食蜂操祈のお兄様   作:とんこつスープ

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今回は科学側の日常編を書いてみました。結絆と操祈と帆風の絡みを書いています。


科学と魔術の日常編
兄妹達のお茶会


 インデックスの騒動が終息し、束の間の平穏が訪れたある日の午後。

 

結絆は、操祈やその派閥メンバー達に招かれ、とある高級ホテルのラウンジでティータイムを楽しんでいた。

 

優雅な雰囲気が漂うラウンジの一角では、上品なティーセットが並べられ、香り高い紅茶の湯気が立ち上っている。

 

テーブルには美しく盛り付けられたスコーンやケーキが並んでいた。

 

ソファに腰掛けた操祈が、満足げに微笑んだ。

 

「お兄様、久しぶりにゆっくりお話できるわねぇ♪」

 

「んー、まあねえ。最近はバタバタしてたから、たまにはこういう時間もいいよねえ。」

 

「そぉねぇ、やっぱり紅茶は、こういう静かな時間に限るわよねぇ。」

 

操祈が優雅にティーカップを傾けながら微笑む。

 

周囲には彼女の派閥のメンバー達が、それぞれ楽しげに談笑していた。

 

「お兄様、ちゃんと紅茶の味を楽しんでるぅ?」

 

操祈が悪戯っぽく問いかける。

 

「もちろんさ。最近は忙しかったからねえ、楽しませてもらっているよお。」

 

結絆は紅茶を一口飲み、甘さ控えめのスコーンを口に運ぶ。

 

操祈の派閥の一員達は、普段は彼を「女王のお兄様」として一目置いているものの、こうした場では比較的リラックスした雰囲気だった。

 

結絆や操祈は気付いていないが、結絆に会うのを目当てに操祈の派閥に入った者もそれなりにいたりする。

 

そして、派閥メンバーの少女達は、楽しげに談笑しながらも、結絆に興味津々な視線を向けていた。

 

「結絆様って、やっぱり素敵ですわね~♪」

 

「そりゃそうよ、女王のお兄様なんだから、当然よ!」

 

そんな中、操祈が急にニヤリと笑いながら話題を変えた。

 

「そういえば、お兄様って最近、帆風といっそう仲が良くなったんじゃなぁい?」

 

突然の問いに、結絆は紅茶を飲む手を止めて少し眉を上げる。

 

「どういう意味だい?」

 

操祈がすかさず微笑を浮かべ、扇子を手に持ちながらからかうように続ける。

 

「だってぇ、お兄様って普段はあんまり他人と深く関わらないのに、帆風とは一緒にクレープ食べたり、プレゼント渡したりしてたでしょぉ?」

 

「うぐっ......そ、それはただの偶然だよお。」

 

「へぇ~? 偶然ねぇ。じゃあ、帆風が最近とっても機嫌が良さそうなのも、ぜーんぜん関係ないってことぉ?」

 

派閥のメンバーたちも興味津々な様子で会話を聞いている。

 

彼女達の視線が結絆に突き刺さる。

 

「......まあ、確かに帆風とは気が合うとは思うねえ。」

 

結絆は曖昧に答えつつも、内心では操祈の探りの鋭さに感心していた。

 

結絆が視線を逸らすと、操祈はさらに楽しそうに笑う。

 

「ふぅん? じゃあ、気になる存在ってことぉ?」

 

「まだ、そこまでは言ってないよお。」

 

結絆は苦笑しながらカップを置いた。

 

「まあ、あいつは......いい奴だよ。まっすぐで、嘘がなくてねえ。」

 

操祈は満足げに微笑みながらも、その視線には兄への関心と、親友に兄を取られるかもしれないという、少しの心配が混ざっていた。

 

結絆がそう呟くとと、派閥の少女たちが「きゃー♪」と盛り上がる。

 

操祈はさらに追い打ちをかけるように、頬杖をつきながら優雅に言葉を続けた。

 

「まあ、お兄様がどんな関係を築こうと、私は応援するわぁ。ただし......帆風のことを悲しませるようなことがあったら、お兄様が相手でも容赦しないけれどねぇ?帆風のことは任せたわよぅ。」

 

「まったく、相変わらず過保護だねえ。」

 

「当然じゃない♪ 私の大切な親友なんだからぁ。」

 

「そうか......それほど、帆風を大切に思ってくれているんだねえ。ありがとう、操祈。」

 

結絆は微笑みながら、再び紅茶を口にした。

 

そんなやり取りを交わしながら、華やかで賑やかなティータイムは続いていった。

 

久しぶりに穏やかな時間が流れる中で、結絆は改めて、自分の居場所を感じていたのだった——。

 

こうして、穏やかなひとときは過ぎていった。

 

 

 

帆風視点

 

インデックスの記憶復元という一大事が終わり、学園都市にはようやく穏やかな時間が戻っていた。

 

結絆は久々に落ち着いた日常を楽しむべく、操祈の派閥メンバーとともにティータイムを楽しんでいた。

 

その中に帆風潤子の姿もあった。

 

「いやー、やっぱり紅茶は落ち着くねえ。」

 

結絆は優雅にカップを傾けながら、ソファにもたれかかる。操祈はそんな兄の姿を見て、くすりと笑った。

 

「お兄様も、たまにはこういう時間を楽しまないとねぇ。」

 

「ふふ、こうしてみんなでお茶を楽しめるのも、結絆様がいつも頑張ってくださっているおかげです。」

 

派閥の一人がそう言うと、他のメンバーも同意するように頷く。そんな穏やかな空気の中、帆風潤子は少し緊張した面持ちでカップを手に取っていた。

 

(こうして、結絆さんとご一緒できるのは......とても嬉しいことです。)

 

帆風は紅茶の香りを楽しみながら、結絆の横顔をそっと見つめる。

 

彼の気さくな笑顔や、少し気怠げな雰囲気。

 

いつもの調子で話している彼を見ているだけで、自然と心が温かくなった。

 

「それにしても、お兄様。」

 

ふいに操祈が視線を向け、少し意地悪そうな笑みを浮かべる。

 

「最近、帆風とよく一緒にいるみたいだけど......もしかしてぇ?」

 

「え?」

 

突然の話題に、帆風はカップを持つ手をぴたりと止める。結絆も一瞬驚いたように目を瞬かせたが、すぐに笑って肩をすくめた。

 

「まあ、帆風とは気が合うし、頼りにしてるからねえ。」

 

「そ、そんな......!」

 

帆風は一気に顔を赤くし、あたふたと視線を彷徨わせる。

 

操祈はそんな彼女の様子を見て、ますます面白がっている様子だった。

 

「ふぅん? 頼りにしてるだけかしらぁ?」

 

「いやいや、深い意味はないよお?」

 

「ふふっ、どうかしらねぇ?」

 

そんなやり取りを楽しみながら、結絆は紅茶を一口飲む。

 

帆風はドキドキしながらも、そっと結絆の顔を覗き込んだ。

 

それに気付いた結絆が微笑む。

 

(私にとって、結絆さんは特別な方......。これからも、ずっとお側にいたい......。)

 

心の中でそう誓いながら、そっと紅茶を口にする帆風の表情は、どこか幸せそうだった。




結絆達のお茶会のシーンを見ていると、束の間の平和を実感できますね。

結絆は、操祈の派閥のメンバーからの信頼がとても厚いです。

次回も科学側の話です。
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