宇宙に行きたいアホと生塩ノア   作:かゆ、うま2世

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星空アポロと生塩ノア

 

 

ドタドタと、脇目も振らずに全力で校舎内を駆ける。廊下は走らない、なんてルールだかマナーだかよくわからないものがあったような気もするけど、今この瞬間に至ってはそんなものはどうでもいい

この成果を、この偉業を、一番に伝えるのはやはり、我が研究助手以外にはありえないのだから!

 

 

「ノアーっ!」

 

 

バン!と壊れかねない程の勢いでドアを開く。同時に叫ぶように口にした名前───に反応するのは、一人の少女

 

 

「………廊下は走らない、ドアを強く開けない、以前も伝えた筈ですよ、アポロ君?」

「ごめんね!でも急いでたんだ!早くノアに会いたくてさ!」

 

 

生塩ノア───ミレニアムサイエンススクール二年生、セミナーの書記、俺の幼馴染にして研究助手

 

 

「はぁ…………それで、何の用で来たんですか?」

「よく聞いてくれた!……じゃじゃん!」

 

 

胸に抱えていたタブレットを取り出し、ノアへと突き出す。温和な表情と慣れた手つきを崩さないまま、ノアはタブレットを受け取った

 

 

「黒……………いえ、これは星……宇宙にカメラ、ですか」

 

 

液晶が映し出しているのは、どこまでも続くような暗闇───そして、その中に輝くほんの僅かな光

 

 

「そう────アポロ計画はついに!大きな進展を迎えたんだよ!」

 

 

アポロ計画───この俺、星空アポロと助手の生塩ノアによる、人類を空の向こう───宇宙へと辿り着かせようという、歴史を変える一大プロジェクトだ

きっかけは無い。ただ子供の頃からずっと、空の向こうへと行きたかった。星をただ眺めるだけじゃなく、この手で触れ、この足で歩き、この眼で見てみたい。その夢は、大人に近づくにつれてより強く、そして具体性を帯びていき───

 

 

「喜びたまえ研究助手!アポロ6号にして、ついに宇宙空間への到達を果たしたぞ!」

「……………」

 

 

ノアは顔を輝かせ───ることはなく、ただ淡々と、俺が持ってきたタブレットに食い入るように視線を向けている。そもまましばらくすると、ふと顔を上げてこっちを見て……そのままゆっくりと溜め息を吐いた

 

 

「……まあとりあえず、おめでとうございます。見せていただいたのでお返ししますね」

「ハッハー!喜びを隠す必要はないぞ助手よ!君と私で成し遂げたんだ、この瞬間を共に分かち合おうじゃないか!」

「助手じゃありません。何度言ったらわかるんですか?」

 

 

───なるほど、照れ隠しだな

ノアは確かに、一貫してクールな女だ。人には人間関係というものがあるのだし、彼女が本来したいであろう狂喜乱舞はキャラクターに合わないのだろう。大変だなとは思うが、俺はわかる男だ。彼女の気持ちは汲み取ることが出来る

 

 

「………ちょうどよかったです。セミナーとして、アポロ君には話がありますから」

 

 

どきり、と心臓が跳ね

 

 

「まず、アポロ君の部活の『星空開拓部』ですが……部員はアポロ君一人、発表されている成果はどれも失敗作の小型ロケットばかり………端的に、廃部の危機です」

「なにぃーっ!?部員は俺とノアの二人だろう!?」

「私はセミナー所属です」

 

 

ノアから告げられた言葉は、俺にとっては死刑宣告さながらのものであった。俺の作った部活『星空開拓部』はその名の通り、星空───宇宙へと踏み込み、開拓することを目的とする部活だ。部員は俺とノアの二人だが、確かに部活としてはかなり少ない人数だ。あのゲーム開発部よりも少ないとなると相当である

次に成果。もう俺も二年生だが、これまでミレニアムプライスに出してきたのは小型ロケットの失敗作ばかりである。宇宙へ辿り着く事はできなくとも、一つ一つが重要な歩みではあるのだが……これでは成果と認められない

成果は無く、部員も無く、このままでは星空開拓部は廃部となってしまうだろう。それが成果主義のミレニアムだ。廃部になるだけならどうでもいいが、そうなれば予算が出ない。俺たちの夢が遠ざかってしまう

 

 

「でもさ、成果なら今回はいいんじゃないか?ロケットは宇宙まで到達したわけだし、今まで散っていった1から5号までとは違うだろ」

「………まぁ、今回のミレニアムプライスはひとまず大丈夫でしょうけど…問題はその後です。宇宙空間に辿り着くまでに6機………宇宙空間を散策できるようになるまで、いったいあとどれくらいかかるのでしょう?」

「うーむ………」

 

 

宇宙に行けた、という成果を発表できるのは今回限りだ。問題はその後。小型カメラを宇宙に飛ばす程度しかできなかったアポロ6号を人を乗せて自由に宇宙を移動できるレベルまで持っていくには、まだまだ時間と予算が要る

星空開拓部が廃部になってしまうまでに、何か目新しい成果を出さなくてはならない

 

 

「あぁ、あと─────」

 

 

もう既に結構お腹いっぱいであるのだが、もしやこれ以上何か言うつもりだろうか。全く容赦もクソもない女であるが、それでこそ我が研究助手足り得るというものだ

 

 

「アポロ君が度々爆破させる研究室と、破損したアポロ1から6号の破片による校舎への被害…………何とかしてくれたユウカちゃんに後でお礼を言っておいてくださいね」

「────ほんっとにありがとう!今すぐ言いに行ってくる!」

 

 

こうしてはいられない

我が研究助手と仲良しなセミナー会計様に言葉と物によるお礼を届けに行かねばなるまい。アポロ6号作成の際に有り金はほとんど消えたから大したものは用意できないが、それでも感謝の気持ちはしっかりと伝えなくては

タブレットをノアから受け取り、俺は脇目も振らず一直線に駆け出した

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

「…………はぁ」

 

 

嵐が過ぎ去った部屋の中で、一人ため息をこぼす。あれほど言った廊下を走らない、ドアを強く開けないという常識をいつも通り守らずに駆けていく背中を見送りながら、音を立てずにドアを閉めた

 

 

「まったく、もう」

 

 

私、生塩ノアと星空アポロは幼馴染だ

小学校、中学校、そして今。あの真っ直ぐで騒がしい幼馴染の少年との関係は、なんやかんやで今尚続いている

星空アポロを語る上で欠かせないのは、その宇宙に対する執着だ。理由も時期もよく知らないが、彼はある時期を境にただ星空だけを見つめるようになった。晴れ、雨、朝、夜、彼にとっては区別なく全てが宇宙。やがて到達すべき場所だ

それがどんなに突飛なものであったとしても、目指す目標があるのは良い事だ。掛けられた迷惑は数えきれないけれど、目標に向けひたすらにトライアンドエラーを重ね続ける彼の姿に絆されていないかと言われれば、それは嘘になるだろう

 

 

「次のミレニアムプライスは一週間後ですが………発表の準備、してる訳がありませんよね」

 

 

私ほどではないにしても、記憶力の優れた彼のことだ。性格を顧みても、ロケット制作に使われた理論や数式などをきちんと保管しているわけが無いし、定期的に部室が吹っ飛んでいることを考えると、そもそもそんなもの残っていないかもしれない。これまではなんだかんだ残っていたけど、お世辞にも保存状態が良いとは言えなかった

 

 

「お世話係になった気分です、まったく」

 

 

部屋に掛けられた時計を一瞥し、少しだけ仕事のスピードを早める

 

星空アポロは本当に宇宙へと行けるのか───それは、ミレニアムでもよく話題になる話だ。普段からあれだけ目立っていれば一般生徒からの注目を集めるのは道理であるし、発表されている小型ロケットも回を重ねるごとに洗練され、少しずつだが宇宙へと近づいている

それが今回、とうとう宇宙へと辿り着き、リアルタイムで映像を届けるに至った。星空開拓部に部員が増えることは天地がひっくり返っても有り得ないが、星空開拓部についての話題ぐらいなら白熱しそうなものではある

 

 

「………いえ、いえ。良いことではありませんか」

 

 

一瞬心を覆った黒い気持ちを、ぶんぶんと頭を振って振り払う。ミレニアム生として、科学の最先端を行く生徒の一人である彼の活躍を評するのは当然のことである。それが例え、彼がどこまで本気なのかも知らない人間による笑い話のようなニュアンスを含むとしても、それは自然なことだ。随分と、可哀想ではあるが

 

 

「これじゃ、仕事は手につきませんね」

 

 

一人になった瞬間、ここまで彼のことで頭がいっぱいになるなんて思わなかった。私は、私が思っている以上に彼の成功を喜んでいるのかもしれない

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

「アポロ君?入りますよ───うっ、焦げた匂い…………」

「ん?あぁ!よく来たな助手!」

 

 

俺の、しょっちゅう起きる爆発のせいで焦げた匂いが染みついた研究室のドアを開いたノアが苦々しい表情を浮かべている。部屋の匂いだけに対する表情には見えないが、他に何か不満があるのだろうか、俺にはさっぱりわからない

 

 

「して、何の用だ助手よ」

「助手ではありません。………ミレニアムプライス一週間前です、発表の準備はできているんですか?」

「?できていたら君がここに来る必要はないじゃないか」

「できていないならそう言ってください!」

「怒るな!そもそも大体完成してるんだ!君が来てからもう少し詰めるつもりだったんだよ!」

 

 

はぁ、と大きく溜め息をつくノア。そのままタブレットを取り出し、発表の準備を手伝ってくれるらしい。正直に言って助かるどころの騒ぎではなく、ミレニアムプライスの度に訪れる恒例行事である。いつもありがとう

 

 

「……いいんじゃないですか?」

 

 

俺の説明を聞いた後、一通りの資料を頭に叩き込んだであろうノアは簡潔にそう答えた。思ったよりも好感触だ───普段ならもっとお小言を食らうだろうに

 

 

「今までの『大体完成』が何だったのかと思えるぐらいにはきちんとできていますね。資料も珍しく良い状態で保管されていましたし」

「当然だろう。アポロ6号は今までのそれとは違うからな」

 

 

アポロ6号は、俺にとっては大きな節目となるロケットだ。最初から最後まで気合の入れ方が違うのである

 

 

「アポロ1から5号は失敗作だからな、発表しなければいけないから発表しただけで、正直言って世に出すつもりは無かった。勘だけど、アポロ6号は宇宙に行けると思ったからずっと前からちゃんと書いてたんだ」

「……確かに、文章の書き方も明らかに違いますね。今までの『大体完成』が古代文字だとすると、今回のものはひらがなです。内容が簡単に頭に入ってきますね」

「俺は所謂先駆者だからな。遠い未来、この道を進もうとする者が現れた時、アポロ6号の記録が参考になるだろう。そんなものを雑には書けない」

「アポロ君がまともなことを言うとなんだかムズムズしますね……」

「失礼なヤツだな!」

 

 

ノアは画面から顔を上げると、どこか懐かしむような、慈愛に満ちた視線を俺に向ける。手が止まった俺を見て少し笑うと、彼女は言葉を紡いだ

 

 

「……懐かしいですね。アポロ君が初めて作ったロケットに大喜びして報告に来た日が、つい昨日のように思えます。あの時もこんな時間でしたね」

「あの汚い打ち上げ花火と化したアポロ1号の事か?忘れろ忘れろ───って、ノアにそんな事言っても無理か」

「ええ、あの散り様は今でも鮮明に思い出せます」

 

 

俺たちにとってのファーストステップであり、正直忘れ去りたい黒歴史でもあるアポロ1号。その末路は地上50メートル地点での爆散であった。それを見たノアは大爆笑し、俺は三日三晩寝込んだ。今でこそ笑い話にできるが、当時の俺にとってはトラウマである

 

 

「がー!あれはもう良いだろ!早くミレニアムプライスの準備しよう!」

「ふふ、そうですね」

 

 

結局、ミレニアムプライスでは星空開拓部特別賞なるものを貰えた。よくわからないけど多分一位より凄い賞だと思った

 

 

 

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「ん〜っ!」

 

 

背中を伸ばし、凝り固まった体を解しながら大きく息を吐く。ここのところ多いセミナーの仕事もようやくひと段落ついた。今日のところは取り敢えずこれで終わり、明日からはまた別の仕事が待っているだろう

 

 

「それでは、先に上がらせてもらいますね、ユウカちゃん」

「あー……私ももう少しで終わるから、良かったら一緒にご飯食べに行かない?」

 

 

ここ最近では良く耳にした提案だった。同級生、セミナー会計早瀬ユウカ──今日のように空が暗くなるまでミレニアムに残った日は、よく彼女と夕食を共にする

ただ──今日は少し、都合が悪い

 

 

「ごめんなさい、ユウカちゃん。今日はアポロ君のところに行くので」

「あ、そう?……また?」

「ええ、またです」

 

 

ユウカちゃんの顔が引き攣る。私がアポロ君のところに向かうといつもこういう顔をするのだ。確かに星空アポロは宇宙に行く事以外何も考えていないような人ではあるけれど、その本質はただひたすらにまっすぐな男の子である

 

 

「………ノアって、めちゃくちゃあの人に甘いわよね」

「……そうでしょうか」

「星空開拓部特別賞の提案したの、ノアじゃない。最初は脅されてるのかと思ったわ」

「皆さん納得していたではありませんか。一位と同じぐらいの熱狂でしたよ」

「なーんか、部員の割にやけに人気あるわよねあの部活。実は裏で何かしてるの?」

「?普通に活動してるだけですよ」

 

 

いまいち納得していないような顔のユウカちゃんを横目に、荷物をまとめ始める。確かに、彼は人気だ。宇宙へ行くと宣った人間がいて、研鑽を重ねた先にその指先を本当に宇宙へと届かせた

星空アポロは本当に宇宙に行けるのか────ミレニアムプライス以降、その話題から笑い話のようなニュアンスは消えていた。いずれ、星空アポロは本当に宇宙を開拓するのかもしれない────という言葉が、ミレニアムの生徒たちの間で現実味を帯び始めている

 

 

「………で、アポロのとこでなにしてるのよ、ノアは」

「料理を作ったり、掃除をしたり……ですね。最近は以前にも増して研究に没頭していますから」

「ノアがいいなら私はいいけど……………その、アポロの事、好きなの?」

「…………そう見えますか?」

 

 

好き────ライク、はたまたラブ。人に向ける愛情にはさまざまな種類があるけれど、ユウカちゃんが言っているのは所謂ラブ。恋愛的に、星空アポロへ好意を抱いているのかどうか

そう問われると───わからない、が答えだった。容姿や性格を顧みても、星空アポロが好意的な人間である事は疑いようもないし、現実として私も彼の事はそう思っている

だが、それが恋愛感情なのか───考えてみても、わからなかった

 

 

「そりゃ、好きでもない男にそんなに世話焼かないわよ、普通」

「…………彼は好意的な人物ですし、それに───ここまで来ると、見届けたくなってしまうんです。彼がどこまで行くのかを」

「な、何その顔……私知らないわよそんな表情!」

「あら、そんなにおかしな顔をしていましたか?」

 

 

何故か僅かに顔を赤くしたユウカちゃんが叫ぶように声を上げる。ぺたぺたと顔を触ってみても、特に違和感は感じられなかった

 

 

「さて、あまりお待たせしてもいけませんし、そろそろ────あら?」

 

 

聞き慣れた、スマートフォンの通知音。送り主は星空アポロその人。内容は───

 

 

「『少しの間音信不通になる。よろしく』……………なにをよろしくされたのでしょう、私は。ユウカちゃん、ドタキャンされてしまったので、夕食食べに行きましょうか」

「ほんっとにめちゃくちゃねアイツ!?」

 

 

一週間か、二週間か、長ければ一ヶ月程度か、きっとすぐに失敗作を抱えて戻ってくる事だろう───今までも、そうだったのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一ヶ月、連絡はなかった

 

三ヶ月、連絡はなかった

 

色彩が襲ってきた、連絡はなかった

 

 

 

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「あとちょっと……もうほんのわずか………!」

 

 

昂る心を必死に押さえ付け、燦々と煌めく太陽が照らすはずだった砂漠の元で、俺は俺自身の本懐───宇宙へと辿り着く船を作り続けている

ここ三ヶ月ぐらい、人の社会から完全に離れて船を作り続けている。いやぁ、こういう変な場所も結構いいものだ。なんか空が現在進行形で真っ赤に染まってたり、たまーに黒くてデカい蛇みたいなヤツが見えたり、この砂漠は色々やって俺を楽しませてくれた

砂は精密機械にとって天敵だが、その辺の対策は完璧だ。これほど色々やるのに都合のいい場所は無い

 

 

「よし、よし、もう少し…………ん?」

 

 

唐突に、ぐらぐらと地面が揺れ始めた。地震───とは何か違う感じがするし、何なら震源が近いような感覚がある。周囲360°を見渡すと────

 

 

「───な、なにぃーっ!?」

 

 

なんと!クッソでかい船が砂の下から浮き上がってきた!とんでもないサイズだ……!あれなら簡単に宇宙へと飛んで行ける、俺の勘は当たる!間違いないッ!

………けど、まぁ

 

 

「古代のオーパーツか何かか?はん、宇宙に行きたいだけか」

 

 

自分の手で、ではなく、元々ある何かを使い回して行こうとするその考えは俺には理解できない。0から100まで、自分と仲間の手を合わせようやく辿り着く場所だからこそ、宇宙には価値があるのだ。ただ行ければいいというわけでは無い

 

 

「けっ、どうせカイザーとかだろ。行ってろ行ってろ、興味ない…………よっしゃー!できた!ノア呼ぼ!」

 

 

 

 

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空は赤く染まり、偽のサンクトゥムタワーより無尽蔵に怪物が溢れ出す。色彩───現在、キヴォトスを襲っている未曾有の災厄の正体だ

シャーレ奪還作戦から始まり、先生を中心とした学園の垣根を超えたキヴォトスに生きる生徒達の総力を以ってこれに対抗する───当然、私も

 

 

「………来て、ですか。三ヶ月も行方不明になっておいて、久しぶりに寄越す連絡がこれですか。何ともアポロ君らしいです」

 

 

位置情報と共に送信されたあまりに端的な三ヶ月ぶりの連絡。不思議と怒りは湧いてこなかった。現在のキヴォトスの状況を鑑みれば、このメッセージは無視するべきだ。この災厄を終わらせてから、ゆっくり話を聞けば良い

 

 

「よし、行きましょうか」

 

 

すぐにこの結論に至るあたり、私も随分アポロ君に毒されているな、なんて他人事のように思った。位置情報に記されているのはアビドス砂漠───公共交通機関は生きていただろうか、動かないなら走ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく来たな我が助手!三ヶ月ぶり!」

「三ヶ月ぶりにあんな連絡をどうもありがとうございます。変わってないようで何よりです」

 

 

砂漠を越え、記された場所へと辿り着いた私を砂に塗れたアポロ君が出迎えた。近くには簡素なテントが見える───本当に、こんなところで三ヶ月も過ごしたらしい

ただ、そっちに意識がいったのはほんの一瞬だ。私の意識は、専ら目の前に鎮座する一つの船に向けられている

 

 

「これが!アポロ7から10号の犠牲のもと誕生したスペースシャトルだ!武器も搭載してるし、一人だけなら完全に治療できる回復ポッドなんてのも作って載せてあるぞ!」

「一人で行くんですよね?それ、操縦する人がいなくなりませんか?」

「俺が使うことは想定されていなーい!傷ついた宇宙人がその辺を漂っているかもしれないだろ!」

 

 

白い体に黒い羽───小型の飛行機のようにも見えるそれは、アポロ1から6号までのそれとはまるっきり様相が違っていた。ロケットから飛行機だ、方針転換があまりに急すぎる

 

 

「………少し心苦しいですが、今はやめておいた方が良いと思いますよ。今、空は少々面倒なことになっていまして」

 

 

三ヶ月間社会から離れていたのだ。色彩の襲来も、それを止めるために空へと飛び立った先生の事も知らないという前提で話を進める。可哀想ではあるけれど、安全に代えられるものは何も無いのだから─────

 

 

「…………馬鹿言え、見ない間に鈍ったか?こういう(絶対面白そうな現象を間近で見れる)時の為に、俺は空へ手を伸ばし続けたんだ」

「───────は?」

 

 

────ガツンと、頭を殴られたかのような衝撃だった。星空アポロが、何故星空へ手を伸ばし始めたのか───言われてみれば、私はそれを知らない。ただの憧れ、誰しもが持つ夢だと勝手に思っていた

でも、今の言葉が本当だとするのなら、星空アポロが星空を目指した理由は───

 

 

「アポロ君、あなたまさか─────」

 

 

この事態を知っていた、或いは予想していたとでも言うのか。だとすれば今までの宇宙への病的なまでの執着も、この三ヶ月間社会との繋がりを断ってまで研究を進めた理由も、全てに説明がついてしまう

星空アポロは愚直で、それでいて聡明な人間だ。たった一人危機を察知して、それを誰にも言えずに抱え込み、ただ災厄に対抗する為、人生の全てをこれに捧げた───?

スペースシャトルのサイズは明らかに一人用ではない。先生たちも脱出手段は用意していた筈だが、何か想定外の事態が起こるかもしれない。しかし、このスペースシャトルなら宇宙へと飛び立ち、帰れなくなった人すら連れ戻すことができる

 

 

「───一人も、取りこぼさないために?」

 

 

侮っていた。私も、星空アポロの努力を笑い話のように語る人間と同じだった。星空アポロが見ていたのは宇宙ではなく、更にその先────

 

 

「はいこれ、ノアに渡すもの詰め合わせセット」

 

 

渡されたのは、小さな袋だった

 

 

「えっと、一つずつ説明してくな。一つは口座番号だ、今までのお礼って事で。結構金貯めてあるから好きに使ってよ。………その、お礼を考えた時にこれ以外思いつかなくて」

「二つ目は俺の研究の全データだ。失敗作からコイツまで、数式から落書きまで文字通り全部が載ってる。俺の後に続くヤツが現れた時に渡してやってくれ」

「三つ目は受信デバイスだ。この船に何かがあった時にはわかるようになってる───つまりは、俺が死んだらそのデバイスでわかる。ここで四つめの家の鍵だ。俺が死んだら、出来るだけ家ん中綺麗にしといてくれ。後の奴らが、俺ですら気づかなかった何かに気づくかもしれないからな」

 

「────待って、ちょっと待ってください」

 

 

理解が、追いつかない

俺が死んだらそのデバイスでわかる────つまり、今から宇宙に行くであろう彼は、死ぬかもしれないリスクを計算に入れている。………そうだ、考えてみれば当然の話だ。その眩しさに目が眩んで、簡単な事を失念していた

宇宙とは、そういう場所だ。一つのボタンの掛け違えで、あまりにも軽く命は潰える

 

 

「アポロ6号を通して少しだけ宇宙を見たが、少しだけだ。敵対的な宇宙人がいるかもしれない、星を食べる宇宙ワームがいるかもしれない。きっと宇宙までは行けるけど、帰ってこられる保証はないから。だからお前に頼むんだ」

「──────────」

 

 

全ては、覚悟の上だった。これは、ただ宇宙に辿り着く為の努力なんかじゃない。未知を拓き、それに殉じる覚悟を、彼はとっくに完了させていた

 

 

「…………………わかり、ました」

 

 

怖いけれど、苦しいけれど、彼の助手として、今の私がするべき事はただ一つ

 

 

「行ってらっしゃい、アポロ君。君の帰りを待っています」

「ああ、行ってくるよ。さよなら、ノア」

「………またね、ですよ」

 

 

私に背を向け、スペースシャトルへと乗り込んでいくその背中が───いつか、乱暴にドアを開いて駆けていったあの背中と重なった

 

 

「さあ出発だ!スペースシャトル、名付けて方舟ノア!しゅっぱーつ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………あぁ、やっと連絡が繋がりました。こちらから一つ連絡を。ただ今、そちらに救援が向かいましたよ。ふふ、心配は無用です。その場所で、あの人より強い人はいませんから」

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

「宇宙来たーッ!」

 

 

俺の念願、宇宙への到達は今、この瞬間を以て達成された。目の前には無限に続くかのような漆黒と、それを割るように光る星々が瞬いている。なんて、なんて綺麗────

 

 

「───ていうか、なんだあれーッ!」

 

 

そんな星空の中に、一際大きく目立つもの───デカい船とデカい船が衝突している。てか突き刺さってる。なんだこれ、どういう状況だ。……いや、片方は見覚えがある。あれは、そう、確か────

 

 

「砂漠から飛び立った船じゃねえか!?てことは───もしやもう片方は敵対的な宇宙人!?君たちはまさか、この星を守る為に───くっ、こうしてはいられない!俺も助太刀に行くぞ、待ってろ戦士達よ!」

 

 

材質解析は完了、このまま突っ込めばあのデカい船に穴を開けて直接中に侵入できる。中がどういう状況なのかはわからないが、もう迷いは無い!

 

 

「障害も、境界も関係ないッ!全てこの足で乗り越えてやるよッ!」

 

 

がりがりと、敵の船体を砕きながら突き進んでいく。まず見えたのはどこかの通路だ。早速船を降りて探索してみるべき───だけど

 

 

「この船崩れかかってないか!?戦士達は勝ったのか……!なら、俺にできるのは君たちを一人でも救う事だ!任せろ───ええい、邪魔だ宇宙人共!」

 

 

宇宙に来てからこんなに早く船を降りることになるとは思わなかったが、今は一秒すら無駄にできない。船内に蔓延る宇宙人を薙ぎ倒しながら走り、要救助者を探す。要救助者、どこだ……

 

 

「やっぱ探すなら真ん中だよな」

 

 

船内の奥深く。数分前まで激しい戦闘が行われていた痕跡が残る中心部───今は崩れ落ちた瓦礫で殆ど埋まっていて見る影もないが、俺にはわかる

 

 

「───その瓦礫の下だな!」

 

 

キヴォトス人パワーで瓦礫を吹っ飛ばし、要救助者を掘り起こす。超かっこいい鎧と仮面をつけたイカしたヤツだ、こんなところで死ぬには惜しい

 

 

「これ以上は無理か……!お前だけは助けてやるからな!」

 

 

かなりデカいから持ちづらいが、俺なら簡単に抱えて走ることができる。時間がかなり厳しいが、この分ならギリギリ船の崩壊までに宇宙空間へ戻れるはずだ

 

 

「走れーッ!邪魔だ宇宙人────よし乗船完了!即脱出ーッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんとか脱出できたけど、かなりまずいことになったな」

 

 

何とか鎧の人を連れて崩れゆく船から脱出することはできた。しかしまぁ、いつも通りと言うべきか。何もかもうまくいったとはとても言えそうにない

 

 

「クソ、宇宙人共の抵抗のせいで翼が折れちまった。装甲が薄かったか……宇宙空間じゃ問題ないけど、これ墜落するよなぁ」

 

 

あと、鎧の中身は人間だった。だいぶズタズタで顔も性別もわからなかったけど、回復ポッドにぶち込んだからひとまず息は吹き返す筈だ。俺も一回体ズタズタにしてから試したけど大丈夫だったし

 

 

「ただなぁ、怪我やばすぎだろ。回復ポッドに電力集中させなきゃこいつが死ぬ………これじゃ大気圏を抜けるためのシールドが張れない」

 

 

現在宇宙を漂っている方舟ノアは、必要な機能以外の全てをカットしてその分の電力を回復ポッドに集中させている。鎧のイカした彼または彼女はひとまず生きるが、このまま地上に戻ろうとすればノアは大気圏でボロボロになって墜落するだろう。なんなら地面に堕ちる前に爆散するかもしれない

 

 

「そーいえば、電力集中させてっから受信デバイスも切れてんな。まぁいいか。こんなとこで漂っててもどうにもならねえし、戻れるって信じて行くしかねえな」

 

 

我らの青い星、慣れ親しんだ故郷にして地上───その空を切り裂いて飛んだ方舟ノアは、たった十数分で翼を失った。想定外、失敗、いつものことだ。気にするほどのことじゃない

帰ろう、今回の実験は終了だ

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

 

「はぁっ、はぁっ、はぁ────っ!」

 

 

肌を刺すような冷気の中、生塩ノアは夜の砂漠を駆けていた。星空アポロの生存を示すデバイスが光を失ってから、生塩ノアに時間の感覚は無かった。数分、数秒、はたまた数時間のようにも感じた

星空アポロは宇宙に行った。安否、行方、その手がかりは同じく宇宙に行き、現在地上に転移してきたメンバー以外に誰も持ち得ない。故に、生塩ノアは走った

 

 

「ちょっとノア!?大丈夫───」

「わたしの、ことはっ、いいですから!」

 

 

呼吸は荒れ、体力が限界を迎えているのは明らかだ。それでも何とか地上へ戻った早瀬ユウカ達の元へ辿り着いた生塩ノアは、宇宙へと飛び立った幼馴染の名を叫ぶ

 

 

「アポロ、君はっ、どこに!?」

 

 

その問いに、答えられる人間はいなかった。誰も、宇宙を飛んだ星空アポロを見ていないのだから

ノアの表情が、みるみるうちに絶望へと染まっていく────その最中

 

 

「───上!皆さん上見てください!」

 

 

誰かが叫び、その場の全員が空を見上げる

────澄んだ空を、一筆の黒煙が突き進んでいた。地面に吸い込まれるように堕ちていくそれが、誰のものであるのかわからない者はおらず───それが地面に辿り着く事はなく、あまりに無慈悲に空中で爆ぜた。アポロ1号の時と同じ、もう手の届かぬ場所で

 

 

「………………うそ」

 

 

生塩ノアの瞳は、ただその光だけを見つめて──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────────ぅぅぅうおおおおおおああああああっ!?」

 

 

───丸い、大きな機械のようなものにしがみついて落ちてくる男の姿も、同じく瞳に映っていた

 

 

「はぁ、はぁ、あっぶねぇ!取り外せるようにしといて良かった……!このイカした鎧も超硬くて助かった…………!クソ、パラシュートが燃えて無くなるのは流石に予想外だ…!」

 

 

丸い機械を盾に、何度か地面を跳ねながらも、星空アポロは地上へと降り立った。誰もが絶句し、信じられないと呆けた表情を浮かべる中───ただ一人、駆けだす少女がいた

 

 

「───アポロ君っ!」

 

 

弾かれたように、生塩ノアは走り出した。星空アポロ以外の一切を視界の外に置いて、両手を広げ、ただ目の前の少年を、その腕の中に収めようと

 

 

「────ノアっ!」

 

 

星空アポロも、同じように生塩ノアの元へ走り出した。距離が縮まるまでは一瞬で、二人の距離が、ゼロへと至るその瞬間─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「へ?」

 

 

今しがた自分の真横を通り抜けていった少年の姿を、生塩ノアは理解が追いつかず見つめ────

 

 

「ノアーッ!どこだーッ!クソッ、あの爆発で消し飛んじまったのか!?今見つけてやるからな!待ってろノアーッ!」

 

 

絶句していた。誰もが信じられないモノを見る目をしていた。そんな中、生塩ノア一人だけがその行動の意図を理解していた

 

 

「『名付けて方舟ノア』………なるほどなるほど、探しているのはそっちでしたか」

 

 

今度は走らず、ゆっくりと歩いて星空アポロの元へと向かっていく。表情こそにこやかな笑みを浮かべているが、その内心は──────

 

 

 

 

 

 

 

 

「せめてネジ一本!鉄板一枚………残骸丸ごと…………!あ!ノアじゃん!ちょうどよかった!一緒に探し────いったぁーっ!?なんで叩くんだよノアーっ!?」

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

 

『さて!今回のミレニアムプライス受賞作品も残りわずかとなって参りましたが───皆さん、ぶっちゃけもう分かってますよね?』

 

 

ミレニアム学園、セミナーの部室にて───早瀬ユウカと生塩ノアは、二人並んでテレビを見つめていた。色彩事件以降、初めて行われたミレニアムプライス。その受賞作品の発表は、ミレニアム生なら誰もが気になるものだ。二人も例外ではない

 

 

『逆境を跳ね除け、トライアンドエラーを繰り返し、ついに!念願の!宇宙探索を成し遂げてみせた星空開拓部部長!星空アポロさんになんと───現在!来ていただいております!』

『───見たか!ついに届いたぞ、宇宙へ!』

 

 

カメラの前だろうと変わらない幼馴染の姿を見て、生塩ノアの表情は穏やかに綻んだ。その隣で、早瀬ユウカはただ静かに画面を見つめている

 

 

『今回受賞作となったのは、星空開拓部によって開発されたスペースシャトル、その名をノア!これまでの開発作品の名前は全てアポロシリーズのナンバリングでしたが、今回何か心変わりがあったのですか?』

『暇つぶしで神話を読んでいた時に、ちょうど良い名前を見つけてな。我が助手と同じ名前と知っては、もう名付けるしかなかったんだ』

『皆さんご存知かと思いますが、星空アポロさんとセミナー書記の生塩ノアさんは非常に仲が良いんです!こうなると少し、関係を邪推してしまいそうですね!』

 

 

ほんの僅かにノアの頬が赤らみ、それを隠しきれずに俯いた。照れるノアを他所に、画面の中のアポロは話を続ける

 

 

『今後も星空開拓部は宇宙開拓を続けていくぞ!今度はもっと良い成果を持ち帰ってやる!期待して待っているがいい!』

 

 

ここまで辿り着いた以上、星空アポロの言葉に嘘はない。ただ一人、他の全てを置き去りにして星空を開拓し続ける事だろう。願わくば、その隣に立っていたい───そんな事を、生塩ノアは考えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『────以上、準優勝作品の紹介でした!』

『なにぃーっ!?』

 

 

おっと、風向きが変わった───いつも通りの微妙に締まらないオチだ、そう生塩ノアは直感した

 

 

『今回の優勝作品は、同じく星空開拓部より回復ポッド!これなんと、現代医療では絶対に助からなかったとされる人を実際に治してしまっているのだとか!…………どうやって作ったんです?』

『片手間で作った有っても無くてもどうでもよかったやつだよそれッ!クソッ、何でだーっ!』

 

 

────そんなこんなで、ミレニアムプライス受賞式は終わりを迎える。星空アポロにとっては少し不本意な形であれど、生塩ノアにとっては誇らしい結果に終わった。その終わり際に

 

 

『それでは最後に!優勝者の星空アポロさん!何か一言お願いします!』

『一言じゃすまないけど良いよな!それじゃ───感謝を、この場を借りて述べさせてもらう事にする』

 

「……もうお腹いっぱいですよ、まだあるんですか?」

 

 

人の都合も気持ちも考えない、やることなす事全てが無茶苦茶。そしてどこまでも真っ直ぐで、義理を違える事はない。それが星空アポロという人間だ。生塩ノアは星空アポロの全てを理解できないけれど、その感謝が誰に向けられるものなのかぐらいはわかった

 

 

『我が研究助手生塩ノア!言いたいお礼が多すぎるから一纏めに────ありがとう!お前がいなかったら俺は宇宙には行けなかった!そして!これからもよろしく頼むぜ!』

「───────えぇ、はい。もちろん」

 

 

その声は星空アポロには届かないけれど、それで良いのだ。生塩ノアは、いつも通りの自然な笑みを浮かべてそう言った。過去を振り返っている暇は無い。何より大事なのはこれから歩む道なのだから───────『そしてもう一人!』

 

 

「はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『主に金銭面で滅茶苦茶世話になった一之瀬アスナ!お前がいなきゃ宇宙行けなかったよ!ありがとう!また一緒にギャンブルしよ』

 

「………………ギャンブル。なるほどなるほど、確かに資金の出所には疑問がありましたが、そういう事でしたか」

「ノア!?い、今撃った!?撃ったわよね!?テレビ壊れてるじゃない!」

「すいませんが、少し用事ができましたので。失礼しますね」

「ちょっとノア!?───もうっ!全部星空アポロのせいよ!許さないんだからーっ!」

 

 

後にも先にも、優勝者が生中継でぶん殴られたミレニアムプライスはこの一回だけだった





星空アポロ
宇宙キチガイ。天才のアホ

生塩ノア
星空アポロ厄介オタク。自分含め、真の意味で星空アポロを理解できる人間はいないと思っている。アポロのことが好き
「アポロ君はですね、人の都合なんて考えませんし、とんでもなく賢いですし、やること全部がめちゃくちゃでなきゃいけないんです」

一ノ瀬アスナ
一緒にギャンブルをした。アポロのことが好き

プレナパテス
アホに救助されて生き残った。一生の恥
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