水を操る魔法使い   作:アニキャ

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感想と誤字報告ありがとうございます。励みになります。

小説を書くためにもう一度アニメを見たら、漫画と比べると情報量はかなり増えてるね。


親友と悪友

十歳の誕生日プレゼントとして、犬を飼うことになりました。

 

立派な狩猟犬だ。

 

名前はアウラ2世に決めた。

 

名前を決めるとき、お父さんとお母さんの顔は引きつったような気がする。

 

「2世、一緒に来い」

 

私は金物屋に特注したリモコンを持って、瞳に星のようなものが浮かんだアウラ2世と一緒に幼馴染の家に向かう。

 

 

フリーレンの世界に、魔法をゼロから作るのは大変なことだ。

 

いわゆるオリジナル魔法。

 

ここ五年、何となく様々な魔法を適当に考案したが、まともに発動するものは一つもない。

 

火を出す魔法を転用して、メラゾーマみたいな視覚エフェクトは得られるが、実際はただの火を出す魔法なだけで、メラゾーマどころか、メラですらない。

 

だが、逆に言えば、魔法は解釈によって、それなりの改良は可能だということ。

 

鳥を捕まえる魔法で鳥っぽいの魔物を捕まえたり。

 

人を殺す魔法で魔族を殺したり。

 

 

そして、水を操る魔法(リームシュトローア)

 

 

私にとって、「水を操る魔法=メンタルアウト」は当然のこと。

 

空気を吸って吐くのと同じように!

 

HBのエンピツを指でベギッ!とへし折る事と同じように!

 

出来て当然なことじゃ!

 

 

魔法はイメージの世界。時間は掛かりましたが、心理掌握の魔法(メンタルアウト)は順調に伸びていた。

 

魔力量と関係なく、リモコンのボタンを押せば、誰にでも作用できる。ただし指令の幅と同時操作できる人数は第5位よりも遥かに劣る。

 

その代わり、心理掌握の魔法は犬など、一定程度の知能を持った動物にもよく効く。

 

だが恐らく本家の超能力と同様、魔族という高い知能を持ちながら、精神構造が人と完全に異なる怪物(心の異形種)には効かないだろう。

 

私にはイメージ出来ない、大魔族を操るイメージを。

 

また完全に根拠のない推測だが、賢者エーヴィヒが作り上げた「支配の石環」は恐らく単なる誓約の魔道具、魔族を精神支配出来るようなものではない。

 

私の心理掌握の魔法もあくまでは水を操る魔法の延長なだけで、断頭台のアウラの魂に作用する「服従させる魔法(アゼリューゼ)」とは比べられないだろう。

 

 

 

 

「ラヴィーネちゃん、あーそーぼ〜」

 

「ちゃんって言うな、キモい」

 

 

七歳のとき、魔法学校に入学した。

 

その時、私は親友と出会った。

 

水を凍らせる魔法使い、灰髪のお嬢様、ラヴィーネ。

 

ちなみに口の悪さは最初からそうなっている。

 

どんな教育をしているのやら。

 

私は気にしないけれど。

 

最初の挨拶のとき、嫌な顔をされて、天才様、近寄らないでとか色々バカにされたが。

 

一緒に魔法を修行したおかげで、すっかり仲良くなった。

 

 

「カンネ、その犬は何だ、陰キャで友達の一人も作れないから、犬に手を出したのか?」

 

仲良く、なった、よね?

 

「違うよ。もう。私の心理掌握の魔法(メンタルアウト)は対人戦に無敵に近いけど、対魔族に効くイメージは全然湧かないから、犬を練習台にして、将来は数の力を使って魔族をボコボコしたいだけだよ」

 

そう、魔獣を操る魔法使い。これが私の目指す戦闘スタイルだぜ。

 

バカにするような目を向けてきた。

 

「ちなみに名前はアウラ2世」

 

「バカだぜ、こいつ」

 

口に出たぜ、おい。

 

 

 

 

ラヴィーネ Side

 

私には上の兄貴が三人いる。

 

全員はエリートというやつだ。

 

優秀な兄貴たちと比較されて、地獄のような子供時代を過ごしてきたと思う。

 

兄貴たちは別に悪い人でもないが、単に周囲の人が勝手に言ってるだけ。

 

今だからこそ、こういうふうに心の中に決着をつけた。

 

 

そして、私には悪友が一人いる。

 

いわば天才というやつだ。

 

魔法学校入学の時点で、すでに四級魔法使いの資格を得た。

 

そして魔力量はうちの一番目の兄貴よりも高い。

 

正直意味わからん、お前今でも卒業できるじゃないの?

 

 

こいつはどういうことか、私にいつも絡んでくる。

 

当時、天才アレルギーの私はいつもあいつを適当に突き放すが、集団行動のときはそうも行かない。

 

一般攻撃魔法の実技のとき、仕方なくあいつと一緒に組んだ。

 

その時、初めてちゃんとカンネの魔法を見た。

 

目が奪われた。

 

一体どれほどの修練を積めば、これほど洗練された(綺麗な)一般攻撃魔法(ゾルトラーク)を撃てるのか?

 

 

悔しかった。

 

情けなかった。

 

ぶっ殺したい。

 

全身の血液が沸騰し、私は初めて殺意という感情を覚えた。

 

 

同じ年なのに、手も足も出ない、まるで見習い魔法使いの指導試合みたいにボコボコされた。

 

「くそ」

 

魔力切れ、倒れた私は悪態をつくしかない。

 

「口悪い。でも大丈夫よ、カンネちゃんに任せて、一週間で勇者を育成できる特別コースを施せば、ラヴィーネちゃんにも最強になれるよ。それとも、一週間の特別淑女コースの方がいいのかな?」

 

能天気のこいつはいつもわけのわからないことを言っている。

 

私は頭を上げて、こいつの顔を見つめて、決心を決めた。

 

(こいつもいつか絶対にぶっ殺す)

 

そして一歩、二歩。カンネが隣に来て、笑顔と共に手を差し出した。

 

私はそのままカンネの手を握って、力の限り体勢を崩し、馬乗りにしてこいつのツインテールの髪を掴んだ。

 

「ちょっといい手綱があるじゃないか、カンネ?」

 

「わだwsdqw! 痛だだだだだッ!取れちゃう!取れちゃうよ!」

 

 

その日、カンネは私のオトモダチになった。

 

 

 

 

「ところで、お前のその詐欺みたいな魔法、今でも卒業して一級魔法使いになれるじゃないの?知らないけど。」

 

「詐欺ってなによ、詐欺! 私は生まれたときから、ラヴィーネちゃんと一緒に1級魔法使いになるって決めてたんだからね!」

 

「はあ?、キモい」

 

「はあ?やんのか?」

 

「……」

 

……

……

 

「わだwsdqw! 痛だだだだだッ!取れちゃう!本当に取れちゃうよ!お願い放して」

 

「ワン!」(2世の声)




ご読みいただきありがとうございます。

心理掌握の魔法に関連する情報

1、リモコン必須。
2、同時に操作できる人数が少ない。
3、過度精密な指令は送れない。
4、一定知能の動物と魔獣は操作可能、この場合はテイムみたいな効果が得られる。

勢いでアウラ2世を登場したが、今のところ、死にキャラの可能性が高い。

続く?続かない?

  • 続く
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