとねだったら僕でも使える用の小さめサイズのからくり調理神器を作ってくれたよ。

火力は抑えめで、熱でじっくり焼く感じね。設定して、ゴー。

 

「ん、いい感じかな」

 

後はコショウと、マルコット草から作ったスパイスを添えて、と。

完成、スペアリブのロースト。

 

「どうぞ、クロリンデさん。スペアリブのローストです」

「ああ、ありがとう。いただくよ」

「召し上がれ。僕もいただきます」

 

ん。美味い。

初めて作ったにしてはよくできたかな。

 

「ん、美味しい。とても私好みの味だ」

「いつもありがとうございます」

 

クロリンデさんはもっと手間のかかってない方が好きかと思ったけど、気に入ってもらえたなら良かったね。

 

「ご馳走様。美味しかったよ」

「お粗末様です。お皿はこっちのマジックポケットに」

「ああ」

 

マジックポケット、凄く便利なので重宝させてもらっている。リネさん達には感謝だね。

 

この後はフォンテーヌ邸に戻って獲物を換金して帰宅──

 

「腹ごなしの運動に、一つゲームをしないか?」

 

──のつもりだったけど、丁度片付けを終えたタイミングでクロリンデさんに声をかけられた。

 

「ゲーム、ですか?テトシアみたいな?」

「『決闘』ゲームというんだ」

「おお、クロリンデさんはそういうの嫌う方かと思ってました」

「ん?なぜだ?」

「だってそりゃあ……決闘代理人なんて職業ですし、知人と決闘なんてって」

「代理決闘とは違うよ。あくまでゲームの一環だし、これはファントムハンターの生存能力を鍛えるためのものでもある」

「へぇ、少し興味が湧いてきました。内容を聞いても?」

「ああ。やり方は簡単だよ。テトシアでも使う運命判定カードで決闘のルールと使用する武器を決める、それだけだ。今日は無いから、とてもフラットなものにするつもりだ」

「なるほど」

「決闘のルールは相手の得物を落とすか一撃を与えたら勝ち。元素力は無し。武器は互いに今持っている剣を使おう」

「弓は?」

「無しだ。君だって使うつもりはないだろう?」

「まあそうですけど。じゃあやってみますか」

 

お互いに十歩ずつ離れ、剣を構える。

ゲームとはいえ、クロリンデさんに剣を向けるのか……イマイチ気が乗らないなぁ。

 

「……実は、前から君とは手合わせしてみたいと思っていたんだ」

「僕はそうでもないですけどね。戦うの苦手ですし」

 

手合わせと聞くと嫌でもあの大マハマトラ様が思い浮かぶ。

超絶スパルタ指導……キツかったなぁ。あの人の冗談はウケたけど。

 

「私は楽しみだ。そうだ、負けた方は夜ご飯を奢るということで」

「後出しかつクロリンデさんが有利すぎる!」

 

クロリンデさんによる開始の合図とともに決闘ゲームが始まった。

もちろん僕が負けたのでクロリンデさんに夜ご飯を奢る事になったのだが、奢るより僕が作った方が安上がりなのでそれで手を打ってもらった。

 

決闘ゲームを終えてフォンテーヌ邸に戻った僕たちはお店で食材とお酒を買って帰宅したよ。

夜はクロリンデさんにご飯をご馳走して、軽く晩酌を楽しんでお開きにしたよ。




決闘ゲームで負けた人
「レンジャー長が言うには、僕はとんでもなく笑いの沸点が低いゲラらしいよ。自覚はないけど」

大マハマトラ
「あいつは俺の冗談を面白いとよく笑ってくれるやつだ」

レンジャー長
「なんでセノの冗談であそこまで笑えるんだ?」

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