TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第15話 俺の初陣は

「現れたなセンターのイヌめ!」

 

「我々は最後まで抵抗してやる!」

 

「この世界に再び自由と混沌を!」

 

 コートの男たち・ガイア教徒は

 

 3人がちっちゃい金属製の杵みたいなものを取り出して身構える。

 

 ……あとで訊いたんだが、独鈷杵(とっこしょ)という法具らしいな。

 ガイア教はそのルーツが複数あるけど。

 主流になってるのが確か旧世界宗教の「仏教」なんだよ。

 

 独鈷杵(とっこしょ)はその仏教の法具なんだ。

 

 そして独鈷杵(とっこしょ)を取り出さなかったあと2名は。

 

 オオオオオ!

 

 吠えて、その姿を変えた。

 

 1つは全身が赤紫色の羽毛に覆われた悪魔で。

 顔は嘴が細長い鳥の顔で。

 なのに背中に生えている翼は蝙蝠。

 

 飾りでは無いのか、早速羽ばたいて宙に浮かび上がり

 腰に差していた長剣を引き抜き、ケーンと吠えた。

 

 そしてもう1体は……

 

 赤い武道着を身に着けた骸骨。

 片刃の鉈のような曲刀を二刀流で構えて

 

「覚悟せよ!」

 

 気合込めて身構える。

 

 だがライドウは

 

「堕天使ガギソンと妖鬼トゥルダクか……大した悪魔を連れて来ていないな」

 

 全く狼狽えずに腰の封魔管を2本引き抜き。

 器用に2本同時に開封する。

 

 すると封魔管から、ライドウの仲魔……ライドウに従う悪魔のこと……の妖獣フェンリルと凶鳥フレスベルグが緑色に輝くものとして溢れ出て。

 

 ライドウの傍でその姿を形成する。

 

「サダハルは人間勢を頼む。私は悪魔2体を始末する」

 

 落ち着き払った声でライドウは俺に指示を出し。

 特に気負った風もなく、自分の分のプラズマソードを引き抜いた。

 

 

 

 戦いはあっさり決着がついた。

 

 俺がガイア教徒3名とやり合ってる間に。

 ライドウが悪魔2体をあっという間に片付けて。

 

 その一方的な結末に、ガイア教徒が動揺したので。

 俺がその隙に間合いを詰めて

 

 そいつの独鈷杵(とっこしょ)を持った右腕を切り飛ばした。

 プラズマソードはプラズマを刃に使うことで、凄まじい切れ味を実現した武器なので。

 全く抵抗感なくいけた。

 

 肉も、骨も。

 

「グアアアッー!」

 

 ガイア教徒の悲鳴。

 

 ……俺はこれまでの人生で厄介ごとに巻き込まれて、喧嘩で人を刺したことはあったけど。

 あまり好きではない、人を斬り付けたり刺したりしたときの感覚が無いのがちょっと気になって

 

 こんなに抵抗感なく人を斬れていいのか?

 

 そんなことをふと思い

 

 不意打ちを喰らった。

 

 別の奴が俺の横合いから思い切り強烈な回し蹴りを叩き込んで来たんだ。

 

「ウワッ!」

 

 かなりの威力で。

 腕に喰らったんだけど……

 

 骨がイった気がした。

 

 吹き飛ばされて、倒れたが。

 素早く身を起こし。

 腕が傷んだが、しゃがんだままプラズマソードを再度構える。

 

 だけどガイア教徒たちは

 

「おのれッ! 退くぞッ!」

 

「雷よッ!」

 

 引き連れていた悪魔を全て倒され。

 仲間の右腕が1つなくなったので。

 牽制で雷撃魔法を放った後、一目散に逃げていく。

 

 マズイと思ったけど……

 

 ライドウが

 

「今回は追わない方が良さそうだな」

 

 俺のせいだ……

 そこに思い当たり、沈む俺。

 

 俺が頼りないから、追うことに不安があるのか……

 相手を追い込んだときの死に物狂いをしのげないかもしれないから。

 

 だけどライドウは

 

「……立てるかい?」

 

 そう、俺を責めるような様子を見せないで、俺を振り返ってそう言ったんだ。




あまり満足いかない結果。

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