あれから少しして。私とゴンとビスケで
理由はカードの整理とゲンスルー達との作戦会議。ビスケに「ちょっと今日は女の子のアレだから」と伝えると、何も言わずに納得してくれた(あとなぜかゴンも)。
「もしあの子達来たらすぐどっか行ってよ」
「分かってるって」
そう言うサブとバラとゲンスルーと共に、カードの整理をする。一時的にでも奇運アレキサンドライトがハメ組に行くのはまずいと言うことで、奇運アレキサンドライトはバラのバインダーへ。私が持っていれば、1チーム1枚というルールのせいでゴン達が取れなくなって、企みがバレる可能性があるのだ。
「お前が言ってた通りまだ奴らの爆破はしてないぜ。それとニッケス達に話を通して、集会は一坪の海岸線を手に入れてからにしようと言ってある。その方が士気が高まるだろうーーってな」
「ありがと、あの3人の戦力はもう十分だよ。あとは使えそうな仲間をどーにかして探して……いかに怪しまれないように組むか、だね」
「ああ。しかし早くしないと他の組に先を越される可能性がある。なんせ人数が多いからな……内通者がいないとも限らん」
「確かに……でも生半可な実力じゃクリアは不可能なんでしょ?」
しかし、とゲンスルー。
「もし情報を手に入れた組がある程度の実力者でーー例えばツェズゲラ組に協力を持ちかけたりしたらかなりまずい。報酬の山分けをする代わりに協力する可能性もあり得る」
「じゃあこっちからツェズゲラ組に協力を持ちかけるのは?」
「それこそダメだろ! 相手にカードを奪う機会と一坪の海岸線をゲットする機会、両方を与えることになる」
バラが言う。でも、いつかは必ずやり合わないといけない……。
「奴らは全員で4人……! 全員の能力が分からない上、ツェズゲラはシングルハンター……! それなりの実力と経験があるのは間違いない。迂闊に手を出すのは危険だが……あくまでも最初は
「チアを入れたら俺達も4人か……最終的には一騎打ちしたとしても余らない」
「そうだね。ツェズゲラ以外の実力はそこまででもないだろうし」
「しかし今奴らには会えそうにないな。ツェズゲラは俺を警戒しているし……お前らはまだ会ってないだろう?」
「警戒? バレてるの?」
おそらくな、とゲンスルーが眉を顰める。
「俺が
「ふぅん……私でも気付くことはあの人も気付くか……。堂々巡りだね、結局。あーあ、どうしよっかなあ……この先」
「どこかが動かない限り、この均衡状態は続くだろうな。でもお前が張ってるゴン組はこれから勢力を伸ばすんだろ? なら、必ず今の情勢は崩れる」
「チアの話だとそこまで時間はかからないだろうな。ランキングも徐々に上がってきてるし」
「そうすればーーそれを危惧したプレイヤー、または利用しようとするプレイヤーが現れて情勢が崩れる訳だ。その時までは流れに任せていいんじゃないか?」
サブの提案に頷く。他二人も異論はないようだ。
「じゃあ今回の議題はこれで終了ということで。久々にゲンも時間が取れたんだ、飲もうぜ!」
サブとバラがバインダーを閉じて立ち上がる。
「え、ちょっと家主の許可は?」
「いらねーだろそんなん。
「そーだけどさぁ……」
「心配すんなって、酒は俺らの金で買ったから」
そういう問題じゃないんだけど。かと言って止める理由もなく。私が黙認したと分かれば、二人は勝手に酒とつまみを準備し始めた。(ゲンスルーは最初から勝手に冷蔵庫を漁っていた)
「チアって酒飲むんだっけ?」
バラがビールを運んできてテーブルに置く。
「飲めるけど……私は飲まないよ。肌荒れとかしたくないし」
「じゃーなんか代わりのもん飲んどけよ。つまんないだろ」
「あのねえ、断るって選択肢はなしなの?」
「ねーよ。親睦を深めるためだ」
ゲンスルーも乗り気なようで。クールに見えて結構ノリが若いな、こいつら。
「そーですか」
「まあゲームとは関係ない話でもしようぜ。俺らは昔からのダチだけど、お前のことはほぼ知らないからな」
これまた勝手に買ってきたであろうスナック菓子の袋をサブが開ける。
「確かに、ここらで話しとく必要があるかもね」