夏の日差しが燦々と降り注ぐ中のこと、
上条当麻は、学園都市内の大型レジャープールで、少しぎこちなさそうに立っていた。
「いやー、まさか操祈がプールに行きたいなんて言うとはな......」
彼の前にいるのは、薄いピンク色のビキニに身を包んだ食蜂操祈。
普段は常盤台の制服姿で優雅に振る舞う彼女も、今日ばかりはリラックスした雰囲気を纏っていた。
「だってぇ、たまにはこういうのもいいじゃなぁい?」
食蜂は微笑みながら髪をかき上げる。
そんな彼女の姿に、当麻は思わず目を奪われる。
「それにぃ、せっかくの夏休みなんだから、普通の学生っぽいこともしないとねぇ?」
「まあ、確かにそうだよな。今日は楽しむぞ!」
そんなやり取りをしながら、二人はプールへと足を踏み入れた。
「私、こういうゆったりしたの好きなのよねぇ。優雅力が上がっていくのを感じるわぁ。」
流れるプールに浮かびながら、食蜂はのんびりとした表情で当麻を見つめる。
「お、おう......まあ、ゆっくりするのも悪くないな。」
どこがとは言わないが、二つの大きなものが水面にぷかぷか浮かんでいるので、当麻は視線を逸らした。
その後、当麻と操祈は、流れるプールに身を任せながら談笑した。
しかし、その直後、周囲の子どもたちが水を跳ねさせながら泳ぎ回り、派手な水しぶきが食蜂の顔にかかった。
「ちょっとぉ!? もう、せっかくの優雅な時間なのにぃ!」
「ははは、まあまあ、そう怒るなって。」
当麻が苦笑しながら声をかけるが、操祈は頬を膨らませた。
「ねぇねぇ当麻~、あれ乗りましょぉ?」
次に操祈が指差したのは、巨大なウォータースライダー。
高い位置から一気に滑り降りるスリル満点のアトラクションだった。
「え、マジかよ......あれ、結構怖そうじゃないか?」
「何よぉ、もしかして、当麻はあれが怖いのかしらぁ?」
「いやいやいや、そんなわけあるか! よし、行くぞ!」
強がる当麻を見て、操祈はクスクスと笑う。
そして、二人はウォータースライダーへと向かった。
いざ順番が来ると、操祈は「じゃあ、私と一緒に滑りましょぉ?」と言いながら、当麻の腕にしがみついた。
「ちょっ!? お、おい!」
操祈は自らの豊満な胸を当麻に押し付けた。
当麻の理性がガリガリと削られる。
「あらぁ、当麻ったらぁ、照れちゃってるんじゃなぁい?」
そんなやり取りの中、二人は滑り降りていった。
プールでのひとときを楽しんでいた上条当麻と食蜂操祈。
流れるプールを堪能し、ウォータースライダーで軽くはしゃいだ後、二人は休憩がてらプールサイドのデッキチェアに腰を下ろした。
「いやぁ、夏って感じがするわねぇ♪」
操祈は濡れた髪をかき上げながら、隣に座る当麻に微笑みかけた。
彼女の水着姿が太陽の光を浴びて輝き、その魅力をさらに引き立たせていた。
「そうだな、こんな暑い日は今日みたいにプールで遊ぶのが最高だよな!」
「......ねぇ、当麻ぁ?」
「ん? どうした?」
「今日みたいな日、たまには悪くないでしょぉ?」
操祈はストローをくわえながら、じっと当麻を見つめていた。
ちなみに、このストローはカップル用であり、二人で一つの飲み物を共有して飲むことができる。
傍から見れば、二人はアツアツのカップルである。
「まあ、たまにはこういうのも悪くないな。学園都市は妙に騒がしいことが多いし、こうやってのんびりできるのは貴重かもな。」
当麻が伸びをしながら答えると、操祈はくすっと笑った。
「もしかして、私と二人で過ごせるのが嬉しいんじゃなぁい?」
操祈は上目遣いで当麻を覗き込む。
「......そ、そんなこと......あります......」
慌てて視線を逸らす当麻に、操祈はさらに悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「ふふっ、素直じゃないんだからぁ♪ でも、今日は私も楽しいわぁ。こういう時間、大事にしたいものねぇ。」
操祈の言葉に、当麻は一瞬、驚いたような顔をした。
しかし、すぐに照れ隠しのように頭をかきながら笑う。
彼女の言葉にはどこか優しさが滲んでいて、当麻も少し照れながら「ああ、大切にしていきたいな」と返した。
その様子を見て、操祈は満足げに微笑んだ。
こうして、二人の夏の日のプールデートは、穏やかに過ぎていく——。
「それじゃ、次はどこ行く? せっかくプールに来たんだし、もう一回スライダーとかも試してみるか?」
「いいわねぇ、それ♪ でもぉ、その前にぃ......せっかくだから、当麻がどれだけ泳げるのか、ちょっと見せてもらおうかしらぁ?」
「え、泳ぐのか!? 俺、そこまで速くないぞ?」
「大丈夫よぉ、私もそんなに得意じゃないしぃ♪ だけどぉ、競争となれば、負けるわけにはいかないわねぇ。」
操祈が挑発的に微笑むと、当麻も負けずに「よし、やってやるか!」と応じる。
そして二人は競争することになり、25メートルプールの端から端までのレースが始まった。
結果は......
「はぁ、はぁ......うぉぉ、ギリギリ負けた......!」
「ふふっ、やっぱりぃ、私の方が速かったみたいねぇ♪」
「くそー、まさか操祈がこんなに速いとは思わなかった......」
一年前は操祈はカナヅチではあったが、今年は彼女はしっかり泳げるようになったようだ。
「でもぉ、いい勝負だったわよぉ? 当麻も結構頑張ってたしぃ♪(お兄様に泳ぎ方を教えてもらってなかったら危なかったわねぇ)」
つまり、結絆や操祈が所属していた研究機関の遺物を利用したカードを、操祈は使用していたのである。
勝ち誇ったように微笑む操祈に、当麻は苦笑いを浮かべた。
こうして、二人のプールデートはさらに楽しいものになっていった。
当麻と操祈のデートを書いてみました。
この小説では、上条さんは操祈とくっついているので、当麻のフラグ体質はなくなっています。
二人の出会いについては、今後過去編を書くときについでに書こうと思います。
操祈は、結絆の協力のもとで、インディアンポーカーを使って泳ぎ方を覚えました。
次回からは、帆風潤子に関するオリジナルストーリーを、何話か書こうと思います。