美しくあるために   作:ゲボ

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ヒソカを勧誘

「そう……、ゴン達がイベント発生の条件を知った。あと1人、ゴレイヌって人もいるから……8人には結構余裕持って行けそうだね。じゃあ時間ないからそっちでゲンスルーに伝えといてよ」

「OK。人数次第によっては俺らの参加は見送るぜ。怪しまれるのが一番困るからな」

「もちろん」

 バラとの交信(コンタクト)が切れる。私はトイレに抜け出すフリして報告をしていた。

 あとはゲンスルーがどう動くか……だな。私はバインダーを戻して何事もなかったかのようにゴン達の元に帰る。

「チア! ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」

「なに?」

 これ、とゴンにバインダーを指さされる。そこには盗視(スティール)がセットされていて……プレイヤーの名前がずらっと並んでいた。

「チアって名前が暗くなってるんだけど、どうして?」

「ああ、これかぁ。私一回名前変えてるの」

「え!?」

「『ハメ組』抜けたって言ったでしょ? それなのにずっとゲームに居座ってたら怪しまれるかと思って」

 変える前のプレイヤー名は退出扱いになるのではないか……と言うと、納得した様子だった。実際私もそこのところ知らないし。

「じゃー今の名前は?」

「これ、ビクテムってやつ。私とカードの取引して現実に戻った人の名前を使わせてもらったの」

 やっぱり偽名を登録するやつもいるよな、とキルア。

「他にもいたの?」

「うん。このクロロってやつ。幻影旅団って知ってる? そこの団長で……事情があって、ここには来れないはずなんだ」

「で、こいつはとにかく会って話を聞こうつってんだけど、どう考えても危ないだろ?」

「その幻影旅団ってやつ……そんなに強いんだ? まあ会うにしても、とりあえずカードの確認ぐらいしといたらいいんじゃないかな。最悪殺されそうになっても同行(アカンパニー)磁力(マグネティックフォース)で勝ってたらなんとかなるでしょ」

 おめーも会う前提かよ、とキルアに言われる。実際強いなら仲間に入れたいしね。それもクリア目的じゃないなら尚更だ。

「あ! 指定ポケットカードがゼロで……持ってるアイテムカードは水と食糧だけ」

「こいつ全然ゲームやる気ねーぜ」

「他に目的があってここに来た可能性が高いな。それなら俺達にとって好都合だ」

 ゴレイヌが言うも、ゴンとキルアはきょとんとしている。

「ゲームクリアに興味がないなら『一坪の海岸線』をぬきにして仲間に誘えるだろ」

「それはそうだけど、もしも旅団だったら仲間にはしないよ! 話を聞くだけ」

「だったらわざわざ確認する必要ねーって! 絶対奴等の誰かに決まってるからよ」

「『誰か』もそーだけど理由の方も知りたいんだってば」

 その幻影旅団とやらの話について行けない私は、「旅団だったらなんで協力できないの?」とコッソリビスケに聞く。「なんか色々あったみたいよ」と一言。それじゃなんにも分かんないって……。

「バカかよおめーはよ! 理由ってそいつに直接聞くのか!? 重要なことだったら教えてくれるわけねーだろが!」

「あーバカですよーだ! バカだからわかってても確かめたいの!」

「んじゃ勝手にしろ!」

「あー勝手にするさ!」

 ゴンとキルアはバチバチ。

「大丈夫か……?」

「日常茶飯ですので」

 ゴレイヌは心配そうに私の方も見る。そういえばこの人からすれば、私は唯一ある程度の実力が保証されてる人物なんだっけか。(ボポボを倒したし)

「大丈夫ですよ、彼らこう見えても強いので」

 私の中では、なんでも強ければOK♡ ゴレイヌは心配そうな様子だったが、それ以上はなにも言わなかった。まあそりゃそうだろうな……側から見たら女子供4人組だし、強そうには見えるまい。それでも組むことにした()()()は見た目で惑わされない有能なプレイヤーということだ。

 

「じゃ行くよ」

「いいからさっさとやれよ」

 店を出て、人のいない場所まで来ても2人はこのご様子。

同行(アカンパニー)オン! クロロ=ルシルフル!」

 ゴンが同行(アカンパニー)を使う。ーー私達はそのまま5人で……クロロ=ルシルフルとやらの所まで飛んだ。

 着いたのは池のような場所で、男が全裸で水浴びしている。

「おやおや……♦︎ これは予期せぬお客さんだ❤︎」

「その声……ヒソカ!?」

 ゴンとキルアの知り合い、だろうか? この様子じゃ言ってた「旅団」とは違いそうだけど、2人を見る限り嬉しそうではない。とっても警戒している。

「久しぶり❤︎」

 そう言って禍々しいオーラを放つ。……というか隠す努力をしないあたり、()()()()人なんだろうな……。

「くくくくく……やっぱりそうだ❤︎ 臨戦体制になるとよくわかる……♣︎ ずいぶん成長したんじゃないかい? いい師に巡り会えたようだね❤︎」

 ヒソカと呼ばれる彼は、ゴンとキルアに何やら特別な感情を抱いているようだ。

「ボクの見込んだ通り……」

 彼は腰に手を当てて、“それ”を見せつけるように勃起した。

「キミ達はどんどん美味しく実る……❤︎」

「〜〜〜〜〜!」

 あからさまに嫌そうな3人と、1人よだれを垂らして凝視するビスケ。

「何なんだこの変態ヤローは! まさかこいつが本物のクロロか!?」

「いや、違うんだけど」

「キミかい彼らのセンセーは?」

 ヒソカはゴレイヌの方を見た後、違うと判断したのか私の方も見る。頭を軽く横に振って「違うよ」とアピールすると、その視線は最後にビスケへ。

「キャ〜〜! イヤーン!」

 そこでハッとどこかへ駆けて行った。……バレてると思うけどなあ。

「で。ボク……というよりクロロに何の用?」

「聞きたいことがあるんだ。ここへ何しに来たの?」

 

 ヒソカは水浴びをやめ、着替えながら教えてくれた。

「……クロロを探してるんだ♦︎ クロロがクラピカにかけられた念……実ははずす方法があるんだ♣︎」

「除念」

「なんだ知ってたのなら話が早い♦︎」

 クロロ=団長で、旅団=クモ、らしい。彼はそのクロロがクラピカって人にかけられた念を外す為、除念師を探していると……。それからクロロの行き先を探す為にわざと旅団(あっち)が引っかかる名前にしたという。目的はクロロと闘うため、か……。つまりそのクロロって人は、今闘えない状況にあるってことだ。

「さて……今度はこっちが聞く番……♣︎ まさかその質問をするためだけにここへ来たわけじゃないだろ?」

「ううん、そうだよ」

交信(コンタクト)もあるのに実際会うってきかねーんだコイツ」

 流石のヒソカも呆れているご様子で。すると、さっきまで可愛こぶってだんまりを決め込んでいたビスケが口を開いた。

「あの……実は私達、できるだけ強い人を探しているんです。仲間になっていただけませんか?」

 きゅるーん。

 こうしてたら、本当に超絶美少女なのになぁ。

「ん? いいけど。強い人を探している理由は?」

 ちょっと待てよ、とゴレイヌが突っ込む。

「俺は反対だな、危険だぜ?」

「そーだよビスケはあいつ知らねーから!」

「あら、そんなことありませんわ。……あの方には……何か近しいモノを感じますもの」

 ヒソカに見えないように体の前に出した指。

『奴はウソをついている』




余談ですが、ヒソカ採点だとチアは60点ぐらいです。
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