今日はゴン達との約束の日。自宅にサブとバラを置いてきて、私はマサドラに来ていた。
「あ、チア!」
「ちゃんと来たわね」
「そりゃあ来るよ、約束だからね」
綺麗なビスケに対して、ゴンとキルアは随分土やら汗やらで汚れている。……まあ、なんとなく察しはつくけど。
「それで、お金はあるんだわよね!?」
「大丈夫大丈夫、ちゃんと渡すって。トレードショップに預けてあるからそこで渡すよ。ただし大量だから、使う分だけバインダーに入れて後は誰かの口座に貯金してね」
「もっちろんだわさ〜!」
ビスケは随分と上機嫌だ。……お金が好きなんだろうな。ゴンとキルアはあんまり興味なさそうといった感じ。
「預けた店でしか引き出せないから、ちょっと歩くよ」
「うん!」
「りょーかい」
4人でこれといって内容のない話をしながらトレードショップに向かう。中に入ると、定型文しか話さないNPCの店員が座っていた。ここは特に綺麗な女の人だから気に入っているのだ。
「私の口座のお金、全部出してください」
「チア様ですね。かしこまりました」
するとすぐに大量の現金が目の前に置かれた。おぉ〜っと歓声が上がる。
「好きに使ってね」
「すげー額……! これ何億Jあんだよ」
「でもフリーポケット全部に一万J入れても、最大で一人45万だわよ? そこまで空きもないし……今カードを買う分と、日常用のをちょっとにしましょうか」
「他は誰の名前で預けるの?」
「俺はゴンでいいぜ。ビスケは?」
「んじゃゴン、とりえずあたしと二等分ね!」
私は3人の会話を一歩下がって流し聞く。これで貯めてたお金ほとんどなくなっちゃったけど、まあいいや。これからいくらでも貯められるし。
「オホホホホホ! これで大量にカードが買えるわよォ〜!」
「んじゃさっそく買うか」
「だね!」
3人は無事バインダーにカードを入れ、残りは貯金し終えたらしい。これからカードショップに移動してカードを買うようだ。
「3人はカードショップで買い物したことある?」
「いや、ないよ」
「じゃあ案内するね」
トレードショップを出てカードショップへと案内する。いつもは大抵行列でーー中々買えない。案の定今日も行列だ。心の中で小さくガッツポーズをする。
「なによアレ、すぐ買えないじゃないの!」
「すごい行列!」
「せっかく人が金もってきたのにタイミング悪いわねえ〜! こっちは時間ないんだわよ、帰りましょ! 修行よ修行!」
長い行列を見てビスケは速攻諦めたようで、さっさと踵を返してしまった。それに私達もついていく。
「ね、ビスケっていっつもあんな感じなの?」
「うーん……いつもではないよ」
「金にがめついんだよ、ババアだから」
「……ビスケって何歳?」
「57だぞ、57」
キルアが小声で私に耳打ちする。この様子じゃ、普段もこういうこと言って怒られてるんだろうなあ。