食蜂操祈のお兄様   作:とんこつスープ

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今回から結絆が原作に絡んでいきます。超電磁砲1巻からスタートです。設定は原作とアニメをごちゃ混ぜにしています。


科学と魔術の交差編
出会いと銀行強盗


 学園都市第七学区——この都市の中では比較的穏やかな区域であり、多くの学生たちが日常を過ごしているエリアである。

 

しかし治安はそんなに良くない()

 

 

 

 ある日、食蜂結絆(しょくほう ゆはん)は、第七学区にある銀行に来ていた。

 

彼に目的は特になく、ただの気まぐれだ。

 

学園都市では電子マネーが主流だが、一部現金取引も残っており、たまにはこういう場所を訪れるのも悪くない。

 

そんなことを考えていると——

 

突然、銀行の自動ドアが大きな音を立てて閉まり、店内の客たちがざわついた。

 

「......おやあ、これはこれは」

 

結絆は思わず呟く。

 

入り口には数人の男たちが立っていた。

 

黒いマスクをつけ、手には拳銃のようなものを持っている。

 

「全員、動くなぁ!動いたらただじゃ済まねえぞ!!」

 

男の一人が叫ぶと、客たちは悲鳴を上げ、地面に伏せる。

 

「へえ、学園都市で銀行強盗とはねえ。随分と肝が据わってるじゃないかあ」

 

結絆は呆れたように言いながら、軽く肩をすくめた。

 

正直、こんな場所で強盗を働くなんて自殺行為に等しい。

 

この都市の治安維持機構がどれだけ強力か、わかっていないのだろうか?

 

そして、結絆のそんな思考を裏付けるかのように。

 

「きゃっ!? 何よこれっ!」

 

突然、雷鳴のような音が響いたかと思うと、銀行の天井付近にスパークする電撃が走った。

 

「ちょっと! 何してるのよ、黒子!」

 

「何を仰いますの、お姉様? ここは迅速に制圧すべきではなくて?」

 

声のした方を見ると、そこには二人の少女が立っていた。

 

一人はショートヘアで活発そうな少女だ、制服に付いている常盤台中学のエンブレムがよく似合っている。

 

 ——学園都市の超能力者(レベル5)、『超電磁砲(レールガン)』御坂美琴。

 

もう一人は茶色い長髪をツインテールにした、品のある雰囲気を纏った少女。

 

 ——風紀委員(ジャッジメント)の一員にして、空間移動(テレポート)能力を持つ白井黒子。

 

......なるほど、これは面白いことになってきたねえ。

 

「ふぅん、君たちが学園都市で噂の常盤台のコンビってわけか」

 

結絆がそう言うと、美琴が怪訝な表情でこちらを見た。

 

「あんた、誰なのよ?」

 

「食蜂結絆。まあ、ちょっとした能力者だよお」

 

そう名乗った瞬間、美琴の顔が強張る。

 

「食蜂......って、あの食蜂操祈の?」

 

「妹じゃなくて兄のほうだけどねえ」

 

「へぇ、あいつに兄がいたなんて聞いたことないけど......」

 

「俺の能力は地味だからねえ。でも、こういう場面では役に立つよお」

 

結絆はニヤリと笑い、強盗たちに視線を向けた。

 

「お、おい、やべぇぞ......! あの女、レールガンの......!」

 

「ちっ、くそっ、やるしかねぇ!」

 

強盗の一人が拳銃を構え、美琴に向ける。

 

「おやめくださいな!」

 

黒子が瞬間移動し、男の腕に蹴りを入れる。

 

持っていた銃が宙に舞い、そのまま床に落ちるが、他の男が黒子を攻撃しようとしている——

 

しかし、結絆はすでに動いていた。

 

能力を発動。『自己制御(セルフマスター)』。

 

筋力を瞬時に調整し、反応速度を極限まで高める。

 

脳の処理速度を加速させ、状況を完全に把握した。

 

そして、強盗が次の動作に移る前に、結絆は男の肩を掴み、一瞬で関節を極めた。

 

「ぐあっ!?」

 

「無駄だよお。俺の動体視力は今、常人の5倍以上になってるからねえ。君の動きはスローモーションのように見えるんだよお」

 

結絆は男の腕を捻り上げ、あっさりと床に組み伏せる。

 

「は、速い......!?」

 

美琴が驚いた声を漏らした。

 

だが、まだ終わりではない。

 

強盗のリーダーらしき男が、懐から何かを取り出した。——スタンガンだ。

 

「おらァァッ!」

 

そして、結絆に向けて突進してくる。

 

「遅いよお」

 

結絆は呼吸を整え、痛覚を完全に遮断。

 

相手の動きに合わせ、最適なカウンターを瞬時に計算する。

 

そして、相手が間合いに入った瞬間。

 

結絆の拳が男の腹部に突き刺さる。

 

「がっ......!?」

 

男の意識が一瞬で飛び、膝から崩れ落ちる。

 

「食蜂さん、なかなかやりますわね」

 

黒子が感心したように言う。

 

「まぁねえ。でも、あとは君たちに任せるよお」

 

「ふん、なかなかやるじゃない。でも、これは風紀委員の仕事なんだからね!」

 

美琴が不満げに言うが、その目には興味が宿っていた。

 

そして、その場に駆けつける二人の少女。

 

「はぁ......はぁ......遅れてすみません!」

 

「銀行強盗をこんなにあっさり!? すごい......!」

 

白井黒子の風紀委員としての後輩である、初春飾利。

 

そして、彼女の親友である佐天涙子。

 

こうして結絆は、彼女たちと出会ったのだった。




結絆の戦闘シーンを書いてみました。

黒子と結絆が強盗を制圧してしまったせいで美琴は自分の出番がなくなってしまい少し機嫌が悪いです。

黒子と美琴がこれまで結絆の事を知らなかったのは結絆や操祈の能力の高さ故です。(結絆はそもそも学舎の園にいていい人間ではないため)
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