食蜂操祈のお兄様   作:とんこつスープ

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今回からは、夏休み終盤編です。

まずは、結絆と操祈と帆風が三人でお茶会をする話です。


夏休み終盤編
優雅な午後のお茶会


 学園都市のとある高級カフェ。

 

大きな窓からは柔らかな日差しが差し込み、テーブルの上には美しく並べられた紅茶とケーキが彩りを添えていた。

 

「うふふっ、やっぱり紅茶にはケーキが欠かせないわねぇ」

 

食蜂操祈が上品にティーカップを持ち上げながら、微笑む。

 

その隣では、帆風潤子がケーキの皿を前にして、どこか嬉しそうにしていた。

 

「こんな風に三人でゆっくりお茶を楽しむのも、いいですね!」

 

「そうだねえ、忙しい日が続いてたから、今日はゆったりしようかあ」

 

結絆は紅茶を一口飲みながら、目の前に並べられたケーキの数々に視線を移す。

 

ショートケーキ、チョコレートケーキ、ミルフィーユ、モンブラン......どれも見た目からして美味しそうだ。

 

「結絆さん、どれにしますか?」

 

帆風が楽しそうに問いかけると、結絆は少し考えてから、苺が乗ったショートケーキを選んだ。

 

「これにしようかなあ」

 

「いいですね!やっぱり定番のショートケーキですね!」

 

帆風は嬉しそうに笑い、結絆の皿にショートケーキを乗せた。

 

「操祈はどれにするのかい?」

 

「んー......じゃあ、モンブランにしようかしらぁ」

 

操祈がモンブランを手に取ると、ふわりとした栗の香りが漂った。

 

「......やっぱりスイーツは最高ねぇ」

 

そう言いながら、操祈はフォークを手に取り、一口食べる。

 

「んぅ~、おいし~い!」

 

その幸せそうな表情に、結絆と帆風も思わず笑顔になる。

 

「じゃあ、俺も食べようかなあ」

 

結絆もショートケーキにフォークを入れ、一口食べる。

 

ふんわりとしたスポンジと甘い生クリーム、そして苺の酸味が絶妙に絡み合い、口の中に幸せな味が広がる。

 

「うん、美味しいねえ」

 

「ですね!」

 

帆風もチョコレートケーキを味わいながら、満面の笑みを浮かべる。

 

「それにしても、こういう優雅な時間がもっと増えるといいのにねぇ」

 

操祈が紅茶を飲みながら呟くと、結絆は少しだけ肩をすくめた。

 

「まったくその通りだねえ......ま、できる限りこういう時間は作るようにしようかあ」

 

「賛成です!」

 

帆風が元気よく頷き、操祈も楽しそうに微笑んだ。

 

戦いのない、穏やかなひととき。

 

この幸せな時間が、なるべく続くことを願って。

 

 

 

 結絆、操祈、帆風の三人は、紅茶とケーキを楽しみながら穏やかな時間を過ごしていた。

 

「このモンブランは栗の風味がしっかりしてるわぁ♪」

 

操祈がモンブランを味わいながら、幸せそうに目を細める。

 

帆風もチョコレートケーキを口に運びながら、満足そうに微笑んでいた。

 

「結絆さんの選んだショートケーキも美味しそうですね」

 

「うん、美味しいよお」

 

結絆は、フォークを手に取りケーキを食べやすい大きさに分けた後に刺した。

 

そして、帆風の前に持っていった。

 

それを帆風はパクっと食べる。

 

帆風が幸せそうな顔を浮かべる。

 

傍から見れば、仲良しカップルである。

 

「......そういえば、お兄様ぁ」

 

操祈が意味深な笑みを浮かべながら、結絆に向かって視線を向ける。

 

「......ん? なんだい?」

 

結絆が紅茶を飲みながら返事をすると、操祈はスプーンをくるくると回しながら、軽い調子で言った。

 

「お兄様ってぇ、こないだ水着のモデルやってたでしょぉ?」

 

「――ッ!!!」

 

結絆の手が一瞬止まる。

 

バレたらいじられるから、操祈には黙っておこうと結絆と帆風は約束していたが、どこからか情報が漏れたらしい。

 

横にいた帆風も一瞬固まり、顔が赤く染まり始めた。

 

「そ、そういえば、そんなことも......」

 

帆風は視線を泳がせながら小さく呟く。

 

「いやあ、まさかお兄様が水着モデルをするなんてぇ......信じられないわぁ」

 

操祈はくすくすと笑いながら、結絆の表情をじっくり観察する。

 

「んー? しかもぉ、一緒にいたのは潤子ちゃんだったみたいよねぇ?」

 

「う......///」

 

帆風は恥ずかしそうに俯いてしまった。

 

「別におかしくはないだろう? 頼まれたからやっただけだからねえ」

 

結絆は努めて冷静を装おうとしたが、操祈のニヤニヤした表情に、若干押され気味だった。

 

「いやいやいやぁ、お兄様が水着姿でポーズ決めてたって考えたら、なんかシュールじゃなぁい?」

 

「ほっといてくれえ......」

 

結絆はため息をつきながら紅茶を一口飲む。

 

「それに、あれは撮影というより、ほとんど皆と遊んでただけだったからねえ」

 

「ふぅん? じゃあ、その時の写真、今度見せてもらおうかしらぁ?」

 

「ないよお!?」

 

「お兄様?動揺しているのが丸分かりよお!」

 

「ふふっ、撮影の時はちょっと恥ずかしかったですけど......でも、楽しかったですね」

 

帆風が頬を染めながらも微笑むと、操祈はますます興味を持ったように身を乗り出した。

 

「へぇ~? どんな水着着てたのかしらぁ?」

 

「それは――」

 

「言わないよお!」

 

結絆は即座に帆風の言葉を遮った。

 

「あらぁ? いいじゃなぁい、ちょっとくらい教えてくれてもぉ」

 

「お前には絶対言わないよお」

 

これ以上この話題を続けても、いいことはなさそうだ。

 

「むぅ~」

 

操祈は頬を膨らませながらも、楽しそうに笑っていた。

 

こうして、甘いスイーツと鋭いツッコミに彩られた穏やかな午後は、笑いと恥じらいの中で過ぎていったのだった。




平和なお茶会もいいですよね。

僕はケーキの中だと、チーズケーキが好きです。

先の展開についてですが、結絆と帆風は後々くっつけるとして、他のヒロインをどうするかは考え中です。
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