TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
この場に存在している悪魔はたった1体。
大天使マスティマ。
そのはずだった。
それなのに、合体だって……?
まさか……それって……
俺が思い浮かべた
それは……
4人の元老たちの身体が光を発したときに。
正しかったことを知るに至った。
4人の元老たちは変身……いや、正体を現した。
4人の大天使に変身したんだ。
大天使……
聞かなくても、オーラで予想は出来た。
逞しい、男性的な赤い天使。
中性的な美青年の顔を持つ天使。
スラリとした、爽やかな男の顔つきの天使。
そして、聖女のような顔を持つ、女性的な天使。
4体とも、凄まじい威圧感があった。
メシア教の中枢……元老たちは、人間では無かったんだ。
「……罪を償う機会を蹴るとは……つくづく救えぬ奴……」
男性的な天使がライドウに向けてそんなことを言い放つ。
俺は即座に言い返す。
「何が罪だ!? 20代目は旧世界を護ろうとしただけだろう!?」
「……その旧世界が間違っていたのですよ」
差別、不平等、裏切り、憎悪……
破裂寸前のそれら歪みを、適切に浄化する仕組みを
自由、だの
多様性、だの
神の定めていない、愚にも付かない新しい概念とやらでないがしろにし。
何も対処を行わず、どうしようもないほどに歪みに転がり、修復不能になった腐った世界です。
それを守ろうとするのは大罪……
理解できませんか?
できないでしょうね。
穢れ切ったあなたたちふたりには。
……女性的な天使が俺たちに糾弾するような声音で言う。
「お前たちは存在していてはいけない。我々は全力で排除する」
「穢れた偽りの愛を口にする罪人どもめ」
残りの2体も俺たちを否定する言葉を吐き出し。
そして
「……さあ……合体です!」
マスティマの言葉。
その瞬間。
5体の天使は輝きだした。
俺たちは直視できないその光を前に息を呑み
その光が消えたとき。
そこにいたのは、純白の異形の悪魔。
女性的なフォルムを基本にして、その身体の各所に巨大な翼が何対もつき、先端が剣や竜の顎のようになっている触手のようなものを生やし
聖なる異形。
そんな言葉を体現するような姿だった。
そいつは俺たちを射貫くような眼光で見つめ
『我が名は神の戦車メルカバー……』
その存在は名乗りを上げる。
声は何重にも聞こえ、これが5体の天使の融合体であることを悟らせて来る。
……この威圧感……
おそらく、融合前より遥かに強いハズだ……
それでも……勝たないと……
メルカバーは続ける。
『さあ、覚悟するのです……滅しなさい!』
……やられてたまるか!
原作だとガブリエルだけは主人公たちの味方ではあったんですがね。
あくまで「一応」ですけど。
本作は元老の間に踏み込んだのがアレフたちではないので。
本作を読んでいただき感謝です。
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