機動戦士Gundam GQuuuuuuX 01ガンダム戦記   作:普段は読む人⊂( ・ω・ )⊃

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元々ざっくりとした設定を大雑把に考えていただけなので、設定の再確認やその他諸々で、次回以降の更新は遅くなると思われます。


試合に負け、勝負にも負ける

眼前に立ち塞がるガンダム。

 

「てか本当に余計なことしてくれたなこのパイロット。お前誰なんだ一体……いや、待て。そういえばあの動き、見た事がある……?ええっと、あれは……っ!そうかッ!クソっ!赤い彗星め!!」

 

このォッ!シャアめェ!やったなァ!?

 

情報では、やつ(・・)の赤いザクがいたらしい話もあった。

状況的に見て、やつがこのガンダムのパイロットだという推測に間違いは無さそうだ。……できれば外れであって欲しかったけどな!

 

そいつはキャスバル専用ガンダムじゃないんだぞ!

大人しく1番上手く使えるやつに渡しとけよアホが!

 

心の中で例の仮面男をボコボコにしつつ、機体状況をチェック。

……。アラートは出てないが、時間の問題って感じか。少々無理させ過ぎたな。サーボ系がイカれそうだ。

 

「赤い彗星INガンダムとか嫌な予感しかしねぇよなぁ。潰さないとろくな目に合わない気がする」

 

奪還も破壊もムズそうと判断した矢先にこれだ。

状況が変わったといえばそうなんだが、あまりにも酷過ぎて反吐が出そうだ。

 

「……やっぱり、赤い彗星のやつ、時間稼ぎに徹してるな」

 

少し観察してわかったことがある。

それは、奪われたガンダムがあまり積極的に攻め込んでこないこと。やつが切り込んで来るのは、決まってこちら側に隙が生じた時のみだ。

 

あの赤い彗星にしては珍しいが、乗っているMSが鹵獲機だと考えれば辻褄は合う。

 

せっかく敵の新兵器を奪っても、使えなかったら意味がないからな。どっちにしろ解析されるんだろうが、それはそれとして無事な方が望ましい。

 

連邦だって、ザクを鹵獲する時は重要部品には絶対に傷付ないようにするからな。

 

「かといって……」

 

それはガンダムが復讐への近道にちょうどいいと考えたが故だろう。

その体での価値がなくなれば、それこそ全力で殺しにかかって来てもおかしくない。

 

……いや、今も全力ではあるのか。あくまで積極的じゃないだけで。

 

「戦局的にはあちらが有利。……チッ、またこっちが劣勢か。そのためのV作戦だというのに、ジオンのやつらめ」

 

ガンダムとペガサス。これらは、これからの連邦の未来のために決して失ってはならない。

分かってる。分かってはいるんだ……

 

「〜〜〜〜〜!!!ダァァァァァもうッ!!人生クソだな!」

 

湧き上がる激情に身を任せ、頭を掻き毟る。

引っ掻き傷と火傷の相乗効果で痛みが凄まじいことになったが……まあなんとか切り替えはできた。

 

幾分かスッキリした思考で、現状の問題点について考えた。

 

「力が足りない」

 

やはりこれに尽きる。

 

……やつと俺の間にある力量差は決定的なものだ。覆すのは容易ではないだろう。

それこそ、強化された01ガンダムであっても、やつを倒せるビジョンが浮かばない程に。

 

クソ、やっぱり天パじゃないと無理なのか?

 

どんどんネガティブになっていく思考。

自分と天パの差の広さを実感し、歯を食いしばる。

 

……だとしても、やれるだけやるだけだ。

 

乗ってまだ時間も経っていないだろうに、ここまで機体をモノにしたのは素直に凄い。賞賛してやろう。

でもな、こちとら毎日死ぬ思いしてこいつを御してるんだ。ぽっと出のお前に負けてたまるかよ!

 

ビームサーベルを起動し、光の刃を展開する。

つられてかガンダムも光の刀身を伸ばした。

 

「これからやるのはさっき以上の博打だ。下手すりゃ01ガンダム(こいつ)を失いかねない」

 

けど、

 

「やってみる価値はありますぜ!……なんてな」

 

モニターに映るガンダムを見る。

……俺の企みがバレる訳には行かない。やつにはギリギリまで悟られないように気を付けないとな。

それこそキュピーン!で防がれたら目も当てられない。

 

腰を落とし、ビームサーベルの柄を両手で握らせる。

対面するガンダムもまたビームサーベルを構えると、重心を低くする。

 

……目標はそこ。外すなよ、俺。

 

ギリギリまでコンピュータに計算を続けさせ、解答が出るのを待つ。

そして、ピピッという無機質な音が響いた瞬間――01ガンダムを駆けさせる。

 

体勢は低く、ビームサーベルも両手で保持したまま。前傾の勢いをつけ、更に1歩と足を踏み出す。

 

「……!」

 

ガンダムとの相対距離が近付き、ガンダムが動き出した。あの動きは……なるほど、腕を切り落とす算段か。ビームサーベルの切っ先を僅かに逸らした。

 

やつは俺に悟られたくなかった様子だったが、残念なことに俺は見逃さなかった。

俺も俺でやつの動きには最大限注意してたからな!

 

そして、2機のガンダムが交錯しようとしたまさにその瞬間、01ガンダムが両手で保持していた筈のビームサーベルを片手(・・)で振り被り―――

 

「オラ行けぇ!」

 

――ペガサス(・・・・)へ向けてビームサーベルを投擲する!

 

宙を舞うビームサーベルは一直線に艦後部のメインエンジンへと向かって行き、見事右舷側のエンジン2基を狙い穿つ。

エンジンが爆発を起こし、推力が低下した艦が大きく傾いたのが見えた。

 

……へっ、やってやった。

 

狙い通り、敵方に鹵獲されようとしていたペガサスを落とすことに成功した。

あとは増援に来た部隊がなんとかしてくれるだろう。赤い彗星INガンダム相手には心許ないが、やつとて割に合わない戦闘は嫌う筈だ。

 

ペガサスはなんとか守れそうだ。……だが、その代償にこちらは完全な丸腰となってしまった。

……それ即ち、赤い彗星の駆るガンダムへの対抗手段を無くしたということでもある。

 

「っ!」

 

衝撃とともに01ガンダムの右腕が切り飛ばされる。

 

「ぐぅぅう…!」

 

反動から尻餅をつくような体勢になり、大地を揺らす01ガンダム。

コクピット内に伝わる振動に思わず目を閉じる。

 

衝撃で遂にどこかがイカれたのか、けたましいアラートが鳴り響く。

ビービーとうるさいそれに辟易しながら、ゆっくりと目を開けた。

 

……っ!

 

モニターに映っていたのは、こちらに向けてビームサーベルを構えるガンダムの姿。

その特徴的な頭部ツインアイが輝く。

 

「ぁ…」

 

閃光を纏い、近付いて来るビームサーベルを無感動に見つめる。

元より分かりきっていたことだ。俺の死も折り込み済み。

 

死ぬ前提で事を起こした、筈……なんだがなぁ。

 

「死にたく、ねぇなあ―――」

 

視界を白一色に染める光を最後に、意識に暗幕が落ちる。

 


side:C

 

機体胸部を切り裂かれ、機能停止した1機のMS

 

「……」

 

『少佐!ご無事ですか!?』

 

「問題ない。私は無事だ」

 

こちらへ向かって来る部下からの通信に、意識して軽く返す。

 

『こいつが……』

 

「01ガンダム。この機体の兄弟機らしい」

 

『そのようですね。そのガンダムに似て、凄まじい性能でした』

 

性能、性能か。果たしてそれだけなものか。

 

「だな。艦はどうなってる?」

 

『あー。少し面倒なことになりまして。右舷を丸ごとやられました』

 

「そうか……あれは私の落ち度だ。すまない」

 

『い、いえ!少佐に落ち度などあろう筈がありません!』

 

「フッ、そう言わなくていい。どうあっても、あれが私の失態であることには変わりないさ」

 

『しかし』

 

「デニム、お前はファルメルに戻って、工作部隊を連れてくるんだ」

 

『はっ?で、ですが……』

 

「心配ない。今ので十分慣れたからな。露払いは任せて貰おう」

 

機体をある場所へと歩かせ、転がっていたソレを拾い上げる。

 

「これは、戦利品として頂いておこう」

 

それは先の戦闘にて、01ガンダムが取り落としたビームサーベルだった。

幸いにも、エネルギーはまだ残っている。

 

……しかし、あれには驚かされた。

何かを企んでいたのは分かっていたが、まさか直接艦を狙いに行くとはな。流石に予想外だった。

 

操縦技術、状況判断力、どれを取っても一級品。紛れもなくエースパイロットだろう。

 

メインカメラを再び、沈黙する01ガンダムへと向ける。

右腕を損失し、胸部装甲が裂けてはいるが……逆を言えば、それ以外に目立った傷は見えない。

 

……ふむ。しかし、よもやこの程度のダメージに抑えられるとはな。

今回は経験の差でなんとか上回れたが、次も勝てるとは断言できない。早めに倒せて良かったと言うべきか。

 

「君が、あと1週間でも早くその機体を受領していたらと思うと、ゾッとするな」

 

だが、現実にはそうはならなかった。それだけが酷く幸運に思える。

 

やはり、今日の私はついているらしい。

 

「なら、女神から見放されないうちに動かねばな」

 

01ガンダムへ向けていた視線を切り、思考を切り替える。

そして、本腰を入れて動き出そうと操縦桿を握る手に力を込めた。

 

『少佐』

 

「む、どうした?」

 

『至急、お戻り頂きたく』

 

「ほう?」

 

が、部下からの通信が繋がり、面白い話(・・・・)を耳にする。

 

「わかった。直ぐに向かおう」

 

『お待ちしております』

 

「ああ。……さて、行くか」

 

通信を切り、艦へとガンダムを歩ませる。

そして、私は―――――

 

力なく漂う無数の残骸、その中心部にて。

武装の大半を破壊されながらも、決して諦めずに抵抗を繰り返す連邦の艦。その艦橋へと降り立ち、先程このガンダムに装備された専用兵装を突き付ける。

 

「ふむ、中々にいいものだな」

 

引き金を引き、離れる。

宇宙に咲いた一輪の華を背後に、口元を歪めた。




結局、主人公はぶっつけ本番でやれる程の天才肌ではない上に、移動中に負った火傷等の不調の影響もあり、センスや操縦経験でも勝るシャアには勝てず、バッサリ行かれてしまいました(>_<)
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