美しくあるために   作:ゲボ

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小さな青い蝶

 翌日。

 ゴン達のところに行くと、今は修行をしていない時間のようだった。

「あ、チア! おはよう」

「おはよ、ゴン。3人ともどうしたの?」

「それが……」

 3人が言うには、今日は修行はお休みの日らしい。なんでももうすぐ新年だからでーーそして、キルアは今年中にハンター試験を受けに行かなきゃいけないと。

「今30日でしょ? 申し込み……明日までじゃん!」

「そーなんだよ。だから俺、マッハで行ってくるから。とりあえずマサドラ行って情報買わねーと」

「それなら離脱(リーブ)あげよっか? 一枚だけど持ってるよ」

「マジ!?」

 港まで行って現実に帰る方法もあるけど、と言ったが、結局時間がないので私の離脱(リーブ)を使うことになった。

「ドーレ港のそばの一本杉のある山にキリコって魔獣が棲んでるから、俺の友達だって言えば今回の会場まで連れてってくれるよ!」

「ほー、サンキュ」

「キルア、いいこと? 系統別修行は変・強・変・具・変のローテーションでやるのよ」

「ああ」

 ハンター試験って、そんな方法で通らせていいんだろうか……。まあその後がしんどいらしいから、いいのかな。

 私は最後にキルアに「頑張ってね」とだけ手を振って……キルアは、現実世界に行ってしまった。

「私達はどうするの?」

「マサドラに行こうかしら。今後はそこで腰を据えて修行しましょ! ついでに変化系の修行も……ね」

 ビスケがゴンの方を見る。指を一本立ててみせた。

「……あれ、数字は?」

「今日はこれをやるの。変化系のレベル1! 形状変化! 0から9までを1分以内に作れたらクリア。ま、最終目標は5秒以内だけどね。ほらあんた達もやってみて」

 指に纏ったオーラを、ビスケは「0」に変化してみせた。これ自体はいつもやっていることだ。しかしゴンはと言うとーー

「く……う〜〜〜〜〜っ」

 中々苦戦しているようだ。私は一番苦手な変化系だけど、まあレベル1なだけあって余裕を持ってクリアできる。

「チアは合格! さ、このままマサドラまで行くわよ〜!」

「このまま!?」

「そーよ。これぐらいできるようになんないと」

「大丈夫だよゴン、変化系は強化系の隣でしょ? すぐできるようになるから。私は正反対だからさ……めちゃくちゃ大変だった」

「う……たしかに」

 そうして私達は、変化系の修行をしながらマサドラへ走ることになった。

 

 

「うーん。中々いいのが出ないね」

「スペルカードはあいつらが独占してるものね……。本格的にゲームクリアを目指すなら、対策を考える必要があるわさ」

 私たちはショップでモンスターのカードを換金&預金して、スペルカードを購入した。引きが悪い(というより出ないのが分かりきってる)からそこまでは買わなかったけど、結果はほとんどクズばかり。

「でも離脱(リーブ)交信(コンタクト)が引けたのは大きいよ。離脱(リーブ)は交渉に使えるし、交信(コンタクト)は遠距離で話せるのが便利でしょ? 交渉も持ちかけられるしね……。ゴン達の実力ならわざわざ離脱(リーブ)を使わなくても港から現実に行けるだろうし、それは全部交換に使っちゃっていいと思うけど」

「そっか、ここには出られなくて困ってるプレイヤーが沢山いる……!」

「そう! 実際私もそれで家をゲットしたんだし。ゲームクリアを目指せないレベルのプレイヤーなら、レアカードが出ても宝の持ち腐れ……離脱となら簡単に交換してくれるだろうね」

「いい案だわね。さっそくやってみましょ!」

「よーしっ、キルアが帰ってくるまでにスペルカード増やして驚かせよう!」

「おーっ!」

 青いマサドラの空。突き出した腕の先には、小さな青い蝶が飛んでいた。




雑ですがチアの見た目のイメージを描きました。これで少しでも情景が浮かびやすくなったら幸いです。

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