TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第22話 デミナンディ

 その後も俺たちにメシアのサポートをする仕事が舞い込んだ。

 

 多くはメシアのための雑魚掃除。

 メシア様が相手する価値が無いと思われる案件を、俺たちが処理するんだ。

 

 今日も……

 TOKYOミレニアムの生産エリアであるファクトリーエリアで発生した、鉱山区域での悪魔ベテルギウス出現事件。

 それに連動するように、牧場区域で起きたデミナンディの暴動の鎮圧。

 

 そっちに駆り出された。

 

 

 ……デミナンディとは?

 デミナンディは、食用デモノイドの名前だ。

 

 デモノイドとは、旧世界から今の社会に移行する際、数が極端に減ったもの、生産が難しくなったものを埋め合わせるため、もしくは人間の生活レベルを不必要に落とさないために開発された人造生物の総称で。

 悪魔の因子と生物の因子を融合させることで誕生させた生き物だとか。

 

 食用デモノイドであるデミナンディは体長が3メートルに到達する巨大な牛の姿をしていて、解体すると約1万人分の肉が採れる。

 悪魔の因子を持つので、生体マグネタイトを与えれば簡単に肥育できる、非常に都合の良い家畜らしい。

 

 おかげでこのTOKYOミレニアムで本物の牛肉や豚肉を口にできるのは、センター市民の偉い人たちだけ。

 俺も本物を食べたことは生まれてこの方1回も無いんだよな。

 

 

 

「俺、デミナンディを見たことが無いんだ」

 

「そうか」

 

 暴れているデミナンディが居る場所を目指して2人乗りバイクを走らせつつ、俺たちは会話する。

 

「デミナンディって悪魔の因子を持ってるんだよな?」

 

「そうだね」

 

 だからTOKYOミレニアムの外で野良で発生している悪魔たちを狩って、そこで得られた生体マグネタイトを与えれば、牧草のようなものは一切使用せずに育成できるし。

 

 解体して肉にするまでのスパンもリアルの牛より遥かに短い。

 

 家畜として都合が良過ぎる生き物だね。

 

 ……基本的に。

 

 デミナンディを語るライドウの話には何か含みがあり。

 

 彼にさらに

 

「……まぁ、驚くと良いさ」

 

 そう言われたので、俺は余計気になった。

 

 

 

 ファクトリーに入って1時間くらい移動して。

 やって来た場所「TOKYOミレニアム・ファクトリー牧場エリア」

 

 そんな看板が掛かってる区域に入り込み。

 

 バイクを停めると

 

「テンプルナイトの方々、ご苦労様です」

 

 メシア教の聖印の刺繍が入った濃い青色の作業着を身に着けた年配男性がやってきて

 

「早速ですが、こちらに」

 

 案内された。

 暴れているという、デミナンディが居る場所に。

 

 そしたら……

 牧場の真ん中で。

 

「オノレメシア教徒ドモ! 何故オレガ肉牛ガワリニ殺サレネバナラン!? 最後マデ抵抗スルゾ!」

 

 ……そんなことを叫びながら、大暴れしている体長5メートル超の牛っぽい生き物が居たんだ。




デミナンディって会話できるんだよね。
食用なのに。

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