…前世だったら流石にやってなかっただろうな。
壁に背中を預けながら、ふと思う。
商店街のような、そうでもないような、少し暗い場所。
ブラックマーケットと呼ばれている地帯で、私は考えていた。
うん、アビドスのみんなは絶賛銀行強盗中だよ!じゃないんだわ。
いやまあ、キヴォトスがさ、そういう倫理観の世界だということはもうわかってるんだけどね。前世に銃撃戦があるはずもなければ、銀行強盗に出会わしたこともないような男…いや女か、が実際の現場を目撃すればこうもなる。
というか銀行強盗が起こるのを知ってて止めなかったんでね、ますますそう思う。
先生と二人、遠くから見守っている。
本当はね?止めなきゃいけないんだけどね?生徒の自主性に任せているというか、原作が銀行強盗しちゃってるんだからさぁ、是非もないよね。
ため息をつきながら、私は一人考えを巡らせる。
…ここに来る前、異常がないかを確認するため…いや、ブラックマーケットなんて異常の塊でしかないが、それはさておいて。
危険な武具、正確には私が知りえない武器や道具、武装勢力をあらかた調べてみたが、特にこれといったものは見受けられなかった。
どうやって調べたかって?そりゃ足よ足。比喩表現なしで、徹夜で偵察した。
先生が自宅に帰った後、深夜23時から午前3時までの間、ブラックマーケットで変なものを売っているところがないかを見て回っていた。
人に見られたくないものは、当然見られたくない時間に売り買いするものだからね。
ほんとはその手のハッカーがいれば、こんな苦労をせずに済んだものの、始めたばかりの新任先生にそんな無茶はできないからね。
しかし、私にはこの便利な時計がある。
左腕についてある、大型でシンプルなデザインのスマートウォッチ型の時計を見る。
友達が
通常の時計の時刻表示から、スマホのように膨大なアプリや情報を使えることのでき、その画面を空中にディスプレイを表示させる機能。
動いたらすぐ死ぬバカゲーが入っていたり、近距離ハッキングや壁の疑似透視など。
明らかに不必要なものから、時計という物体にしてはあまりにも行き過ぎた機能まで、この時計には詰め込まれている。
この手のタイプでインストールされている、AIも。
…といっても、もう一年程度は話していない。
このAIはどちらかというと、情報の内部処理や通達などであり、表に出てサポートするタイプではない。
ここら辺は、まだ生きていたころの設計者達、その中の一人の性格のようにも思えるかもしれない。
他の設計者のほうだったら、もっと文字や姿でアプローチしてきそうだし。
話がずれた。ひとまず、この時計を使えば偵察や潜入もできるということだ。
そのおかげで、今こうして先生と一緒にあいつらを待てている。
いいかげん、自分を第三者視点で見つめなおすときに、話がそれるのを直さなくてはならないな。
そう思いながら顔を上げると、先生がこちらを見つめていた。
少しギョッとしながらも、話しかける。
「どうしましたか?
先生が困った顔をしながら、答える。
“いや、カイナがずっと一人で考え込んでいるから、疲れているんじゃないかなって”
「ああ、大丈夫ですよ」
“本当に?”
「ええ」
“昨日徹夜でここに来ていたのに?”
「え、ちょっと待ってください何で知ってるんですか」
本当に何で知っているんだこの人!?
え、GPSとか仕込まれてないよな?
それとも奴か?いちごミルク好きなあのアロナか!?
いやしかし、サンクトゥムタワーの権限は放棄していたはず。
そう私が大体4秒程度ほど、変な深読みをしていると、先生が口を開く。
“ホシノが、深夜にこの辺をうろついているカイナを見たって”
「あぁ、なるほど…」
完全に失念していた。
そういえばホシノは深夜にパトロールしていて、それで寝不足になっていたんだっけか。
“頑張ってくれるのはうれしいけど、無理をしないようにね”
「…ほどほどには」
あなたには言われたくないですけどね、Mr.二次創作で残業させられまくる先生。いやまだこの世界の仕事量はそこまでだからね、将来的にはやばいことになるだろうけど!
…というか、ホシノから見た私が怪しさ天元突破グレ…じゃなかった、上限突破してる件について、どうしよう。
このままだと後ろから打たれても文句言えないぞ…?もういっそのこと一対一の個別面談擬きで弁明するか?
なんならその方がいい気がしてきた。暇があればやろう、暇があれば。
…そんなことを考えている間に、事態は急転したようだ。
うん、いつものBGMが流れてくる(気がする)。
激しい爆発音に、銃声。
アーマーを着た敵を蹴散らして、5人の覆面がやってくる。
これがヒフミとの初対面ってまじ?原作くんさぁ…。
あと、アヤネも一応覆面被っていたのは草生えた。やっぱり律儀だよな、セリカもそうだけど。それに比べて2、3年!
まあそんなことは置いておくとして、私と先生が立っているここは、ブラックマーケットの離れである場所だ。
道路封鎖の影響を受けず、追手も来れない距離だ。
そこへと走ってきた彼女たちに目をやる。
「首尾は?」
「ん、完璧。次もやれそう」
「やろうとするな」
「シロコ先輩は相変わらずだわ…」
「いつかもっと大きな銀行を襲っちゃうかもー」
そういう軽口を言い合いながら、全員が覆面を脱ぐ。
ヒフミのやつは紙袋だけどね、にしてもファウストか。今更思い出したんだが、勝利シーンで顔のパーツ変えてくるやつと全く同じだな、深く考えないようにしよう。
と、前世の記憶のことを考えていると、生徒たちが何やらザワザワとしている。
バッグの中身を見ているんだろうか。確か書類があればいいのだが…。
少し近づいて、様子を見ながら話しかける。
「何か不都合でもあったのか?」
「いえ、書類はあったんですけど〜」
「シロコ先輩がお金を盗んできちゃって!」
「ぬ、盗んでない…店員が勝手に入れただけ…!!」
「シーローコー??」
「違う、故意じゃない…」
とまあ面白がって乗るのはさておいて。
バッグの中には大量の札束が入っていた。当然書類も入っている。
別にシロコが金をせびったわけではないことは、原作をやっていた私にとっては知っている情報だ。
それはそれとしてシロコの反応が面白かったので乗ったが。
まあともかく、既定路線なので私からは言うことはないが、ここからは彼女らの問題だ。
当然、このお金を持って帰るかどうかの話になる。
「犯罪に使われないためにも、私たちが使わなきゃ!そもそも私たちのお金なんだし!」
と、言っているのはセリカ。それにノノミも賛成する。
んーまあ言ってることはわかるし、何より渡る先がカイザーなのだから、そんなところに行くぐらいなら生徒に渡った方がいいと思うっちゃ思う。
決してカイザーがゴミでクソでドブカスだという前世でプレイしていた感想かつ前の世界での恨みが重なっているわけではないぞ、うん。
しかし、盗んできた…訂正する、持ってきたシロコの意見は違うようだ。
曰く、ホシノ先輩が反対するから、らしい。
「こんな方法に慣れちゃうと、また平気で同じことをしちゃうよ?それに、またピンチになった時、仕方ない、と言いつつもやっちゃいけないことに手を出すと思う」
そうやって学校を守ったって、何の意味があるのさ。と、ホシノは続ける。
正直、耳に痛い話だ。
前の世界では、ホシノが言っていることと同じ事をやっていた奴らが多く見られた。
「仕方ない、これ以外に方法がない」と、口に出しては取り返しのつかないことをする者たち。
崩壊した世界で、私はそれを何度も見てきた。
私自身も、そうした時がある。口には出さずとも、頭で考えて、行動した時もある。
そうやって行動した後に残っていたのは…少なくとも私には、後悔が残った。
結局、原作と同じようにお金は置いていくと言うことになりそうだ。セリカは不服そうだけど、是非もなし。
と、思った矢先に、ホシノがこちらを見てきた。
「一応聞くけど、先生たちは何か意見はある?」
“私は特にないかな”
意見なんて聞いてきたっけ?まあいいか。…この際だ、私と言う反面教師を参考にしてもらおう。
「…セリカの考えは、私にも覚えがあるから、わかる。しかし、ホシノの言っていることもわかる。私も、そして私の周囲の…もう後戻りできないところまで行ってしまった人たちを、よく知っているからな」
セリカやノノミたちが、じっとこちらを見つめてくる。
「いつかはその手段を使う日が来るかもしれない。それを使う日なんてないと、絶対に言い切れないからな。でも、少なくとも今じゃないと私は思っている。ということで、私も異論はない」
「…うん、じゃあ、置いていこっか〜」
委員長命令だよーと言うホシノに、各自様々な反応を示す。
明らかに納得のいっていないセリカ、ホシノの言うことならと従うシロコ、これを持っていると、トラブルに会うかもしれません…!とヒフミが言い、じゃあこのバッグは処分しますねと言うノノミ。
線引きは線引きだからね、仕方ない。
…あ、アルたちが走ってきた。概ねアウトローで素敵!だとか言いにきたのだろう。
「先生、隠れますよ」
“え、どうして?”
「銀行強盗した覆面集団と一緒にいるところ見られたら、信用問題になりますので」
チラチラとアビドス組+ヒフミを見ながら言う。というか変に弱みなんて見せたら何言われるか分かったもんじゃない。まあアルは特には何もしないだろうけど。あの子性根が善良すぎてねぇ…君アウトロー向いてないよと10人中9人以上は確定で皆が言うようないい人だし。
「わ、私はそんな悪いことは普段はしませんよ!?」
「学校サボってこんなところにペロログッズ買いにきているやつの言うことか。というかはよ紙袋被れ」
ドタバタと皆が慌てながら覆面を被ったり書類を隠したりして、私と先生は持ち場から離れた。
*****
少し離れて、アビドス高校に近いところで息をつく。
ある程度離れているから、流石に私たちも一枚噛んでいるのはバレないだろう。
…いや、後々バレるんだっけ?なんかそんな記憶がある。もう22年前の記憶なんて色々ありすぎて覚えてない余。
明確に全てを思い出せなくなったのはいつ頃だろうか?
いや、別に精神障害やらを受けて記憶が曖昧になったわけではない。ただ単純に、どんどん舞い込んでくる情報に脳の容量が足りなくなっただけの話だ。
私は別に、ブルアカの全てのストーリーを一言一句覚えているわけではない。ノアみたいに記憶能力がずば抜けていればよかったのに。
確か、私が中学2年の時には、大まかなストーリーしか覚えていなかった気がする。ミニストーリーや絆ストーリーなんてもってのほかだ。
あの頃は画面の向こう側に生徒たちがいるから、その画面に映っている情報しか頭に入ってこなかったが、この世界に転生してからは違う。
変なところで出会うこともあるし、共同作業だってする。
高校一年となって、私がシャーレに募集された時もそうだった。
あの時も他校の生徒同士がわちゃわちゃと遊んでいた記憶がある。先生の手伝いをしなさいよ手伝いを。
まあ他ならぬ先生が、生徒の仕事量を減らしているのだから仕方ない。いや仕方なくない、そんなんだから毎日残業なんですよ先生。
前の世界では、シャーレができて私はすぐに行ったのだから、その経過は覚えている。アビドス、ゲヘナ、トリニティ、ミレニアム、レッドウィンター、百鬼夜行、SRT、その他様々の学校の生徒たちが、情報交換やら娯楽やらを求めてシャーレに来る。
楽しげな会話をする生徒たちと、それを微笑ましく見ている先生。
ああ、あの頃が恋しい。
まあ…どれだけ願ったところで願いは願い。過去に戻ることなんて出来はしないし、願って叶うなら苦労しない。
それに、願わなくたってこちらには先生がいる。こつこつと進めていけば、またあの日常が見れる。
変なイレギュラーがなければの話だけど、今のところ見受けられない。
これは確実に原作そのものの世界だろ、勝ったなガハハ。
しかし、気を緩めてはいけない。身構えている時に死神は来ないものだ、この世界の摂理はそういうものだから。
原作だってかなり綱渡りだったし、この先の行方を知っているからと言って油断しちゃあいけない。
「結局何だったのよあれ…」
「ん、将来有望そうだね」
「シロコ先輩はもう少し自制してください…」
「あはは…」
遅れて到着するアビドスのみんな+ヒフミが見える。
そらアウトローになりたい!なんてわかるはずもなかろうて。
先生の近くを歩きながら、皆の後ろをついていくように学校の中、教室へと足を進ませる。
さて、確かこの後は何が起こったかな…?そろそろアビドス1章が終わって、2章が始まるころだと思うのだが。
…もう2章?うそでしょ、ペースが速すぎない?
いやまあ、ゲームでいえば先生がキヴォトスに着任してから、ほぼすぐにアビドス編が始まったことや、日にちの感覚なんてプレイヤーには実感できないものだったけど。
まさかその現場に来てまで同じことを思うとは。
いつの時代も、場所も関係なく、時が過ぎるのは早いものだ。
「さて、書類もちゃんと持ち帰れたことだし!」
「内容を確認してみましょうかー」
セリカとノノミを皮切りに、アビドスのみんなが書類を確認し始める。
特に私が手伝う必要もなさそうだったので、何か不備があったときは先生に任せるように言って、教室を出る。
それにしても、銀行員でもないのに金の流れ…しかも大量の岡江を扱うものを見るのは久しぶりだ。
経験がなかったわけではない。大学生活ではインターンで積算を取り扱ったし、前の世界での学校生活で予算管理もした。
しかし、あそこまで桁が1つ2つ多いものを見たり扱ったりするのはほぼない。
そう考えると、ほかの学校…ミレニアムやトリニティの金の動き方は相当のものだと思う。
ブルーアーカイブは学校が国そのものになっている特徴の一つともいえる。
窓の外、青く澄み渡る空を見ながら、口に出す。
「…書類関係は見なくてもいいのか?」
「うん、アヤネちゃんたちは優秀だから、おじさんが手を貸す必要もなさそうだし」
先ほどの教室から少し離れた廊下で、私に疑いを向けているであろう生徒と邂逅する。
「…で、小鳥遊ホシノ。私に何か用でも?」
「用といえば用なんだけどね~?」
いつもの昼行燈じみた言動が、少しひりついたものになる。
これも久々に感じた、と頭の中で思う。
「めんどくさいから直球で聞くけどさ…君達の目的って何?」
目的、目的と来たか。
「急に設置された連邦生徒会の下部組織、
「正論だな。…そうだな、ホシノが考えている線は…アビドスを陥れるための差し金、だったりとか?」
一層強まる圧迫感、アビドス最強によるプレッシャーが垣間見える。
こういうのはたいてい大人に対して向けられていたが…いや、私も大人だった。さっきホシノが言ってたのにうっかりしていた。
まあ、そんなものは前の世界で四六時中浴びてきた。むしろ明確に殺意がないだけマシなほうだ。
「残念ながら、その線はないぞ。連邦生徒会がやるにしてはメリットがなさすぎる」
「じゃあなんで」
「先生が生徒を助けるために来た、と言ったら?」
「…どういう意味?」
「文字通りの意味だが?」
ホシノはありえない、といった表情でこちらを見る。
そりゃそうだ、今の時点で会っているまともな大人なんて、柴大将ぐらいしかいないからな。
人の悪意に漬け込む大人が多すぎて、自営せざるを得なくなったごく普通の思考だ。
「…仮にそれが本当だったとして。じゃあ君は、何のためにここにいるのさ」
ここはちゃんと本音でいわないと、嘘でもついたら一瞬で見抜かれそうだ。そういう目をしている。
私一人なら偽証したかもしれないが、私はともかく、先生の信用まで落としたくはないし。
頭に文字が沸いてくる前に、言葉を紡ぐ。
「…ホシノ。私は一回、失敗したんだ」
「失敗…?」
「そう、失敗。私は、大切なものを守れなかったんだ」
「…」
ため息をつきながら、遠い場所を見るかのように思い出す。
「大切な友人、大切な同僚、大切な物、大切な…憧れの人。私の周りにもいろんな人がいた」
脳裏に浮かぶ母校のみんな、シャーレに集まる生徒や先生たち。
そして、灰と化した世界の姿。
「…私は守ることができなかったよ。都合のいい知識と、都合のいい力を持ち合わせていながら…残ったものは、私だけだった」
前世の記憶とかいう圧倒的に有利な要素、幼少期からそれを知覚しているアドバンテージ。
有利な要素はいくらでもあった。でも、守れなかった。
それはきっと。
「私は選択を間違えたんだよ、ホシノ」
「…選択を」
「そう。きっとあれは、私が招いた滅亡だった。私のせいだったんだ」
だから、私はここに、この世界に来たのは、きっと罰だろう。
ここが別の終着点の世界だとしても。
ここが始発点の世界だとしても。
それを知りえない無知な私は、滅びにおびえながら生きていかないといけない。
「目的と言ったな。…私の目的は、
先生を守って、透き通るような青春を届けること。
「その為に私はここにいる。たとえそれで私の行く末で、
少しうろたえているその目その表情に顔を向けずに、私は空を見続ける。
大切な人を失っているという点に関しては、ホシノ自身も心当たりがあるのは、
…私が喫煙者なら、ここでタバコでも吸っているんだろうな。校内は喫煙禁止だけど!
ホシノが少し動揺しながら、言葉を発しようとする。
「君は一体、過去に何が」
「なっ、何これ!?一体どういうことなのっ!?」
机をバンと叩く音と共に、怒鳴り声のような驚き声が教室から発せられる。
流石に教室に出向かなくてはいけない。
「聞きたいことはあるだろうが、私の過去はこれ以上話さないし、あっちのほうが優先だ、いくよ」
空を見るのをやめて、教室へと向かう。ホシノも少し遅れて、ついてくる。
私に対してのホシノの評価は、どうなったのだろうか。
…できるなら、私を嫌ってもいいから、先生のことは好きになってほしい。
*****
結論から言って、当たり前のようにカイザーの仕業だった。
現金輸送車の集金記録には、原作通りアビドスから788万円を回収したと記録されてある。
そして、これまた原作通りに、そのうち500万円がカタカタヘルメット団へと補助金提供をされていることも。
とどのつまり、アビドスのみんなは借金返済と同時に敵に戦力を増強させていたということになる。
カイザーとカタカタヘルメット団がつながっているという確かな証拠でもあるってことだ。
これには一同も唖然。
セリカが起こったり、ノノミが困惑をしたりと反応をする。
原作を見ていた時は私も思った。一企業がこんな廃坑寸前の学校にプレッシャーをかけるのか?と。
まあ、後々考えたら確かにそうするなとも思ったりもしなくはない。
…生徒たちはいろいろ話したそうだったが、一先ず別の学校の生徒であるヒフミを返すことになった。
「みなさん、色々とありがとうございました」
「変なことに巻き込んでごめんなさい、ヒフミさん」
「今度遊びに行くから、その時はよろしくー」
「はいっ、もちろんです」
カイザーコーポレーションは腐っても大企業だ。いくらお嬢様学校のトリニティ総合学園の生徒とはいえ、何かしらの危険はある。
ヒフミはこのことをトリニティの生徒会、ティーパーティーに報告してくれようとしている。
また、アビドスの現在の状況についても言おうとしているが、そこはホシノが止める。
ティーパーティーはおそらく、カイザーが何らかの犯罪にかかわっていることを知っていること。
トリニティなどのマンモス校…この場合は、権力がある学校と行ったほうがいいか。
そこから支援を受けると、少数なアビドスはたとえ悪さができるような提案をされたら拒否できない、とリスクがあること。
似たようなものが前世の記憶にもあった。厳密には内容は違うが、日米修好通商条約を組まされた時の日本、これにあたるか。
要するに不平等条約を組まされるかもしれないということだ、要するにといったが要せてないなこれ。
…なんか中途半端な雰囲気になったな。ヒフミもあはは…っていってるし。
あ、そういえば…と、先生に目配せをする。先生は私の目を見て、察したようにうなずく。
「ヒフミ、今回の件で何か不都合なことがあったら、遠慮なく
「不都合なこと、ですか?」
「例えば今回のことがヒフミに関係あるとカイザーが知って、危害が加われそうな時とかだ。
ヒフミはトリニティだから、正義実現委員会たちが守ってくれると思うが、念には念を押したほうがいい」
シャーレは超法的機関だからね、といって連絡先の書かれた名刺をヒフミに渡す。
「お気遣いありがとうございます。…って、あれ?カイナさんのではなくて、先生のですか?」
“えっっ!?!?”
「え、じゃないですよ」
そりゃ公にはシャーレの中心は先生なんだし、私はお供とか護衛の類だし。
それに、原作では
あと私がいろんな意味で目立ちたくないからってのもある。柄じゃないし、力も隠しておきたいし。
そして、またお会いしましょうとヒフミは帰っていった。
ああしてみると清楚で普通な女の子なんだけどな。ファウストだとか授業バックレたりだとかしなければ。
*****
そのあと、明日改めて集まりましょうとなり、それぞれ帰っていった。
私たちもシャーレに帰り、少し届いていた書類仕事を終わらせたりなどした。
そして今、先生をシャーレの玄関で見送った後に、休憩室のベッドに体を投げ出している。
あたりは真っ暗だが、夜の帳に目が慣れていて視界がくっきりとしている。
見えてくるのはいつも通りの休憩室の壁。
椅子に掛けておいたコートや机の上の鞄、ベッドの近くには銃と剣があるのが見える。
「今のところは変化なし、か」
生徒たちからの質問はあれど、現在は特に目立った変化は見受けられない。
このまま杞憂で終わってほしいものだと、ここ数日で何回も繰り返している。
ほかの小説…私がよく愛読していた、ブルアカの二次創作の主人公たちが私を見たら、どう思うのだろうか。
記憶を持っているのに情けない奴と、罵られるかもしれない。
その世界に転生したからと言って確実に成功する法則なんてないのに、私はそれを見ようとしなかった。
先生が、生徒がいれば大丈夫。などと、怠った結果がこのざまだ。
…せめて、この世界の先生たちが、私のようにはならないことを祈るばかりで。
もう夜も深くなってきたので、視界の端から黒が塗りつぶしてくる。
…夢、見ないといいけど。
*****
…夫…い?……続きだ…から…
…ゆっくりと瞼を開く。さっきまで何を考えていたっけ?
「…っ、ああ、大丈夫だ」
どこにいるのか、だれと話しているかがわかっているかのように返事をする。
当然だ、
「本当に?君は最前線での要なのだから、休めるときに休んでおかないと」
「センサーは反応なしなんだろう?新型のステルス看破のあれもできているし、休むのは後ででもできる」
「しかし…」
「そんなことより、何か聞きたいことがあったんじゃないか?」
「…まあ、君がそういうのなら、遠慮なく聞こうか」
目の前の少女が渋々と話し出す。
次に必要な能力や武器、そして機動性などの話に加え、戦況に応じた部隊配置についてを議論する。
…そういえば、ここは地下の臨時施設だったっけ。
朧げな視界で部屋の特徴を捉える。
地下施設としてはまあまあ広く、白く機械的な壁や部品が至る所に転がっている。
それもそうか、ここは前線に近い方だし、その訳あって使い倒すことも多いからな。
「左腕部の出力が多少低下しているね、どうしてだい?」
「咄嗟の反撃で腕を使った。想定よりも敵の数が多かったから、大方そのせいだろう」
「君にしては珍しいミスだね、まあそんなこともあるさ」
「反省して次は無いようにする。それで、他の戦況は?」
「…あまりいいものとは言えないね。避難勧告や誘導はできたけど、少し押され気味だ」
「具体的には?」
「レッドウィンターが比率-8%、それに続いて、一部の学校も少々押されているかな」
あまり良く無い戦況らしい。それもそうだ、相手は生徒からしたら詳細を知らない存在なのだから。しかし、と目の前の彼女が告げる。
「もうじき、ミレニアムで大型の生産体制が確立されて、試験的に三機ずつ各校に配布される。そうなれば、現状の打破も夢じゃ無い」
「配布予定の機体は?」
「レッドウィンターには『大熊』と『猪』、先行配布されたアビドスには撤退命令と同時に『蠍』の試験運用をかねて投入、トリニティには『熾天使』の4号機を配布する予定だ」
「他の学校には?」
「それぞれ地形や戦況にあったものが配布されるよ」
はぁ、とため息をつく。
ようやくだ。ようやく反撃の目処がついた。
私の学校を焼き、キヴォトスを混乱に陥れ、数々の帰らぬ人を作り出した奴らに。
…少しだけ、まだ迷いがあるけれども。
それを凌駕する、心の中の吠え立てる殺意。
彼女は話し合えると、ゆっくりと私の隣へと座る。
「…やっと、手土産ができるね」
「…そうだな」
「私としては、まだあの頃の輝かしい頃にいるみたいだ。…ここが現実という感覚がない」
「現実じゃ無いならどれほど良かっただろうな」
「そうだね、また彼女たちと話がしたいな。後悔のないように」
二人揃って想いを馳せる。
先生だけではない。犠牲となった生徒も少なくなかった。
一般の生徒は避難勧告で逃したものの、治安維持組織へと入った生徒は特に犠牲が目立つ。
隣の彼女…原作では紫色の長髪だったが、バッサリと切って短くした彼女は、誰を思っているのだろうか?
「さっきも言ったけど、体調は大丈夫かい?」
「問題ない。こうやって喋っていると、体が休まるのがわかるぐらいだ」
「それは何よりだ。君の…君の力のおかげで、ここまで来れたし、この先も必要だからね」
「そうだな…これからもあるからな」
「そうだとも。…正直、機体を一機作るだけでも、君にはかなりの負担を強いている。しかし、君の力がなかったら、ただの単発の兵器としかならなかっただろうからね」
そうだろうな、と返したところで、少し眠気が来る。
私は今、なんでここにいるんだっけ?
いや、ここにいることは間違いじゃないと思う。でも、そういうことじゃなくて…。
そうだ、ここは過去なんだ。
「やっぱり、疲れが溜まっているんじゃないのか?」
隣の彼女が心配をしてくれている。
ここは甘えさせてもらおうか。
「ああ、少し休ませてもらう」
「そうするといい。…あ、寝る前に少し、次の目的なんだが」
彼女が続けて言葉を話す。
「次は、先ほど言ったアビドスで、生き残った彼女たちの様子を見て欲しいのと、試験運用予定の『蠍』の調整、先行配布した『隼』と…」
そう彼女が喋っている時に、耳と視界が遠くなっていく。
…なぜ、今この過去を見るのだろうか?
そう考え始める前に、過去は先へと進んでいった。
*****
飛び起きる…とまではいかないが、少し早めに上体を起こす。
時刻は午前2時。まだ夜は深いし、朝まで遠い。
…確かに夢は見なかったけど。
しかし懐かしいものを見た。あの惨状になって一年たったころの夢だ。
あのころでも、思い出になるようなことは残っていた。いいことか悪いことかはわからないけど。
そうして私は思い出に浸りながら…コンマ1秒もたたずに次の思考に入る。
明らかに警告のような夢の出し方…おそらく、後々に何かしらが来るであろう。
どうしてそんな夢を見たのか、あるいは見れたのかはさておき。
原作にも未来を見ている生徒がいた。まあ、その生徒は後からその能力がなくなったのだが。
そんな出来事が私にも起きた、これはほぼ確実で何かが起こると仮定しても過言ではない。
椅子に掛けておいたコートを羽織り、鞄や武器と一緒にシャーレ職員のIDカードホルダーを手に取り、部室へと行く。
夢の内容を忘れるわけにはいかない。早急に手帳に記さなければ。いやくっきりと覚えてるけどね、念のため念のため。
エレベーターを使い、部室へと移動する。
…今日はワカモいないよな?先生居ないし、私に構うぐらいなら先生にアタックしてほしい。
あ、吾輩は先生が幸せなら誰でもオッケーな人である。名前は気ぶり勢。
と、変なことを考えながら目的地に着き、パスを通して中に入る。
明かりをつけて見えるようにし、手帳を開く。
・おそらく伏線、警戒をさらにするべき
・何が、誰が、どれがくるか
・人物の線、かなりあり得る。現に私がそうだから
・敵の類、半々。なぜなら私たちは、
・別の何か、etcの可能性。これもありうる。
この場合警戒すべきは、技術などを応用され、脅威となってくる場合。
内容を手あたり次第探っていき、それに対し出てきた予測を立てる。
一先ず書いてみたが、この中のどれかだという保証はない。
私という前例があって、他のものが来ないとは限らないから。
…これが杞憂になればいいと思うが、ほぼ確実にないだろう。
こんなピンポイントで出るなんて、先生が授業中に「ここテストに出ますからねー」と言ってるのと変わらない。
そんなもの早めに対策するに限る。
…しかし、だからと言ってじゃあこれやろう。というものもない。
というか、ないからこうやって悩んでいるのだ。
武器はあるし、機体がなくても奥の手ぐらいは持っている。
だが、それも有限だ。この世界に私が最前線で使っていたものは生産されてない。
シャーレ地下のクラフトチェンバーで生産できることはできるのだが、そんな自由にポンポンと作ることはできない。
鞄の中に入っているものがすべてだ。一発たりとも外すことはできないし、クラフトチェンバーで作る際の設計図元として、ある程度の数は持っていないといけない。
当然この鞄に入る程度の量しかない、慎重に使っていかなければ。
…いや、これで何もありませんでしたーなんてなったら恥どころじゃないけど。
今日は忙しくなるだろうから、持ち物整理をしないと。
鞄の中身を確認しながら、銃の手入れをする。
部品を外して確認し、特に異常がなければ取り付ける。
鞄の中に入れてあるグレネードランチャーとダガーナイフ、その他の様々な道具。
そしてひときわ目立つ色をした、大中小それぞれのマガジン。
中に入ってある弾丸の数はばらけているが、マガジンこれ一つだけと考えたらそう多くはない。
鞄に直して、他の武器も考える。
威力の高く、特別改造を施してある狙撃銃はおいていったほうがいい。
私は力が強く生まれたので問題ないが、使用しない武器なんて
しばらくはシャーレに置いておくことが多くなりそうだな。
あとは他二つの銃とこの剣だが…まあ持っていこう。
最悪、このARと剣、もっと言えば大人のカードさえあればどうにかできる。
そうやって準備をしていくうちに、夜は明けていくのだった。
*****
…もう朝かよ。と思う脳内をよそに、今日の支度をする。
今日は先生も早くにシャーレに来て準備をしている。
当然、昨日の書類の関係についてを、アビドスのみなと話し合うためだ。
“今日はそれも持っていくの?”
「はい、近々必要になるかもしれないので」
“カイザーコーポレーション、だったよね”
「えぇ、元々グレーな会社ではありましたが、噂と寸分違わず辛いことをやっているようですね」
ああ、前の世界と変わらない、非道な大人のやることだ。
前の世界でもしっぺ返しを喰らわせた。この世界でも叩き潰してやる。
…原作に沿う範疇でね!変に大打撃喰らわせて後々に響くなんて目も当てられないからね、是非もなし。
しかしまあ、どこにいても変わらないし反省もしないのねあいつらは。
まあ、反省してくれない方が叩きやすくて助かる。
今の私がフルボッコにしても罪悪感無しで済ませられる数少ない敵だからね。
そして、アビドスへと着き、現在は待機している。
と言うのも、来た時にはみんながいるわけではなくて、教室にはノノミがホシノに膝枕をしていたのが見えた。他の皆はと聞くと、シロコはトレーニング中、アヤネは図書室に勉強するためにいるとのこと。セリカはバイトだろう、多分。
アヤネの勉強で思い出したが、この子達は生徒であり、本来ならば勉学をつけないといけない身だ。一応キヴォトスにて、私も勉学を励んだりしたが、やっていくにつれてかなり自由を感じた。
何せ、授業自体は前世の高校と変わらないのだが、場所によっては大学のように講義のスケジュールを変えたり、サークル…じゃなかった、部活動の方を優先する人も出てくる。
少なくとも、前世の私の高校時代と比べて、圧倒的に選択肢が多い。
補修をしなければいけない成績になれば話は別だが。
みんなも勉学にはちゃんと励もうね!誰に言ってんだ私は。今ここに生きているのに文の中のキャラクターみたいなこと言わなくていいでしょ。
そんなこんなで、今私は保健室で寝ている。なんでってやることがないからね。
例のあいつのところに行ったホシノについていく、なんてことも考えたが、あれと鉢合わせるなんて明らかに面倒ごとを増やすだけだ。やるにしても後だ後。
…そういえば、何もせずに日中にグースカと寝るのは久々だ。
いつだって私にはやることがあった。いや、やらなければいけないことだったか。
キヴォトスに来てからは、それが顕著になった。
朝に起きて身体のトレーニングをして、日中は学校で勉学、放課後に射撃演習や戦術立案、夕方にはさらに武装を追加して射撃訓練、夜には夜戦や奇襲の訓練をして、寝てからまた朝に…の繰り返しだった。
もちろん、休憩も取ってはいた。しかし、転生者ゆえに、慣れない銃撃戦の音や異性の体に慣れるため、また、どんなことがあってもいいようにと年齢が一桁の頃から常に身体能力や射撃能力の向上に努めていると、自ずと時間がどんどん減っていく。
そうした時間が取れないまま、私はこのキヴォトスで生きてきた。
ので、休めるうちに休んでおこう、と言う思考にもなる。
何かあればアビドスのみんなが呼びにくるだろうし、今は眠気に誘ってもらおう。
*****
私の睡眠開始から少し経って、現在。
あちゃーと思いながら、私は目の前の戦闘を見ている。
はい、柴関ラーメン爆破事件っすね。
爆破したのは当たり前のように便利屋68…の伊草ハルカ。
陸八魔アルは相変わらず白目を剥いていたが、まあ仕方ないよね、キヴォトスだし。ムツキもそう言ってるよ知らんけど。
ハルカはなぁ…めちゃくちゃ可愛いし、アルに対する気持ちもわかるんだが、こう、もう少し手心というか、落ち着いて欲しいと言いますか。
だから私は最初にあちゃーと頭の中で言った。なんなら声に出してあちゃーって言った。
んで、それに怒ったセリカが弾を打って戦闘開始。
前と違ってアビドス組はホシノがおらず、便利屋は前と違って他の傭兵たちがいない状況だ。
4体4、人数不利も有利も無しだが、結構いい勝負している。
ホシノが欠けた分をアヤネが後方から援護している。それが理由でもあるが、よく前衛二人である程度の前線を維持できるのは、一人一人が逞しいアビドスならではの強みだ。
しかし、便利屋も負けてはいない。しっかりとアビドスの隙をついて攻撃して、後方火力の高いアルが撃ちやすいようにカヨコやムツキが動いている。ハルカは相変わらず前線だ。というか原作でも思ったけどSG持ち前線キャラなのだから盾ぐらい持って欲しい。攻撃を受けながら勝つなんてどこぞのボクサーじゃあるまいに。
あと気になる点で言えば…カヨコがチラチラと私の方を見てくる点について。
警戒されている、と言った方が正しいか。
今日は昨日までと違い、ARも持ってきている。前の世界でも私のメインウェポンだったので、それなりの改造は施してあるため、見た目はまあゴツゴツゴタゴタとしている。
大方、私が戦闘に参加するのを警戒しているのだろう。現在シャーレはアビドスの依頼を受けて活動している。当然私もシャーレ所属なのだから、戦闘に参加する権利は持ち合わせている。え?学生同士の喧嘩に権利がどうこう必要か?いや必要じゃないが。
…まあ、私は参加する気は一切ないのだが。
何故って、これストーリーぞ?私が変に介入して変な方向に進んでいったら嫌じゃん。
しかも、子供の喧嘩に大人が殴り込むのもね?そういうのは良くないんじゃないかと私思うワケ。
…え?1回目の戦闘と2回目の戦闘?前者は先生(の財布)を守るためだったし、2回目は私に対して殴り込んできたからノーカンでしょ。
個人的な私闘であるならば別に問題はないとは思っているが、やらない、やる数が少ないに越したことはないだろう。
そうこう考えているうちに戦闘が加速する。
移動しながら連射するシロコにハルカが近接戦を仕掛ける。
お、足を受け止めた。流石にSG持ちなだけはあるな。
その後ろからムツキが爆弾の入った鞄をぶちまける。放射状にバラついた爆弾をセリカが回避しながら、遮蔽裏で便利屋を狙い撃ちする。
カヨコがさらに後退しながら、されど前線は下げない程度に牽制して、また前に詰める。
道路脇にある車や荷物を遮蔽として使いながら、戦況は拮抗状態だ。
あ、そうそう。ここで私が戦闘描写の解説をしているけど、実際はもっと早い。
あくまで私が話しているのは要点だけで、当然ほかの行動も生徒たちは行っている。
シロコはゲームより縦横無尽に動くし、アルは狙いをつける速度は、私が前世で考えていた想像よりも早い。
ゲームのように立ち止まって撃っているのは、それこそノノミのような大物を持っている生徒たちだけ。
まあ、後の章に出てくるムービーの速度が常と思ったほうがいい。みんながみんな、あの最強組と同レベルで動くなんてことはないが。
そうなってくると、先生の指揮能力ってすごいとなってくる。
4人もしくは6人を同時に指揮して、しかも最善のパターンを狙って当ててくるんだもの。
当然前衛の4人は別々に指示するし、このスピードの戦闘で戦況が揺れ動く中で、だ。
そりゃ、敵に回したら厄介なことこの上ない。私だって先生を敵に回したらただじゃすまない。
ま、私は敵になったことなんて一度もないんですけどねガハハ。
…あとから傷になる生徒が多数いるのでやめよう、うん。
あ、ちなみに現在先生は指揮をしてない。なんでかって、指揮をする前にみんな突っ込んだし。
まあ仕方ないよね、そもそもシャーレの協力を得てはいるけど、自衛ぐらいは自分たちでやらないといけないし、何しろそういう世界観だし。
少々欠伸をしながら、終わるのを気長に待とうとしたその時。
音よりも先に感覚が食いつく。
風を切る何か、いや空間を揺らすと言った方が正しいか。
思考は判断をしながら、体は思考が始まった時には迎撃体制に入っている。
この感覚…爆発、炸裂した何か。
もう来たのか、早いことだな、と思いながら、少し遠くに目をやる。
こちらに…いや、正確に言えば便利屋の方へと飛んでいく榴弾。
目視で確認しながら、距離関係を把握して先生の安全は確保する。
少なくとも流れ弾の心配はなさそうだ。
そう思い終わると同時に、かなり大きい爆発音が鳴り響く。
「な、何事ですか?!」
「この攻撃…まさか!」
一同が慌てふためく。予想外の方向からの攻撃にほんの少しだけパニック状態に陥る。
「…便利屋の援軍?」
「それにしては、便利屋の方に弾が行ったように見えたけど…」
「にしても、この音は」
「確認しました!砲撃です!3kmの距離に多数の榴弾兵を確認!」
おいでなすったか…!
このタイミングの迫撃砲、奴等しかあるまい。
「兵力の所属が確認できました!ゲヘナ風紀委員会です!
「ゲヘナの…」
「風紀委員会…!」
視界にだんだんと入ってくる兵隊さん達。
久々にこの光景を見たと思い、彼女たちに思いをはせる。
…ちょっと待て、なんか多くない?
あれ?こんなに多かったっけ?私の勘違いか?
二個中隊ということは、一個中隊が大体60から200程度だから…ざっと見も含めて300人弱は見える。
…なんか多くない?(2回目)
明らかに兵力が多すぎる。少なくとも便利屋4人に対して攻め込むために使う量じゃない…!
…まさか、もうこの時点で、
それとも、また別の何か…?
思考を巡らせる私が最初に取ったのは、先生を連れて後ろへ避難させることだった。
“カイナ、どうしたの!?”
「敵戦力がかなり多いです。もう少し後ろに行きましょう」
今回はアヤネは緊急時なので生身で来ている。そのため、その少し後ろに先生を置かせてもらう。
続けざまにアビドスのみんなに指示を出す。
「先生を下がらせる。お前たちは警戒していてくれ」
「わ、わかってるわよ!」
「りょ、了解しました!」
いきなりの私の指示に驚きながら、全員が警戒態勢をとる。
先生の手を引いて、遮蔽のある場所…後ろの車へと行く。
シッテムの箱のバリアは充電切れで発動しないというのもあるので、下手に先生に流れ弾が当たってほしくない。
なるべく損傷の少ない車を見つけ、先生を避難させる。
一応ドアを確認して、…あ、ラッキー空いてんじゃん。操作方法は
ドアを全開にして、先生を半身だけ中に入れさせる。
“ここまでこなくてもいいんじゃ”
「あっちの戦力的に下がるべきでしょう」
“でも、ここからじゃ指揮が…”
「…先生、相手はゲヘナの治安維持組織です。アビドスにきた目的は何だと思いますか?」
“…便利屋68を捕まえるため、かな?”
「大方そうでしょうね。ですが、4人に掛ける戦力としては過剰戦力です」
“便利屋がものすごく強かったりとか?”
「まあ否定はしませんけど。なら、他のタイミングでも仕掛けれたはずです。それこそアビドスの皆と戦った後だったりとか」
便利屋を捕まえるためだけなら、アビドスとわざわざ交戦するリスクを犯す必要はない。
しかし、今まで風紀委員会がアビドスに攻めてきた情報なんてなかった。
“つまり…別の目的がある?”
「そうです。あとであっちが喋るでしょうけど」
“どういうこと?”
じきにわかりますよ、といったそばから、発砲音が向こうから鳴る。
あー打ち合いが始まっちゃったよ。いや普通に考えたら、他校の自治区で迫撃砲ぶっ放して進軍してるほうが悪いとは思うけど。
前世でそんなことやったらもれなく戦犯で死刑でしょう。
実際学校が国そのものみたいなものだしキヴォトスって。
ということで、
お互い先陣はナンバー2同士、シロコとイオリが切っている。
突っ込んで接近戦を仕掛ける。二人とも中距離用の武器のはずなんだけどな。
どちらかが銃を撃って、それをもう片方が躱す。
それを高速で繰り返しながら、近接戦闘を仕掛ける。
二人ともアニメのほうではめっちゃ足を使ってたからね。銃で手がふさがっているのもあるけど。
「便利屋は渡さない」
「それがお前たちの返答でいいんだな…!」
あ、イオリの銃が弾き飛ばされた。でもすかさず空中に飛んで銃をキャッチするとともにシロコに撃つ。
シロコのほうは一発喰らったが、それ以外は避けてさらに攻める。
とその前にほかの風紀委員からの攻撃が来る。数はお飾りじゃないってことだ。
一対一で終わるはずもなく、随時弾丸が発射される。
横にローリングしながらシロコは遮蔽に隠れ、一旦は身を隠す。
その遮蔽に対し風紀委員が撃ち込んでいると、セリカやノノミが連射してシロコを援護する。
体を出した二人に占めたと言わんばかりに、イオリが突撃する。
「ノノミ先輩!」
「下がりましょうセリカちゃん!」
ノノミが撃ちながら後ろへ移動して、それをセリカが援護しながらこちらも後ろへと下がる。
させるか、とイオリが弾を横に移動しながら追いかけている途中で、後ろからの弾丸が直撃、同時にイオリがよろける。
先ほど遮蔽に隠れたシロコだ。イオリを追いかけるようにしてこちらに後退してきた。
「っ、舐めるなっ!」
イオリがシロコの方へと振り向くと同時に弾を放つ。
二、三発放たれた弾は2発ほど、シロコの銃と肩にあたり、体勢を崩す。
「ぐっ…!!」
「シロコちゃん!!」
ノノミが遮蔽から攻撃しようとした時に、奥の風紀委員から銃弾が飛んでくる。
かなりの数の弾に、遮蔽にまた隠れることを余儀なくされる。
風紀委員たちが撃ち込んでいる中、さらに他の風紀委員たちがシロコに狙いをつけ、それと同時に、先ほどの風紀委員たちの射撃に乗じてバク転で車の裏に隠れたイオリが、半身だけを出して射撃をする。
また遮蔽に隠れるシロコに、ドローンが飛来してくる。
あ、アヤネのやつだ。EXスキルでよく見るやつ。
「シロコ先輩!」
「ん、助かる」
アヤネのドローンが援護しながら、シロコが遮蔽と遮蔽の間を走り抜ける。
その直後、爆発音、そしてその余韻と共にこちらへと向かってくる放物線。
迫撃砲が飛んでくる。
シロコはジグザグに前転しながら、複数飛んでくる砲弾を避けつつ、セリカたちと同じぐらいのラインまで後退した。
一進一退の攻防が続く。
風紀委員会が数で押してくる中、対策委員会は持ち前のコンビネーションで対抗する。
戦場には無数の射撃音や爆発音が鳴り、さまざまなところに弾が当たっては落ちていく。
それは、戦闘開始から10分程度が経過しても変わらなかった。
流石に数が多い、とセリカが口を吐きながらリロードをする。
その様子を、近くの先生が見て、シッテムの箱を構える。
“カイナ、戦況が良くないから、私が指揮をした方がいいと思う”
「そのようですね」
時間的にはもうそろそろだろう。先に先生を移動させておく方が吉か。
近くの、先生が指揮をできる範囲で、尚且つ遮蔽となるものを探す。
今ノノミたちがいる場所の少し後方、アヤネがいる場所が最適だな。
「先生、合図があったらあそこに行きますよ」
“あそこって?”
「ほら、あのアヤネがいる場所…」
「許せない…許せない…許せない…」
「あ…」“あ…”
「許せな…?」
次に行く場所を話していると、紫髪の少女と目が合う。
ハルカだ。タフだから先に目が覚めたんだろうか。
目があった3人の動きが蛇に睨まれたかのように固まる。
「え、えへへ…」
ハルカはぺこりの頭を下げて、またそろりと風紀委員の方へと近づいていった。
“…何も見なかったことにしよう”
「…そうですね」
残念ながら、私には今のブチギレハルカを止める義理はないんだ、おいたわしや風紀委員会、是非もないよね。
…話が逸れた。話でいいのかはわからないが。
弾丸が飛んでこないうちに、先生を連れて行こう。
「先生、ちょっと助手席に乗っててください。車を動かしますので」
“え、運転出来るの?”
「出来ますよ。まあ最近はしてませんけど」
“本当に大丈夫なんだよね?!”
「多分行けますよ多分」
“多分じゃダメなんじゃないかな!?”
先生を助手席に押し込み、私は車の反対側から運転席に乗り込む。
鍵が差しっぱなしなのはドアを開いた時からわかっている。
クラッチとブレーキを踏み込み、レバーはNに、鍵を回してエンジンをつけた。
車から音が鳴り、正面のメーターが光ることを確認。
さっさとサイドブレーキを下ろし、レバーを一速に入れてクラッチを少し離してアクセルを踏み、車を少々加速させる。
そしてハンドルを回して先生が銃撃戦とは反対方向に行くように車を横にして、アヤネの方へと向かう。
アヤネはギョッとしてこちらを見たが、運転しているのが私だと気づいて警戒を解く。
サイドレバーを引き上げ、レバーをNに戻してエンジンを切る。車は流石に持ち帰らないよ。
“カイナ、マニュアル運転できたんだね”
「最近はみんなオートマですからね、マニュアルなんて物好きか私ぐらいしか乗りませんよ」
「こ、こちらに突っ込んでくるのかと思いました…」
「その節はすまん」
先生が助手席から出て、歩みを進める。
行き先は銃撃戦の方だ、なんで私がわざわざ逆方向に先生が出られるようにしたのかわかってるんのかねほんと。
はぁ…とため息をつきながら、エンジンをつけて思いっきりクラクションを鳴らす。これするならエンジン切らなくて良かったじゃん。
再度エンジンを切って、ドアを開く。アビドスのみんなや風紀委員たちが少し驚いた表情でこちらに視線を向ける。
「おい、あれって…」
「あの制服…連邦生徒会の人ですね、それに…」
“久しぶり、チナツ”
「…お久しぶりです、先生。…こんな形でお目にかかるとは…」
…いや一応さ、さっきのクラクションで銃撃戦は止まったけどさ。
いくら知人がいるとはいえ、相手の方に無防備な状態で行くのはやめた方がいいと私思うわけ。
そんな私の心情が表に出ていたのか、アヤネが声をかけてくる。
「えっと…大変そうですね」
「全くだ、あの人キヴォトス人より脆いというのに、オーパーツがあるとはいえなんであそこまで無防備な体で行くのかわからん、リターン鑑みても普通の人は絶対やらないし正しくない、極めつけは…」
…といかんいかん、前の世界のことまで恨みつらみが込み上げてきた。
武器も持たず体も脆い(キヴォトス比)なのだから警戒心もっと持って欲しい。いや相手が生徒だから絶対にやらないだろうけど。
ゲームやってた時も感じていたが、いざ対面するともっと危なっかしく感じる。その行動で一体何人の胃が過労死したってんだ。って結局愚痴が止まってないじゃないか!
そう愚痴を言っている間に、アヤネは通信で話をしている。お相手様は…あああの人ね、行政官の天雨アコ。衣服のセンスが前世の我々現代人には到底理解し難いセンスの生徒だ。
じゃあこちらも一人で考察をしておこうか。
…アニメ時空なのか原作時空なのかよくわからん。
アビドスのみんながイオリに全員やられるわけでもなければ、風紀委員会を押し切れてもいない。いや、そもそもここにいる風紀委員会の総兵力が原作などよりも多くないか?
その点で言えばアビドスは相当強い、先生の指揮なしで粘っていたのなら上々だからな。
しかし、勝っていたわけではない。現に量を用いてあっち側は攻めてきているわけだが、アビドスは防戦になってきていたのは言うまでもない。
つまりだな、つまり…どう言うことだ?
私の知らない時空の可能性があるってこと?
いやないだろう、ここまでほぼほぼ変わらずだったし、最初の頃にキヴォトス中を時計の機能で見たが、大きな変化はなかった。
まさかこの世界だけストーリー中の難易度ハードモード!なんて時空じゃあるまいに。
そんなこんなで考え込んでいるうちにあちらの様子が変わる。
どうやらアコの交渉は決裂したようだ。自治区への侵入は御法度だし、そりゃそうだろとしか。
さて、と思ううちに風紀委員会からぎゃあやらどわぁーやらの悲鳴が聞こえる。
「許せない許せない許せない許せない!」
「ぐっぅうう…!?!?」
で、出たーハルカ氏の近距離ショットガン連射!これにはたまらずイオリもダウン!痛そー。
それと同時に、便利屋がぞろぞろとくる。
うん、タイミングは原作でもこのくらいだったはず。じゃあ別に原作世界と変わらないでいいんじゃないんだろうか。
…まあ断定するにはまだ早い、引き続き用心しないといけない。夢のこともあるし。
「どうしてこのタイミングなのかわからなかった…でも、アビドスの生徒、私たち便利屋、この二つの集団でも総数は圧倒的に少ない。そして、それに対しての膨大な戦力…答えは一つ。アコ、あんたはシャーレを、先生を最初から狙ってたんだ」
「…なるほど、そう来ましたか」
「!?」
「せ、先生を?」
“え、私?”
「はい、貴方ですよ」
先生が少し驚いて私の方を見る。そりゃアビドスの手伝いに来たのに、自分が狙われるとは思っていなかっただろうからね。
「これが過剰戦力の答えですよ」
“そうだったんだ…でも、なんで私が?”
「今からアコ…行政官が言うので聞いててください、ついでにちゃんと自分の立場などもこれからでいいので顧みるようにしてください」
“な、なんか恨みがこもってない…?”
「いいえ全然全くこれっぽっちもきっと多分maybe」
”こもってるよね?!”
そんなわけと言いながら内心こもってるし、かなり早口で台詞を発して、前方の彼女たちを見る。
アコが理由を説明しているところだ。
曰く、チナツの報告書を読んだ上で、ティーパーティーにも情報が行っているということ。これはヒフミが報告したんだなとわかる。
そして、近々開催されるエデン条約に対し、何かしらを及ぼす可能性が高いため、それが終わるまでゲヘナの管理下にいてもらおう、と言うこと。
ついでに便利屋も拘束した上で、とも。
くくく…正論だな。うん。そりゃ突如として設立された超法的機関なんて警戒するに越したことないし。
「…それで、先生を連れて行くって?」
「はいそうですかーなんて言って、私たちが渡すとでも思った?」
「…!」
「ふふっ、やっぱりそうくると思っていました。ですが…私たちも、必要とあれば、一切の遠慮はしませんので」
そう言った途端、四方向から足音が鳴る。
アヤネが3時、6時、9時、12時の方向からさらに兵力が来ていると報告している。
実はさっきも包囲されていたので、二重の包囲ってやつだ。キワミの方じゃないぞ二重のキワミじゃない。
さて、この兵力をアビドスはどう対処するかは実物だな。
あとは、便利屋がどうするのかだけど。
「社長、逃げるならここしかないよ。さっきの会話で、アビドスに集中しているようだし、囮にして数が薄い場所を突破すれば…」
「ふふっ、ふふふっ…」
「…?」
「カヨコ、貴方ならもうわかってるんじゃなくて?」
はいわかってますよアルしゃちょー、アウトロー志願ですもんね。
「そんな三流悪党なんてことするわけないじゃない!あの生意気な風紀委員に1発喰らわせてやらないと!」
「…!アル様っ!!」
「…あはー」
「はぁ…」
「こんな状況、こんな扱いを受けて、背中向けてせっせと逃げるなんて、私たち便利屋がするわけにはいかないもの!!」
はい来ました例のBGM。実際には流れてないけど、私の脳内が勝手に流してきてるんだな。
その様子を見たアビドスのみんなが「よっし、一緒にコテンパンにしてやらないと!」やら「ん、先生の盾になって、ついでに挟み撃ちしてもらう」やら「一緒に先生を守りましょう、いいですね?」やら言い出して、共闘関係はすぐに出来上がった。
それを聞いたカヨコの顔はお察しである。
苦労人はつらいね。
お久しぶりです。こいつ毎回後書きがお久しぶりだな、と思った貴方は正解です。
今回もまた時間がかかり、前回投稿から1ヶ月半が経ちました。嘘だと言ってよバーニィ…。ところがどっこい、現実なんだなぁ、これが!
さて、今回も長々と書いてしまい、結局2万文字を超えたのですが…いや、自分の文章力の低さやタイピング能力その他諸々に反吐が出ます。これがもし仕事だったら速攻でクビですね。仕事だったら多分これ書いてないけど!
長々と書いて、というところで思ったのですが、もしかしたら毎回1〜2万文字を書くより、だいたい5千文字程度を小分けしていった方がペースが良くなるのではないか?と考え始めました。やっぱり、長々と書くとテンポが悪くなりますし、小説の投稿ペースが遅くなると終わるものも終わらなくなりそう、というかなってますし。
どこかで一回、ある程度小分けして出すかもしれません。その時の投稿ペースなどで考えてみます。あ、でも次の話が早く出来る!というわけではないので悪しからず。
そんな時は私の小説じゃなくて、他の方のブルアカ二次創作を見ましょう。いいものが揃ってますよ(誰様)。
ずっと文字を打ち込んでいて思ったのが、うわぁん!アビドス編が終わらないですぅ!という気持ちでした。
すぐに詳細に書きたがる、私の悪い癖ですね。皆さんは真似しないようにしましょう。引き算の美学という言葉もありますし。
実際テンポが悪いのは事実ですからね、私の小説。
わかっているなら治せって?
やりました…やったんですよ、必死に!その結果がこれなんです!
まあ心の中のバナージはともかく、テンポを良くしたいなと思っているので、また時間がかかるかもしれません。
そんな時は私の小説じゃなくて、他の方のブルアカ二次創作を見ましょう。いいものが揃ってますよ(禁断の2度打ち)。
あと、アビドス編だけじゃなく、ミレニアムのここでこうしたい!だとかエデン条約でこうしたい!など、今じゃなくて先のやりたいことばっかり思いつくんですよね。こんなんだからいつまで経ってもアビドス編が終わらないんだぞ、と。
流石に書き始めた以上はちゃんと終わらせたいので、マイペースですけど出していきます。
過去の話にもほんの少しだけ、ここはこうした方がいいかな?と編集を入れたりしています。
いつものことですが、誤字修正などがあれば指摘してもらえると助かります。ちゃんと見返したつもりでも普通に残っている時が多々ありますので。
昨日自分が書いた最高の文章だと思っていたものが翌日にはゴミのように見えるのはいつもの私です。
キャラクターのエミュが苦手すぎていつまでも不安なのも私です。
私はこんなやつですので、みなさんがもし創作を始める際は、「どんな評価をされても、この作者(私)よりは自分の方がマシな文章を作れる」というメンタルで書きましょう。それで書かれた小説を読んで私が喜びます。
それでは、また近いうちに会えたらいいなと思っています。