知り合いはさいつよ決闘代理人   作:秘境と聖杯ダンジョン

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その後
一世一代のとはよく言うけれど


いい加減、僕とクロリンデさんの今のこの関係に終止符を打とうと思うんです。

ぐだぐだと知り合いやってるウチに色々あってクロリンデさんの弟子になったのは良いんだけど、まさか僕の家に住むなんて言い出すとは思わなかった。師匠がずっと近くに居るのは確かにメリットもある。閑雲先生の元に居た期間もあるしね。

 

それはそれとしてってやつです。クロリンデさん、家で二人きりの時は妙に距離が近いんですよ。

どれくらい近いかって?今はソファで小説読んでる僕の肩に頭預けて寝てるよ。

 

ここまでしてくれてるのに、僕が応えないのはダメでしょ。

やってやりますよ一世一代の告白ってやつを。

 

 

ぶっちゃけた話、告白って好き者同士の確認作業じゃないかなって思うんですよ。

モンドで野郎がバーバラさんにワンチャンス賭けて告白するところを見たことあるけど見事に玉砕してたぞ。

まずはお友達、知り合いくらいから始めるのがいいんじゃないかと僕は思うね。

 

こんなこと言っておいて断られたら僕首を括るかも。

 

 

何故こんな話を始めたのかと言うと、僕が今読んでいる稲妻の娯楽小説が発端である。

読み始めてから結構ハマっちゃって、色んな小説を買ったり借りたりしているんだけど、今読んでるのがスメールの教令院を元にした学園恋愛モノでね。

面白半分で買って読んでるんだけど、なかなか笑える。クラクサナリデビ様が学長やってるし、各派閥が学級制になってるし、追放されたらしい大賢者サマがセクハラ教頭になってるし。

本題はそこじゃなくて、今読んでるところが丁度告白イベントみたいな話でね。

それに影響されたの。いつまでもこのままで良いワケもないし、ちょうどいいかなって。

 

小説を読みながら作戦を練るとしよう。

 

クロリンデさんはきっと、ホテル・ドゥボールのレストランを予約したりするよりも狩りの収穫でご飯作ってあげた方が喜ぶと思うから────

 

 

 


 

 

実行当日。

色々と計画を立ててみたけど、結局いつも通りが一番ということになったよ。

一緒に狩りに行って、いつも以上に丁寧に作って、ご飯食べてる時にすることにした。

ロマンチックの欠片も無いが、これは娯楽小説や舞台で歌われるような物語なんかじゃないからね。

 

 

「はいどうぞ、クロリンデさん」

「ありがとう、いただくよ」

 

僕もクロリンデさんの隣に腰を下ろし、あとは言うだけ。

…………。

くっそ、緊張するなぁ。

でも、今更言い訳を連ねるつもりは無い。

クロリンデさんは僕にとって恩人だし、大切な人だから。

 

「好きです、クロリンデさん」

 

ああ、言っちゃった。言ってしまった。体の芯が熱くなり、四肢の熱が引いていくのを感じる。

 

「知っている。私も、あなたの事が好きだ」

「──ええ、知ってますよ」

 

身体の熱が顔に集中する。熱いなぁ。

横目でクロリンデさんを見てみれば、顔が少し紅くなっている。

クロリンデさんはそれを隠すように帽子を深く被り、僕の肩に頭を乗せてきた。

 

好き者同士の確認作業なんて言ったけど、その確認作業に一世一代の覚悟と想いが必要なんだよね。




告白した人
「めちゃくちゃ嬉しい」

告白してもらった決闘代理人
「今、顔を見ないでくれ……」
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