知り合いはさいつよ決闘代理人   作:秘境と聖杯ダンジョン

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フリンズさんめっちゃ好き
ライトキーパーは実質かぼたん


のんびりお散歩日和〜火防の巻〜

今日は夜明かしの墓に来ているよ。

近々フォンテーヌに帰れることになったから、お世話になった人たちへの挨拶回りをしてる。

墓地と言うだけあって、なんかもやもやした人影やらすすり泣く声とか、見えない方が良さそうなモノが多いね。

それらを無視して夜明かしの墓の中心部へ進む。ほぼ廃墟みたいな建物に着くと、そこには机の上に積まれた書類を眺めながらただ椅子に座っているフリンズさんが居る。

 

「フリンズさーん、こんにちはー」

「おや、貴方でしたか。ようこそ、僕のお墓へ。灯台以外には、墓と僕のコレクション……あとは山積みの報告書くらいしかありませんが、どうぞごゆっくりしていってください。何か飲みますか?」

「何かって酒しか無いでしょフリンズさんの選択肢には。僕はいま禁酒中なのでお断りします」

「そうですか。あなたとお酒を呑む時間はとても楽しかったので、少し残念ですね。いま水を用意しますので、座って待っててください」

 

用意してくれた椅子に座ると、程なくしてフリンズさんが水の入ったグラスコップを持ってきてくれた。

 

「お待たせしました。最近手に入れたオススメの水ですよ」

「……はは、どうも」

 

ふーん。フリンズさんオススメの水、ねぇ……。

ポケットから火起こし用のライターを取り出し、グラスに近づけて着火する。

……ライターから出た炎元素がグラスの水に燃え移ったね。

 

「なんで水に火が点くんだ」

「おそらく可燃性の水なんでしょう。あぁ、炎の中で沸騰する水……或いは、水の上で踊る炎。綺麗ですね」

「可燃性の水ってなんだよ!炎水、つまり酒じゃん!呑まないって言いましたよねぇ!?」

「すみません。これでお別れかと思うと、少し淋しく思ってしまい。すぐに普通の飲み物を用意しますね」

「そんな風に言われると断りにくい!1杯だけっすよ!」

「ありがとうございます、僕も同じものを用意しましたので、乾杯しましょう」

 

なんか乗せられたような気がする。

まぁいいや、別に酒に弱いワケじゃないし。呑み過ぎた後がどうしようもないだけだから呑みすぎなきゃ大丈夫よ多分。

 

「そういえば、なんで僕が帰ること知ってたんですか?」

「先日旅人さんから聞きました。ですので、記念にと思いこの炎水を」

「旅人さんもようやく僕を解放する気になってくれて良かった良かった」

「アイノさんとイネファさんの所へは?」

「もう行ってきましたよ」

 

カチャカチャ・クルムカケ工房の二人に挨拶しに行った時の事……。

 

『あ、もう帰るの?また会おうね!』

『またお会いしましょう』

 

みたいな感じでパパっと終わっちゃった。しばらく一緒に旅してたのに軽くない?

 

 

「永遠の別れという訳では無いのですから、そんなものなんでしょう」

「ですかねぇ」

 

って言うワリにはフリンズさん、最後だから一緒に呑もうなんて言ってるけど。まぁライトキーパーだし、いつの間にかお墓の下なんてことも有り得るからかな。

 

いや、フリンズさんに限っては無いな。

やたら強いもんこの人。小技感覚でとんでもない威力の技を使うし。それでまだ底が見えないんだから怖いよね。

 

「お褒めに預かり光栄です」

「あ、声に出てました?」

 

いけないいけない、強い酒だから酔いが早く回っちゃったかな。気を付けねば。

 

「僕も一度、貴方と手合わせしてみたいと思った事がありました」

「僕と?ていうか、あった?」

「ええ、手合わせでは意味が無いと思ったので」

「……というと?」

()()()()では本気になれないのではありませんか?」

「あぁ、まぁね。僕はホラ、戦士とかじゃなくて狩人だからさ。正面切って戦うよりも、ね」

 

クロリンデさんとの修行で剣の腕も磨いているけど、弓の方が得意なのは変わりない。魔物狩りだって大抵弓使うし。

 

「それだけが理由では無いと思いますが……まぁ貴方がそう言うならそうなのでしょう。おや、グラスが空になってますね。おかわりはいりますか?」

「炎水はご遠慮します。お茶はありますか?」

「ええ、お茶ですね。いま作りますから、少し待っててください。フォンテーヌの物も買ってみたんですよ」

 

そう言ったフリンズさんは、炎水を僕のグラスに入れ、そこにフォンテーヌの酒を継ぎ足した。

透明な炎水と、茶色の酒が混ざりあって、紅茶のような色のカクテルができあがった。

 

「どうぞ、紅茶です」

「これは僕の知ってる紅茶じゃない!」

「なにを言うんです。紅茶の色がついてますから、紅茶ですよ。それに見てください、これにも火が点きます」

「色でしか判別できないのか!?紅茶に火は点かないでしょうが!」

「やはり可燃性なんでしょう。火も点いて身体が温まり、お得ですね」

 

酔ってるのか、この人?

いや、この人がたった1杯の炎水で酔うワケない。ってコトは僕をからかってるな。

 

「全く……これが最後ですからね」

「おや、先程いっぱい呑むと言っていたではありませんか」

「1杯!1回だけってコト!言葉って難しいな!」

「フフ……失礼、冗談です」

「勘弁してくださいよもう……」

「一部の同僚を除けば、ここまで僕と親しくしてくれる人は珍しいので、つい」

「これが本当に最後ですからね」

 

フリンズさん特製の『紅茶』を一口呑む。炎水がほとんどなだけあってなかなかに辛い。

そうして、酒を片手に僕とフリンズさんの話は弾んでいき、夜は更けていった。

 

 

 

 

 

 

「隣からワルツが聞こえて思わず踊る!」

「私はリュートを引き、君たちは微笑む」

「みんなで楽しくダンス!ハイッ!ハイッ!」

「みんなで集まって、ダンス、ダンス!」

「みんなで集まって、ダンス、ダンス!」

 

なんか流れで、声の大きい亡霊とフリンズさんと一緒に歌いながら踊る事になったけど、楽しいから良いか。




断酒失敗n回目「記憶飛んでないからセーフです」

妖精さん「お墓の中でまた会いましょう」



フリンズさんの好物が炎水なのどちゃクソ笑って思いついた話です。

フォンテーヌのネタ集めの為に端から端まで駆け回ってます。
目指せ探索度オール100% 現在93%、往日の海100%
やっぱフォンテーヌ楽しいんだ。
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