「お兄さんっ! 助かりました、ありがとうございます♡」
ぎゅっと彼の手を握る。うーん、これで避けないどころか顔を赤くするところ、そういうところがここから出られない要因だと思う。
「こちらこそ、本当にありがとう……! それじゃあ」
「お元気で」
手を振って、彼が現実世界に帰っていくのを見届ける。……あの人から見た私、可愛かったかな?
「
入りきらないカードは全部アイテムに戻ってしまって、その場に散乱している。更にいらないカードは売っぱらって貯金しちゃえば蓄えにもなる。わざわざ
「それにしてもアンタ、恐ろしいわねェ。まさか大したカード持ってない奴にもっかい並ばせてカード買わせるとは思いもしなかったわさ」
「あれは向こうが勝手にやったの。私は何も指図してないよ」
実際「残念、私が欲しいカードはないみたいです……。でも根気よく買い続けてたら、絶対
「あいつ、あれでクズカードばっかじゃなくて良かったよな……」
「うん……現実に帰れて良かったね」
「つか、いよいよフリーポケットがヤバくなってきたな。今のうち整理しとこうぜ。えーっと、4人合わせてフリーポケット数は180コ。1人5コぐらいは空けといた方がいいだろうな」
「指定ポケットのダブりはキルアとビスケのバインダーに入れなよ。入らなかったのは私のとこに入れてーーキルアがスペルカード管理する?」
「大体はそれでいーけど。でもチアはスペル理解してるだろ? だからチアにも分配しといて……防御系のスペルカードはビスケも持っとけよ」
「ちょっとアタシも使うの!? いやよよく分かんないもの」
「ざけんな覚えろよ! 3つぐらいしかねーんだからさ」
まあまあ、と私とゴンで2人を宥める。ゲームの内容覚えるのが難しいのは私もよ〜〜〜〜〜く分かるけど、覚えなきゃやってけないんだし。
「この紙ビスケもいる? コピーしよっか」
「あーじゃ俺もらっとくわ。便利だな、これ」
「これで忘れないね!」
じゃあ後でコピーして渡すね、と私は懐に紙をしまった。
「今まではなるべく他のプレイヤーに関与しないようにしてたけど、これからは積極的に接触していく必要があるな。情報のトレード、カードのトレード。場合によっちゃ勝負もある」
「ま、ある程度危険を覚悟しなきゃレアカードは入手できないよね」
「時間の制約のあるカードはトレードか勝負でとりたいとこね。何十種類ものカードを集めないともらえないカードってのも、出来たら他の人からもらいたいわよね」
実はランクBの指定ポケットカードは全部店で買えるんだけど……これは秘密にしておこう。
「スペルカードで攻めようにも、攻撃スペルが全くと言っていいほどないもんね。いざという時のために取っておく人が多いのかな?」
「ま、そーだろうね。ハメ組は実際そういう作戦なわけだし」
「とにかく自力で取得できそうなカードは全部獲っていきながら、途中出会ったプレイヤーと積極的に交渉していくってとこかしらね」
「だな」
「じゃ、早速新しい街に行く?」
「おうっ!」
「あっ! これダメだよ!
「す、スマンスマン間違えた。へへへへ……こっちが本当の30『コネクッション』だ」
トレード相手の男が、今度こそゴンに本物のカードを渡す。そいつがいなくなってから私は木の上から降りた。
「ったくどいつもこいつも油断もスキもねーな」
「まあまあ、向こうの気持ちも分かるし」
そりゃあ誰だって騙せるもんなら騙したいよねー。ただ聖騎士の首飾りに気付かないでやっちゃうところが浅はかだけど。
「ホントでも便利だわねその首飾り」
ビスケに言われても、ゴンは何か考えている様子でバインダーを見つめる。……少しして口を開いた。
「ねえ、この首飾りって触ったものの呪いを解いてくれるんだよね」
「ものってかカードの呪いだな」
「あ……そうか。じゃ、ダメか……」
「何か思いついたのか?」
これは……もしや。
「もしかしてあの村の人達の病気って呪いじゃないのかなーって思ったから」
やっぱり! この子達、奇運アレキサンドライトを入手する条件を満たしている……!
「あーあー、あいつらね。あんた達を身ぐるみ剥いだ連中。でもカードじゃないからダメだわね」
「……いや。やってみる価値あるな」
グリードアイランドについて精一杯考察してるつもりですが、矛盾があったら是非教えてください。